★アイルランドの史跡巡り −（５、完）レンスター州 ボイン川の古戦場からホウス経由でダブリンへ

2014/11/30 - 2014/11/30

昨日、ニューグレンジからドロヘダへ向かう途中、時間切れで見逃してしまったボイン川の古戦場。
今日はダブリンへ向かう前に、その古戦場や、もうひとつの見所モナスター・ボイスにも寄って行こう。

う〜ん、それにつけても気になるのは今日の雲行き。
ドロヘダでの朝は珍しく晴れ上がったのに、ドロヘダを出る頃にはまたもや陰鬱な冬景色に逆戻り。

今日も外回りが多くなるから、せめて雨だけは降って欲しくない…と願いつつ出発！


表紙の画像は、途中で針路変更して行ってみたダブリン近郊の港町ホウス遠景。

エリア ニューグレンジ周辺(アイルランド)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• ホテル: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ドロヘダを出てボイン渓谷方面へ１０分足らず。

昨日ニューグレンジ見学ツアーに参加するために行ったボイン渓谷ビジターセンターへの標識には、ボイン川の古戦場の名も出ていた。
あと４ｋｍだって。思っていたより近かったね。

１６９０年ｍボイン川のほとりで繰り広げられたボイン川の戦い。
そのボイン川の戦いについては、下記のウィキペディアのページで見てみるといいですよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%83%B3%E5%B7%9D%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84

古戦場って言うくらいだから、荒れ果てた砦やその遺構がボイン川沿いに残っているんだろうね、と思っていたSUR SHANGHAI。
果たしてどんな所？

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場への標識通りに車を進める。

周りは平和なアイルランドの田舎の風景。

どこまでもなだらかなボイン渓谷。

渓谷と聞くと、深い谷や崖がある風景を想像しますが、ボイン川に沿ったボイン渓谷はこんな緩い起伏が続いていて、あちこちにボイン渓谷の遺跡群の古墳が見られますよ。

ボイン川の古戦場の入り口を見つけて入って行く。

ん？　なんだか農場みたいな感じだけど…。

間違った？　

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

さらに進んで行くと、きれいに整備された芝生の広〜い敷地に出た。
向こうには何やら大きな建物があるけど、新しい建物よね。

へ？　ほんとにここがボイン川の古戦場？

無料駐車場の脇に大きな地図看板があったので、車を停めて見に行ってみます。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

あれ？　地図看板にも≪ボイン川の戦い≫って書いてあるね。
この画像は、クリックすると大きく表示されます。

地元の家族連れで来ていた男の子も寄ってきた。(*^。^*)

え〜と、地図の下側がこの駐車場で、地図の真ん中にある建物がビジターセンター？
あれ、さっき芝生の敷地の向こうにあった建物だよね。
大砲の展示場所もあるみたいだし、ボイン川の古戦場のこともそこで教えてもらえるよね、きっと。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

もうひとつあった≪ボイン川の戦い≫関連地図。
この画像は、クリックすると大きく表示されます。

青い流れがボイン川で、左上の赤い印がこれから行ってみるビジターセンター。
あとは農場みたいだけど…。
あれ〜？　そうすると、この農場一帯が、昔はボイン川の古戦場だったわけ？

結論を先に言うと、ボイン川の古戦場は、今ではオールドブリッジ・エステイトになっているのでありました。
周辺を散策できる小道も地図に出ているのでご覧ください。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場と聞いて、荒れ果てた砦がボイン川の傍らにある光景を思い描いていたSUR SHANGHAI。

来てみたら、きれいに整備された農場の中に真新しいビジター・センターがあって拍子抜け。

あちゃー。(ノω｀*)　イメージが狂っちゃった。

それでもせっかくここまで来たので、ビジター・センターに行ってみます。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場のビジター・センター展示見学は４ユーロ。
サイトはこちら。http://www.battleoftheboyne.ie/

トイレも新しく清潔だったので、このあたりのドライブ途中、休憩がてら寄って行ってもいいと思います。
外には庭園やカフェもありました。
お天気がよければ、上の方に出した地図に載っている小道を辿ってみるのもいいのでは？

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場のビジター・センター内には、ボイン川の戦い関連の展示がずらり。
これは、ボイン川の戦いの作戦会議中の様子。

地図を広げて作戦を練る様子は時代物の映画やドラマにも出て来るよね。

このほか、屋内にはサーベルなどの小型の武器展示もありました。

ボイン川の戦いについては、下記のウィキペディアのページで見てみるといいですよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%83%B3%E5%B7%9D%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場ビジター・センター付属の武器展示コーナー。

