2015/05/06 - 2015/05/06
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MILFLORESさん
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世界遺産のトレドから南東35kmに、オリーブ畑に囲まれた村 MORA モラはあります。
「オリーブオイル博物館と工場が見られる村がトレド県にある」という情報を友人が仕入れ、「一緒に行かない?」という誘いに飛びつきました。考えてみたら、ワイナリーにはあちこち行って、見学もテイスティングも飽きるほど経験あるけれど、オリーブオイル関連の施設って行ったことない。オリーブオイル世界第一の生産国のくせに、ワインのようにまだ観光誘致の道具として確立されていないのね。
村外れにある博物館にて、村のオイル案内人の方と待ち合わせ。こちら二人だけなのに、丁寧に2時間もかけて説明をして下さり、最後にはオリーブオイル テイスティングのやり方も教えてもらいました。その後、移動してオイル工場とショップへ。
昼食後は、モラ城の麓から周囲に広がるオリーブ畑を眺め、隣町のオルガスを散策、最後にアルモナシッド城に登ってきました。
- 旅行の満足度
- 4.0
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マドリードからトレド街道 A42 を南下。トレドを迂回して葡萄畑街道と呼ばれる CM42 をコンスエグラへ向けて走ると、その途中にモラがあります。モラ中心地へ向かう石畳の通りに、目的地のオリーブオイル博物館はあります。
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オリーブオイル博物館のある Fundacion Patrimonio Comunal Olivarero (オリーブ コミューン遺産財団)
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案内の方との待ち合わせ時間までにまだ余裕があるので、目の前のオリーブ畑を見に行きました。5月初旬の今は、オリーブの花はまだ蕾。
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イチオシ
今、見頃なのはアマポーラです。
遠目にも野が赤く見えて、ドライブが気持ち良い季節になりました。 -
博物館前に植えられているオリーブはかなり古木そう! 後で、樹齢千年以上の Arbequina 種で、カタルーニャ地方で伐採されそうになったものを救出して、ここに移植されたと説明されました。 後ろに見える巨大貯水槽は、レンタルでワインを貯蔵しているそうです。
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今日の案内をして下さるジョナサンさんが時間通りに現れ、博物館内に入れてくれます。ここは、ウィークデーは予約制を取っています。
まずは、スペインのオリーブ産地分部の説明から。オリーブは南のものと思っていたので、カタルーニャ地方でも生産されているとは知りませんでした。(そっか、オリーブって地中海のものか!)
有名なのは、アンダルシア地方が産地の picual 種(地図1)や hojiblanca 種(地図2)ですね。ここ、モラはスペイン中部のオリーブ産地の中心地(地図6)で、この辺りで栽培されているのは cornicabra 種といいます。 -
昔ながらのオリーブの実の収穫道具の展示。
壁に飾られている絵は、この財団で出版しているオリーブの木とオリーブオイルに関する本のオリジナルの絵で、この絵に大変感心した友人がジョナサンにコメントすると、「後でプレゼントするよ!」とのこと。 -
で、後で本当に頂いちゃったハードカバーの立派な本がこちら。 ありがとう!
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ジオラマ。これはバレオといい、長い棒でオリーブの枝を撫でで、実を落とす方法です。
現在では、幹を機械で挟み、振動によって実を落とすやり方が一般的だそうです。 -
昔ながらの、動物に引かせた石臼。収穫されたオリーブはこういう臼でひいてペースト状にされました。
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イチオシ
こちらは、無垢材ではスペイン一の長さの圧縮機。モラの伝統的な採油場にあったものを、この博物館に持ってきました。が、ここに入れる際に、残念ながらこれでも15cmばかり切らなければならなかったとか。1830年製作のもので、年号が刻まれていました。
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臼でひいてペースト状になったものを、こういう漉し藁を積んだ中に入れ、果汁を搾り出します。
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絞った果汁を壺に入れてしばらくすると、自然に水分とオイルが分離し、上にオイルが溜まります。
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そうして取り出したオリーブオイルは、羊革でできたこうした容器に入れて保存されました。
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これは、70年代に導入された近代的なオリーブオイル製造機です。基本的な仕組みは上記の昔のやり方と同じく、粉砕→搾油→分離→ろ過という工程を経てオイルが出来上がります。分離過程では、遠心分離法がとられるようになります。
現在の工場でも、サイズはこれより大きいものの、同じような機械が並んでいます。 -
博物館上階には、様々なオリーブオイルの容器が並んでいました。
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こちらは、畑仕事や放牧で数日間野に出て働いた農民が、自炊のために持ち歩いたオイルポット。
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天秤のコレクション、すごい!
