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サンクトペテルブルクからポーランドへの1泊2日の週末の旅、世界遺産の街トルンで宿泊することにした。ワルシャワでショパンコンクールのコンサートを聴いた後、ワルシャワ中央駅から列車に飛び乗って約3時間、夜10時にトルン駅に到着、旧市街にあるホステル・フリーダムという安宿をオンライン予約しておいた。夜遅いこともあり、タクシーを拾って宿に直行しようとしたが、旧市街は車両は乗り入れ禁止とのこと、親切なタクシーの運転手がスマホで最短距離になる場所を探して降してくれた。世界遺産の街並みの夜景を撮影しながら宿まで10分ほど歩いた。<br /><br />トルンという街をご存知の方がどれほどいるだろうか。小生の知識は皆無であったが、少し調べてみると、ドイツ騎士団がポーランド・リトアニア連合軍に敗れた1410年のタンネンベルク(グルンヴァルト)の戦いのあと、和約が結ばれたのがこの街であるそうだ。ポーランド中北部ヴィスワ川のほとりに位置する人口約20万人の工業都市で、美しい旧市街が現存しており、1997年に旧市街が世界遺産に登録された。<br /><br />8世紀頃、ヴィスワ川の渡し場の近くに街が築かれ、13世紀に要塞が建てられた。14〜15世紀には最盛期を迎え、ポーランドでも最大規模の街になった。タンネンベルクの戦いでドイツ騎士団が敗れ、また1454年のドイツ騎士団に対する新教徒の反乱をきっかけに、三十年戦争が始まる。 騎士団の城は破壊され、廃墟となり現在に至っている。その後は、プロイセンとポーランドが支配権を奪い合った。1939年にナチスドイツに占領され、第二次世界大戦で旧市街は捕虜収容所として使用された。しかし幸いなことに、旧市街は戦闘地から離れていたため、中世の街並みは被害を受けることを免れた。旧市庁舎や、聖母マリア教会、聖ヨハネ教会など当時の建物を含む街並みは、クラクフ、ブロツワフなどポーランドの他の街に劣らない。<br /><br />トルンはポーランドの誇る天文学者、ニクラウス・コペルニクス(1473−1543)が生まれた街である。カトリック司祭でもあったコペルニクスは、キリスト教会が絶対の真理としていた地球中心説(天動説)を覆し、太陽中心説(地動説)を唱えた。小生は幼い頃から星空を眺めることが好きで、天文学者に憧れを持っていた。コペルニクスの名は、ガリレオ、ケプラー、ニュートンとともに懐かしく思い出される。有名なコペルニクスの像や、彼の名を冠した大学やプラネタリウムなどを目の当たりにして感慨も一入だった。<br /><br />翌朝早く起床して簡単な朝食を済ませ、街並みを撮影しながら散策した。旧市街広場の周囲にある旧市庁舎や、聖母マリア教会、聖ヨハネ教会、コペルニクス大学やプラネタリウムを見て、最後に廃墟となっているドイツ騎士団の城跡まで歩いた。途中、年配の男性が話しかけてきて、日本人と日本文化に対する敬意をひとしきり語ってくれた。しかしドイツ騎士団城跡までは思いのほか距離があり、あちらこちらを撮影しているうちに時間が経ってしまい、ワルシャワ行きの列車の出発時間が迫ってきた。慌てて急ぎ足で駅に向かって歩き出して数分後、幸運にもタクシーが通りかかって乗せてくれた。まだ小生にもツキが残っていた。<br /><br />タクシーのおかげで余裕で駅に到着することができ、食料やらコーヒーを買い込んで列車に乗り込んだ。旧型のコンパートメントの車内でやっと寛いでいると、ポーランド人とアイルランド人の夫婦が、同席していいか、と聞いて入ってきた。こちらはもちろん大歓迎、ポーランドとアイルランドの現状、またドイツやロシアに対する複雑な感情と日本に対する親近感(リップサービスだとしても)について様々な意見を聞くことができた。