向こうに見える建物が、さっき屋内展示品を見学したビジター・センター。

あっさりと見て回れる大きさで、展示の仕方もごくあっけらかん。
古戦場と言う名から連想される血生臭さはまったく無し。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場ビジター・センター付属の武器展示コーナー。

古風な大砲や、当時使われていた武器、日用品が中庭にずらり。

向こうに見える建物は、厩舎を再現したもの。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場ビジター・センター。
これは、上掲の画像の再現された厩舎内部ですが、ここもこぎれいに作られていました。

古戦場のおどろおどろしさが全く感じられない展示で、安心して見学できるとも言えますが、ちょっと物足りないような気も…。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川古戦場ビジター・センターとは隣接している庭園。

う〜ん、歩いて見て回るほどの魅力が感じられないのは、花が無い季節だからかな。
夏には一変して花園になるのかも。

この入り口にカフェがありました。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川古戦場ビジター・センター前の広大な敷地は農場だったり遊び場として開放してあったり。

ここが古戦場だった歴史を知らなければ、きれいな芝生の緑地にしか見えない…。

う〜ん、これだったら、さっき車で通って来たボイン川に架かる橋沿いの景色を見に行ったほうが雰囲気ありそう。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

トリムの町では細かったボイン川は、ボイン川の古戦場があるボイン渓谷では幅が広くなって別の川のよう。

本流以外にも、中州沿いにはこんな人工の水路も造られていました。
ボイン川の戦い前にはもうあったのかな。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場を流れるボイン川。
アイルランドでは、川の水はピート（泥炭）を含んでいて、どこでもこんな茶褐色。

これは、オベリスク橋から見た上流のニューグレンジやトリム方向。
直線距離で３０kmほどのトリムの町ではずいぶん細く見えたのに、ここでは川と呼べるくらいに広い。

ボイン川の戦いの時には、この両岸から鬨の声が上がったのかと想像してみる。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

同じく、ボイン川の古戦場を流れるボイン川。

これは直線距離で１０ｋｍも無い下流のドロヘダの街方向を見た様子。

ここでは自然のままの流れでも、ドロヘダの街では両岸とも護岸工事が出来ていて人工の流れのようだったのがウソのよう。

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

ボイン川の古戦場。

ボイン川に架かるオベリスク橋の北側には、昔は砦だったのかもと思わせる石積みが。

ボイン川の戦いと関係があったのかどうかは、何の説明も無いので不明。
残念！

ボイン川の古戦場 史跡・遺跡

かつては、ボイン川の戦いで血生臭い流れになったはずのボイン川。

今ではマスなどの格好の釣り場になっているんだそう。

川岸のところどころに「メンバーと許可を取った人以外は釣っちゃダメ！」の標識が出ていたけど、却って「ここにはいい釣り場があるんですよ〜。」と教えているような気がする。
(；＾ω＾)

さて、ボイン川の古戦場の後は、これも遠くはない見所のモナスターボイスへ行くつもりだったSUR SHANGHAIとその旦那。

でも、二人ともちょいと心変わり。

モナスターボイスにある教会跡やハイクロス、それにラウンド・タワーはナヴァンの街で似たようなドナモア・ラウンド・タワーを見たから、ダブリン北郊外の冬の海を見に行ってみようか。

うん、同じような場所ばかりじゃ飽きるし、目先を変えてみよう！

じゃ、この後はM１号線に入って、ダブリンの北にあるマラハイドやホウスの町に寄ってみようよ、と決定。

ドロヘダ手前まで戻って、M１号線でダブリン方向へ南下開始。

マラハイドなら、途中に標識が出ているだろうから、脇道に入っていけばそれでよし。

お、料金所が見えてきた。
普通車は１．９ユーロだってよ。

この料金所を無事通過すると…、
「ごめん、旦那、ちょっと眠くなった。マラハイドの町に着いたら教えて。」

上掲の画像の料金所から３０分。

「お〜い、マラハイドに着いたぞ〜。」の声で目が覚めてしばらくボ〜。

その１０分後には、マラハイド城の前にいた。

このマラハイド城は、１１８５年にトールボット家によって建てられ、その後８００年近く一族の居城兼城砦だった城。
１６９０年のボイン川の戦いでは、一族の１４人が一度に亡くなるという悲劇もあったのだそう。
へえ、ここにも今日見てきたボイン川の古戦場ゆかりのお城があったんだ。

