1）.　旅の始めに<br /> 　　　　　　　　 <br />　　　　　　　　　　　　陽炎に　揺らめく古寺の　影を踏む<br /><br />　　浙江省の中央内陸部に、「義烏」という山間の街がある。「義烏」は、浙江省の省都「杭州市」から南に100キロ、「金衢盆地」の東端に位置し、行政的には、「金華ハム」で有名な「金華市」に所属している。<br /> 嘗ては、山間の貧しい田舎町だったが、今では、日用品や衣類等の「卸売市場」があり、種類の豊富さと、価格の安さで、衣類、日用雑貨等の世界規模の商圏」を持つ一大市場となっている。<br /> 　「上海南駅」から、「義鳥」へは、特急「直特(Z)」で、2時間半で到着した。<br />　　<br />　　<br />２）. 「義鳥市」の巨大卸売市場を歩く<br />　　<br />　　ホテル前の、「城中中路」を歩いて行くと、南門街の「綉湖広場」に出たが、両側は、携帯等の「通信機器」を売る店が並んでいた。裏道に入ると、「衣類店」、「雑貨店」、「装飾品」、「造花」等の店が並び、その先の「春江路」は、「グルメ街」であった。<br />　　「春江路」の北東の「篁園路」には、「中国小商品城篁園服装市場」の大きな建物があった。この建物は、「フアッション」、「アパレル」が中心の問屋街であり、総床面積は64万㎡あり、専門店は、実に7,000余の店が集まっていた。各店舗の規模は小さいが、取扱商品別に細かく分類された同業区分ごとに店舗が並んでいる。問屋であるので、商品ごとの販売数の最低単位があるようだ。しかし、これだけ売り手が集積している中での競争を考えると、買い手が、有利にも思えるのだが？<br /><br />３）「グルメ街」での夕食<br />　　<br />　　気が付けば、いつの間にか暗くなり始めており、少々見学疲れがでてきたころでもあったので、食事処を探し始めた。「中国小商品城篁園服装市場」の北東の、「稠州北路」沿いに「異国風情街」があり、その入口付近に、水槽を並べた海鮮料理の店を見つけた。水槽を眺めながら、注文し、2階に上がり、紹興酒を飲みながら順次出されてきた海鮮料理を堪能したのである。<br /><br />４）「義鳥」郊外を行く　<br />　　<br />　　次の日、郊外の「双林寺風景区」にある「双林古寺」に、タクシーで向かった。ホテルから「丹渓路」を南に下り、「寧波」に向かう高速道路の高架下を抜け、「佛堂大道」を南下し、小高い山裾を走って行くと、大きな池が見え、その池の前に、寺院建築物があった。「双林古寺」である。<br />　　お寺の前の池では、大勢の人が魚釣りをしていたが、池の周りの殺生を横目で見ながら、「双林古寺」の境内に入った。結構古いお寺ではあるが、一部の塔を除き、復元したもので、参拝者の姿は見れなかった。金儲け至上主義の「義烏」のような中国の街には、こういう古いお寺があり、信心深い善男善女が，お参りしているのだとの確信は、裏切られた。この後、比較的近いところにある新しい「双林寺」にも行ったが、参拝者が少なく、活気のない門前街であった。<br />　<br />５）再び、巨大卸市場へ<br />　　<br />　　「義烏市」の街で一番大きな商業ビルの「義烏国際商貿城」に向かった。「義烏国際商貿城」は、駐車場棟を含め5地区に分かれており、各建物は4階建で、いずれも繋がっている。延べ床面積は、312万㎡あり、店舗数店は、実に6万余と言われている。ここは、「卸の大スーパー」で、「繊維製品」、「事務器具」、「日用雑貨品」、「スポーツ用品」、「家具類」、「子供用おもちゃ」等、生活、事務、工場、教育、スポーツ、冠婚葬祭で使う器具、機器などの問屋が、激しく競り合う卸売商専門の建物であった。<br />　　当初、一階から上階の全てを見ようと、建物の中に入った。余りの大きさに途中で休憩を入れたものの、上階まで見る元気を、完全に消失していた。<br /><br />　　夜、ホテル近くのグルメ街にある、「江南料理」のチエーン店で、夕食を取り、食後、夜の街をぶらつきながら、ホテルに戻ってきた（完）。<br /><br /><br /> ＊　Coordinator:　 H. Gu <br /><br /><br />

