2015/09/21 - 2015/09/23
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がぶがぶさん
我が家の場合、私は基本暦通りの休みなのだが、旦那は24時間365日稼働する職場のため、あまり世間の暦が関係ない。
当然SWとか、旦那にとっては関係ないが、一応3連休はくれることになったらしい。
で、世間は長期休暇で宿泊料も馬鹿高いだけなんだが、楽天トラベルを見てたら、運良く八甲田温泉があいていた。
八甲田温泉は、八甲田山雪中行軍マニア?の私にとって、あこがれの場所だった(行軍隊が目指した田代元湯はすでにないため)。
幸い、数年前に盛岡に1年赴任していたので、その時一度行ってみたいという高校時代から夢をかなえることができた。
銅像茶屋とか、露営地とか、最後は幸畑の墓地まで行って、資料館で文献をあさって。
で、その後も通うようになったが、さすがに毎回一人旅も気が引けるので、旦那を誘ったらついて来ちゃいましてね。
まあ、旦那は官僚組織論とか、雪中行軍系には全く興味がないのだが(だから研究?はちっとも進まない)
ぬる湯の長風呂を好む旦那のタイプど真ん中である八甲田温泉が屈指のお気に入り温泉になり、今に至る。
で、これ幸いと、早速ぽちって行ってみました。
旦那が楽天のポイント貯めまくっていたみたいで、上限の30000ポイントを突っ込んだため、
宿泊料が2食2名で5000円程度というあり得ない旅となりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- 楽天トラベル
-
とはいっても、東北はとにかく広い。
特に岩手、秋田は、首都圏ののりで考えると極めて危険。
(盛岡にいたときも「隣の自治体」である「宮古まで100キロ」とか平気で書いてあるのに度肝をぬかれたのだった)
ということで、初日と最終日はほとんどドライブに費やされます。
旦那一人で運転するのもきついので、交代です。いつも担当はこんな感じ。
東北政令市→岩手県境(金成とか)旦那
岩手県部分(一関から岩手山とか)私
秋田→青森 旦那
単に赴任時代は毎週使っていたので、道に慣れているのと、
旦那は岩手のいくら走ってもつかない感じが苦手だそうだ。
ということで、へろへろになって夕食直前にチェックイン。
豪雪に見舞われる過酷な宿なので、外からの見た目はぼろいんですけどね。
(何しろ4月から10月までしか雪で通行止めになるので営業できない)
部屋はこんな感じで、あらかじめ布団は敷いてあります。
(これは以前一人旅したときの物で、今回とった写真ではありません。)
風呂トイレ洗面所は共同です。
今回きたら、以前は工事中だったところに、ぴかぴかの温泉棟ができていました。
元々地元の日帰り客がおおいところですしね。いい温泉です by がぶがぶさんぬぐだまりの里 秘湯 八甲田温泉 宿・ホテル
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早速夕食会場にむかったら、すでにこんな感じでセットされていた。
実際には、この後、魚料理だの揚げ物だのご飯だのデザートだのがやってくる。
東北青森の味でございます。 -
で、こちらが宿の朝食。
リンゴのすり下ろし汁がついております。
かすべという魚の軟骨の煮付けもついております。 -
また、お汁はホタテ稚貝汁だったりします。
青森ですね。
温泉は撮影しておりませんが、新しい建物ができて、露天もあります。
その他別棟でらむねの湯にも入れます。
超ぬる湯で、しかも入っていると体に炭酸の泡がつきまくりです。
大沢温泉だと熱すぎてカラスの行水の旦那も、ここじゃ温泉に行ったっきりです。
ただ、調子にのって温泉三昧すると、見た目に反しかなり濃い温泉ですので、
私はお湯に皮膚が負けてしまい、その加減が難しいところ。
源泉掛け流しにこだわり過ぎるあまり(近くの温泉のおっちゃん曰く)、
