2015夏シルクロード旅行#5～1日でパミール高原ムルカブからキルギス経由で中国カシュガルへ

2015/08/21 - 2015/08/22

中央アジア・シルクロード。
民族の多様性と風景に魅せられ、2000年代半ばより毎年のように通うようになりました。

ウズベキスタンを突破口に、トルクメニスタン、カザフスタン、キルギスタン、コーカサス３国、新疆。

今回訪ねるタジキスタンは、最後の旧ソ連の国、最後のアジア未踏の国。何度も計画倒れだった思い入れのある国でした。
今回の旅で、私の中でのシルクロードの旅はひとまずは最終章です。

タジキスタンを満喫した後、キルギス経由で中国のカシュガルに戻ります。このキルギスと中国の国境は、昼休み2時間あり、夕方以降と週末クローズと、1日で2つの国境を移動するにはハードル高めでした。

☆航空会社
中国東方航空ＭＵ　羽田～上海（虹橋）～カシュガル往復

☆タジキスタン・ムルカブ→キルギス・サリタシュ→中国・カシュガル
6時20分　ムルカブ出発、7時15分アクバイタル峠通過
　　　　（四駆チャーター1,400ソモニ、28,000円）
8時50分　タジキスタン国境到着、20分で出国手続き完了、9時10分出国
9時40分　キルギス国境到着
10時10分　キルギス入国
10時30分　キルギス・サリタシュ到着
11時25分　国境手前チェックポイント、この先国境までヒッチハイク（200スム、400円）
11時50分　キルギス国境到着
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊キルギス・中国国境到着　昼休みで国境待機＊＊＊＊＊＊
14時　出国手続き、軍の車で緩衝地帯移動
15時　中国国境イシュケシタム到着、荷物検査あり
15時30分　タクシーでウチャ（入国手続きのある国境）に向けて出発
　　（タクシーチャーター160元+500スム=約4,000円）
17時20分　ウチャ国境到着
18時　ウチャバスターミナルからカシュガル市内へ
19時30分　カシュガル中心部到着

★国境情報
タジキスタン・キルギス国境　朝9時オープン
キルギス・中国国境　11時半頃～14時昼休み
中国国境　18時（北京時間20時）と週末クローズ　

エリア タジキスタン

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 高速・路線バス タクシー ヒッチハイク 徒歩 飛行機
• 航空会社: 中国東方航空

旅8日目、タジキスタン4日目。
カシュガルを出発して5日目でカシュガルにまた戻る。

朝6時（タジク時間5時）過ぎにムルカブを出発。本日もキルギス国境まで車をチャーター。

ホーローグからここムルカブまで送ってくれた車をそのまま続けてチャーターするつもりだった。しかしタジクナンバーの車より、キルギスナンバーの車のほうが越境がスムーズということで、キルギス人の車をチャーターした。

さて、タジキスタン国境オープンは朝9時。
キルギス・中国国境に、11時半から2時間半のお昼休み前に何とか潜り込めるか。
トータル5時間半で、ムルカブ?タジク国境・キルギス国境?キルギス出国。
その距離、約300キロ。
やってみるか。

ドライバーに「今日中に中国カシュガル！」を伝えて、スピードあげてもらう。
必死さが伝わったのか、真剣にぶっ飛ばしてくれた。

7時前に日の出。

あの山の向こうはチャイナだよ。とドライバー。

タジキスタン国境までの180キロの間、５台の四駆とすれ違った。

すれ違った車からドライバーがパンを預かっていたが、これは国境の兵士に届けていた。

道路はこの通り、舗装されている。

8時過ぎ、ムルカブ出発から2時間かからずカラクル湖が見えてきた。

8時50分、タジキスタン国境に到着。

9時オープンまで若干フライングだが、審査官がいて手続きを進めてくれた。
20分で終了で出国。

国境警備兵もみんな笑顔でウェルカムモード。
いい国だったな、タジキスタン。
来年1月にまた来るよ（笑）

緩衝地帯。
ここがアップダウン激しくて一部舗装されてなくて、大変なんだな。

現地で会ったサイクリストもここがヤマって言ってた。

ここの峠、4000メートル超えている。
18キロ、30分かかってキルギス側の国境到着。

国境に到着すると、顔見知りのキルギス人兵士たちが、お帰り！と手を広げて迎えてくれた。
4日前のキルギス出国の時に、タジクへ行く足（車）を待つためしばらく小屋の中で待たせてくれたのだ。
異国で待っててくれる人がいるって（ちょっと違う？）、嬉しいね。

キルギス側の入国手続きに30分ほどかかる。
無事入国?

