オバサンも高校生に戻って七名一部屋、湯本の温泉

2015/03/13 - 2015/03/14

高校の同級生７人が全員還暦になっている間に旅行しようということになりました。場所は近場で箱根。せっかくだから全員で一部屋で泊れるところにしようと、旅館を決めました。
３月に行くのに、日程は１年前に決め、11月から予定を立て始めました。
ところが結局決まらない。なぜなら、強力な威力の雨女が仲間にいるのでした。
せっかく行くのだから、あそこもここもと思いながらも、温泉に入っておしゃべりが出来れば満足ですということに。

エリア 箱根湯本温泉(神奈川)

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

行きはロマンスカーのサルーンシートが取れました。４席が一つの単位になっているので、２セットです。８人分を７人で割ることになりますから若干高めにはなりますが、一つの列車に３セットしかないので、車両中がゆったりとしているし、外国のコンパートメントのようにドアがあるわけではなく、廊下を挟んで話も出来て、大正解でした。

出発当日は晴れ、ロマンスカーからの富士山きれいだったわ〜。

ところが、出発当日に見た天気予報は、翌日が弱雨！！

着いた日はのんびり湯本近辺散策と思っていましたが、富士山の見えるうちに芦ノ湖方面に行くことにしました。

湯本からバスに乗って箱根町へ。ランチしようと芦ノ湖テラスのピザ屋さんに行きましたが、ちょうど観光船の戻ってきたこともあり、７番目の順番。そこで、もう一軒気になっていた「Bakery & Table」へ、ここは１階はパン屋、２階は下で買ったパンも食べられる喫茶、３階はレストランになっていて、３階はやはりかなりの順番待ちでしたが、２階は２番目に入れそうなので、ここで待つことにしました。写真はランチのセットで1180円でした。
ところが、これはあと一セットで売り切れということで、後の面々は、下のパン屋へ。パン屋も行列。自分でトングでとるわけではなく、ほしいパンの番号を書いた伝票を渡すと、整理番号をくれて、清算する仕組みで、買うまでに15分ほどかかってしまいました。
でも、クロワッサン美味しい！！
そのほかのパンも美味しい！！

窓からの景色も良い！！
待ってイライラしたことを差し引いても満足出来ました。

パワースポットの箱根神社へ。
結構な坂道と階段。縁結びの九龍神社分館行列。
中国の観光客多い！！

箱根恩賜公園へ。
バス停は2つぐらいだったから、歩けるかなぁと思ったけれど、バスで正解。二つ目のバス停までは、急坂で、距離も結構ありました。
箱根恩賜公園は、無料だし、富士山もよく見えるところ。
ところが、かすんでしまって、裾野の稜線がかすかに見えるだけになっていました。
午前中とか、もっと夕方だったら良かったのかしら。
仕方がないので駒ヶ岳でも撮ってみました。

風が強くて、芦ノ湖の波がすごかったわ。

湯本に戻って、皆で、いろいろ考えて選んだ旅館、萬翠楼福住へ。
文化財に指定されるほどの由緒ある旅館と思っていましたが、入り口はなんだか普通。
部屋に案内されることになり、明治館へ。
明治館の入口といってもつながっているのでよくわからないのですが、蔵の扉のようなしっかりした鉄？の扉がついていて、「閉めないでください」とあり、開け放されています。
そこから磨き上げられた螺旋階段を上って部屋に入ります。
入り口は木の玄関のようになっていて、座敷牢と言ってしまえば、そんな感じもしなくもありません。
１０畳８畳６畳6畳に畳敷きの廊下もついて、洗面台(2台ありました)とトイレです。トイレも外側はいかにも古い感じですが、新しいウォシュレットになっています

これが螺旋階段です。
スリッパを履いての上り下りは少し怖いです。
部屋はもちろんサッシになったりしていないのですが、空調の他にオイルヒーターやストーブなどもあって、寒さは感じませんでした。
部屋の中に立派な書や手紙などが、かざってあります。
大久保利通の手紙だったりします。

お風呂は写真はありませんが、源泉かけ流しで、男性用と女性用が夜１０時で交代になります。
広い方でもそれほど大きくはなく、洗い場が5個くらいだったと思いますが、一度に全員入ったわけではなく、貸し切り状態だったので、気持ち良かったです。

部屋の鍵です。
こういうタイプは使わなくなっているので、開け閉めにちょっととまどいました。

食事は明治館の下の階の十五号室で、懐石です。
「全員還暦なんですけど」と事前におねだりしておいたら、スパークリングワインをサービスしてくださいました。
美味しかったわ〜。

