2015/01/31 - 2015/01/31
75位(同エリア227件中)
naoさん
兵庫県高砂市は、姫路城で有名な姫路市の東に隣接する町で、『高砂や この浦舟に 帆を上げて この浦舟に帆を上げて 月もろともに 出汐の 波の淡路の島影や 遠く鳴尾の沖過ぎて はやすみのえに 着きにけり・・・』と、古くからおめでたい席で謳われてきた謡曲「高砂」ゆかりの地として知られています。
万葉の昔から白砂青松の地として知られた高砂町は、加古川の河口域や瀬戸内海に面する立地を活かして、加古川の水運や瀬戸内海航路の港町として発展します。
元和3年(1617年)に姫路城主となった本多忠政の命により、整然とした碁盤目状の町割りがなされた高砂町の町並みには、本瓦葺の屋根に漆喰塗り込めの虫籠窓や格子などをしつらえた伝統的な町家が点在しており、かつての港町の姿を留める町並みを見ることができます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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この日は、阪神梅田と山陽姫路間が1日乗り放題の「阪神・山陽 シーサイド1dayチケット」を使って訪れました。
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では、山陽電車の高砂駅から町歩きを始めます。
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整然とした碁盤目状に整備された高砂町には、本瓦葺の屋根に漆喰塗り込めの虫籠窓や格子などをしつらえた伝統的な町家が点在しています。
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駅近辺の町家は建築年代が新しいためか、伝統様式を取り入れているとはいうものの、格子のみを備えた町家が目立ちます。
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町角には昔ながらの郵便ポストが立っています。
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この町家の2階の小窓には、ステンドグラスがはめ込まれています。
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こちらの町家は、2階に袖卯建を設け、虫籠窓風の窓に格子を組み込んでいます。
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大きなレンガ煙突がそびえる建物があります。
興味をひかれるので、何の建物か見に行きましょう。 -
表へ廻ってみて納得。
多分そうじゃないかなと想像していたとおり、昭和の臭いをプンプン漂わせる銭湯がありました。 -
「あなたは も〜う 忘れたかしら 赤い手ぬぐいマフラーにして〜♪」と歌った昭和の名曲、「神田川♪」の世界を彷彿とさせる銭湯は、今も営業されているようです。
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お向かいさんも負けず劣らず、昭和の佳き風情を漂わせています。
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かつては賑わっていたであろう銀座商店街も、今は閑散としたシャッター街の様相を見せています。
この状況は全国的に問題になっていますが、何かいい対策は無いんでしょうか・・・。 -
昭和59年12月に廃線になった旧国鉄高砂線高砂駅の跡地に、列車の車軸がモニュメントとして飾られています。
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加古川駅との間を結ぶ列車が、この力強い歯車を軋ませて走っていたんですね。
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このモニュメントには、高砂線が走っていた事実を記憶の彼方に置き忘れないようにとの、地元の方々の熱い想いが込められているんでしょうね。
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この洋館は今も使われているようです。
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出格子のある町家。
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旧国鉄高砂線高砂駅跡地の西側にある十輪寺さん。
立派な仁王門から見た本堂の佇まいです。 -
元禄6年(1693年)に再建されたと伝えられている、本堂の鬼瓦と破風につく懸魚。
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十輪寺さんを南に下った所にある申義堂。
この施設は、江戸時代の文化年間(1804年〜1818年)に、姫路藩家老の命により創立された学問所を再現したものです。 -
当時の高砂の大年寄が土地と建物を提供した、町民教育の原点ともいえる施設だそうです。
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道路を挟んで、よく似た造りの・・・
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風情ある町家が向かいあっています。
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この一角にも、雰囲気のある町屋が軒を連ねています。
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朱塗りの鳥居が鮮やかな、日尊大明神と云うお社があります。
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玄関以外を丸太の外格子で囲った町家。
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ほ〜っ、2階の窓を壁で塞いじゃっちゃいましたか・・・。
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玄関廻りにも細やかな格子戸が使われています。
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白砂青松の地として名高い高砂でも、特に有名な「相生の松」のある高砂神社へやって来ました。
境内にある一本の根から雌雄の幹を持つ松の木に、「尉と姥」に姿を変えた「イザナギ」と「イザナミ」の神が現れ、夫婦の在り方を説いたことから、この木を「相生の霊松」と呼ぶようになり、夫婦和合の象徴として信仰するようになったのが「相生の松」の由来だそうです。
「相生の松」の他にも、山門をくぐった正面に見える、樹齢千年を超えるいぶきも御神木とされています。 -
千年を超える年月、風雪に耐えて生きてきた姿がここにあります。
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高砂神社の本社です。
夫婦和合の象徴と崇められる「相生の松」は本社の右奥にあります。 -
厳かな雰囲気が漂う本社内部には・・・
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常に灯りが灯されています。
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平成25年9月に竣工した新しい能舞台。
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10月には杮落し公演が行われたそうです。
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この階段は石燈籠に灯りを灯すのに使われたんでしょうね。
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本舞台に続く橋掛かりの様子。
