2015/05/07 - 2015/05/07
1位(同エリア36件中)
エンリケさん
2015年GWのドイツ・アイルランド旅行6日目。
アイルランド西海岸のゴールウェイから東海岸の首都ダブリンに戻ってきての1日目は、ダブリン周辺のレンスター地方の見どころを巡るバスツアーに参加。
まず訪れたのは、ダブリンから南西に約100kmの位置にある内陸の街キルケニー。
ノア川の両側に広がるこの街は、人口2万人程度の小さな街ですが、キルケニー城をはじめとする中世に造られた重厚な白亜の建築物が印象的な観光の街。
こじんまりとした街で、バスツアーのペースに合わせ、のんびりと観光を楽しむことができました。
<旅程表>
2015年
5月 2日(土) 羽田→ミュンヘン
5月 3日(日) ミュンヘン→ダブリン
5月 4日(月) ダブリン→ゴールウェイ
5月 5日(火) ゴールウェイ→アラン諸島(イニシュモア島)→ゴールウェイ
5月 6日(水) ゴールウェイ→アーウィーの洞窟→モハーの断崖→ドゥーラン
→ダンゴーラ城→ゴールウェイ→ダブリン
○5月 7日(木) ダブリン→キルケニー→ウィックロウ峠→グレンダーロッホ
→ダブリン
5月 8日(金) ダブリン
5月 9日(土) ダブリン→フランクフルト・アム・マイン→
5月10日(日) →成田
- 旅行の満足度
- 3.0
- 観光
- 3.0
- ホテル
- 2.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
5月7日(木)
7時、ダブリン中心部のテンプル・バー地区の西のはずれ、バックパッカーの集う安宿のキンレイハウスにて起床。
窓から外を眺めると、まだまだ人通りの少ないレンガ色のダブリンの街並みが。
ダブリンの朝はこれからのようです。キンレイ ハウス ダブリン ホテル
-
7時30分、1階に降りてきて食堂で朝食。
“いかにもバックパッカーの宿”といった感じのシンプルすぎる朝食ですが、何もないよりは力がつきますね。
学生の頃はこんなものでも文句ひとつ言わずに食べていたかと思うと・・・わたしもだいぶ年齢や経験を重ねてきたもんだと実感しますね。 -
食堂にはテレビや本棚、ビリヤード台などもあって、バックパッカー同士が交流できるスペースになっています。
この後も似たような宿に泊まりますが、いずれもアジア人が全くおらず、金髪の欧米人ばかりで気が引けてしまってわたしは交流できませんでしたが・・・。 -
さて、こんな宿でも予約がいっぱいで連泊できなかったため(ダブリンはホテル事情がおかしい。)、面倒ながらひとまずチェックアウト。
荷物を預けて(檻のようなロッカーの鍵を10ユーロで借りて預け、返却時に8ユーロ戻ってくるシステム)、ゴールウェイに行く前にダブリンのインフォメーションで申し込んだバスツアーの集合場所、ジュリーズ・イン(Jurys Inn Hotel)へ。
集合時間は8時30分とのことでしたが、5分前の8時25分にバスは到着し、学生のような若い男性ガイドに名前を確認された後、乗車。
車内は別の場所でピックアップされたツアー参加者ですでにいっぱいで、席はひとつしか空いておらず、修学旅行中のドイツの高校生らしきグループにまぎれこんで座ることになりました・・・。Jurys Inn Dublin Christchurch ホテル
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これで満席になったバスは、ジュリーズ・インを出発。
3日前に訪れたクライスト・チャーチ大聖堂やダブリニアを横目に見ながらダブリンの街を抜け、ツアーの最初の目的地、ダブリンの南西約100kmの位置にある歴史の街キルケニーに向かいます。
ちなみにこのバスツアーはWILD ROVER TOURS社のもので、キルケニー、ウィックロウ峠、グレンダーロッホというレンスター地方の主要な観光地を一日で見て回るというもの。
お値段は30ユーロ(約4,200円)で、移動距離が長いせいか、前日ゴールウェイで参加したモハーの断崖ツアー(25ユーロ)よりもちょっぴり高めの料金設定となっています。
【WILD ROVER TOURS〜Kilkenny, Wicklow Mountains & Glendalough 1 Day Tour】
http://wildrovertours.com/booking/details/46895/kilkenny-wicklow-mountains-glendalough-1-day-tour/ダブリニア 博物館・美術館・ギャラリー
