2015/08/15 - 2015/08/15
11位(同エリア165件中)
エンリケさん
2015年夏休みのスリランカ旅行2日目後半。
スリランカ最初の観光スポット、スリランカ島北部、紀元前5世紀から紀元11世紀まで栄えた古代仏教王国の都、アヌラーダプラの遺跡地区を引き続き巡っていきます。
灼熱の気候の中、サマーディ仏像、アバヤギリ大塔、アバヤギリ・ヴィハーラの僧院跡、ラトゥナプラサーダと、遺跡地区の北辺を順調に回っていたところ、空が一気に暗くなり、突然のスコールの洗礼。
雨宿りは30分ほどで済み、観光を再開してアバヤギリ博物館、トゥーパーラーマ・ダーガバと回ったところで、遺跡地区西側に広がる貯水池、バサワックラマ・ウェワで日没を迎えます。
薄暮の中、白く浮かび上がるルワンウェリ・サーヤ大塔を拝んで一日の締めを行った後、暗くなった道をたどって旧市街のゲストハウスへ。
からだ中、汗と雨と泥にまみれた一日となりましたが、遺跡地区一面に広がる古代仏教王国の遺跡群の奥深さを味わったり、素朴で優しい地元の人々と何気ない交流をしたりして、これまでにないパターンの旅を楽しむことができ、観光初日から大充実の一日となりました。
<旅程表>
2015年
8月14日(金) 成田→バンコク→コロンボ
○8月15日(土) コロンボ→アヌラーダプラ
8月16日(日) アヌラーダプラ→ミヒンタレー→アヌラーダプラ
8月17日(月) アヌラーダプラ→ポロンナルワ
8月18日(火) ポロンナルワ→ダンブッラ→シーギリヤ→ダンブッラ
8月19日(水) ダンブッラ→キャンディ
8月20日(木) キャンディ→ピンナワラ(象の孤児園)→キャンディ(ペラヘラ祭)
8月21日(金) キャンディ→コロンボ→ゴール
8月22日(土) ゴール→コロンボ
8月23日(日) コロンボ→バンコク→成田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 2.0
- ショッピング
- 2.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 自転車 徒歩
- 航空会社
- タイ国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
14時45分、アヌラーダプラ遺跡地区、最北端のクッタム・ポクナ(ツイン・ポンズ)近くの売店にて、水を飲んで水分を補給した後、灼熱の気候の中の遺跡巡りを再開です。
これまでスリー・マハー菩提樹、考古学博物館、ルワンウェリ・サーヤ大塔、ジェータワナ・ラーマヤ、クッタム・ポクナと回ってきて、次はすぐ近くにあるサマーディ仏像へ、駐車場に自転車を置いて歩いて行きます。
途中、通路にはこんな牛たちが。
エサ箱が置いてあるところを見ると、さすがにインドと違って野良牛ではないか・・・。 -
そしてすぐにお目当ての“サマーディ仏像”(Samadhi Buddha Image)に到着。
“サマーディ”とは仏教における静坐瞑想法のこと。
この仏像はサマーディを行っている仏陀を表した、5、6世紀頃のグプタ様式(インドのグプタ朝時代の芸術様式)の作品で、“スリランカで最も見事な仏像”と言われているそうです。
そんな由緒ある美しい仏像のため、熱心な祈りを捧げる巡礼者の列が絶えず、その周り一帯は監視員もつくほどの賑やかなスポットとなっています。
ちなみに日本語の“三昧”(ざんまい)とは、この“サマーディ”が語源になっているとか・・・。 -
こちらは体を斜めに向けて合掌のポーズをとり、記念撮影を行っている女性の巡礼者たち。
スリランカでは仏像にお尻を向けるのが失礼とされているため、仏像の前に並んでの記念撮影ができません。
(事情を知らない外国人観光客が仏像の前に立って記念撮影をしようとすると、監視員からかなり厳しい口調で注意されます。)
なので、ちょっと奇妙に見えますが、こういったかたちの記念撮影になってしまうのだそうです。 -
15時、サマーディ仏像の次は、そのまま徒歩ですぐ近くにそびえる仏塔、“アバヤギリ大塔”(Abhayagiri Dagoba)へ。
途中の道路は、(無視しましたが)何か物をせがんでくる人々が複数いて、感じのいいスリランカで唯一、気味の悪さを感じた場所でした。
・・・そんなこんなでレンガ色の巨大な仏塔の入口に到着。 -
入口では、何やら脇にある祠のようなものに群がっている人々が多数。
よく見ると、祠の前面には白い布がいくつも結びつけられており、みなさん、この白い布を巻きつける儀式をしようと、順番待ちをしているようでした。
