室蘭

2015/03/29 - 2015/03/31

地球岬に行ってみることにしました

エリア 室蘭(北海道)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 自家用車 徒歩

　カルルス温泉のオロフレ荘に泊まりました。
　目の前は、鈴木旅館。

　そして、雪を頂いたオロフレ岳。
　１２３０．８ｍは北海道の山としては、かなり高い方だと思います。

　「大した山じゃないですよ。」
　と、オロフレ荘のご主人がおっしゃるけど、この眺め、もっと売りにしても良いんじゃないかと思いました。

　眺めの良い食堂で朝食。
　このあたりの名産であるたらこも付いています。

　すぐ近くの虎杖浜のたらこだろうか。
　目の玉が飛び出るくらい高いんです。

　よく分からないけど、とにかく美味しかったなあ。

　お隣の子連れ４人家族のお母さんが、窓から隣の旅館を眺めてひと言
　「鈴木旅館、やばいんじゃない。」

　えーと、今晩泊まる予定しているんだけどなあ。
　まあ、明治時代からの湯治宿ですからねえ。
　この場合のやばいは、ワンダフルという方の意味と解釈しましょう。

　だらだらして、１０時頃にチェックアウト。
　湯治が目的だから、次の「やばい」鈴木旅館のチェックイン時間まで暇つぶしが必要とされる状況。

　外国人客でごった返す登別でも散策するかなあ。
　どうも、今ひとつ気が乗らない。

　「さぎり湯」でも入ってみる？
　いや、いいよ。

　……そうだ、チキウ岬行ったことある？
　いや、どこそれ？
　室蘭だけど、なんだか天気が良いし、行ってみようよチキウ岬。

　室蘭の少し手前、鷲別というところの海岸に車を駐めて、清らかな砂浜を踏みしめてみる。

　むかし、３０年くらい前、この近くの鷲別漁港で箱に一杯入ったズワイガニを５００円で買ったんだよね。
　おいしいの？
　美味かったねえ、期待してなかったけど。
　へえ。

　室蘭は、左手の人差し指でカギの形を作ったような天然の良港で、その人差し指、つまり絵鞆岬（えともみさき）の第二関節あたりにチキウ岬があります。

　地球岬という壮大なる当て字がされています。

　大正９年からこの海を照らす地球岬灯台。

　無料駐車場に車を止め、展望台に登る。

　切り立った崖の南斜面に、カタクリが群生し可憐な花を咲かせています。

　運が良ければ、鯨が見える？

　ツッピーツッピーツッピー
　聞きぼえのある声。
　シジュウカラがさえずっていました。

　この声は、シジュウカラだったのか。
　こんなに良い声でさえずるとは知りませんでした。

　トッカリショのほうに行ってみます。
　トッカリショってなんだ？

　トッカリは、アザラシだよね。
　ああ、アザラシ岩っていう意味があるんだね。

　アザラシっていうか、水を飲みに来た豚さんのような岩がありました。

　海の水を飲み干すがごとく水を飲み続けるブタさん。

　さらに足を伸ばして室蘭駅に来ました。
　ここは、特急の停まる東室蘭駅から枝線が延び、その終着駅になっています。

　駅から「まっすぐ」歩いてホームに出る。

　駅前を少し散策してみます。
　なんとなく「におい」がして、「中央町」のあたりに足を向けます。

　海産物が豊富で、値段も手頃。

鉄冷え

　わたしが室蘭の隣町に住んでいた３０年程前、鉄の町室蘭は「鉄冷え」に苦しんでおりました。
　オイルショックに続く鉄鋼業界の不況。

　かつての繁栄とそれに続く衰退……。

　朽ちてゆくものに惹かれてしまう、悪いクセが出ました。
　ほんの少しだけ、路地に足を踏み入れてみよう……

　昭和がそのまま残り、あるいは朽ちてゆく駅前の商店街でした。

　再び駅前に戻ると、こんなオブジェに気付きます。
　ホエールウォッチングが盛んです。

　こんどは、旧室蘭駅に行ってみます。
　歩いてもゆける距離ですが、室蘭駅前の無料駐車場は３０分以内にしてくださいと書かれているので。

　でも、となりの車、タイヤ四つパンクしているから、３０分以上停まってる感じだよね。
　まあね、でもここは言うとおりにしましょ。

　明治４５年建築で、平成９年まで現役使用されていました。
　今は駅の役目を終えて記念館になっています。

　中は古い小学校の体育館みたいにがらんとして、駅員室が観光案内所になっていました。

　周囲には、大正モダンみたいな建築物が多く、時間があれば歩き回ってみたいところです。

　さらに５分程車を走らせると、室蘭港をまたぐ白鳥大橋（はくちょうおおはし）。
　橋のたもとを右に入ると展望台があります。
　ぜいぜい言いながら階段を登るとすばらしい眺め待ち受けていました。

　室蘭は鉄の町。
　新日鐵、日鋼とあり、この白鳥大橋のたもとから工場ウォッチングクルーズが出ています。

　夜も工場もえの人たちが来るみたいです。

　橋を眺める小高い山の上の展望台。
　すぐ脇に味噌サザエ、いやミソサザイがいました。

　さあ、今から行くと、鈴木旅館にちょうど良い。
　身体の方も、ちょうど良い感じで冷えている。