お湯のコントロールが難しいようで、
湧出量の問題で入れない時もあったりしますが、
入れるときは地元の人でひっきりなしです。 -
で、山中の一軒宿なので、連泊となると昼どうするかという問題があります。
日帰り向けに麺類とかやっているのですが、
せっかくなので、いつもドライブがてら、青森駅付近まで食べに出かけています。
特にこれといって考えていなかったので、食べログで見た、「のっけ丼」を食べに行くことに。
青森駅のすぐ近くの魚市場では、ご飯を売っているので、それにあちこちのお店で具をトッピングしてもらい、自分の好みの海鮮丼を作成できます。
青森には結構きているのですが、初めてしりました。
駅からもすぐ近いので、おすすめです。
窓口で540円か1080円のチケットを買い、(100円相当のクーポンが金額分ついている)それをお店でちぎってもらって乗っけてもらいました。
この時は、それぞれ1080円の予算でチャレンジ。
(帰りに銅像茶屋でおでんを食べるつもりだったので)
これは旦那作成のもの。(ご飯大盛り版)
ウニ、ホタテ、シャコ、カンパチ、イカ、しめさばあたりで行っているようです。
私作成のものは表紙になっています(ご飯大盛り版)。
あじ、ホタテダブル、えんがわ、カンパチ、ネギトロあたりで攻めています。
甘エビとかもありますが、私は甲殻類アレルギーがあるので、見た目地味です。
とにかく、さすが青森だけあってホタテが甘くてうまい。
次回はホタテオンリー丼でも作りたい勢いです。
で、すっかりはまって、翌日の昼もここに決定。
http://www.aomori-ichiba.com/nokkedon/青森魚菜センター 本店 市場・商店街
-
で、のっけ丼食べて、街中のドトールで食後のコーヒーをしばいて、
また八甲田温泉に戻ります。
使うルートはリアルで八甲田山の雪中行軍隊のルートでもあります。
八甲田山の遭難については、ウィキペディアでもだいぶ詳しく書いてありますがこんな感じです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E7%94%B2%E7%94%B0%E9%9B%AA%E4%B8%AD%E8%A1%8C%E8%BB%8D%E9%81%AD%E9%9B%A3%E4%BA%8B%E4%BB%B6
199人もの方がお亡くなりになった訳ですが、その場所は夏行くと本当にあっという間の距離で、雪山の恐ろしさがしみじみわかります。
で、ここは今回撮った訳ではありませんが、遭難第一報を伝えた
後藤伍長(銅像になっている方)が発見された場所です。
雪中行軍開始から4日目、1月27日の朝、捜索隊が、遭難を知らせようとここまでたどり着き、仮死状態でたっていた後藤伍長を発見。
そのときの後藤伍長の言葉で、雪中行軍の遭難が初めて知らされることになりました。
(だから、ここまで降りてこられた方は伍長をはじめ数人しか居ません) -
ここは賽の河原。
雪中行軍で最も難所と想定されていたところですが、
実際には、帰り、ここまでたどりつくこともできた方は30名以下になっています。
(これも昔撮影したものです) -
これも昔撮影した物ですが、
ここが、一番の犠牲者をだした、鳴沢第2露営地です。
奇しくもこれを書いている114年前の今日(1月24日)、ここに露営していた訳です。
この前日(1月23日)、ここから700メートル上方しか離れていない鳴沢第1露営地につき、
何とか雪壕も堀り、半煮えながらも食事にありついた行軍隊(この時点では犠牲者はいない)。ほっとしたのか、昏睡する兵多数。
午前2時、吹雪が収まったといい、昏睡する兵を見た指揮官が、
即時帰営を決定します。
その結果、それまで外は-20度とはいっても雪壕の中で多少は風雪をしのげ、火もあった所から、
ろくに休憩も取れることなく、たき火で乾燥もろくにできずびしょ濡れのまま、-20度を下回る強風の中を真夜中に進軍することに。
第一露営地を出た後から、次々に兵は凍死していきます。