我が国で言う“絵馬”の奉納に相当するものでしょうかね。 -
もう片方の祠には赤い布がびっしりと巻きつけられています。
写真ではこの赤い布が邪魔をして全く見えませんが、実はこの中には仏塔を悪魔から守る役割を果たしているガードストーンが。
【灼熱と豪雨、そして笑顔のスリランカ(1) スリー・マハー菩提樹のガードストーン】
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=42776599
ほかの場所にあるガードストーンでは、こんな布を巻きつける現象が起こっていないところを見ると、このアバヤギリ大塔のガードストーンには、何か願をかけたくなるような特別の言い伝えがあるのでしょうかね。 -
入口で靴を脱ぎ、階段を昇ってアバヤギリ大塔へ。
高さ75mのこの仏塔は、先ほど見たルワンウェリ・サーヤ大塔(55m)やジェータワナ・ラーマヤ(70m)を超え、アヌラーダプラ最大のものとなっています。 -
近くを歩いている巡礼者たちを比べると、その巨大さは歴然。
このアバヤギリ大塔、創建は紀元前1世紀のシンハラ王朝の王、ワッタガーマニー・アバヤ王(在位:BC88-BC76年)によるもの。
王は南インドから侵入してきたタミル人の軍にアヌラーダプラを追われ、14年もの間流浪生活を送っていたと言われています。
流浪を終えてアヌラーダプラに戻った王は、当時この地にあったジャイナ教寺院を破壊。その跡地にこのアバヤギリ大塔が建てられることになりました。
・・・先ほど見たルワンウェリ・サーヤ大塔も、紀元前2世紀にタミル人の侵入を撃退したドゥッダガーマニー王により建てられたもの。
いつの世も、異民族と闘った王がその権力を誇示しようと、巨大な建造物を造るものなのですね。 -
15時30分、アバヤギリ大塔の見学を終え、自転車を取りに駐車場に戻ります。
途中、サマーディ仏像の前を通ると、相変わらず巡礼者たちでいっぱい。 -
この辺りには、こんな古代の建物の跡があちらこちらに。
アバヤギリ大塔周辺は、王の庇護を受けた“アバヤギリ・ヴィハーラ”と呼ばれる僧たちの集団が勢力を持っていたとのことで、この辺りに点在する建物の跡は、彼らの住居や僧院などだったのでしょうね。 -
15時45分、再び自転車に乗って、この辺りでいちばん大きなアバヤギリ・ヴィハーラの僧院跡(Monastic Residential Complex)へ。
“地球の歩き方”では“クイーンズ・パビリオン”と紹介されていますが、外国人の俗称なのか、解説版にはそのような名称や女王に関する記述は一切ありませんでした。クイーンズ パビリオン (ムーンストーン サイト) 史跡・遺跡
-
こちらは僧院跡の中心にある“Principal Residential Unit”と紹介されている建物。
布袋様のような太っちょのユニークな彫刻がなされている階段も印象的ですが、この建物で最も有名なのは、その前面の囲いがなされている場所にあるハーフムーンストーン。
【灼熱と豪雨、そして笑顔のスリランカ(1) スリー・マハー菩提樹のハーフムーンストーン】
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=42776698 -
こちらがそのハーフムーンストーン(Moonstone-?)。
スリランカで最も美しいとされる2つのハーフムーンのうちのひとつで、7、8世紀頃に造られたもの。
いちばん外側には燃え盛る炎、次は象、馬、ライオン、牛の順で並ぶ四足歩行の動物たち、その次は花の輪、そしていちばん内側には花をくわえた鳥が描かれています。
1200年以上も前に造られたものだというのに、細部までかたちがはっきり分かるくらいきれいなかたちで残されていることに驚き。
それでも、この過酷な自然条件の中、今なお雨ざらしとなってわずかに進む風化を放ったままにしているのは、仏教の根本思想である諸行無常の理に則っているためか・・・。 -
スリランカで最も美しいハーフムーンストーンのあるメインの建物の周りには、“Associate Residential Unit”と呼ばれる、土台と柱のみが残る4つの建物群が。
こちらはまさに“諸行無常”を体現していますね。 -
続いては徒歩ですぐ隣にある“ラトゥナプラサーダ”(Ratnaprasada)へ。
入口の土台と柱のみが残った建物を越えて行きます。ラトゥナ プラサーダ 史跡・遺跡
-
建物を越えた先にポツンとあったのはこの解説版。
ラトゥナプラサーダは7〜10世紀頃の僧たちの集会場だった建物で、こんな5階建ての高層建築だったという・・・。 -