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ひょうたん池から見た能舞台。
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ひょうたん池の上に立つ石燈籠の、火袋の円窓から見た能舞台鏡板の松の絵。
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高砂神社の境内から、東側にあるレンガ倉庫が見えています。
では、れんが倉庫の方へ向かいます。 -
山門の注飾りをくぐり抜け・・・
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石畳を踏みしめて・・・
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レンガ倉庫へやって来ました。
レンガ壁に生した苔や鉄扉の錆び具合が、レトロな雰囲気を盛り上げています。 -
鉄扉に付けられたカンヌキが赤茶けた衣をまとっているかと思えば、使いこまれた真鍮製の南京錠は渋みのある輝きを放っています。
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レンガ造の建物を見ると、哀愁や郷愁を覚えずに居られません。
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右側の玄関以外に、左側にも出入口らしきものが見えます。
裏庭に通り抜けられる通路のようなものがあるんでしょうか・・・。 -
町の東側を南北に流れる堀川の眺めです。
写真は下流の方を写しています。 -
堀川と、更に東側を流れる加古川の本流に挟まれた狭い土地に建つ工場の建物。
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高砂神社の北門から見た境内の様子です。
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冬枯れの蔦の蔓をまとった町家。
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新緑や紅葉時には・・・
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素晴らしい景観を見せてくれるんでしょうね。
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窓の少ない倉庫のような町家。
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軒裏を板で覆って見えないようにしています。
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風情のある町家が集まっている所にやって来ました。
三叉路の右角に建っているのは、我が国で最初に帆布の製造を始めたと云われる工楽松右衛門のお屋敷です。 -
幼い頃から発明事が大好きだった工楽松右衛門は、「松右衛門帆」と呼ばれる木綿を使った厚手の帆布の織物に成功し、それまでのムシロ帆にかえて、全国の帆船に用いられるようになったそうです。
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なお、工楽松右衛門住宅の外壁には、大正12年(1912年)に鉄道が開通するまで、加古川水運に活躍した高瀬舟の舟板が使われています。
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こちらの町家には、名栗加工を施した外格子が設けられています。
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高砂市の汚水枡の蓋を見つけました。
白砂青松がモチーフになっています。 -
この洋館は、昭和7年に当時の高砂銀行として建てられたもので、現在は高砂商工会議所として使われています。
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町並みに連なる町家の、窓廻りのしつらえをアップにしてみました。
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なんて云ってますが、単に道が狭くて町家の全景が撮れなかっただけなんですけどね・・・。
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町家の庭に咲いていた水仙。
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「何か視線を感じるな〜?」と思って見回すと、この子たちがじっと見つめていました。
「決して怪しい者じゃないからね・・・。」 -
こちらは、地元の有志の方が町の活性化の為にと、老朽化した江戸時代の米蔵を再生した、「松宗蔵」と呼ばれるコミュティースペースです。
ちなみにこの蔵は、新撰組浪士「河合耆三郎」の実家の米蔵だったそうで、新撰組ファンにはたまらないスポットなのかもしれません。 -
「松宗蔵」の裏手を流れる堀川上流の眺め。
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「松宗蔵」の西向かいの町家の、その北向かいにあるのが・・・
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この伝統的な町家は、江戸時代から昭和初期にかけて肥料問屋として栄えた花井家住宅です。
永らく空家になっていた当住宅は、地域の交流拠点への再生を目指して改修工事が施され、平成23年9月に「高砂来て民家」としてオープンしています。 -
「高砂来て民家」の出窓の下にさりげなく置かれた蛸壺。
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木部に防腐剤のベンガラを塗った町家がありました。
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木製の玄関戸が使われている町家には、細かい格子が嵌められています。
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鳥居越しに見た細かい格子の町家。
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山陽電車の高砂駅に戻って来ました。
では、ここから電車に乗って次の目的地へ向かいます。
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この旅行記へのコメント (3)
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- 一歩人さん 2015/02/22 01:03:20
- サビがいいですね。同感です。
- こんばんわ。
煉瓦造りの駅舎が好きな一歩人です。
まったくもって、同感です。
郷愁、哀愁が心地好いです。
昭和生まれなのであなぜかわかりませんが、
古いからでしょうか。
でも、古いものって一杯ありますものね。
ま、いっか。とにかく、じっとみてると
癒されます。
失礼しま〜す。
- naoさん からの返信 2015/02/22 17:45:13
- 年を経た「重み」とでも云うんでしょうか・・・。
- 一歩人さん、こんにちは。
旅行記への投票ありがとうございます。
派手過ぎない、煉瓦色の持つ温かみが哀愁や郷愁を呼ぶんでしょうね。
煉瓦造の建物は、年を経てくすんでくるほど、それが「味」になるように思います。
nao
- 一歩人さん からの返信 2015/02/23 06:55:35
- RE: 年を経た「重み」とでも云うんでしょうか・・・。
- naoさんへ
余談で、すみませんが。
そういえば、山手線開業100周年イベントで、
東京駅開業100周年に合わせ、煉瓦色を
ラッピングした電車が走っています。
チョコレート色と呼んでいて、煉瓦色が茶色で
表現されています。
おいしそう?てか。
失礼しま〜す♪
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