一番最初に凍死してしまったのは、
前日そりを放棄した代わりに炊事用の釜をしょわされた隊員。
そして、凍死する隊員の介抱に走り回った医官といった方たちでした。
しかも、この時の気象は、
まさに今現在が100年に一度の冬の気候といわれておりますが、最低最悪の気候。
旭川でこの翌日出した日本最低気温(-41度)は未だに破られておりません。
一日さまよい、道に迷って崖をよじ登らされ、
まだ1日目の露営場所がましだったと、再び戻ろうとしますが、
猛吹雪の中道に迷い、たった700メートル離れたこの場所で、2日目の夜を過ごすことになります。
薪を持った兵も、釜や食料を持った兵も、スコップを持った兵もすでに居ません。
結局、吹きさらしのままただ押しくらまんじゅう的にとどまることになってしまった兵たちは、風よけとなり最も外から居た順から力つき、ここで最も多く犠牲となることになりました。
で、この上700メートルくらいの所に、同じく鳴沢第一露営地の看板はあるのですが、ちょっと写真撮影するには交通量が多いところですので、断念しています。
第一露営地と第2露営地の移動の際に多くの兵が犠牲になりました。
実際行ってみると、たったこの距離で?という場所です。 -
で、更に登っていき、銅像茶屋につきました。
これは、今回撮った写真ではなくて、数年前のGWに八甲田に来たとき撮った写真です。
5月で、この積雪量で、もちろんこの時銅像までなんて行けません。
ちなみに今回は雪も当然無く、外ではキノコ祭りといって毒キノコだのの展示をしており、元サイクリング部の旦那は八甲田山を登ってきたローディーをナンパ。
割と青森のヒルクライム好きの自転車のりでは、このルートはメジャーみたいです。
で、この銅像茶屋には、八甲田山雪中行軍マニアにはたまらない資料が多数の資料館が併設されています。
実際に個人の方が収集されていて、出版も進めていたところが、ちょうど興味を持った新田次郎が取材に来たので、いろいろ情報提供したら、かなり脚色された小説となってしまい、しかもそれが売れまくって映画化までされてしまい、結局出版もきちんとできぬまま、ご本人は失意のままなくなりました。
その資料を銅像茶屋のご主人が譲り受け、小さな資料館があります。
しかし、いつ行ってもここの資料館、八甲田山の映画がエンドレスで流されているんだが(「天は我らを見放した!」という奴。)、この資料を収集していた小笠原孤酒という方、小説があまりに違うとお怒りだったはずなんだが、いいのかなあ。
昔はこの茶屋に結構マニアックな資料や本が売られていて、マニアとしては大変助かったのですが、今回はほとんどありませんでした。鹿鳴庵 銅像茶屋 美術館・博物館
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ちなみに、数年前のGWの時の銅像茶屋の駐車場の積雪量はこんな感じでした。
5月でこれじゃ、そりゃ1月はいくら人数居ても死ぬわ。 -
銅像茶屋の近くには、こんな感じで八甲田の雪中行軍の説明書きが記載されています。
-
これも同じく記念碑の説明みたいです。
でも、遭難事件をしるなら、できれば麓の幸畑にある資料館に行ってほしいです。
たぶん、そこが一番状況がわかりやすいかと。
装備とかみたら、信じられないくらい薄着で突撃しているのがわかります。
隣は雪中行軍隊の墓地となっていますし、おすすめです。
ボランティアの方とかが、いろいろ相談にも乗ってくれますし、関係資料もたくさんあるので、マニアにもお勧めです。
まあ、今回は私のマニア心を満たす旅ではないので、銅像も、両資料館は寄らずじまいでした。残念。 -
で、今回は行っていませんが、銅像茶屋からちょっと登った所に、こんな感じで先ほどの後藤伍長の銅像が建っています。
実際には、こちらが何かのポイント、という訳ではなかったと思います。
(とおってはいるでしょうが) -
で、今回立ち寄ったのは、雪中行軍の方ではなくて、純粋に食べるため。