ポーランドの世界遺産No.6 : コペルニクス生誕の街トルンの歴史地区

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2015/10/10 - 2015/10/11

24位(同エリア91件中)

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ハンク

ハンクさん

サンクトペテルブルクからポーランドへの1泊2日の週末の旅、世界遺産の街トルンで宿泊することにした。ワルシャワでショパンコンクールのコンサートを聴いた後、ワルシャワ中央駅から列車に飛び乗って約3時間、夜10時にトルン駅に到着、旧市街にあるホステル・フリーダムという安宿をオンライン予約しておいた。夜遅いこともあり、タクシーを拾って宿に直行しようとしたが、旧市街は車両は乗り入れ禁止とのこと、親切なタクシーの運転手がスマホで最短距離になる場所を探して降してくれた。世界遺産の街並みの夜景を撮影しながら宿まで10分ほど歩いた。

トルンという街をご存知の方がどれほどいるだろうか。小生の知識は皆無であったが、少し調べてみると、ドイツ騎士団がポーランド・リトアニア連合軍に敗れた1410年のタンネンベルク(グルンヴァルト)の戦いのあと、和約が結ばれたのがこの街であるそうだ。ポーランド中北部ヴィスワ川のほとりに位置する人口約20万人の工業都市で、美しい旧市街が現存しており、1997年に旧市街が世界遺産に登録された。

8世紀頃、ヴィスワ川の渡し場の近くに街が築かれ、13世紀に要塞が建てられた。14〜15世紀には最盛期を迎え、ポーランドでも最大規模の街になった。タンネンベルクの戦いでドイツ騎士団が敗れ、また1454年のドイツ騎士団に対する新教徒の反乱をきっかけに、三十年戦争が始まる。 騎士団の城は破壊され、廃墟となり現在に至っている。その後は、プロイセンとポーランドが支配権を奪い合った。1939年にナチスドイツに占領され、第二次世界大戦で旧市街は捕虜収容所として使用された。しかし幸いなことに、旧市街は戦闘地から離れていたため、中世の街並みは被害を受けることを免れた。旧市庁舎や、聖母マリア教会、聖ヨハネ教会など当時の建物を含む街並みは、クラクフ、ブロツワフなどポーランドの他の街に劣らない。

トルンはポーランドの誇る天文学者、ニクラウス・コペルニクス(1473−1543)が生まれた街である。カトリック司祭でもあったコペルニクスは、キリスト教会が絶対の真理としていた地球中心説(天動説)を覆し、太陽中心説(地動説)を唱えた。小生は幼い頃から星空を眺めることが好きで、天文学者に憧れを持っていた。コペルニクスの名は、ガリレオ、ケプラー、ニュートンとともに懐かしく思い出される。有名なコペルニクスの像や、彼の名を冠した大学やプラネタリウムなどを目の当たりにして感慨も一入だった。

翌朝早く起床して簡単な朝食を済ませ、街並みを撮影しながら散策した。旧市街広場の周囲にある旧市庁舎や、聖母マリア教会、聖ヨハネ教会、コペルニクス大学やプラネタリウムを見て、最後に廃墟となっているドイツ騎士団の城跡まで歩いた。途中、年配の男性が話しかけてきて、日本人と日本文化に対する敬意をひとしきり語ってくれた。しかしドイツ騎士団城跡までは思いのほか距離があり、あちらこちらを撮影しているうちに時間が経ってしまい、ワルシャワ行きの列車の出発時間が迫ってきた。慌てて急ぎ足で駅に向かって歩き出して数分後、幸運にもタクシーが通りかかって乗せてくれた。まだ小生にもツキが残っていた。