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アイリッシュミュージックが流れるツアーバスはダブリンを出て高速道路に乗り、アイルランドの美しい緑の野の間を走ってそのままキルケニーへ・・・となるはずだったのですが、出発後1時間を過ぎたあたりで急にスピードが遅くなり、少しして路肩に停車。そのまま動かなくなります。
どうやら故障のようで、代替のバスが来るまで車内で待機とのこと。
せっかくの海外旅行なのに何たることと思いましたが、乗客は誰一人騒がずじっとしています。
騒いだところでどうにもならないので、当たり前と言えば当たり前ですが、最近世界を騒がしている爆買いの国の方々だったらこうはならなかったでしょうね・・・。
ちなみにバスの旅でこんなトラブルに遭ったのは人生で2回目。
何年か前の四国旅行で、徳島から東京に戻る夜行バスが故障して、淡路島で朝まで立ち往生したのが最初でした(その後はタダで神戸からの新幹線に振り替えてもらいましたが。)。
日本やラオスでも最近、夜行バスが転落したり横転する悲惨な事故が起こったばかりですし、自分の経験に照らしてみても、長距離のバスツアーって飛行機や電車以上にトラブルに遭いやすいものですよね。
(こういうこともあって、前回のラオス旅行では都市間移動にわざわざ高い飛行機を選んだわけですが。)
やはり長距離の旅(特に夜行や山岳地帯)で安いからといって安易にバスを選ぶのはやめた方がよいかもしれませんね・・・。 -
そのままバスの中でガイドブックを読むなどして時間をつぶしていたら、1時間ほど経った11時に、振替のバスが到着。
ここでもみんな落ち着いて乗り換えを進め、全員乗り終わったところでツアー再スタート。
一時はどうなることかと思いましたが、ツアーは中止にならず続行されるようで、とりあえず一安心です。 -
窓から外を眺めると、相変わらずの緑の野。
前日のモハーの断崖ツアーでもたっぷり見たし、あんなこともあった後なので、さすがに飽きてきたかな・・・。 -
そんなこんなでちょっと気分が萎えた状態のまま、11時30分、当初の予定より1時間15分遅れで第一の目的地、キルケニーに到着。
ここでこのままキルケニーの街を散策するか、それとも、近くの洞窟(Dunmore Caves)を見学してからキルケニーの街に戻ってくるか、選択権が与えられます。
わたしは前日バレン地方のアーウィーの洞窟を見学したばかりだったので、このまま残って街の見学時間を長くとることにしました。 -
ということで、キルケニーの街の散策スタート。
ちなみに、バスの後方に一緒に座っていたドイツの修学旅行生らしきグループは、そのままバスに乗って洞窟見学に向かったようです。
ドイツ人からすれば、ドイツにもありそうな中世の街並みよりも洞窟見学の方が物珍しそうですよね。
さて、キルケニーはノア川を挟んで川の両側に市街地が広がる人口2万人ほどの小さな街。
といっても、総人口約450万人のアイルランドでは比較的大きな街のようで、“キルケニー”の銘柄で知られるビールの醸造所などの工場もあり、行政的にはキルケニー州の州都となっています。
まずはバスを降りたところからすぐ近くにある“キルケニー城”(Kilkenny Castle)に行ってみることにします。 -
降車位置からほんの少し歩くと、道路の右側にどでかい城門が見えてきました。
これがキルケニー城・・・石造りの堅牢そうなお城です。キルケニー城パークランド 広場・公園
-
門をくぐって中に入ると、白亜の巨大な城館の先には青々とした芝生の庭が広がっていて、そこからの城の眺めが何とも調和のとれた美しい姿でグッド。
このキルケニー城、もとはイングランドから侵攻してきたアングロ・ノルマン人の貴族により13世紀初めに建てられたもの。
1391年からはイングランド王の執事長であるオーモンドの領主バトラー家の所有となり、以後1967年に至るまで、600年近くにも渡ってバトラー家の居城として増改築が加えられていきました。
ちなみに、この城の特徴ともなっている白亜の壁の材質は、この地方で産出される石灰岩。
この後に訪れる聖カニス大聖堂など、この街の歴史的建造物の多くは石灰岩で造られており、石灰岩の白亜の色はキルケニーの街を象徴するものとなっています。
【キルケニー城HP】