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オリーブオイルを缶詰した機械(左)と、その缶を封じた機械(右)。
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現在のオリーブオイル工場のジオラマ。
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この方が案内して下さったジョナサンさん。地元のオリーブオイルをこよなく愛する情熱的な語り口に、こちらもオリーブオイルの奥深さに目覚めました!
オリーブオイルのソムリエでもあり、毎年、どのオイルを「エキストラ バージン オイル」「バージン オイル」に格付けするかを決めるパネルにも参加しています。格付けにより販売価格が変わるので、その農家・メーカーの1年の利益を左右する、大変責任のいる仕事だそうです。 -
初歩的なオリーブオイルのテイスティングについて、教えてもらいます。
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本来のテイスティングは、見た目の色に先入観を抱かないように、こういう色付きのグラスで行います。まずは色を確認するワインのテイスティングとは、かなり違いますね。
香りを逃がさないための蓋もついています。 -
オイルは手で温めると香りが広がります。テイスティング訓練用にオリーブオイルの欠点(かび臭さ、腐敗臭、発酵臭、土臭さ、金属臭、酸化臭など)を強調した特別オイルの匂いも嗅がせてくれました。
良いオイルは、もちろんこういった欠点がゼロです。
ワインのテイスティング同様、香りを嗅いだら、口に含めて舌全体にいき渡します。ここのコルニカバ種のオリーブオイルは、飲み込んだ後に喉の奥に辛さがちょっと残ります。
毎年、オリーブオイルの格(エキストラ バージン、バージン)を決めるのは、ジョナサンさんのようなオイル ソムリエの仕事です。 -
さて、博物館にてオリーブオイルと本のお土産を頂き、「もっと購入したい!」と言ったところ、ジョナサンさんが町中のオイル工場へ連れて行ってくれました。
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オリーブの実の収穫は11月、オイル生産は3月頃まで行われます。5月の今は工場は稼働していませんでしたが、ちょっと中を見せてくれました。
博物館にあったのと同じような機械のもっと大きいのがありました。 -
ステンレスの貯蔵桶。
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2014-2015年産のエキストラ バージンを格付けされたオイルが入っていました。
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ボトルに注入する前に不純物を取り除くためのフィルター。
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そして、こちらがボトル詰めとパッキングの部屋。
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隣接するショップで、モラ産のオリーブオイルを販売!
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これは、オイルを絞りきった後のカスを乾燥させて固めた、燃料棒です。暖炉などで使います。
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左の1本とミニチュア ボトル2本はお土産で頂きました。(スペインでなんと珍しい!日本の工場見学みたい。) 他の2本は、工場価格で購入。
すごくためになり、面白かったオリーブオイル博物館&工場見学でした。
ジョナサンさん、ありがとう! -
オイル工場から、モラの中心地へ移動しました。
この特徴ある建物は、モラの町役場です。 -
オリーブの地らしく、「オリーブオイル職人」という名の通りがありました。
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ジョナサンに勧めてもらったレストランで、昼定食をとる。 美味しかった!
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そして、モラ郊外のオリーブ畑に侵入!
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ペニャス ネグラス城に本当は行きたかったんだけど・・・ (笑)
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イチオシ
城へ上がる道は砂利道で、途中までしか車で進めず。
でも、この景色は圧巻! ラ マンチャ地方一のオリーブ畑が広がる地域です。 -
最高の天気に、最高の眺め!
