ヘイト・スピーチは恐い (アウシュヴィッツで学んだこと)

2015/11/07 - 2015/11/08

ポーランド旅行の、まとめとして絶対に忘れてはいけないのはアウシュヴィッツ。

華やかのポーランドの古都、クラクフに暗い影があるのはアウシュヴィッツ旅行の

起点となるからだろう。

アウシュヴィッツを訪れたあと、ドイツの年配の人々を見るのが、しばらく恐かった。

ヘイト・スピーチの先にあるのはアウシュヴィッツだ。

政治家は、普通の人々の目を背けさせるため、国民を煽る。煽られた声は化け物となって

誰もコントロールできない。人間の心は恐い、だからヘイト・スピーチを拡散してはいけない。

(2012年７月旅行ですが、2015年のポーランド記と同じ場所にアップします)

エリア アウシュビッツ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

　ARBEIT MACHT FREI

「働けば自由になる」

　アウシュビッツ収容所の入り口。


　ウソだ、絶望への入り口。

人間は、どうしたら、こんなに残酷になれるんだろう。


人間は、希望もなく、先行きの見えない絶望と恐怖の中でも

どうして生きていけるんだろう。

ナチ支配下のヨーロッパ各地から

百数十万人のユダヤ人が連行されてきた。

世界一優秀な民族ドイツ人の血を守るためには、劣等民族であるユダヤ人を
排斥しなければならない。こんなの第一次世界大戦での補償にあえぐ
ドイツ経済から国民の目を背けるために、やっただけなのに、
みんなのヘイト・スピーチの声がナチを怪物にしてしまった。

ヘイト・スピーチは、いつも怪物の餌だ。

ハンガリーから43万人
ポーランドから30万人
フランスから6万9千人
オランダから6万人
ギリシャから5万5千人
ボヘミアから4万6千人
スロバニアから2万7千人
ベルギーから2万5千人
ドイツ・オーストリアから2万3千人
ユーゴスラビアから１万人
イタリアから7千人
ノルウェーから690人
他キャンプから3万4千人

単位が千人単位というのが恐い。詳細は分からないのだろう。

悲しい数の靴だ。

アウシュビッツについたら身ぐるみはがされて

ユダヤ人というだけで収容所に入れられたんだ。

こんな蚕の部屋みたいなところに押し込められて

ポーランドの冬は、どんなに厳しかったろう。

どうして人は、こんな環境でも生きたんだろう。


聖書を持ち膝まづいて祈りを捧げる見学者が結構いた。

有刺鉄線には220Vの電流が流れていた。

大量虐殺のガス室。

どうして人間は、こんなに残酷になれるんだろう。

ビルケナウ

ビルケナウ、死の門

大勢のイスラエルの修学旅行の団体を見た。

君たちの先祖は偉いよ。

こんな絶望に耐えて、生き延びて、君達が

生まれてきたんだ。

きっと君達が、希望だったんだろう。

こんな貨物列車に乗せられた

絶望、恐怖への旅なんか絶対やだ。


世界中の指導者や政治家は、絶対に

アウシュビッツを訪問すべきだ。

不都合から民衆の目を背けさせるためヘイト・スピーチを

行ったら、行先はアウシュヴィッツだ。

人間は恐い。絶対にヘイト・スピーチはしない、認めない。