2015/12/13 - 2015/12/14
31位(同エリア316件中)
かっちんさん
旧暦霜月(12月)の頃は最も太陽の光が弱まり、あらゆる生命の力が衰えるといわれ、招待した諸国の神々に湯を立て、お湯を献じ、自らも湯を浴びることによって新たな年の生命再生を願い、湯立て神楽により、神も人も生まれかわるという信仰を伝える祭りが、南信州の山里にある遠山郷霜月祭です。
国の重要無形民俗文化財に指定され、遠山郷各神社の祭りが夜を徹して行われます。
深夜0時を過ぎた頃から、煮えたぎる釜の湯を素手で跳ね飛ばす「湯切り」、若者が思い切り見物客に飛び込む「四面(よおもて)」が一番の見どころです。
今日は高原ロッジ下栗に泊まり、下栗拾五社大明神の霜月祭を訪ねます。
祭りの説明は遠山郷観光協会のHPを参考にしています。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
イチオシ
赤く染まる南アルプス聖岳周辺
遠山郷上村バス停からタクシーに乗り、下栗の里に上がる途中で現れた夕暮れの景色です。 -
西の空は夕焼け
今日の宿は高原ロッジ下栗です。
霜月祭がある2015/12/13(日)は夜中も玄関を開けておいてくれるので、祭りをみて深夜に戻れます。 -
高原ロッジ下栗
下栗集落の一番高い位置にある高原ロッジは今年2回目の宿泊です。
最初に訪れた時にご主人から霜月祭の話を聞き、絶対に見に来ようと決めました。
今日の宿泊客は5組、夕食後みんな霜月祭に出かけます。
夕食は山の幸、川の幸が並べられ、お祭りなのでお寿司がサービスでついています。 -
下栗の里
この写真は2015年9月に訪れた時、ビューポイントから眺めた下栗の里です。
V字谷の斜面に畑と家が点在し、山国の美しい風景が見られます。 -
下栗拾五社大明神(神社)
現在の時刻は19:40。宿から下栗の里中腹にあるこの神社まで歩いて20分です。
真冬の道は街灯がなく真っ暗。防寒具に明かりのヘッドライトを身につけています。 -
イチオシ
社殿
社殿中央のかまどには、火床(ほど)と二つの湯釜があり、紙型の湯の上飾りがゆらめています。 -
かまど
薪がパチパチ燃え、湯釜を煮立たせています。
社殿の中は意外にも暖かです。 -
天井の飾り
煙がこもる天井にも飾りがあります。 -
祭りの進行予定表
午前9時から祭りが始まり、諸国の神々をお招きしています。
まもなく「三大夫家清め」が始まります。 -
三大夫家清め 20:00頃
禰宜(ねぎ・神職のこと)がお清めの式を始めます。 -
三大夫家清め
釜の湯を柄杓に汲み、これから社殿の外に出てお清めに行きます。
お清めの様子はわかりませんが、1時間ほどして帰って来ました。 -
イチオシ
中祓い 21:00頃
釜を囲んでむしろを敷き、禰宜と氏子が一同に座って食事をいただきます。
まわりにいる見学者はお神酒をいただけます。 -
中祓い
食事が済むと、昼にお呼びした神々を諸国に送る「神返しの儀式」が始まります。
まず、塩でお清めをします。 -
中祓い
太鼓と鈴で神楽を歌います。 -
社殿の中はこんな感じ
-
声高らかに・・・
般若心経を唱える神返しの神楽です。 -
般若心経の読本
中祓いにより、神々を元の諸国へお送りしました。 -
鎮めの湯 22:00頃
これから村内に祀られている神々を招きます。
禰宜が五大尊・湯木(ゆぼく)舞などの湯立てを行います。 -
湯木を手にとります
-
五大尊の準備
湯木を襟に挿し、白い三角形の覆面をします。
神聖な儀式ですが、かっちんも小さい頃にこんな格好をして遊びました。 -
五大尊の呪文
二人づつ釜の前に座り、数珠をこすり合せ、五大尊の呪文(五つの方角を司る明王に守護を求める呪文)を唱えます。 -
五大尊の印
両手で「五大尊の印」を結び、呪文を唱えます。 -
お腹が痛い・・・
のように見えます。 -
湯木舞