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次に寄ったのは、オルガス ORGAZ。
トレドのサント トメ教会に、グレコの傑作「オルガス伯爵の埋葬」という絵がありますが、その伯爵の地です。 -
聖トマス教会
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コンセプシオン礼拝堂と、広場の噴水。
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ラ マンチャの地によく見られる、玄関ドアにかかる暖簾のような厚手のカーテン。ドン キホーテ テーマの生地が多いです。
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そして、風見にもドン キホーテ!
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イチオシ
旅行記『スペイン風見紀行 〜ドン・キホーテ編〜』ご覧ください!
http://4travel.jp/travelogue/10353783 -
オルガス伯爵の住んだ城が町中にあります。狭い通りに囲まれて建っているので、全体像が撮れません。
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オルガスを後にして、トレドからモラへ向かう往路で左に見えたアルモナシッド デ トレドにある城へ向かいました。
「城〜!!」と騒ぐ私に、友人を付き合わせた。(笑)
ゆるゆるとカーブして丘を上がる長い道を無視して、果敢に急な斜面の近道に臨みます! -
・・・とは言え、若くはないので息を切らせつつ・・・ハァハァ・・・
後ろを見ると、アルモナシッド村が見渡せます。 -
イチオシ
城はすぐそこ! ・・・なのに遠い・・・
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着いた〜
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野が赤く見える部分は、アマポーラです。 野兎が駆け回っているのが見えました。
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廃墟化した城探検、大好き♪
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イチオシ
崩れた城壁の合間から、奥にオリーブ畑が見える。
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中は、真ん中に主塔(ドンジョン)が残っています。
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中も廃墟化していましたが。
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修復されて、昔の様子が見られる城もよいけれど、こういう適当に残った城も、私は好きです。
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上から、モタ城とモタの町が見えました。
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この旅行記へのコメント (5)
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- DriveUSAさん 2015/05/27 18:53:30
- 廃城訪問方法について教えていただけませんか
- はじめまして。
2年ぐらい前に発見して、ブログから勝手にリンクを張らせていただいております。
家内が城好き(特に英国の廃城が好きみたい)で、私も感化してしまっているのですが、こういった廃城には勝手に侵入しても良いのでしょうか?
昨年、モンベルトラン城 [Castillo de Mombeltran] に出かけた際には、係員らしき方がいたのですが(http://r923e.blog109.fc2.com/blog-entry-585.html#20140504Mombeltran)、普通はいませんよね?
アプローチとしては、もっとも近そうな場所に車を止めて、そこから私有地を構わず横断して登るという感じなんだと思いますが、スペイン本土全州走破したとはいえ、まだまだ訪問するつもりですので、ぜひとも教えていただければと思います。
あ、オリーブオイルの製法については、どこかで見た記憶があります。
スペインだったか、イタリアだったか忘れましたけど(笑)
パラドールのバルで、Amigosの無料ドリンクと共に時々オリーブが出てくるのですが、実の方も結構楽しみでもあります。
- MILFLORESさん からの返信 2015/05/28 07:14:01
- RE: 廃城訪問方法について教えていただけませんか
- DriveUSAさん はじめまして
スペインに限らず、世界中あちこちにいらしているんですね!
奥様が城好きとのこと。 同類! (笑)
> こういった廃城には勝手に侵入しても良いのでしょうか?