こちらが、今は土台と1階部分の柱しか残っていないラトゥナプラサーダ。
先ほどの僧院跡のハーフムーンストーンと同様、前面には囲いがなされている場所がありますが・・・。 -
そこにはスリランカで最も芸術的と言われるガードストーンが。
ナーガ(蛇神)を背に負った男性の像が手にしているのは、繁栄を表すという壺。
細部にまで彫り込まれた像で、さすがに“スリランカで最も芸術的”と呼ばれているだけのことはあります。 -
美しいガードストーンのあるラトゥナプラサーダのさらに奥に行ってみると、こんな忘れ去られたような、今にも崩壊しそうな建物の跡が。
-
近づいてみると、入口の階段もこのように崩れかけており、たくさんの観光客が昇り降りすると、そのうち崩れてしまいそうな感じ。
人気のない遺跡のためか、訪れる観光客も少なく、野良犬たちの遊び場になっている模様・・・。 -
しかしこの建物、先ほど見た僧院のハーフムーンストーンと並ぶ、スリランカで最も美しいハーフムーンストーン(Moonstone-?)があるとのこと。
崩れそうな階段に昇って上から眺めてみると・・・確かに、ほお〜となるようなレリーフが見えましたが、建物本体がぼろぼろなので、ハーフムーンストーン自体も今ひとつという感じに見えてしまいますね。
ここでハーフムーンストーンの写真を撮っていたら、ポツポツと雨が降り出し・・・。 -
あっという間にどしゃぶりの大雨に。
近くのお店は次々に店じまいをしてどこかに避難してしまい、唯一、人が残っていた飲み物屋がどうぞというふうに手招きをしていたので、好意に甘えて駆けこみます。
飲み物屋の若い主人は、“トゥクトゥク呼ぼうか?”と聞いてきますが、自転車を放棄するわけにもいかないので、しばらくここで雨宿り。
主人は急に肌寒くなったからといって火を焚いてくれるなど、外国人旅行者に対して非常に親切。
こちらもコカ・コーラ(100ルピー=約93円)を頼んでささやかながら雨宿り代の代わりとします。 -
16時30分、30分ほど降り続いていた大雨が小降りになったところで、飲み物屋の主人に別れを告げ、自転車に乗って遺跡地区巡りを再開。
一雨降った後のアヌラーダプラの気候は涼やかで、自転車を漕いでいると風が体にあたって心地よい感じ。
ただ、まだ小雨が降り続いているせいか、先ほどまであんなにたくさんいた巡礼者や観光客の姿はほとんど目にしなくなりました・・・。
一人旅の女性の方は、こんなときはちょっと注意かも。 -
ラトゥナプラサーダから南下している途中、道路の右側に見えてきたのは、頭上を屋根で覆われた優美な姿の仏像。
“諸行無常”といえども、やはり仏像のある場所には雨除けを設けるものなのですね。
解説版を見ると6〜8世紀に造られたものとのことで、その優美さから、先ほど見た“サマーディ仏像”と間違えられることもあったそうです。
また、この仏像があるスポットは、遺跡的には“Bodhi-Tree Shrine-?”と呼ばれ、かつては菩提樹がそびえていたとか。 -
頭上を屋根で覆われた仏像をズームアップ。
よく見ると仏像の足と腰のあたりには野良犬が2匹、雨宿り。
本当に、手塚治虫の漫画、“ブッダ”に見る、自然とともに生きる仏陀のようです。 -
さらに道路の右側には、こんな広々とした住居か僧院と思われる古代遺跡が。
-
その次にはこんな遺跡も。
この辺り一帯は古代遺跡のオンパレードです。 -
こちらは入口の門までしっかりとしたかたちで残っています。
面積や量で言うとカンボジアのアンコール遺跡(9〜13世紀)に匹敵するほどの古代の遺跡群ですね。
時代はこちらの方がずっと古い(紀元前5世紀〜紀元11世紀)ですが。 -
こちらの遺跡の前面には、比較的大きなガードストーンが。
自転車を降りて近寄ってみると・・・。 -
先ほど見たラトゥナプラサーダのガードストーンと同じ格好をした人物像が。
きっとこの姿がこの辺りのガードストーンの共通様式なのでしょうね。 -
逆側のガードストーンは上の写真を左右対称にしたようなかたちになっていますね。
-
ガードストーンのある建物の上に登って、その先を眺めてみると・・・同じような土台の建物がこの先いくつも。
アヌラーダプラ遺跡地区、実際に訪れてみると、そこで感じる広さや奥行きは、ガイドブックから感じられるもの以上! -
途中、雨がまた強くなったので、雨宿りできる場所を探していると、何かの施設の守衛所のようなところから手招きする人が。
またしても地元の方の好意に甘えて雨宿りをさせてもらうことになりました。
・・・いやあ、スリランカの人って、本当に親切ですね!