二本束ねられていた湯木の封を解き、両手に湯木を持って神楽歌を歌い始めます。
湯を跳ね上げ、神々に湯を献じます。 -
襷(たすき)の舞 23:00頃
舞手4人が鉢巻・襷姿で扇の舞を始めます。
1617年に滅亡した武士である遠山一族の死霊を慰めるための舞ともいわれています。 -
襷の舞
次に、剣(つるぎ)の舞です。 -
神面の登場 0:00頃
いよいよ湯切りが行われる見せ場になります。
最初は日天拾五社(火の王)が登場します。 -
火の王の湯切り
修業を積んだ禰宜が火の王の面をかぶり、湯釜に足をかけています。 -
イチオシ
火の王の湯切り
煮えたぎる釜の湯を素手で跳ね飛ばします。 -
月天拾五社(水の王)の登場
-
水の王の湯切り
湯釜が二つあるので、湯切りを2回見せてくれます。 -
八社
遠山一族の寂しそうな顔付きの8面が登場します。
遠山一族の霊を慰める意味も込められています。 -
津島牛頭天王
いかめしい顔です。 -
イチオシ
子安様 0:30頃
今までの雰囲気とは異なり、子供の人形を抱いた女性の姿が登場します。 -
子安様
安産、子授け、育児などを祈願する神様です。
若い女性より年輩女性の見物客に人気です。 -
日天天王社(火の王)の登場 1:00頃
-
豪快な湯切り
火の王が湯釜に落ちないように後ろで抑えています。 -
火の王の湯切り
見物客はビッショリ覚悟! -
月天天王社(水の王)の登場
青い面なので、水の王とすぐわかります。 -
水の王の湯切り
湯釜がぐらぐらと煮えたぎっています。
手は大丈夫かな? -
四面(よおもて) 1:15頃
山の神など4つの面が次々と登場します。
わんぱく小僧みたいな顔ですね(笑)
最初は かまどのまわりを静かに舞っていましたが、途中から飛び回り始めます。 -
見物客の中に飛び込む四面
「ヨーッセ、ヨーッセ」の掛け声とともに、四面の若者が見物客の中に背中から飛び込みます。 -
これから行くぞ〜
見物客に「ヨーッセ、ヨーッセ」と声を掛け合い、飛び込む前置きをしています。 -
ちゃんと受け止める常連の村人
-
さあ来いと意気込む小学生
え〜、大丈夫? -
ヨーッセ、ヨーッセ
祭りは最高潮に達しています。
この後、飛び込んだのですが、大人がちゃんと受け止めてくれました。 -
次々と飛び込む四面
何回も飛び込むと体力が落ちるので、4人の若者は途中で別のメンバーと交代しています。 -
一の宮 1:40頃
土佐守りの奥方といわれています。 -
二の宮
謎めいた女性で、その仕草はお見事。
すでに深夜2時近くになり、祭りを5時間も立ち続けて見ていたので足が棒になり、帰ることにしました。
高原ロッジに戻ると、お風呂が用意されており、体が温まりぐっすり眠れました。
祭りを最後まで見るには、途中で休憩したりして足を休めないと続きません。
終わりに
霜月祭の舞や儀式は限られた村の人たちが一人何役もやっていました。
本当にご苦労様でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- kazukazuさん 2016/12/16 08:44:35
- 別の霜月まつりを見ました
- 下栗のは、上町八幡宮とはまた違い面白そうですね。上町のは夜9:00pm〜翌日6:30amまでずっと見ましたが面白かったです。来年も行こうと思います。お神酒や巻き寿司、甘酒、おじや、など振舞いも多く、観光客は少なく、地元の方が多かったのが良かったです。
- かっちんさん からの返信 2016/12/16 18:01:51
- RE: 別の霜月まつりを見ました
- kazukazuさん
こんにちは。
下栗はまつり自体は楽しかったのですが、立ち見だったので、足が痛くなりました。
上町のまつりも見たいです。振舞いに一緒に入れる環境はいいですね。
かっちん
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