2014/09/30 - 2014/09/30
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“ とびっきり美しい 水と緑の国 ”…
日本を そう表現したのは 『 美しい日本のふるさと 』の著者で、全国 くまなく取材された その本に、小さな町・小幡(おばた)も 3ページほど 掲載されていた。情感 溢れる 住民のエピソードも相まって、それから 訪問切望の的に。
念願叶って 感じたのは まさに、水と緑が 美しい町だった。
【 立ち寄りラインナップ 】
上信電鉄・上州福島駅 → 雄川堰 ・ 養蚕農家群の町並み → 宝泉寺 → 道の駅 甘楽 → せせらぎの路 → 中小路 ・ 武家屋敷
→ 大名庭園 ・ 楽山園 → 吹上の石樋 → 雄川堰取水口 → 織田宗家七代の墓 → 雄川堰遊歩道 → 甘楽町歴史民俗資料館 → お休み処信州屋 → 上州福島駅
町の白眉、“ 雄川堰 と 古い町並み ”は 交通量が多い 県道沿いと、やや拍子抜け; でスタートした散策も 蓋を開けてみれば、由緒ある場所から、名もなき路地裏まで 景趣に富んでいて、 実に濃厚な1日に。
雄川に 大・小の堰、楽山園の池、さらには 水路の立体交差まで、海なし群馬県の 小さき町にも、洋々とした光景が そこここ にあった。いわば 水と親しい町、安心と信頼の 水の町…
郡上八幡や 長井(山形県)に続き、そんな 愉しい“ 名水の町 ”の お気に入りが、また一つ加わった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
上信電鉄 ・ 車窓
改札の手前にある 立ち食い蕎麦で 腹ごしらえして、2両編成の電車に 揺られる。8時台ではあるが、旅人の姿も ちらほら。
高崎の街を抜けると 長閑な車窓となるが、人里は 途切れることなく。30分弱で、小幡の最寄り駅 ・ 上州福島 に到着。 -
上信電鉄 ・ 上州福島駅
古くて 小ぢんまりした駅舎が いい雰囲気。そして 駅員さんの姿も。
これから向かう 小幡(おばた)は、鎌倉時代から戦国時代にかけては 豪族・小幡氏、元和元年(1615)からは 8代 152年にわたり、織田家が 所領した城下町。
さっそく、その小幡の町並みがデザインされた 記念入場券を購入。 -
上信電鉄 ・ 上州福島駅
また 駅には、嬉しい レンタサイクル(たしか無料)も あって。
柔和な駅員さんに 見送られ、自転車で 甘楽町(かんら) 小幡を 目指す。 -
甘楽町 (かんら)
駅そばの交差点を抜け、そこからは 一本道。ただ、ゆるやか ながら ずーっと 上り坂で、息を切らして 良い準備運動に;…。
10分ほどで 小幡地区に入ると、右手には 賑々しい一角が。そこは 「こんにゃくパーク」で、テレビで見たとおり 人気のよう。
パークに 一歩でも踏み入ると 不思議なことに誰もが、大好物ランクで “こんにゃく”が急上昇し、さらには “こんにゃく和尚(アンパンマンより)”が たちまち大好きになる、とかならないとか……入ってないけど; -
小幡(おばた) 町屋地区 ・ 雄川堰
駅から 約15分で 突如、 それまでの 凡庸な町並みに 景趣が 加わる。 見所のひとつ ・ 桜並木 と 雄川堰で、その満ちみちた 清らかな用水路は 「土木遺産」であり、「日本名水百選」 にも。
そして このちょうど 訪ねた月(平成26年9月)に、※「かんがい施設遺産」に 登録されたそうな。
※ 歴史的に価値ある世界の利水施設を、“国際かんがい排水委員会”(本部・ニューデリー)が登録・表彰。雄川堰 名所・史跡
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小幡 ・ 雄川堰
町を 南北に流れる「雄川堰」。その流れは、私の足を 苦しめた;丘陵地ともあって、ゆったり… というイメージに反する、 なかなかの速さ。
雄川堰は、甘楽町 と 富岡市を 流れる 利根川水系の “ 雄川(一級河川)”から 引き込まれている。そして、用水の 要となる “大堰”と、大堰から取水し 陣屋内に配された “小堰”からなり、写真のここは “ 大堰 ”。雄川堰 名所・史跡
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小幡 ・ 養蚕農家群の町並み
また 雄川堰 沿いには、昔ながらの風情を とどめる 家並みも。
明治中期に建てられたという 養蚕農家群。その大きさと、切妻造で 軒が深い屋根が ジグザグと連なる光景が また壮観で。
それらは、奥行きの長い 短冊状に建てられていて、天窓を設けた屋根が 特徴的。雄川堰 名所・史跡
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小幡 ・ 養蚕農家群の町並み
前日に訪ねた “ 六合赤岩 ”に続き この地も、 明治期の重要な輸出品であった 絹・生糸の 主要産地だったそうな。 -