このマラハイド城は見学も可能と言うことだったんですが、暗くなってしまう前にアイリッシュ海が見たいのでこのまま移動します。

マラハイド城周辺は、１００ヘクタールもあるという広大な緑の敷地。

ここもボイン川の古戦場と同じように農場にもなっているんじゃないかという趣でした。

晴れていたら気持ちいい散歩も出来るんでしょうが、こんな湿っぽい日は足元グチャグチャ。

マラハイドの町外れからアイリッシュ海を見てみようとしたら、あれ？道路が封鎖されている。

何だろう？
サンタの帽子をかぶったおじさんたちがいるから、クリスマス関連の行事？
それにしては、全然賑わっていないし…。

ここも結局行き過ぎて、ホウスの町へ。

マラハイドからホウスやダブリンに向けて４kmほど南下。

あれはポートマーノックと言う町？
引き潮の海岸線向こうに、小さいながら瀟洒な海辺のリゾート・タウン風町並みがあった。

夏には賑わいそうな場所よね。
その頃戻って来たら、ずいぶん雰囲気も違って見えるだろうな。

R１０６号線でホウスに向かう。
車道沿いに遊歩道もあって、ウォーキングしている人が多かった。

ポートマーノックからアイリッシュ海に続く細長い湾はずいぶん浅い。

ちょうど引き潮の時間帯で、潮干狩りとか出来そうな干潟が広がっていた。

同じく、ホウスに向かうR１０６号線沿い。

沖に見えてきたあの島が無人島のアイルランズ・アイ？
だとすると、ホウスから夏にはボートが出てるんだってよ。

SUR SHANGHAIたちもちょっと歩いてみたR１０６号線に沿った遊歩道。

向こうに見える陸地がホウスのあたり？

R１０６号線からR１０５号線に入ると、もうすぐホウスの町。

いや〜、夏だったら、こんな岩場に下りて行って、潮溜まりを覗いたりきれいな貝殻を見つけるのが好きだけどな。

マラハイドの町から３０分足らずでホウスの町到着。
SUR SHANGHAIたちは途中で車を降りて歩いてみたりしたので、直行すれば時間はもう少し短縮できるはず。

ホウスはダブリンから１３ｋｍの港町。
近郊列車のダートでも気軽に来られるようなので、夏に来てみては？
冬だとちょっと寂しげです。

ホウス 散歩・街歩き

ホウスは小さな港町。

□型に囲まれた港には、小型のヨットが多数。
向こうに見える堤防は、土地の人たちのジョギングや散歩用にもなっているようでした。

ホウス 散歩・街歩き

ホウス港で休むヨットたち。

またこの港を出て行くのは、春が来てから？

ホウス 散歩・街歩き

ホウスの町の堤防に出ていた≪砕け波に注意！≫の標識。

アイルランドだと、標識はどこでもゲール語と英語の二本立て。

ゲール語だけ見たら、全然分からない！

ホウス 散歩・街歩き

ホウスの港から見た周辺の景色。

あ、あの崖の上からの眺めがよさそう。
行ってみよう！

ホウス 散歩・街歩き

上掲の画像で見えている崖沿いに行ってみた。

アイリッシュ海の沖に見えるのは、無人島のアイルランズ・アイ。
地図を見るとちょっとしたビーチがあるし、夏季限定でホウスから出ているボートで行ってみるのもよさそう。
機会があったら行ってみたいね。

ホウス 散歩・街歩き

ホウスの町やアイリッシュ海を見下ろす崖沿いには、ちょっとしたお屋敷風のお宅もあって、雰囲気よし。

嵐の日にはちょっと怖そうな気もするけど、毎日海が眺められる家って憧れる。

ホウス 散歩・街歩き

ホウスからダブリンに無事移動。

この日の宿はダブリン市街地を流れるリフィ川の北岸にあるモリソン・ダブルツリー・バイ・ヒルトン 。

ミレニアム橋のすぐそばで、にぎやかなテンプル・バーへは、ミレニアム橋を渡って１５０ｍほどの便利な立地。
この外観だけ見るとクラシックですが…、

The Morrison Dublin, Curio Collection by Hilton ホテル

…一歩中に入ると、モリソン・ダブルツリー・バイ・ヒルトンは全体的にシンプルですっきりしたインテリア。

チェックイン時に、熱々のクッキーがもらえるのがうれしいサービス。
あとはお部屋でコーヒーや紅茶を入れて楽しめます。

車で行く人は、事前に周辺駐車場の情報をもらって行くといいですよ。

The Morrison Dublin, Curio Collection by Hilton ホテル

モリソン・ダブルツリー・バイ・ヒルトンでいただいたデラックス・ツインは、リフィ川の眺望こそありませんでしたが、二人で走り回れるほど（笑）広くてびっくり。
お陰で二人ともバッグの中身を盛大に広げて荷物整理ができました。

浴室もシンプル・モダンな設計と設備。

今日はゆっくり休んで、明日からは旦那は一足先にイギリスへ。
SUR SHANGHAIは、ロンドンで数日後に落ち合うまでダブリンに滞在してみます。

The Morrison Dublin, Curio Collection by Hilton ホテル