この時点で10時過ぎ。

この国境からキルギス・中国国境まで100キロちょっと。
11時半にはランチタイムで国境が閉まってしまう。
1時間半弱で100キロ。

行ってみるか。

キルギス入国してサリタシュまで20分。

ただいまーサリタシュ!
素通りだけど。

ここでガソリン給油。1リットルが38ソム、約80円
タジクってガソリン代が高くて入手しにくいようで、ここキルギスのガソリンスタンドは大流行。

往路で1泊した町が見えてきた。

TANINAゲストハウスの人たち元気かな?？

挨拶で寄ってる時間ない。

サリタシュからIrkeshtam国境までは絶景ルート。

雪山が美しすぎる。

蜃気楼じゃないよ。

私の中で世界の絶景ルートかなりの上位にランクイン。

国境の20キロ手前でチェックポイント。

チャーターした車のドライバーは、中国ビザがないためここまで。
後から来たキルギス人家族の車に200ソム、400円で乗せてもらった。
この分はチャーター代から差し引いた。

11時50分、国境到着。
門が開いてたので中に入ろうとするとダメって。
タッチの差でランチタイムに入ってしまったらしい…2時間後の午後2時にオープン…（涙）

外で2時間待つのもなんなので、イミグレの建物に入れてもらう。
閑散としたイミグレで待っていると、
通りかかる兵士たちが、代わる代わるお茶飲む？お腹空いてない？眠くない？キルギスに嫁に来ない？デートしない？

…願いは一つ、早く国境オープンしてください。。。
（キルギスに入れても中国側もランチタイムで国境閉まってるから同じだけどね）

ぼけっと待っている間に近くのモスクからアザーンが聞こえてきた。

午後2時ぴったりにイミグレオープン。
一番乗りで出国手続き。
入国の時と同じ検査官で、最後に日本語で「ありがとう」とパスポートを返してくれた。

このあと、緩衝地帯は徒歩禁止、車がなかなかこない。
待ってる間に軍人たちとおしゃべり。
お茶飲む？お腹空いてない？眠くない？キルギスに嫁に来ない？デートしない？

願いは一つ。
早く車やってこないかな。

待つこと20分、持ち場を交代する軍人さんが移動する車に乗せてもらえ、緩衝地帯を移動して、中国側国境手前まで。

ここからは来たときと同じく坂道を数キロ徒歩移動。帰りは登りだ。

中国側のイシュケシタム国境到着、
なんか人がわんさかいる。
聞くとカシュガルから来ている国境見学ツアーの団体さんらしい。

無事中国側に入国するも、タクシーが一台もいない。
タクシー乗り場まではここから4キロもあるらしい。歩いてたら18時までの中国入国間に合わん。

団体客の人たちが、バスの席が空いてたらカシュガルまで乗って行っていいよ、と言ってくれたのだけど。私は外国人で、入国手続きに時間がかかるため、NGとなる。
代わりに軍の車が4キロ送ってくれるって。

タクシー拾えるイシュケシタム国境建物へ。
ここでは入国審査は行われない（150キロ先のウチャ）が、厳しい荷物検査。
スマホの写真も一枚一枚確認される。一眼レフカメラの写真も見せろと言われたが、バッテリーなくてそもそも1枚も写真撮れてないので免除。

そのあと、兵士の一人から「台湾は中国の一部だ。そうだろう？」と踏絵的尋問。そのようですね、とうやむやな回答。
反論したら入国できないもん、、ごめんなさい。

イシュケシタムからウチャまでの150キロは、タクシー。
夕方3時半、車を誰かとシャアしたいが、軍人以外人がいない。
国境閉鎖午後6時まであと2時間半、残り150キロ。
またチャーターか。。
300元といわれたが、泣きついて160元とキルギススムの余り500スム、約4,000円で勘弁してもらう。
とにかく急げ！6時に間に合わなければ、週末国境で野宿かキルギスへ強制送還、ついでに明日の上海便、明後日の日本便も逃すことに。

タクシードライバーも事情を察してぶっとばしてくれて、午後5時20分にウチャ国境到着。
走ってイミグレへ。
と、人がいない。もうみんな帰っちゃったの、かな？
ここで週末過ごすの嫌だよー、と半泣きで待っていると、帰ろうとしていた人たちが戻ってきてくれた。
中国の入国スタンプゲット。
ありがとうございます！！

同じタクシーが、ウチャバスターミナル、カシュガル行の乗合タクシー乗り場まで送ってくれた。
乗客4人はすぐに集まり、6時前にはカシュガルに向けて出発。乗合タクシー28元。

