メキシコの世界遺産No.6 : ケレタロ州シエラ・ゴルダのフランシスコ会伝道施設群

2015/11/22 - 2015/11/22

メキシコ、ケレタロ滞在中の週末、同僚が手配してくれた車で、昨日のモレーリアに続き、ユネスコ世界遺産のシエラ・ゴルダのフランシスコ会伝道施設群を訪れた。ケレタロから北東へ車で約3時間、途中山岳地帯に入り、ヘアピンカーブの道を走って、峠を越えた先の小さなハルパンという街に到着して、教会が見えてくる。

英語を話すドライバーが車中で色々とスペイン語を教えてくれた。シエラ・ゴルダの直訳は、太った山脈、なだらかな山並みからこの名前がつけられたそうだ。これらの教会施設はメキシコ国内でのフランシスコ会によるキリスト教布教活動の拠点であり、18世紀に建設され、周辺に先住民の集落が作られた。この伝道所群は、リオグランデ川の北側の、現在はアメリカに属するアリゾナ、テキサスなどへの伝道の拠点としても使用されたと言う。豪奢で美しい色彩のファサードを持つ聖堂などが評価され、以下の5つの伝道所がユネスコの世界遺産に登録された。

ハルパン・デ・セラ市のサンティアゴ・デ・ハルパンとヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・ルス・デ・タンコヨル、ランダ・デ・マタモロ市のサンタ・マリア・デル・アグア・デ・ランダとサン・フランシスコ・デル・バレ・ティラコ、そしてアロヨ・セコ市のサン・ミゲル・コンカである。これらはかなり離れた所に散在しており、全てを見て回ると1日がかりになる。この中で訪れる事ができたのは最初の教会サンティアゴ・デ・ハルパンのみである。

16世紀にスペイン人たちは先住民をかなり残虐な方法で征服し、いくつかの植民都市を築いた。一方伝道士たちは、こんな山の中にヨーロッパの伝統的な教会をいくつも建設し、布教活動により、ほぼ全ての先住民をカトリック教徒とした。そして修道院には多くの経験な信者たちが信仰の道に生きている。今のメキシコ人たちのスペイン人に対する複雑な感情の一端を垣間見ることができた。

ケレタロからこれらの教会群に走る途中に、実に印象的な岩山を見ることができる。これはペーニャ・デ・ベルナルという一枚岩だ。350mという世界第3位の高さを持つ一枚岩で、「未知との遭遇」のモデルとなったと言われている。先住民から宇宙の磁力を集める山として崇められてきた聖地で、UFOが頻繁に現れるそうだ。俄かには信じがたい岩山であるが、麓からの光景をご紹介しておく。

エリア ケレタロ(メキシコ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 社員・団体旅行
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: タクシー 徒歩

ケレタロ州のシエラ・ゴルダ山脈の山並み

ハルパン・デ・セラ市のサンティアゴ・デ・ハルパンのフランシスコ会の教会

教会のファサード

教会の横の修道院

修道院のパティオ

教会の内部、布教活動150周年

教会の内部は淡いブルーが印象的

ドームの装飾も美しい

美しい聖壇

この日は赤児が洗礼を受けていた

人懐っこい子供達

教会の音楽もメキシコ流

リアルなキリスト像

美しい聖壇

別室の聖壇

別室の聖壇のマリア様

実物大の聖人

手の込んだ教会の塔

教会のファサードの装飾

教会のファサードの装飾

教会の塔

ドーム横の入り口

ハルパンの街並み

途中通りかかった小さな教会

サンアントニオ教会

教会の内部

途中の山道は霧が出た

ハルパンの遠景

ペーニャ・デ・ベルナルという一枚岩、350mという世界第3位の高さを持つ

「未知との遭遇」のモデルとなったと言われる、先住民から宇宙の磁力を集める山として崇められてきた聖地

この旅行記へのコメント （2）

• 川岸　町子さん 2015/12/03 12:47:06

  水色

  ハンクさん、こんにちは
  教会の内部が美しいですね❤
  水色が清々しい印象を醸し出します🎵
  なかなか行けない所なので、見せて頂きありがとうございました❗
  川岸町子

  ハンクさん からの返信 2016/01/27 00:02:41

  RE: 水色

  川岸 町子様
  
  メッセージをいただきましてありがとうございました。ご返事が大変遅くなって申し訳ございませんでした。メキシコが気に入っていただけたようで幸いです。
  
  それにしても町子さんのウズベキスタンやらチベットなどの旅には感服しております。あの青いタイルに比べれば、小生の旅など足元にも及びませんね。
  
  また旅行記を拝見させていただたきます。ハンク