小幡
堰 の所々( 約50箇所 )には 「 洗い場 」 が設けられ、かつては “ 蚕かご ” 等の 養蚕道具を洗うのにも 利用されていた。現在も “ 芋車 ”を設置するなど、日常的に 利用されている という。
生活を 支え、多目的に利用されてきた その歴史は、藩政時代以前(400年以上前)に 端を発しているの だそう。雄川堰 名所・史跡
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小幡
その雄川堰には かつて、両側の家々の通行のために 12の石橋が 架かっていたという ( 5つが現存 )。
その大きな 板石が、桜の幹と寄添うように 余生を過ごしていた。雄川堰 名所・史跡
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小幡
美しい水路に 古い町並み、さらに 桜並木も共演する この地のハイライトは、やはり 桜咲く季節。
開花基準木は、この井戸そばに 。 -
小幡 ・ 雄川堰
町屋地区の 水路幅は、1.2 〜 1.7m。
輝きながら とうとうと 町中を走り、さらに 下流の水田地帯へ。雄川堰 名所・史跡
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小幡 ・ 町屋地区
古い町並みの片隅には、味わい深い 旅館の看板。もう、営業はしていない ようす… -
小幡
楽しみにしていた、この水路と 古い町並み。ただ その立地が、イメージ(期待)とは違った;。県道と これほど近接しているとは…(この前日、路地に堰が伸びる「白井宿」の風景が 目に焼き付いたことも 大きいのだろうけど;)。
でも 水路と並木が、喧騒と静寂の 境界線の役割も成しているようで…。古い家並み側は いわば無風、県道が 目と鼻の先なのに 不思議と、ひっそり穏やかな空気が 流れていた。
その対比も、なんだか おもしろい。 -
小幡
ただ 県道側にも、雰囲気いい 路地が伸びていて。 -
小幡
吸い寄せられるように 路地に入ると、そこは “恵比寿さま”を祀る 「 宝泉寺 」への参道だった。 秘密ぷる…基地ですか〜ぷるっぷー -
小幡
「宝泉寺」の参道より。彼方に みえるは 「 妙義山 」 でしょうか。 -
小幡 ・ 大手門跡
町屋地区の 桜並木が 途切れる 写真付近が、陣屋への入口となる 「 大手門跡 」。
小幡の町割りは、3代 織田信昌が 陣屋を小幡に移転した頃(寛永19年・1642)に 形成されたとか。
大手門より 南側に武家屋敷、北側に町屋 という配置。 -
道の駅 甘楽( 甘楽町物産センター )
町屋地区から 坂を 少し下ると、 大きな 道の駅。
真新しい、広々とした内部 には 観光案内に加え、食事処や 農産物直売所も あって、土産を 購入。また訪ねたなら、名物 「 桃太朗ごはん 」 を ぜひ食べたい。
そして写真を よくよく眺めると、裏手には 見学施設 「 松井家住宅 」も あるではないか… うっかり 見落とした;。 松井家は 江戸時代の上級農家で、この住宅は 移築復元したもの。 -
道の駅 甘楽
駐車場には、風変わりな車が…。うっかり者の 私でも、さすがに 気付く アピール具合;。
鎧兜に “ 雄川堰 ”や “ ソメイヨシノ ”が描かれた、 鮮やかな 「 かんらちゃん 」。 ローカルな この町も今、変革の時を 迎えているらしい。この地で、キングの座を盤石にする“ こんにゃく和尚 ”を脅かす、 次世代スター登場と もっぱら言われている、 とか いないとか…… -
雄川
【 甘楽の地には 清流が流れている… 】
元和元年( 1615 )、「 大坂夏の陣 」での功のご褒美として、徳川家康から 甘楽郡 2万石を与えられた 織田信雄(織田信長の次男)は、その清流に着目。自身の四男・信良に 甘楽を与え、織田宗家として 小幡藩が立藩した……
目を つけたというのが この「 雄川 」。堀の役割を果たす 川の西側には、切り立った崖 もあり 要害の地でも。信雄は さらに、町の中を 網の目のように巡る 堰を整備させた。
道の駅 から 雄川 に沿って進み、武家屋敷が 残る地区へ。 -
御殿前通り
大手門(陣屋への入口)から 小幡藩邸 へは、武家屋敷地区を貫く 「 中小路 」と、写真の 「 御殿前通り 」からなる 700m の道のり。
ミドリの彩が 悠久に添える その先に、大名庭園 「 楽山園 」 がある。 -
中小路
「 中小路 」へ入ると すぐさま、江戸時代さながらの 佇まいが 目に 飛び込んできた。
小幡藩は 2万石の小藩ゆえ、城郭は建設されず、陣屋 を居城とした。その陣屋は 現存しないが、いくつかの 遺構は残り、ひとつが この「 喰い違い郭 」。
これは、戦時の防衛上のために造られたもの。また、下級武士が上級武士に出会うのを 避けるために隠れた、とも いわれているという。 -
松平家大奥