http://www.kilkennycastle.ie/ -
城から広大な庭の眺めをパチリ。
先が見えないくらい広く、まるでゴルフ場のようですね。 -
さて、満を持してこの美しい白亜のキルケニー城の中に入りますが(入場料7ユーロ=約980円、日本語の解説ペーパーあり)、内部は残念ながら撮影禁止。
と言っても、大貴族の館といえば、ヨーロッパの城をあちこち巡ってきた方にとっては大体想像できそうなもので、特段あっと驚くようなものはありませんでした・・・。
この旅でもミュンヘンのヴィッテルスバッハ家の宮殿レジデンツやダブリン城を見てきましたしね。
【ギネスと雨の国アイルランド(1) ミュンヘンのレジデンツの祖先画ギャラリー】
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=40595072
【ギネスと雨の国アイルランド(2) ダブリン城のポートレイト・ギャラリー】
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=41058655
このキルケニー城にもバトラー家代々の肖像画が掲げられたロング・ギャラリーがありましたが、レジデンツとダブリン城のそれの中間くらいの豪華さでした。
部屋自体はレジデンツのよりも天井が高く、大きく広々としていましたが、レジデンツのようなキラキラ感はなく、薄暗い部屋の中に質素に飾ってある感じで。
・・・ということで、12時30分、1時間ほどで城内の見学を終え、城の裏側の出口から退出です。 -
ツアーバスのガイドから示された集合時刻は14時25分。
まだまだ2時間近くあるので、ノア川沿いに広がるキルケニーの街を散策です。
まず、キルケニー城の道路を挟んで隣にあるこの重厚な建物は、1780年に建てられたキルケニー城の厩舎。
現在はキルケニー・デザイン・センターとして、アイルランド各地から集められた工芸品や衣料品が並べられ、キルケニーを訪れる観光客たちを賑わせています。キルケニー デザイン センター 専門店
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キルケニー城のある通りをそのまま北に向かって歩いて行くと、市民で賑わう街のメインストリート、ハイ・ストリート(High St.)に。
このあたりもキルケニー城と同様、重厚な石づくりの建物が多い感じですね。
つくづくキルケニーは“白亜の街”ですね。 -
ハイ・ストリートを北上し、パーラメント・ストリート(Parliament St.)へ。
このあたりは明るい色のカラフルな建物が多く、老若男女、多くの市民で賑わっています。
キルケニーは人口約2万人の小さな街ですが、日本だったら同程度の人口の地方都市で、平日の昼間にこれだけ賑わっているところがあるだろうかと、思わず考えてしまいますね。 -
それでも、ここで何だかあまり非日常感のない単調なヨーロッパの旅に飽きた感じが頭をもたげてきます・・・。
今回でヨーロッパの旅を終わりにしようかなと思い、大昔に買って何かの時のためにずっと持ち続けていたユーロ建てのトラベラーズチェックを現金に交換してもらおうと銀行に行くと、アイルランドではもうどこもトラベラーズチェックを扱っていないとの回答が。
時代が変わるほど旅を続けていたわけか・・・そりゃあいい加減飽きるわな。
そんなこんなで時間を消費してしまい、13時15分、パーラメント・ストリートの北側にある観光スポット、“聖カニス大聖堂”(St. Canice's Cathedral)へ。
ここもキルケニー城と同様、中世を感じさせる、石灰岩を使った白亜の重厚な建築物となっています。聖カニス大聖堂 寺院・教会
-
この聖カニス大聖堂、内部にはキルケニー城の城主だったバトラー家の人物の壮麗な墓があるというので、早速中に入ろうとしたら、13時から14時までは休憩時間とのこと・・・。
仕方ないので外部だけ見学するにとどめます。
石造りの重厚な建物の周りには、アイルランドらしいケルト十字の墓石がいくつも並んでいますね。
ちなみに現在ある大聖堂が建てられたのはキルケニー城と同じく13世紀。
それ以前にもこの地に教会があったようで、上の写真にあるラウンドタワー(9世紀頃の建築物と推定)がその名残りだと言われています。