10分くらいして雨が弱まったので、守衛所の方にお礼を言って遺跡地区の南下を続けます。
相変わらず道の両側には古代の住居や僧院跡のような遺跡群が。
今は樹木が生い茂る深い森のようになってしまった古代シンハラ王朝の都の、はかなき栄華を感じさせますね。 -
17時10分、雨が再び強くなったので、今度は途中にあった“アバヤギリ博物館”(Abhayagiri Museum)で雨宿り。
せっかくなので、博物館の見学もしてみます(入場は遺跡地区の入場券を見せるだけで追加料金なし)。
入口には、アバヤギリ大塔を中心とするアヌラーダプラ遺跡地区のジオラマが。アバヤギリ博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
博物館の本館までの通路はこんなふうに両側に緑があふれていて、自然と調和している感じ。
本館の入口正面には象徴的とも言えるような白い色の仏像が輝いていますね。 -
本館に着いてみると、従業員と思しき人々がだべっていて、見学者にはあまり関心がない様子・・・。
展示室は1部屋のみで(撮影禁止)、アバヤギリ大塔の周辺から発掘された仏像などが展示されており、あとは建物の周囲に出土品が飾られているだけという非常にシンプルなもの。
確かに、これだけなら追加料金はとれないわな・・・。 -
17時15分、アバヤギリ博物館の見学を手っ取り早く済ませ、駐車場に戻ってくると、雨はまだ降り止まない様子・・・。
しかしもう17時を過ぎてしまっており、このまま雨宿りをしていても暗くなる一方だったので、雨を気にせず自転車を走らせて行きたいと思います。
こんな予想もしていたのに、合羽を宿に忘れてきてしまったのが痛い・・・。 -
17時30分、雨の降りしきる中自転車を走らせ、アバヤギリ博物館から真っ直ぐ南下したところにある“トゥーパーラーマ・ダーガバ”(Thuparama Dagoba)へ。
入口の前にはこんな原野が広がっており、遺跡地区から急にアフリカのサバンナに迷い込んでしまったような、何とも不思議な感覚。
遠くに見えるルワンウェリ・サーヤ大塔の白い尖塔だけが、ここがアヌラーダプラの遺跡地区だということを思い出させてくれます。トゥーパーラーマ ダーガバ 寺院・教会
-
さて、トゥーパーラーマ・ダーガバの入口の方に向き直り、ダーガパまでの参道を見ると、白い衣装を身にまとった裸足の巡礼者たちが、雨で濡れた道をものともせずに歩いています。
こんな天気でも平然と巡礼を続けていられるのは、ひとえに強い信仰の力があるからこそ。 -
ダーガバの近くには巡礼者ばかりで、普通の観光客はいないようだったので、ここは冷やかしになるような参拝は止め、遠くから見守るにとどめておきます。
-
参道は通らずに、向かって左側から回り込んでトゥーパーラーマ・ダーガバの全景をパチリ。
この真っ白なダーガバ、高さは19mと、遠くに見えるルワンウェリ・サーヤ大塔(55m)を小振りにしたようなサイズですが、創建はルワンウェリ・サーヤ大塔(紀元前2世紀)よりも古い紀元前3世紀のデーワーナンピヤ・ティッサ王(在位:BC250-BC210年)の時代で、仏陀の右鎖骨が納められているアヌラーダプラ最古のダーガバとのこと。
ただし、現在見える美しいシルエットのダーガバは1840年に再建されたもので、それ以前は稲の干し草を積み上げて造った質素なものだったそうです。 -
17時50分、間もなく日が暮れる時間帯ですが、最後にシンハラ王朝の王宮跡(The Royal Palace)を見ておこうと思い、“地球の歩き方”掲載の地図に従って少し北上。
雨の中5分ほど自転車を走らせると、右手に広々とした敷地が見えてきて、その中には建物の土台のようなものが。
見るも寂しいこれがシンハラ王朝の王宮跡か。 -
道路から建物部分をズームアップ。
