2015/03/14 - 2015/03/15
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Masahiro Tanigawaさん
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誕生日を韓国で過ごそうとつれあいとふたりプサンと慶州をのんびり旅行した。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 自転車
- 航空会社
- エアプサン
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
プサンで2泊したあと最後の一日は慶州(キョンジュ)で過ごした。慶州は新羅千年の古い都で市内に3つの世界遺産を擁している。新羅の歴史をひもとくと、建国は紀元前54年、百済、高句麗との三国時代を経て668年に三国を統一した。そのあと長く栄えたが918年王建の高麗建国により滅びた。キョンジュは文字通り千年の都といえるだろう。
プサンからキョンジュへ行くという旅行プランはポピュラーで、ネットの口コミサイトにもいろいろなアドバイスがあった。それらをまとめると、1 KTX 2 在来鉄道 3 高速バス という3つの移動方法があった。
KTXは去年ひとりで旅行した時に利用した。プサン駅からの移動時間は短いが難点は新慶州駅が市内から遠く離れた山あいにあることだった。さらにヘウンデからプサン駅まで移動するのに地下鉄で結構時間がかかる。これは高速バスにもいえることで、ヘウンデからバスターミナルまで移動する時間が必要だった。
それに比べて鉄道には有利な点がいくつもあった。ヘウンデ駅はホテルから徒歩圏内にあり、一部の区間では車窓から東海の景色を楽しめる。さらにキョンジュ駅は市の中心にあり市内観光をするうえでなにかと便利そうだった。
ネットで調べた限りではそのはずだった。ところが実際に現地に行ってみると事情はまったく違った。ヘウンデ駅は2013年12月に別の場所に移動していた。以前の駅ならホテルから歩いて行けたが、新しい駅はタクシーを利用するほかなかった。さらに線路も内陸部に移動した結果、海をみることはできなかった。それでも初めて乗る在来線の旅はローカルな雰囲気が楽しかった。 -
私たちは9時30分のムグンファ(無窮花/韓国の国花)に乗り、11時4分にキョンジュ駅に着いた。キョンジュ駅は古い建物で地方都市らしく駅自体も小さかった。それでも駅前には広場がありその一角に観光案内所があった。そこで観光案内地図をもらい、宿(Hwang Nam Guan)までのバス便を尋ねた。
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駅前には古くからの城東市場がある。それだけではなく歩道にもたくさんの露店が並んでいた。商品は主に野菜・果物・山菜だったが、大小あるなかでひとりのハルモニがしなびかけた山菜を3つほど並べただけの店とも呼べない姿もあった。なんだか切ない気持ちになったが、通りかかるひとがふつうに話しかけたり、それにこたえるハルモニの屈託ない表情をみて気持ちが明るくなった。旅先ではつい感情移入しがちになるがあるがまま受け入れなければならない風景もある。
城東市場のなかは細い通路がいくつもあってその両側にたくさんの店が並んでいた。http://guide.gyeongju.go.kr/deploy/eat/03/03_03/1189616_1341.html
商品は食料品、衣料品、雑貨などが並び庶民の買い物に便利そうな場所だった。私たちの目当ては地元らしい食堂を探すことだったがぴったりの店に出会った。店の形態は、あえて言うなら韓国式のバイキングともいうべきもので、テーブルの上には20種類以上のおかず(パンチャン)が並んでいた。テーブルの前の椅子に腰かけると、向かいに立っているアジュモニがごはんとスープ、それに空っぽの皿を出してくれた。おかずは食べ放題で、何種類ものキムチ、卵焼き、魚の煮つけ、海苔、ナムル、炒めた肉などすべて思い出せないくらい多くの品数が並んでいた。すすめられたご飯をお代わりしお腹いっぱい食べて二人分の代金は1万ウォンだった。日本円に換算すると一人当たり500円少しである。感謝を込めて2千ウォン上乗せして払いそそくさと席を離れた。 -
城東市場の一角で昼食を終えたあと宿に向かった。タクシーにのれば手っ取り早いが市内バスにも乗ってみたかった。韓国では車は右側通行なので、バス乗り場で待っていると反対方向からバスが来るような不思議な感覚を覚える。またバスの運転手は私服でこの点にも多少の違和感があった。停留所で顔なじみのハルモニが乗り込んでくると機械から釣銭を出しながら軽口をたたいていた。
私たちは伝統的な民家風の旅館、Hwang Nam Guanに泊まった。建物は新築して間もないようで、伝統的な韓屋のスタイルも鑑賞にたえる優美な姿だった。
http://jp.hotels.com/ho463174/hwang-nam-guan-qing-zhou-han-guo/ -
チェックインを済ませ荷物を部屋に置いた後、自転車を借りて市内観光に出かけた。チョムソンデ(瞻星台)や宮城があった半月城、国立慶州博物館など自転車で回れる限り広い範囲を巡った。とくに目立ったのはおわんを伏せたような芝生の小山がたくさんあったことで、これらは新羅王朝歴代の王の墓だった。
自転車にも乗り疲れた夕暮れときになって宿に戻った。部屋はオンドル房で温かく過ごせたが汗を流す設備はシャワーしかなかった。韓国でよく見かける、洗面台やトイレとシャワーが同じスペースにあるスタイルは浴槽に慣れた私にはどうしてもなじめない。風呂は日本に帰ってなじみのスーパー銭湯「極楽湯」に行くことにした。
夕食は宿から10分ほど歩いてレストランに行った。韓国での食事の機会はあとわずかである。メニューを穴のあくほど見つめたあと辛い冷麺を注文した。(冷麺には普通の冷麺と辛い冷麺の2種類あった。)運ばれてきた冷麺は最初の一口は甘かった。しかしそのうちだんだん辛くなってきた。麺をまぜると器の底には甘辛い香辛料がたっぷり入っていた。一口ごとにビールを飲み、食べ続けたが、「腹も身の内」という言葉が頭の中をフラッシュした。私はつくづく学習能力のないおとこである。かつ意気地のないおとこである。ビールがなくなり、コップの水がなくると冷麺を食べ続ける勇気を失った。レストランを出た後、宿まで夜道を歩いた。韓国で過ごすのも今晩だけだとおもうとなんでもない道端の風景が名残り惜しかった。
3月15日(最終日)の午前中も観光する時間はあるが、なにかアクシデントがあってもいけない。宿で朝食を済ませた後は早めにバスターミナルに行った。慶州から金海空港まで直通の高速リムジンバスを利用した。所要時間は1時間だった。飛行機の出発時刻は4時30分で5時50分に関西国際空港に到着した。
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