名物のみそおでんを食します。
これで確か500円だったかと。
これで1人前なのですが、先ほど昼を食べていますので、二人で一皿としました。
で、食べ終わったら温泉に戻り、また温泉三昧です。銅像茶屋 グルメ・レストラン
-
こちらは二日目の夕食。
こんな感じで、あと天ぷらだの焼き魚だのついてきた気がする。
汁物はせんべい汁のようです。(青森市なんだがな)
その後、ラムネの湯に入ったり、新しい温泉に入ったりとゆったり過ごしました。いい温泉です by がぶがぶさんぬぐだまりの里 秘湯 八甲田温泉 宿・ホテル
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翌日のチェックアウトでは、宿の人に「今までの楽天ポイント利用最高額ですよ」なんていわれながらチェックアウト。
SWにしては元々良心的価格だったのですが、(1泊2食で8000円そこそこ)更に楽天ポイントを使って、払ったのは5000円程度ですみました。
ただ、ここはクレジットが使えないので、普段陸マイラーとしては、現金の手持ちがなく、かなりどきどきしました。
そして宿を出たその足で、またもやのっけ祭り開催〜。
今回は大判振る舞いで一人1500円予算。
旦那はウニ丼+海鮮丼の2丼体制で臨むと早速消えて行き、
私がこれを作って戻った時には、すでにウニ丼は腹の中に消えていました。
ちなみに私はこの時はホタテダブル、大トロ、中トロ、ネギトロ、タイ?えんがわあたりで行っているようですが、チケットはまだ数枚あまりがある状況。
で、旦那に余ったチケットを渡して、旦那は2丼目突撃。
で、これも写真を撮る前に食い始めてしまい、写真なし。
ということで、今後青森の定番コースになりそうです。のっけ丼。
この後は、何せ距離がありますので、一路東北某政令市に向け高速をひた走る。
途中交代しながら、へろへろになって家にたどりついたのでした。おしまい。青森魚菜センター 本店 市場・商店街
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この旅行記へのコメント (2)
-
- picotabiさん 2016/02/07 23:00:32
- はじめまして。
- 八甲田山雪中行軍マニアなのですね。私の会社にいた派遣さんもそうでした。
自分もあの映画なのか事件なのか、不思議と惹き付けられるものがあります。
ちなみに陸軍墓地は小さい頃は遊び場で、亡くなった方の墓で馬跳びなんてばちあたりなことをしていました。資料館は新しくなり立派なのですが、昔はトタン屋根の古い小屋のような建物で、その古い建物の方が事件のなまなましさの伝わり方が勝っていたように思います。
そんなバリバリの地元で育ったのに、がぶがぶさんの写真の後藤伍長発見の地はまーーーったく知りませんでした。こんな標識までたってるなんて…
今もあるかわかりませんが、酸ケ湯で救出された方の写真を見たことがあります。なんだか振り返りたくなってきました。
- がぶがぶさん からの返信 2016/02/17 20:15:32
- RE: はじめまして。
- 幸畑陸軍墓地で遊ぶとは、恐れを知らない子供ですね(笑)
でも、ほとんどの兵隊さんは結婚も子供も居ないままなくなったでしょうから、きっと子供は多少腕白な方が、と見逃してくれていたのかもしれません。
いろいろ研究を極めていけば、所詮「物語」なので
きになるところは多々あるんでしょうが、
まずは新田次郎の「八甲田山死の彷徨」には地図もついているので、
それを眺めつつ行ってみるとなかなか思うところがあるかもしれませんね。
地元だと、より考えられることも多いかと。
私が初めて行ったのは盛岡に1年居たときですが、
なくなった方はほとんど岩手か宮城出身で、
「え、盛岡のあの辺の人が?」と身近?に感じましたし・・・。
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