2015/08/29 - 2015/08/29
231位(同エリア835件中)
ころたさん
錯覚美術館。正確には「明治大学先端数理科学インスティテュート 錯覚と数理の融合研究拠点」と言うジュゲムみたいな長ったらしい名前のレッキとした研究所である。神田の古本屋街をぶらぶらしていたら偶然見つけた。これが大当たり!
知的好奇心旺盛な方、小中学生連れの家族にも、超お勧めします。
ちなみにこの文字の列、ジグザグに斜めに並んでいるように見えるよね。
違うんです。それはあなたの錯覚です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
PR
-
久々に神田の古本屋街でも散歩しようかなぁ。
wifeを誘って神保町に繰り出した。
あてがあっても無くても、楽しい街だ。
ここは神保町の出口を出たところにある岩波ホール。 -
貧乏学生だった俺は、大学の教科書や参考書は全部古本で揃えた。さんざんお世話になった街だ。今の学生諸君は、そんなことはやらないんだろうな。
-
靖国通りやらさくら通りをぶ〜らぶらしよう。
-
でもまずはランチ。
久しぶりにさぼうるのナポリタンにするか。さぼうる グルメ・レストラン
-
神保町交差点からさくら通り側にあるさぼうるは、相変わらずあやしい外見。
でも人気があるのよ。 -
ランチ時のさぼうるはいつも満員。1時をまわってもさぼうる1号に席はない。まあいい。お隣のさぼうる2に入った。
-
こっちもボリューム満点のランチで人気だよ。
-
店内も昭和の雰囲気。
-
カウンターの前にデンと置かれた巨大なボールは、スパゲティ。
これが何者かを象徴しているよね。 -
wifeは生姜焼きランチ。750円だったかな。
-
ドッカ〜ン。出ました、名物ナポリタン。
食えるもんなら食ってみろ!と言わんばかりのボリューム。
コーヒー付で850円は安い! もちろんうまい! -
意地になって平らげて、街に繰り出した。
まず靖国通りを靖国神社方向に向かった。神保町駅 駅
-
神保町の古本屋はみんな、得意分野を持っている。
技術書と言えば明倫館や夏目書店、お世話になったなぁ。神田神保町古書店街 名所・史跡
-
この南海堂は建築系の古書専門。
機械系の俺とはちと畑違い。 -
写真を撮らなかったけど、鳥海書房というビルの3Fの本屋さんに入ったら、店主と思しき人にボタニカルアートについて、みっちりと講釈を頂いた。
-
ボタニカルアートってご存知? 鳥海書房は動植物に関する古書の専門店で、特に植物画が充実している。150年前の植物図鑑をばらして、1枚1枚のボタニカルアートとして販売していて、これが何とも美しい。
今日は買えないけど、店長さん、また来ます。 -
神保町交差点まで戻って、さくら通りを通り小川町方面をめざした。
さっきランチを取りながらググっていたら、おもしろそうな場所を見つけたのだ。 -
それが錯覚美術館。看板には「明治大学先端数理科学インスティテュート 錯覚と数理の融合研究拠点」という長〜い名前が。
-
靖国通りの小川帳駅から御茶ノ水駅方向に一筋入ったビルの2階にある。ちと分かりにくいのでご注意を。駅出口にあるドトールコーヒーの裏のビルです。
王府酒家 グルメ・レストラン
-
入場無料で楽しめる。いや、勉強できる。
-
ビルの1フロアを使ったこじんまりとした施設。営利目的の美術館ではなく、あくまで研究の一端を紹介するための施設ですので。
-
「抵抗しても無駄です。あなたの視覚は計算済み。」
なるほどね。 -
館内には立体やパネルで表わされた錯覚を実体化したモデルと説明文が、ぐるりと展示してある。
-
土曜日の午後は家族連れを中心にいっぱいだ。
-
これは「浮遊錯視」。目を作品に近づけたり遠ざけたりすると。絵が回転しているように見える。
-
ウチワになっているこんな絵を見たことありません?
ウチワと内輪・・・。なるほど!シャレだったのね。 -
こっちは「不可能立体」。ありえないはずの立体形を実現してしまった。
-
エッシャーの無限階段をご存じでしょ。どこまで行っても登り続ける階段。2次元のだまし絵として描かれた無限階段を、ここでは実体化してしまった。見る角度によってホントに無限に続いて見える。
-
錯覚美術館は明治大学の杉原厚吉 特任教授らの研究成果を分かりやすい形で紹介するもの。杉原教授は「世界一受けたい授業」などのテレビに何回も出演している。
-
これもよく紹介されている。
寄って見ると自動車だが、遠くから見ると猫になる。 -
テレビのは何だったかな。寄るとキムタクだけど、遠いと劇団ひとりになるやつだったっけ。
-
これも視点を動かすと、ワヤワヤと動き出す。
何とも気持ち悪い・・・ -
-
おばけ坂って全国にあるよね。肉眼では下って見えるんだけど、実は上っている坂道。
-
これも錯覚を計算すれば、モデル化できる。カメラを積んだ自動車を動かすと、確かに上り坂が下っているように見える。
-
-
これらの作品にはちゃんと目的があって、錯覚を数学モデリングすることで人の感じる錯覚量を自在にコントロールできるようになる。
-
それを何に使うかと言うと、例えば平面上に立体的な目立つサイン・標識が作れる。サッカーゴール脇の立体看板がいい例ね。
-
逆に錯覚により見落とされがちなサインを、人目に付きやすくすることもできる。
-
冒頭にも掲げたジグザグ文字列も、実はジグザグになっていない。
「いやいやジグザグでしょ。」
思うよね。でも、下の図は上の図のピントをボカしただけ。
ほらぁ、字はまっすぐに並んでるでしょ。 -
同じサインが照明の当て方で、くぼんで見えたり、出っ張って見えたり。
-
これも見る方向によりまったく違う図形に見える作品。左のガレージの屋根は、鏡に映るとデコボコになっちゃう。
-
館内の一画には研究者の著作が。ページをめくると見たことのある作品が数多く現われる。
-
これも見たことあるでしょ。
女の子の瞳の色は青に見えたり、黄色く見えたり。
いいえ、ぜ〜んぶおんなじグレーです。周りを隠して瞳の部分だけを出すと、同じ色であることが分かる。 -
これは全く違う2つの画像を重ねると、別の画像が浮かび上がる作品。ちょっと見にくい写真だったね。
-
でも娘らは夢中で覗いている。
-
ベスト錯覚コンテスト (Best Illusion of the Year Contest)っていう世界規模のコンテストがあるとのことで、本研究所から何回も優勝者を出している。
-
そんな「明治大学先端数理科学インスティテュート 錯覚と数理の融合研究拠点」(あぁ長!)だが、本年度でこのプロジェクトを終了する。それに伴って錯覚美術館も2015年12月をもって閉館するという。
http://compillusion.mims.meiji.ac.jp/museum.html -
行くなら今ですよ今!
難しい数学抜きで超楽しめる。
写真じゃぁ伝わらないものがある。 -
錯覚美術館からじみ〜な小川町の裏通りに出て、メトロで帰った1日でした!!
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
50