オリジナルなのか後世の創作なのか分かりませんが、ガードストーンが太った大臣(?)のような姿をしていて、ちょっぴり王宮の雰囲気を感じさせます。
1017年、南インドのタミル系ヒンドゥー王朝であるチョーラ朝の攻撃を受け、王が捕まってアヌラーダプラに都を置いていたシンハラ人の王朝は崩壊。
チョーラ朝はアヌラーダプラの南東にあるポロンナルワに拠点を築き、スリランカ島南東部のローハナ地方(Rohana)に割拠していたシンハラ人の残存勢力に睨みを利かせます。
この残存勢力の中からヴィジャヤバーフ1世(Vijayabahu ?)が登場し、1055年にチョーラ朝を撃退。
やがてヴィジャヤバーフ1世はスリランカからチョーラ朝の勢力を追い出し、史上初めてスリランカ全土を統一。都をポロンナルワに定めてスリランカの新たな時代が始まりました。
・・・この王宮はヴィジャヤバーフ1世がチョーラ朝の軍を撃退した後、初めて玉座に上った場所といういわれがあるそうです。
しかしそれも束の間、時代の流れは押し戻しようもなく、アヌラーダプラの時代は終わりを告げ、新たな都ポロンナルワの時代に。
こういったエピソードを知ると、この場所が諸行無常、盛者必衰の一層寂しい場所に見えてきますね。 -
以上でアヌラーダプラ遺跡地区の有名どころはすべて回った・・・と思いきや、有名なイスルムニヤ精舎を見ていなかったことに気付き、猛ダッシュで一路南へ。
先ほど見たトゥーパーラーマ・ダーガバを横目に、陽が落ちてやや暗くなった遺跡地区の道路を、自転車で必死に駆けていきます。 -
18時20分、自転車を走らせていると、右手に巨大な池のようなものが見えてきました。
古代シンハラ王朝の時代から人々に水を提供し続けている貯水池、“バサワックラマ・ウェワ”(Basawakkulama Wewa)です。
ここでようやく雨が上がって西の空にうっすらと夕焼けが。
・・・実は2014年12月から翌年の1月にかけてのラオス旅行で、毎日のように美しい夕日を眺めることができたことから、同じアジアのディープな国スリランカでも同じような経験ができると、ひそかに期待しているところがありました。
しかし実際には訪れた季節が良くなかったのか、毎日のようにある夕立ち(スコール)に邪魔され、ラオスほどの夕焼けはついぞ拝むことができませんでした・・・。
スリランカの旅の心残りと言えば、そのことくらいだなあ・・・。
【ラオス紀行(1) ルアンパバンのプーシーの夕日】
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=36983184 -
ここで何気なく頭上を見ると、電線から巨大な黒い生き物のようなものがぶらり。
最初は吊られた鳥のエサかと思いましたが、よく目を凝らしてみると、なんと巨大なコウモリ。
日本では見かけないタイプ(そもそもコウモリ自体見かけませんが・・・)の大きさに、ここがディープなアジアであることを再実感です。 -
さて、目的のイスルムニヤ精舎は遠くに見える白い仏塔(ミリサワティ・ダーガバ)のさらに先だし、陽が落ちて辺りが段々と暗くなってきているので、この日はもうイスルムニヤ精舎に行くのは諦めることにします・・・。
やはり突然のスコールが誤算でしたが、アヌラーダプラにはもう1日滞在する予定だし、この日はもうこの辺で・・・。 -
と言っても、これから暗くなった道を旧市街まで戻らなくてはなりません。
まさか遺跡地区に街灯がまったくというほどなくて、道も分からなくなるほど真っ暗になってしまうというのも誤算でした。
・・・そんな中、ちょっぴりビクビクしながら自転車を漕いでいると、左手に白く輝く仏塔が。
この遺跡地区で何度も遠くからその姿を見かけたルワンウェリ・サーヤ大塔です。
余計な光のない薄暮の中に白く透き通るように輝くその姿は、まさに“信仰の純潔”を体現していると言ってもいいほど。ルワンウェリ サーヤ大塔 寺院・教会
-
ルワンウェリ・サーヤ大塔の反対側には、古代の貯水池バサワックラマ・ウェワ。