スペインの場合、市や州の管轄下にあるもの、私有のもの、修復されて有料で見学できるもの、廃墟化していて勝手に入り込めるもの、と城にも色々とあります。
おいでになったモンベルトランは私有の城ですね。私も昔行ったことありますが、その当時は中は見せていませんでした。
廃墟なら大抵は勝手に入り込めます。仰るように、行ける所まで車で行って、後は頑張って登る! もし私有の廃城で人の出入りを断る場所なら、途中で柵なり扉などあって入れないようになっているでしょう。
たまに、町の観光案内所で戸を開いてもらわなければいけない城もあります。
次回のスペイン旅行のために、見学可の(修復された立派な)城のお勧めを幾つか:
ペニャフィエル城 (バジャドリッド県) http://4travel.jp/travelogue/10280117
コカ城 (セゴビア県)
マンサナーレス エル レアル城 (マドリード州) http://4travel.jp/travelogue/10198004
オリテ城 (ナバーラ州) http://4travel.jp/travelogue/10559279
ロアーレ城 (ウエスカ県) http://4travel.jp/travelogue/10528166
また、城のパラドールがいくつかあるのはご存知でしょうが、パラドールでなくても、ホテルになっている古城がありますよ。私が行ったことあるのは:
Castillo de Buen Amor (サラマンカ県) http://buenamor.net
Castillo de Curiel (バジャドリッド県) http://www.castillodecuriel.com
廃城は・・・ スペイン中に数多くあり過ぎて・・・!
今作成中の旅行記(ラ マンチャ地方)、及び、その次に作成予定のアリカンテ旅行記の中にも城が登場しますので、また覗きにいらして下さい。
MILFLORES
- DriveUSAさん からの返信 2015/05/28 12:20:31
- RE: 廃城訪問方法について教えていただけませんか
- MILFLORESさま、
早速の返信ありがとうございます。
廃城を目にしたら、今後は果敢に攻めてみようと思います。(笑)
そうそう、他の古城情報もありがとうございます。
オリテ宮殿城は、3週間前に行ってきたばかりですが、北側から入るとアミューズメントパークみたいな城の全景を見ながら近づくことになるので、なんとも凄い城だなあと思いながら到着しました。
登れる塔には全部登って1時間10分もかかり、非常に見ごたえのある城で大満足でした。
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- ショコラさん 2015/05/16 18:45:17
- オリーブオイルについて学べました
- MILFLORESさん、こんにちは。
ご無沙汰しています。
オリーブオイルが大好きなので(家で洋食はもちろん、和食にも使っています)、旅行記のタイトルに惹かれてお邪魔しました。
見学者2人のために2時間もかけて案内してくださったとは! お土産も半端ないですね。太っ腹〜。
オリーブオイルができるまでの様子がわかって、とても勉強になりました。わたし、エキストラバージンとふつうのは、ビールの一番搾り、二番搾りみたいな作業工程の違いなのかと思っていたのですが、そうではないんですね。品質によって分けられていたとは知らなかった〜。搾りカスは燃料に加工されているのも初めて知りました。収穫されたオリーブは無駄なく使われているんですね。
ではまた〜。
ショコラ
- MILFLORESさん からの返信 2015/05/19 20:39:23
- RE: オリーブオイルについて学べました
- ショコラさん こんにちは!
> オリーブオイルが大好き(家で洋食はもちろん、和食にも使っています)
そうなんですか〜 オリーブオイルは健康にも良いですしね。
ガイドさんのおじいさんは、毎日起きてすぐにオリーブオイルを一杯飲んでいたそうですよ。
それで、亡くなるまで一度も病院に行ったことがなかったと。
実は、見学もガイドも無料だったんですよ。それなのに、お土産もたくさん頂いちゃって、スペインでこんなのとても珍しくってビックリしました。日本でいう工場見学のような感じですが、こちらでは結構高い料金払ってワイナリー見学するのに慣れているので、驚きました。
> エキストラバージンとふつうのは、ビールの一番搾り、二番搾りみたいな作業工程の違いなのかと思っていたのですが、そうではないんですね。品質によって分けられていたとは知らなかった〜。
私も、ショコラさんと同じように考えていました。ソムリエの判断によって決まるんだと知って、びっくりしました。そりゃぁ責任あるお仕事ですよねー
バージンオイル以下のオイルは、精製工場にて化学的に製造されているので、やはりバージンオイルを使いたいですね。
ご訪問及びメッセージ、ありがとうございました。
MILFLORES
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