この運慶作のお盆にのっています。
量が多すぎず、適度に満腹になって美味しかったです。

十五号室は天井絵も素敵です。
朝食もここでした。特に珍しいものはないのだけれど、干物も卵焼きもサラダも全部おいしくて、普段おかわりしない人達が皆、おかわりしていたのは、素材が良いからなのでしょう。

二日目は土曜日。
湯本近辺散策もしたいし、マイセン美術館にも行きたいと言うと、土曜日はともかく登山鉄道が混むから、できるだけ早く強羅に着いていた方が時間が読みやすいとアドバイスをいただき、荷物を旅館に預けて強羅に行くことにしました。

マイセン美術館はパンフレットによると、強羅から徒歩１２分、ロープウェイの公園上駅から６分ということだったので、強羅から歩くことにしました。
道を聞くために「旅館とタクシー案内所」に行きました。道を尋ねるといきなり「何人？」と言われたのであわてましたが、マイセン美術館への道は、かなりの上り坂になるので、迎えの車だけは出してくれるそうなのです。親切に電話までかけて頂いて、本当に助かりました。

マイセン美術館はこじんまりとしていて、建物自体にも趣はありますが、百円割引で、１５００円でもちょっと高いかなぁ。

マイセンがすごく好きな方は良いのかもしれないけれど。

芦ノ湖でのランチ難民状態に懲りて、マイセン美術館と同じ敷地にあるレストランマイセンに予約していました。

マイセン美術館が思いがけず早く見終わってしまったので、少し早めにレストランへ。

なんと、雨女の威力で大粒の雪が降りだしたのです。

レストランマイセンは、１日５組限定のオーベルジュ赤蜻蛉にあるので、室内の席は２０席。オープンエアの席もあり、足湯もできますが、なにしろ雪なので〜。
マイセンというだけあって、全部ではありませんが、マイセンの器に盛られているものもあります。

盛り付けなど凝っていますが、単品だと量は少な目です。

湯本に戻り、吉池旅館の千坪の庭園へ。
実は、宿泊施設をきめる際に、庭のある吉池か、文化財に泊れる福住かで、悩んだのです。
吉池の庭は本当に広くて気持ちもよいけれど、今の季節、何も目玉がありません。
広い庭に囲まれて広いホテルが建っているので、私たちには福住が正解だったと思います

旅館で荷物を取って、ここからは、ロマンスカーの時間まで、お土産散策組と、天成園「玉垂の滝」組に分かれました。私は天成園組。
雨女の威力がまた出てきたのか、ポツポツと雨が。
でも、傘をさすまでもなく天成園へ。
これは飛竜の滝だったっけなぁ？
吉池旅館の辺りから１５分くらいかかったような。
駐車場入口の辺から入ってすぐの所にこの滝があります。
これを見ただけで満足してしまいそうですが、玉垂の滝はもう少し先。

とは言ってもすぐの所にあります。
縁結びのご利益があるとか。

この日はコスプレの撮影会があったらしく、いろいろなコスプレの人達が楽しそうに写真撮影をしていました。

これで、私たちの還暦旅行は終わり。
ロマンスカーが先頭車両で、そこだけ屋根がなく、その時が一番の雨というおまけがつきましたが・・・。

次は古希？そこまで待たずに５年後くらいにまた皆で旅行したいね！！

この旅行記へのコメント （1）

• ねんきん老人さん 2024/08/21 08:50:16

  古稀旅行、もうすぐですね。

  　クワドラさん、初めまして。　千葉県在住のヨレヨレジジイです。
  
  　2015年ということですから大分前のご旅行ですが、高校生に戻って７人で同じ部屋にという発想に惹かれ、飛びつきました。
  　もし今私が仲間７人で同室に泊ったら、夜間頻尿のメンバーばかりで夜中はおちおち寝ていられないだろうなどと思いながら拝読しましたが、クワドラさんの巧みな文章もあって、とても楽しく読み進むことができました。
  
  　全員還暦だという、宿にとってはだから何だということを伝えてワインをせしめるとは！　還暦になってもオバタリアンの厚かましさは健在なのですね。　我々小心族にはとうてい真似ができませんが、結果としてはオバタリアン組の勝ちで、座敷牢もワインの酔いで宮廷さながらの空間と化したことでしょう。
  
  　このご旅行からそろそろ１０年。　古稀旅行のご計画は進んでいますか？　なんたって１年も前に日程を決めてしまうお仲間たちですから、頻繁に集まっては「女子会（？）」などといってワイワイガヤガヤと旅程や宿の相談をなさっているのだろうと、ついつい想像して笑ってしまいます。
  　７人１部屋の古稀高校生旅行記、楽しみにしております。
  
  ねんきん老人