2015/08/10 - 2015/08/10
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TOMISLAVさん
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8/10 ベルリンから遠足をしてドレスデンへ日帰り旅行。
・ドレスデン城
・ドイツ連邦軍軍事史博物館
を看る。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ICEでベルリンからドレスデンへ行く。
-
2時間程度でドレスデン駅に到着。
-
ドレスデン駅前通り。
まずは、トラムでドレスデン城に向かう。
ドレスデン城へ向かうトラムの車中、街並みを眺めていて「ハッ」とした。
街はとても真新しいてピカピカだ。ドレスデン爆撃で2,3日でこの街のほとんどは灰燼に帰し、戦後に建て直された街だからだ。
古都ドレスデンを期待していたが、この真新しさこそがこのドレスデンの歴史の痕跡である。 -
ドレスデン城へ着く。
-
まずは、ドレスデン城の「歴史的緑の丸天井」へ。
この丸天井は入場数制限がなされ、時間指定の入場券が必要となる。
ただ、事前予約した人だけが入れるのではなく、当日券の割り当てがあり、朝から並べば入場できる余地を残してくれている。粋な計らいである。
私が9:30ぐらいに並んだときには、十数人しか前におらず、順調に10時入場の券を入手できた。 -
「緑の丸天井」なんて名前だが、「緑の部屋」と「丸天井」とあるという意味らしい(誤っていたらすみません)。
その代わり、ドレスデン城主であったザクセン王家が収集した宝物が沢山展示されていた。なお、内部は写真撮影禁止だったため、入場者リーフレットの写真をのみあげておきます。 -
ドレスデン城内覧のあとは、ツヴィンガー宮殿のほうへ。
写真は、宮殿の外壁(陶磁器博物館)とトラム。
まさにドレスデンらしい光景だと思いました。 -
ツヴィンガー宮殿のパティオにて。
広大なパティオを囲むように宮殿の建物があるが、現在は各種博物館となっている。 -
ドレスデン市のマンホール。
見落とされがちな街の顔のひとつだ。 -
ドレスデン城の近くの壁画「君主の行列」。
歴代のザクセン家の君主を行列で表している一大絵巻物だ。 -
ザクセン王の中で一番有名なのが、
「アウグスト強健王」(写真真ん中の人物)であろう。その名の通り、自己の怪力を見せつけるため蹄鉄をへし折ってみせたとのこと。
また、上掲のドレスデン城の宝物館のコレクションの多くはこの強健王が集めたそうな。
おそらく、王様ではなく市井の一個人であったならば、快男児でイイ男であったろうが、政治的どうだったのか。 -
この壁画「君主の行列」がある通り名は
「アウグストゥス・シュトラーゼ」となっており、
このアウグスト強健王をザクセン王のなかの王と思っての名称でしょう。このドレスデンでは、最も身近な王であったのでしょう。 -
エルベ河上からみたドレスデン旧市街。
アウグストゥス橋を渡ってノイシュタット(新市街)へ。 -
バスに乗って、新市街北部にある
ドイツ連邦軍事史博物館へ。
写真左側の灰色の鉄筋部分は、ドイツを分断する「破片」であるとのこと。 -
1300年代から現代にいたるドイツの軍事関連の歴史が展示されている。
写真の肖像画は、
左が「シャルンホルスト」で、左が「グナイゼナウ」である。
対ナポレオン戦争で敗れたプロイセンの軍事改革を行った両名である。 -
これを見たときは体が震えた。
これは
「ドライゼ銃」である。
1841年にプロイセン軍で採用された銃で、従来の銃口から銃弾を先込め式だったの対し、今では珍しくない後装式を採用している。
これによって、伏射が可能になり、普墺(プロイセン・オーストリア)戦争では、オーストリア兵が立ったまま次弾を装填している間に、プロイセン兵は、5発以上の球弾を地面に伏せながら撃つことができたという。
まさしく戦術の転換をもたらした銃であるといえる。 -
ボルトアクション方式を採用した画期的な銃であった。
-
プロセイン時代、ドイツ第二帝国時代(ビスマルクやカイゼルの時代)、そしてドイツ第三帝国(ヒトラーの時代)の時代へと続く。
写真はドイツ第三帝国時代の国防軍の将校の軍服。 -
U-ボートの機関部のあと。
腸の断面みたいでおどろおどろしい。 -
?号戦車の模型。
ゲルマンの技術を使って、?号戦車1/1レプリカを作ってほしかった。 -
焼けただれているのは、空襲にあったせいだろうか。
1945年5月は ドイツ第三帝国が崩壊。
ドイツはドイツ連邦共和国(西ドイツ)とドイツ民主共和国(東ドイツ)の二つに分断される。 -
これは、なんていう名前の国の軍服でしょうか?
ドイツ第三帝国?
ちがいます。
実は、これはドイツ民主共和国(東ドイツ)の陸軍の将校の軍服です。
まんま、第三帝国の国防軍の制服ですね。
社会主義を奉じていた東ドイツは当然にナチズムを否定していたでしょうが、それは彼らにとって「当たり前すぎる」ためかあまり意識されなかったのかも。彼らの当面の敵は西ドイツやイギリスなどの腐敗した資本主義者たちであるからだ。
一方で、国内を社会主義で染め上げるために、ナチスが採った統治方策は「使えた」ため、採用したのでしょう。例えば秘密警察はゲシュタポからシュタージへ。軍服も変える必要がなかった。
この結果、上は統治方法から下は制服に至るまで東ドイツはドイツ第三帝国を継承するという皮肉な状況が生じる。 -
東ドイツの兵士のカットの模範例?
この時代のドイツの青年はいい目をしていますね。
左下のリーゼント風はちょっと「堕落」していないか(笑)。 -
東ドイツの将軍の閲兵車。
ボディーは金属ではなく、強化プラスチックのようだ。 -
東ドイツの「軍人宣誓」の図だろうか。
軍服と言い、兵士の所作といい、ドイツ第三帝国ぽいですね。 -
最後に「退役した」ベルリンの壁を見てこの博物館はおわり。
-
トラムに乗って、ドレスデン駅に向かう。
このあと、ICEでドレスデン→ベルリンと戻る。
一日かけてドレスデンへ遠足をしたが、
この街は「古くて新しい街」であった。
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この旅行記へのコメント (1)
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- kids560さん 2025/02/02 16:26:03
- 美しい街ドレスデン
- ドレスデン城、ツヴィンガー宮殿。
重厚にして壮麗なバロック建築(様式あってますか?)の傑作ですね。
屋根がツンツンしているお城も嫌いではありませんが、ヨーロッパの城というとやはりこのバロック建築が私の中でイコールのモノになります。写真からも伝わってくるこの美しさ。2度にわたる世界大戦でこんな美しいものを壊してしまうとは本当に愚かなことです。
ドレスデンという名前をどこかで聞いたことがあるなとずーっと考えていたのですが陶器が有名な街ですよね。旅行中ご覧になられましたか?他の国の明るく花畑の柄も悪くありませんがドレスデン陶器のように落ち着いた柄も良いです。
この記事で一番びっくりしたのは「ドライゼ銃」の存在でした。まだ日本は江戸時代。ふんどし一丁で木場で丸太を転がしているような頃に遠いこの国では後装式の銃がすでに実践投入されていたんですね。こんなに発明が早かったんだと驚きました。
軍事博物館の締めが「退役」したベルリンの壁というのもいいですね。第二次世界大戦はまだ終わっていないという説があるほどあの戦いの火種は今なおあらゆるところでくすぶっていますが1つ消えただけでも嬉しいものです。
無事帰国お疲れさまでした。
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