【浙江省】　義烏　＊　日用雑貨品等の世界一の大卸市場を　旅する

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2015/03/20 - 2015/03/23

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#その他

彷徨人MUさん

1）.　旅の始めに
　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　陽炎に　揺らめく古寺の　影を踏む

　　浙江省の中央内陸部に、「義烏」という山間の街がある。「義烏」は、浙江省の省都「杭州市」から南に100キロ、「金衢盆地」の東端に位置し、行政的には、「金華ハム」で有名な「金華市」に所属している。
嘗ては、山間の貧しい田舎町だったが、今では、日用品や衣類等の「卸売市場」があり、種類の豊富さと、価格の安さで、衣類、日用雑貨等の世界規模の商圏」を持つ一大市場となっている。
　「上海南駅」から、「義鳥」へは、特急「直特(Z)」で、2時間半で到着した。
　　
　　
２）. 「義鳥市」の巨大卸売市場を歩く
　　
　　ホテル前の、「城中中路」を歩いて行くと、南門街の「綉湖広場」に出たが、両側は、携帯等の「通信機器」を売る店が並んでいた。裏道に入ると、「衣類店」、「雑貨店」、「装飾品」、「造花」等の店が並び、その先の「春江路」は、「グルメ街」であった。
　　「春江路」の北東の「篁園路」には、「中国小商品城篁園服装市場」の大きな建物があった。この建物は、「フアッション」、「アパレル」が中心の問屋街であり、総床面積は64万㎡あり、専門店は、実に7,000余の店が集まっていた。各店舗の規模は小さいが、取扱商品別に細かく分類された同業区分ごとに店舗が並んでいる。問屋であるので、商品ごとの販売数の最低単位があるようだ。しかし、これだけ売り手が集積している中での競争を考えると、買い手が、有利にも思えるのだが？

３）「グルメ街」での夕食
　　
　　気が付けば、いつの間にか暗くなり始めており、少々見学疲れがでてきたころでもあったので、食事処を探し始めた。「中国小商品城篁園服装市場」の北東の、「稠州北路」沿いに「異国風情街」があり、その入口付近に、水槽を並べた海鮮料理の店を見つけた。水槽を眺めながら、注文し、2階に上がり、紹興酒を飲みながら順次出されてきた海鮮料理を堪能したのである。

４）「義鳥」郊外を行く　
　　
　　次の日、郊外の「双林寺風景区」にある「双林古寺」に、タクシーで向かった。ホテルから「丹渓路」を南に下り、「寧波」に向かう高速道路の高架下を抜け、「佛堂大道」を南下し、小高い山裾を走って行くと、大きな池が見え、その池の前に、寺院建築物があった。「双林古寺」である。
　　お寺の前の池では、大勢の人が魚釣りをしていたが、池の周りの殺生を横目で見ながら、「双林古寺」の境内に入った。結構古いお寺ではあるが、一部の塔を除き、復元したもので、参拝者の姿は見れなかった。金儲け至上主義の「義烏」のような中国の街には、こういう古いお寺があり、信心深い善男善女が，お参りしているのだとの確信は、裏切られた。この後、比較的近いところにある新しい「双林寺」にも行ったが、参拝者が少なく、活気のない門前街であった。
　
５）再び、巨大卸市場へ
　　
　　「義烏市」の街で一番大きな商業ビルの「義烏国際商貿城」に向かった。「義烏国際商貿城」は、駐車場棟を含め5地区に分かれており、各建物は4階建で、いずれも繋がっている。延べ床面積は、312万㎡あり、店舗数店は、実に6万余と言われている。ここは、「卸の大スーパー」で、「繊維製品」、「事務器具」、「日用雑貨品」、「スポーツ用品」、「家具類」、「子供用おもちゃ」等、生活、事務、工場、教育、スポーツ、冠婚葬祭で使う器具、機器などの問屋が、激しく競り合う卸売商専門の建物であった。
　　当初、一階から上階の全てを見ようと、建物の中に入った。余りの大きさに途中で休憩を入れたものの、上階まで見る元気を、完全に消失していた。

　　夜、ホテル近くのグルメ街にある、「江南料理」のチエーン店で、夕食を取り、食後、夜の街をぶらつきながら、ホテルに戻ってきた（完）。

＊　Coordinator:　 H. Gu