タクシーのおかげで余裕で駅に到着することができ、食料やらコーヒーを買い込んで列車に乗り込んだ。旧型のコンパートメントの車内でやっと寛いでいると、ポーランド人とアイルランド人の夫婦が、同席していいか、と聞いて入ってきた。こちらはもちろん大歓迎、ポーランドとアイルランドの現状、またドイツやロシアに対する複雑な感情と日本に対する親近感(リップサービスだとしても)について様々な意見を聞くことができた。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
10万円 - 15万円
交通手段
鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
旅行の手配内容
個別手配
  • ワルシャワ中央駅からトルン駅に到着した列車

    ワルシャワ中央駅からトルン駅に到着した列車

  • トルンの旧市街広場の夜景

    トルンの旧市街広場の夜景

  • 旧市街広場にある有名なコペルニクス像

    イチオシ

    旧市街広場にある有名なコペルニクス像

  • 旧市庁舎の夜景

    旧市庁舎の夜景

  • 旧市街広場の夜景

    旧市街広場の夜景

  • 旧市街広場の夜景

    旧市街広場の夜景

  • 早朝の旧市庁舎

    早朝の旧市庁舎

  • 早朝の旧市街広場

    早朝の旧市街広場

  • 旧市街広場のヴァイオリンを弾く男の像

    旧市街広場のヴァイオリンを弾く男の像

  • ヴァイオリンを聴く黄金のカエルたち

    ヴァイオリンを聴く黄金のカエルたち

  • 早朝の旧市街広場

    早朝の旧市街広場

  • 聖霊教会のファサード

    聖霊教会のファサード

  • 聖霊教会の内部

    聖霊教会の内部

  • 聖霊教会の祭壇

    聖霊教会の祭壇

  • 聖霊教会の内部

    聖霊教会の内部

  • 聖霊教会のピエタ

    聖霊教会のピエタ

  • 再び旧市街広場

    再び旧市街広場

  • 聖霊教会と旧市街広場

    聖霊教会と旧市街広場

  • 聖母マリア教会

    聖母マリア教会

  • 聖母マリア教会の内部

    聖母マリア教会の内部

  • 聖母マリア教会の内部

    聖母マリア教会の内部

  • 聖母マリア教会の内部

    聖母マリア教会の内部

  • 聖母マリア教会のファサード

    聖母マリア教会のファサード

  • 早朝の旧市街

    早朝の旧市街

  • コペルニクスの名を冠する大学

    コペルニクスの名を冠する大学

  • コペルニクスの名を冠するプラネタリウム

    コペルニクスの名を冠するプラネタリウム

  • 旧市街の特徴ある建物

    旧市街の特徴ある建物

  • 早朝の旧市街

    早朝の旧市街

  • 東洋美術館のある通り

    東洋美術館のある通り

  • 天球儀を持つコペルニクス像

    天球儀を持つコペルニクス像

  • 早朝の旧市街

    早朝の旧市街

  • コペルニクス像と旧市庁舎

    コペルニクス像と旧市庁舎

  • 聖霊教会を眺める通り

    聖霊教会を眺める通り

  • 聖ヨハネ大聖堂のファサード

    聖ヨハネ大聖堂のファサード

  • 聖ヨハネ大聖堂

    聖ヨハネ大聖堂

  • 風格のある煉瓦造りの建物

    風格のある煉瓦造りの建物

  • メキシコ、テキサスBBQのステーキハウス

    メキシコ、テキサスBBQのステーキハウス

  • ドイツ騎士団城跡に向かう裏通り

    ドイツ騎士団城跡に向かう裏通り

  • 意味不明の装飾、監視カメラだろうか?

    意味不明の装飾、監視カメラだろうか?

  • ドイツ騎士団城跡の看板

    ドイツ騎士団城跡の看板

  • 廃墟となっているドイツ騎士団の城跡

    廃墟となっているドイツ騎士団の城跡

  • 廃墟となっているドイツ騎士団城跡

    廃墟となっているドイツ騎士団城跡

  • ヴィスワ川に架かる橋

    ヴィスワ川に架かる橋

  • 城壁の門

    城壁の門

  • 城壁のモナスター門

    城壁のモナスター門

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