陽が落ちた後の街灯のない景色は、2000年以上も前の古代の景色という実感を一層強くしてくれます。
・・・そんな古代から続く雄大な景色の中にいると思うと、何だか体が震えてきますね。 -
18時30分、辺りが暗さを増すに連れ、ルワンウェリ・サーヤ大塔は一層輝きを強くしていくようです。
周囲にもこの大塔を拝んでいる人がちらほら。
一心不乱に大塔の写真を撮っていたら、その中の一人から帽子を脱ぐよう注意されてしまいました。
うーむ、こんなに離れていても、ダーガバを見る際は、帽子を脱いで敬意を表さなければならないのですね・・・。 -
その後は暗い遺跡地区の道をなんとか抜け、旧市街に入ってからは道に迷って何度も地元の人に道を聞いたりしながら19時半過ぎにようやく宿(The Mansions)に到着。
宿の近くにはレストランはなく、もう遠くまで出かける気力もなかったので、宿の主人に教えてもらった近くのファストフード店(といっても20時で閉店してしまうローカルな店)でサモサとココナッツミルク巻き、そしてジュース2本を購入(合計355ルピー=約330円)。
(本当はビールを飲みたかったのですが、スリランカではアルコール類は特別な許可を受けた店でないと販売できず、ローカルな店ではなかなか手に入りません。)
サモサは冷えていてイマイチでしたが、ココナッツミルク巻きの方は甘くまろやかな味で、疲れた体に美味しく沁みわたる感じ。
ちなみにジュースは左側が普通のミックスフルーツジュース(Mix Fruit Nectar)で、右側のコーヒー色をしたものがスリランカ独特のウッドアップルジュース(Woodapple Nectar)なるもの。
色からしてコーヒーのようなものかと思って買ってみたら、ドロっとした砂糖が加えられていてさらに喉が渇きそうな、クエン酸たっぷりの酸っぱい飲み物でした・・・。
調べてみると、ウッドアップルは栄養価が高く食欲増進や老化防止などの効果があるそうなので、慣れればやみつきになるジュースかも??
・・・以上でスリランカの観光初日を終了。
午前中からの灼熱の気候と夕方のスコールで汗と雨と泥まみれになり、これまでの自身の旅にないほど体力を消耗した一日となりましたが、アンコール遺跡にも匹敵するほどの広大な地区の仏教遺跡巡りや地元の人々との交流など、やはりこれまでの自身の旅にない経験ができ、大充実の一日ともなりました。
ヨーロッパの旅では味わえなかった異文化感満載だし、人々も親切だし、スリランカの旅、これからどんどん面白くなりそうです!
(灼熱と豪雨、そして笑顔のスリランカ旅行3日目〜引き続きアヌラーダプラ観光に続く。)
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 川岸 町子さん 2016/03/23 21:13:21
- スリランカの清々しさ
- エンリケさん、おばんでした☆
スリランカの清々しさが沢山伝わって来ました。
まず何と言っても、地元の皆さんの清々しさ。
雨宿りにと手を差し伸べて下さったこと、さりげない優しさは、スリランカの思い出になりましたね。
私はスリランカの巡礼者の白い衣装が、目に焼き付いています。
今回の旅行記には、巡礼者が多く登場しているので、それほどまでに深い信仰の地だと感じました。
ごく普通の感覚で、白をまとい、自然に手を合わせる。
それと裸足、あぁ〜、これもスリランカならではと思いました。
エンリケさんがお書きになったこと「ダーガバの近くには巡礼者ばかりで、普通の観光客はいないようだったので、ここは冷やかしになるような参拝は止め、遠くから見守るにとどめておきます。」
旅先ではなかなか、こんな風に行動や気持ちを抑えるのが難しい場面が多い中、さすがですね(*^▽^*)
好奇心の強い私だったら、正直どう?って考えさせられました(^^;
ハーフムーンストーン、見事です!