まだ明るいうち、午後7時30分にカシュガル市内到着。
そこからは8番のバスでエイティガルモスク近くで下車。

カシュガルに戻って来られた。
大金はたいたもんね。

再びカシュガル旧市街のOld Town YHへ。
相変わらず混んでたけど、カシュガルを出るときに同じ部屋を予約しておいたので無事寝床を確保。

路上で買ったブドウが甘くておいしい。
さっきまでの緊張が一気にほぐれた。

旅9日目。
朝8時過ぎに起床。久しぶりにゆっくり寝た。

夕方16時50分、新疆時間で14時50分のフライトまで旧市街散策。

朝ごはんは、豆たっぷりでスパイシーな黄麺、5元100円。

この時期の新疆はフルーツ祭り。
ほんと、毎年来たい。

昼12時過ぎにチェックアウトした後は、宿の中庭で旅人たちとまったり。
これからキルギスやパキスタンへ抜ける者、陸路でウルムチへ向かう者。

私はもうこれから帰国するだけ。旅の終わりが何とも名残惜しい。

午後1時に宿を出てエイティガルモスク近くのバス停まで歩く。
2番の路線バスで空港へ、1元、
35分でカシュガル空港へ到着。

チェックインに時間がかかり、ボーディングタイムまであまり時間がない。

1時間遅れてカシュガルを飛び立ちウルムチ空港には19時45分に到着。
いったん機内から出て30分ほどの空港トランジット。

上海虹橋空港には予定より1時間以上遅れて午前1時過ぎに到着。

明日も朝早いので、今夜はエアポートホテル泊。
Booking.comで直前割引で予約。

レセプションの対応はいまいちだったが、
部屋はモダンで、眺めは最高。
この時間、離発着してるフライトはないが。

翌朝6時起床。
旅行最終日。

部屋から2機お見送りし、チェックアウト。

ホテルのあるのは第２ターミナルなので、第１ターミナルまではシャトルバスで移動。20分おきに出ている。
15分近くかかって、到着。

中国東方航空のチェックインカウンターは、今日も長蛇の列。
出国手続き後あまり時間もないが、ラウンジへ向かい、朝ごはんにおかゆとビール。

虹橋空港発のMUはほぼ満席。
午後1時過ぎには、羽田空港へ到着。

10日間のシルクロードの旅、最終章。駆け足だったけど、自分らしい旅ができた夏休み。
念願叶ってタジキスタンに来られました。
この後縁あって来年1月と8月に仕事で来ることになります。

この旅行記へのコメント （4）

• まみさん 2015/09/11 09:05:49

  どんどんハードルが高まってる！？

  sunnyさん、おひさしぶりです。
  私がどんどんラクな旅行に流れつつあるのに対して、sunnyさんすごすぎ！
  私はまだ、現地ガイドがいたりしたので、心強い方でしたが、キルギスーカザフの国境越えの心細かったことを思い出しました。
  しかし、中央アジアの車窓からの景色は雄大でしたね〜。
  旅行記を前にさかのぼって拝見します！

  sunnyさん からの返信 2015/09/14 17:24:09

  RE: どんどんハードルが高まってる！？

  まみさん
  
  こんにちは。お久しぶりです。
  意図的にハードルを上げているわけではないのですが、今回の旅は不運が重なりました。
  旧ソ連の国境越えは、回数を重ねても毎回緊張しますね。
  なかなかお邪魔できてませんが、旧ソ連紀行も拝見させていただきます。
  
  sunny
  

• こぼちゃさん 2015/09/10 23:20:31

  今回はスゴ旅でしたね

  来週から私もスタン系を攻めに行くのでここから情報をもらおうと思っていましたが、sunnyさんの行程はどこをどのように旅しているのか分からないというか、私にはとてもできるような旅ではなくてあまり参考になりませんでした（爆）
  最後の国境越えプッシュとか変態としかいいようがありません（笑）
  こんな旅のやり方にちょっと憧れています。
  楽しいシルクロード旅行記ありがとうございました。
  

  sunnyさん からの返信 2015/09/11 12:43:29

  RE: 今回はスゴ旅でしたね

  こぼちゃさん
  
  今回の旅行記は、タジクの一地域をガチで攻める人には多少役に立つかもですが、スタンダードなスタン制覇にはそうですね、ゴミですね（爆）他のスタンの情報も古いですしね。。
  でも変態旅行記、楽しんで頂けてよかったです。
  
  ズルいかもしれませんが、ギアナ三国情報はがっちりいただいちゃいますよ。よろしくお願いします〜
  
  sunny