春の蔵出しワインバー

2015/05/23 - 2015/05/23

甲府駅前のよっちゃばれ広場で開催されたイベント「春の蔵出しワインバー」に参加した。
昨年秋の山梨ワインツーリズムに参加できなかったため、まとめてテイスティングする機会がなかったからだ。
会場には３１のワイナリーが２００種以上のワインを出品していた。
チケットを購入し、それで飲食物と交換するスタイル。ワインは一番少ない40ml（ワンフィンガーと呼んでいた）で200円から400円程度。食事とワインを楽しむにはほどよい値段だが、テイスティング目的だとやや高い。このため、試すことができたのは7種だけ。
イベントとしてはライブがあったり、各ワイナリーのイチオシの紹介があったりと飽きさせない演出で楽しむことができた。

2時間ほど会場で過ごした後、しばらく酔いを覚ましたあと、甲府に行ったときには必ず立ち寄る「どてやき」という居酒屋に行き、ぶどうワリとボルスを楽しんだ。

宿は郊外の「ホテル湯王温泉」。かなり古く、銭湯温泉という感じだが、浴槽はいろいろあり、のんびりといいお風呂を楽しんだ。
たまには体を使わずのんびりするのもいいものだと改めて感じた。

エリア 甲府(山梨)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JR特急 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

受付。
スタートセットとして、グラスとはし、柿ピーが渡された。

グラスはデポジット制で、返却すると500円戻るとのことだったが、記念にもらって帰った。

最初は泡ものからスタート。機山の「キザン　スパークリング　トラディショナル　ブリュット」評判は聞いていたが、飲んだことがなかったので、まず頼んでみた。この量で400円。
残念ながら冷やし方が十分でなく、泡はあっという間になくなった。また、温度のせいでダルな感じで、香りはよく分かったが、もったいなかった。

甲州の白を基本にチョイス。
一番良かったのはヴィンテージファームの「樽熟成　獅子吼　甲州　シャルドネ　2013」
柑橘系のさわやかな香りと柔らかなバニラの香り。味も二つのブドウの良い部分が出ていて、やさしい酸と甘みも感じる。わずかに甲州由来の苦みがアフターにあるが、不愉快な感じではない。

安いものでも面白いものはあった。サンフーズの「Continentalワイン　ハート　甲州」
ピーチのような甘い香りで、ややオレンジがかった色。苦みを含んださわやかな味わいで、いかにも甲州らしい上品なできだった。

ラベルもなかなかいい。

印象的だったのは、スズラン酒造工業の「プティベルド　2012」。プティベルドというブドウは補助品種と呼ばれ、ブレンドして使われるものだが、それを単一セパージュで仕上げたもの。かつて甲州市のマルサン葡萄酒の若主人が実験的に醸造したものを飲ませてもらったことがあるが、おそらく製品として作っているところはないのではないか。
香りは鮮烈で素晴らしい。色は濃いものの単調。酸味があり、タンニンはあまり感じない。思ったよりは複雑みのある味わいで、舌触りはなめらか。おそらくノンフィルターだと思うが、それがワインとして出せるものになった理由ではないだろうか。ブドウのポテンシャルを引き出していて、補助品種として使われる理由もよく分かる。

ちなみに、ブース内で販売している人はお店の人ではないが、ちゃんと勉強していて、ブドウの説明などもしてくれた。

会場ではNYTというギターとバイオリンのデュオのライブも行われていた。

音楽も面白かったが、雰囲気作りもうまく、皆楽しんでいるようだった。

初めて甲府に観光で行ったときに、ふらりと入って気に入った「どてやき」
飲み物を頼むと、まずは必ずどて焼きが3本出てくる。
おすすめは白のやや甘口のワインを焼酎で割ったぶどうワリ。常連さんたちは梅シロップを割ったうめワリの方が多いように見える。また、ボルスは焼酎と卵黄を入れ、ソーダで割った飲み物。なんとも変わった飲み物だが、どて焼きには意外と合う。
カウンターの上には新聞を切ったものがぶら下げられていて、ふきん代わりにちぎって使う。お勘定を頼むと、そろばんをぱちぱち。ぜひ一度行ってみて欲しい。
なお、3時頃からやっていて、今回私が行った18時前だと、どて焼きは売り切れ寸前だった。ご注意を。