見たかったなぁー(*^-^*)
町子
- エンリケさん からの返信 2016/03/26 18:27:35
- 旅の醍醐味
- 川岸 町子さん
こんばんは。アヌラーダプラ旅行記第二弾にご訪問ありがとうございます。
おっしゃるとおり、スリランカの人々は皆清々しくて、これまで旅したどの国よりも、地元の方々との交流を楽しむことができました。
個人旅行でヨーロッパに行っても、人的交流となると結局は日本の都市部と同じくらいのもので、あまり非日常感が味わえないんですよね・・・。
その点スリランカは都市部でも田舎でも何気ないところから会話が始まって、いつの間にか地元の人々と交流しているという、まさに旅の醍醐味を味わうことができました。
一度スリランカのような旅を味わってしまうと、名所旧跡を観るだけの普通の旅では物足りなく感じてきて、次の旅先選びのハードルが上がって困っています・・・。
本当に、次はどこへ行けば満足感が得られるのやら・・・。
-
- kayoさん 2016/03/21 11:37:46
- 丁寧な旅
- エンリケさん、こんにちは〜☆
いやぁ、あの広大な遺跡を自転車で周られたなんて尊敬します。
楽してトゥクトゥクで周ったつもりでしたが、駐車場からかなり歩く羽目になり、
炎天下歩きまわるのはかなりきつく、私には自転車など絶対無理だと思いました。
アバヤギリ大塔の入口の祠、私の時も白い方に行列が出来ていましたが、
深く考えない私は「日本のおみくじに似ているな〜」ぐらいにしか思っておらず。
お願い事が叶う特別なガードストーンだったんですね。
歴史的な背景も分かりやすく説明されているので、
私の旅行記の時はあえて割愛してエンリケさんのリンクを貼らせて頂きます。
いつも旅行記を拝見して、丁寧に旅行されているなと思います。
自分の何ちゃって旅行に反省です。
続きも楽しみにしています!
kayo
- エンリケさん からの返信 2016/03/21 18:16:06
- 調べもの好きが高じてしまっております・・・。
- kayoさん
こんばんは。アヌラーダプラ旅行記第二弾に早速ご訪問いただきましてありがとうございます。
> 楽してトゥクトゥクで周ったつもりでしたが、駐車場からかなり歩く羽目になり、
> 炎天下歩きまわるのはかなりきつく、私には自転車など絶対無理だと思いました。
トゥクトゥクでも大変だったのですね。
わたしが訪れたときも、少し歩いただけでも汗が噴き出すほどの気候でしたからね・・・。
我ながらよく自転車で回ったと、今から思えば自分で自分を褒めてあげたい気分です(笑)。
> アバヤギリ大塔の入口の祠、私の時も白い方に行列が出来ていましたが、
> 深く考えない私は「日本のおみくじに似ているな〜」ぐらいにしか思っておらず。
> お願い事が叶う特別なガードストーンだったんですね。
あの祠の中にガードストーンが入っているというのは、実はわたしも帰国してから関連の本を読んで気付いた次第です。
祠の前に結び付けられている白いひもと赤いひもの謎も解きたかったのですが、そちらの方の答えには結局たどりつけませんでした・・・。
> 歴史的な背景も分かりやすく説明されているので、
> 私の旅行記の時はあえて割愛してエンリケさんのリンクを貼らせて頂きます。
旅で思いついた疑問についてはとことん調べないと気が済まないタチなので、つい解説が長くなって、自己満足の文章だらけの旅行記になってしまっております・・・。
そんな旅行記でも、kayoさんのような上級トラベラーの方にリンクを張っていただけるなんて、すごく光栄ですね。
ありがとうございます!
作成スピードが遅い方なので、そのうちkayoさんの旅行記に追い抜かれること請け合いですが、できる限り正確な情報を掲載していきたいと思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。
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