“キルケニー”という街の語源ともなったこの聖カニス大聖堂、建立当時は当然ながらカトリックの大聖堂でしたが、1534年にイングランド王(兼アイルランド王)ヘンリー8世が王妃キャサリンと離婚するためローマ教皇と断絶して英国国教会を創設すると、アイルランド国内の主だった大聖堂と同様、カトリックから国教会に宗旨替え。
アイルランドで人口の8割超を占めているのはカトリックだというのに、その街いちばんの大聖堂は国教会という、なんだか外国人にとっては腑に落ちない状態がここキルケニーでも生じているのですね。 -
聖カニス大聖堂を外部だけ見学した後は、もと来たパーラメント・ストリートを引き返し・・・。
-
13時30分、パーラメント・ストリートから横道に入ったところにある“ブラック・アビー”(Black Abbey)へ。
現在はカトリックの教会として使われているこの建物は、もともとは1225年にドミニコ派の修道院として建てられたもの。
1543年、国教会を創設したヘンリー8世の時代に財産を没収され、裁判所として使われるようになりますが、カトリック教徒は別の場所で密かに力を蓄え、19世紀初めにこの場所を回復、カトリック教会としての歩みが始まりました。
ちなみに、白亜の建物にもかかわらずこの教会の名前となっている“ブラック”とは、かつてドミニコ派の修道士たちが身に着けていた黒い衣装に由来するとのこと。ブラック アビー 寺院・教会
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国教会と違って庶民の宗教であるカトリックのこの教会は、昼休みもなく営業中。
内部は外見同様こじんまりとしていますが、石がびっしり敷き詰められた壁が趣を感じさせる造り。 -
ステンドグラスも太陽の光を浴びて鮮やかにイエス・キリストの物語を浮かび上がらせています。
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キリスト像の足下には信者たちの捧げたロウソクの光が。
しかし十字架にかけられていないキリスト像とは何だか珍しい感じ・・・。 -
こちらも珍しい黒人の像。
いったい誰を表しているのでしょうか?? -
謎の深まったブラック・アビーの見学を終えると14時近く。
そろそろ集合時刻なので、キルケニー城の入口近くの停留所に戻ることにします。 -
キルケニー城の近くに戻ってくると、路上にはいつの間にかテントが立ち並び、マーケットができていました。
キルケニー、繰り返しになりますが、小さな街にもかかわらず活気があっていいですね。
さて、次なるバスの旅は、ウィックロウ峠を通って初期キリスト教時代の教会群が残る山奥の地グレンダーロッホへ。
バスのトラブルのためすっかり気落ちしてしまったツアー前半となりましたが、後半はトラブルなく観光を続けられるでしょうか?
(ドイツ・アイルランド旅行6日目後半〜グレンダーロッホ観光に続く。)
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 川岸 町子さん 2016/01/26 21:54:29
- 旅の歴史
- エンリケさん、おばんでした☆
エンリケさんのお言葉から、旅の歴史を感じますね〜。
様々な所を訪れ、その積み重ねは何にも代えがたい。
えっっ、トラベラーズチェックを替えてしまおうと思われたのですか?
最後のヨーロッパ?
読ませて頂きながら、なんだかドキドキしました。
私は昨日旅から帰って来ました。
魅惑的な国でした(笑)
ヨーロッパ以外の地域へ、今年は向かわれるのでしょうか?
お出掛けを楽しみにしています!!
町子
- エンリケさん からの返信 2016/01/30 14:04:22
- 新たな旅への思い
- 川岸 町子さん
こんにちは。帰国されたばかりだというのに、わざわざご訪問いただきありがとうございます。
> えっっ、トラベラーズチェックを替えてしまおうと思われたのですか?
> 最後のヨーロッパ?
> 読ませて頂きながら、なんだかドキドキしました。
ラオスとかスリランカとか、物価が安くて非日常的な毎日が味わえるアジアのディープな旅を知ってしまうと、なんだかヨーロッパの旅が味気なく思えてきて、ついそんな気持ちになってしまいました・・・。
さて、実際はどうなることでしょうか??
> 私は昨日旅から帰って来ました。
> 魅惑的な国でした(笑)
“魅惑的な国”とはいったい?
旅行記のアップ、楽しみにしています!
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