奥方と 何人かの腰元が住んでいた、といわれる 松平家。
ペリーの黒船が来航した際、将軍が 江戸城大奥の女官ら 約15人を、親藩である小幡藩の この屋敷に疎開させた、という。
あの怪盗 ・ 鼠先輩… じゃなかった、“ 鼠小僧 ”を 捕らえたのは、 松平 忠恵 【 小幡藩 第3代藩主 ( 織田家移封の後 )】。 -
中小路
小幡藩主が 通った由緒ある 道路。 その道幅は 7間 13mと、往時にしては 珍しい 広さ。
それは、御神輿行列などの行事祭りを 念頭にして 造られたから、だとか。文化を嗜好する 織田家にあって、信雄も その血筋を 引いたよう。
ちなみに この「 中小路 」は、約20年前に 復元。写真の右手側は 未舗装だが、かつては そこを 地主が “ 畑 ”に 転用していたのだそう。畑で 栽培されたのは、桑 や コンニャク、サトウキビ…。その サトウキビは、土地の子どもたちに とっての “ おやつ ”だったそうな。 -
中小路
城下町の縁を ありありと見せる “ 石積み塀 ”。
矢羽積で、石垣 最上段を 30cm × 50cm 前後の大きな石で おさえている。 石材は、「 雄川 」の “ 緑色片岩 ”が 用いられたという。
姫路城の築城に携わった職人が、ここも 手がけたとか。
長く伸びる それは、その高い方が 往時のまま、低い方が 復元されたもの。 -
中小路 ・ 高橋家
澄み渡る空の下、白壁が 目にも 鮮やかに…
武家屋敷の中で、昔の様子を 最も残しているのが、勘定奉行の役宅跡 である「 高橋家 」。 -
高橋家 ・ 庭園
敷地内は 一部見学可能で、庭園の 中央には “ 心字池 ”。
この池には、 雄川の水が 風情とともに、絶えず注がれている。 -
中小路
石積み塀が ずいーっと伸びていて、奥に 見えるのが 先の「 高橋家 」屋敷。
こちら側の石垣は 全て、往時のままのもの。 -
中小路
見学に夢中で、乗ってきた自転車を ほったらかしに…
そんな 放置自転車に 近付く人影;、慌てて 駆け戻り、“注意されるかな”・・・と 思ったのは 杞憂だった;
温厚な その土地の方には、 武家屋敷のことや 町の歴史、織田信雄が お気に入りだった場所など、色々と 教えて頂いた。感謝。 -
小幡 ・ 中小路
-
小幡
喰い違い郭 を 通り抜ける “ にゃんこ ”。
ただ これ以降、この にゃんこを 町で 見かけた者は いない……… -
小幡
にゃんこは 異界の門を くぐったのでは…
なんて 空想するほど;、心躍る ワクワクが止まない 小幡の探訪。
「 楽山園 」(大名庭園)などの 続きは、また次回に。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- pedaruさん 2015/06/11 06:08:40
- 群馬にこんなところがあったとは
- tokotokoさん お早うございます。
ご無沙汰している間にたくさんアップしてましたね。気が付きませんでした。自分のことで夢中で余裕がなかったんでしょうね。と、人事のよう・・・
tokotokoさんの旅行記入り口の解説文、これでは誰でも飛びつきたくなりますよ。
ワクワクする期待感、どんな旅行よりも素晴らしい物語が待ち構えているだろうか?
いろんなことを想像させるプロローグ、そして・・・・旅はそれをどう見るか、評価するかで決まりますね。普通の石を宝石に感じ、そして他人にもそう思わせてしまう、そんな旅行記がtokotokoさんの特徴です。
特に嬉しいのは、わが故郷群馬においで下さり、pedaruの知らない町の紹介をしていただいたことです。 遅ればせながら今度行ってみたいと思います。
pedaru
- tokotokoさん からの返信 2015/06/14 19:01:43
- RE: 群馬にこんなところがあったとは
- pedaruさん こんばんは。
ゆるい拙い;記事を見てくださり 恐縮です。旅では 特別なことをしたり見なくとも、自然と満足してしまうと いいましょうか(軍資金の額によるものではないか…という声もありますが;)。
群馬でも、昔町や集落を散策しているだけで 充足していきました。群馬が郷里なのですね☆ 豊かな自然に温泉、歴史町と、溢れる魅力を堪能するには 車での周遊が最適でしょうね。小幡はやはり、桜の季節にまた訪ねたいですし、秘境という“砥沢”の集落も 気になるところです。
冒頭の解説文というと、pedaruさんの奥日光での出来事を綴った、詩情あふれるプロローグに感動したのを強く覚えています。多彩なコトノハをちりばめた文章には、どっぷり 惹き込まれましたね(pedaruさんのように コトバや表現の 引き出しを増やしたい!)。あと、群馬でいうと館林のお蕎麦屋さんの記事も印象的でした☆
気まぐれマイペースな更新にも関わらず、いつも ありがとうございます! tokotoko
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