〈近郊区間大回り〉JR和歌山線と、３８１系特急くろしお号　惜別の旅

2015/10/22 - 2015/10/22

国鉄特急で初めて振り子式を採用し、きついカーブでも車体を傾けて高速で走れるようにした名車、３８１系がいよいよ紀州路から引退するのを前に、乗り納めをしました。
「ＪＲ都市近郊エリア内の路線に限り、実際の乗車距離にかかわらず最短距離で運賃を計算する」という規則を活用し、一駅分の初乗り運賃きっぷで遠回りの日帰り汽車旅です。

エリア 岩出・紀の川(和歌山)

• 旅行の満足度: 4.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 4.5

• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JR特急 JRローカル

大阪近郊区間は画像の範囲内となっており、この区間内なら実際の乗車距離にかかわらず、最短距離で運賃を計算する、という決まりになっています。
この規則を利用して、奈良線〈東福寺⇒京都〉の一駅切符で、【東福寺→木津→奈良→王寺→高田→和歌山→京都】と乗り鉄をし、和歌山→京都間で381系の特急くろしお号に乗ってみました。
遠回りでも特急券を買えば新幹線や特急電車に乗れます。ただし、山陽新幹線の新大阪→新神戸→西明石間は大阪近郊区間に含まれないので注意が必要です。
また、同じ区間を２度以上重複して乗ったり、一度通った駅を再び通ったりすることは出来ないのも留意点です。

ＪＲ奈良線の東福寺駅より出発です。

城陽駅を過ぎると、田園風景が色濃くなってきます。

木津川を渡る

木津川を渡ってすぐに、木津駅に到着しました。
昔ながらのレンガ積みのホームがかさ上げされ、その上に近代的な橋上駅舎が建てられました。

平城山駅通過。
ここから奈良県に入ります。

奈良駅到着。ここで奈良線から大和路線に乗り換えです。
すぐ隣にホテル日航奈良があります。今や珍しい旧ＪＡＬロゴがまだ残っていました。
あっ、ボクのＪＡＬマイレージバンクカードも、まだ旧ロゴだった。

奈良駅からわずか10分ほどで、王寺駅到着。
ここから和歌山線で、和歌山を目指します。

王寺駅のホームにはキオスクがあります。
逆に奈良駅には、改札内には何もありませんでした。

王寺駅ホームには、ヴィ・ド・フランスもあります。
奈良県内のＪＲ線で、改札内でも飲食物が手に入る珍しい駅です。
奈良県内のＪＲ乗り鉄時には便利です。

ラインナップ。

ハロウィンのパンを購入し、車内で食べました。
２２１系電車はクロスシートでちょっとした軽食なら食べやすいです。

王寺駅からは、大和路線と同じ２２１系電車で高田駅まで行きました。
途中、香芝駅到着。

間もなく高田駅。

高田駅からスカイブルーの１０５系２両編成に乗り換え。
元　常磐線各駅停車の車両を改造したそうです。

２、３０分乗れば、近鉄吉野線との連絡駅、吉野口駅に到着。
だいぶローカルムードが濃くなってきました。

奈良県最後の駅、五条駅の次は、和歌山県最初の駅、隅田駅です。
待合所には何かキャラクターなどの絵が描かれ、カラフルになっていました。

地元の方々の郷土愛を感じます。
この後、和歌山線の他のいくつかの駅でもこのような美術を鑑賞することが出来ました。

途中の橋本駅で１０分ほど停車しました。
南海高野線との接続駅です。

粉河駅で一旦下車し、この駅始発の後続の和歌山行きに乗り換えます。

散策してみたいのですが、近郊区間大回りでは途中下車できません。

１０５系２両編成を撮影。

和歌山駅に到着し、「たま駅長」が会社を救ったことで有名な和歌山電鐡の車両を撮りました。

和歌山駅で約40分ほど待ちました。
先行の新しい２８７系くろしおです。

先に新大阪へ向けて発車しました。

和歌山駅ホームの立ち食いそば店で「和風中華そば」をオーダーしました。

つゆは和そばで、麺は中華めんを使ったメニューです。
姫路駅のまねきそばよりも太い麺を使っていました。

駅に貼ってあった、３８１ラストランのポスター。

お待ちかねの３８１系くろしお、京都行きが入線です。
ホームの案内放送でも「もうすぐ引退する」「これまでのご利用に感謝する」旨のアナウンスがなされました。

ゆったりした大型シートが並ぶ、３８１系くろしお号のグリーン車。

発車後すぐに、紀ノ川を渡ります。
阪和線内は自慢の振り子機構を生かし、車体が傾きながらカーブを疾走します。

３８１系のグリーン車はパノラマ型となっています。新宮方面に連結されているので、大阪・京都方面だと逆方向です。

流線形でノーズが長いためか、とてもひろびろした運転台。

車内で駅弁の小鯛雀寿司を食べました。

阿倍野ハルカスが見えてきたら天王寺。和歌山から４０分少々、あっという間です。
ここから先の大阪環状線・東海道本線では振り子機構の動作を停止しての走行です。、

和歌山から1時間28分で、京都駅に到着。

デビューから37年おつかれさま。
26年前に先頭パノラマ改造と車内グレードアップ、更に17年前にも再度の車内グレードアップとリフォームを重ねながら、走ってきました。

サイドビュー。

こーんなパンダシートもありました。

平成初期にリニューアルされた洗面所。
やや時代を感じるモダンさです。

今回利用したきっぷ。
一駅分の乗車券が\140-、特急券/グリーン券が\2,210-（ｅ早得）通常は特急・グリーン券で４千円近くするのでかなりお得でした。
合計\2,350-

ご覧いただきまして、ありがとうございました。