2011/10/21 - 2011/10/23
93位(同エリア269件中)
夏陽さん
モロッコが流行っているのか、それとも好きだから自然に目に入ってくるのか、メディアでよくモロッコの写真や映像を目にする。
私の友人も最近『I love Morocco』という本を出版した。
その本に私が4年前に泊まったシャウエンのriad(宿)が載っていたので懐かしくなり、かなり古ぼけてしまった記憶と当時の旅日記を頼りに、いまさらだけど旅行記を書いてみようと思い立った。
今思い出しても、かなり綱渡り的な冷や汗が出るような旅だった。
これが私の海外一人旅初体験とは。。。
あれから多少の経験を積んだ今では、もっと日程にも心にも余裕を持って旅をしたいとつくづく思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- エミレーツ航空
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-
そもそもこの旅は、スペインのセビージャで本場のフラメンコにどっぷり浸かってみたいという思いから始まった。
で、色々計画を立てているうちに、ジブラルタル海峡を渡ったらすぐ先はモロッコじゃん!ついでに行っちゃえ!という流れで、無理やり日程に組み込んだ。
セビージャからマドリード経由で日本に帰る友人と別れ、そこから私のモロッコ一人旅は始まった。 -
セビージャで1週間フラメンコを堪能した最終日、事件は起こった。
モロッコに向かうためタクシーを拾おうとして段差につまずいたのだ。10キロ超のバックパックを背負っていたためバランスを崩し、顔面から石畳の道に激突!前歯が折れた。
しかしこんなところで歯医者に行っている時間はない。
そのまま旅を続けるしかないのだ。
前歯の欠けた、この間抜けな顔で…(泣) -
タクシーでセビージャのバスターミナルまで行き、チケットを買おうとすると、前に並んでいる学生風の3人組、流暢な英語をしゃべっている。
スペインではほとんど英語が通じないので、嬉しくなって話しかけてみた。
『どこまで行くの?』『タリファから船でタンジェ(モロッコ)まで』
『私もタンジェだけど、アルヘシラスからだよ』
『タンジェに行くんなら、アルヘシラスよりもタリファの方が便利だよ』
へ〜、そうなの?と思い、急きょ予定変更。
そして自己紹介。
メガネの彼がカナダ人のマシュー、帽子の女の子がブラジル人のナタリア。
記憶が曖昧だけれど、確かスペインに留学中にモロッコに遊びに行くところだと言っていた気がする。
一緒のバスに乗り、スペインでは車内放送がないので、 彼らにくっついていれば降りっぱぐれることはないだろうとちょっと安心した。
3時間ほどでタリファに到着し、港までの道を調べようとゴソゴソしていたら 『Kayo!』
マシューが声をかけてくれて、『何してるの?一緒に行こうよ』
見るともう一人女の子が加わっていた(左の美女、ドイツ人のアンドレア)。
このアンドレアは何度もタンジェに行っているらしく、 彼女の案内で港まで難なく到着した。
そして国籍も様々なヤングガイ4人と、前歯の欠けた怪しい東洋女 総計5人で、一緒にジブラルタル海峡を渡り、アフリカ大陸に足を踏み入れた。 -
学生3人組とそこで『Good luck!』と言って別れた後、 アンドレアが『これからどうするの?』と聞いてきた。
『バスでシャウエンに行く』『一人で?』『うん』
『バスターミナルの場所とか時刻とか知ってるの?』
『知らないけどこれから探す』と言ったら さすがにビックリした顔になって、『今からモロッコ人の友達に会うけど、良かったら彼に聞いてあげようか?』
え〜ん。。。優しいなぁ(涙)
港を出ると、彼氏らしいモロカンのナイスガイが待っていた。
車(ベンツだった)でバスターミナルまで送ってくれて、さらにチケット売り場に行って色々聞いてくれる。
『バスは2時間後にしかない。シャウエンまでは直行で2時間。 終点じゃないから降りる時に気をつけて』と。。。
今6時(夕方)だから、8時に出発でシャウエンに着くのは10時か…
ま、何とかなるだろと、親切な二人と別れて 待合所で時間を潰すことにした。
本当はここで一泊すれば良かったんだけど、なんかタンジェの殺伐とした雰囲気に、一刻も早くシャウエンに行きたくなってしまったのだ。 -
しばらくしたら、目の前で大男達が胸ぐらつかんでケンカを始めたので、
ひえぇ!と思い、カフェに避難。(最初からここにいれば良かった)
2時間後、定刻通りバスは出発。
モロッコのバス、意外とキレイです。 -
見ると乗客は4人しかいない。
ガラガラなのに一応指定席。
私の後ろの席に座ったモロカンのかわいい女の子が英語をしゃべれたので、
『どこまで行くの?』と聞いたら『シャウエン』
お〜!ラッキー!!
『シャウエンはすごくキレイな町よ。夜は特にライトが灯って綺麗。』
とか言ってくれるのでテンションが上がる。
1時間ぐらい走ってバスが急に停まり、ドライバーが何やら言ってるんだけど、 アラビア語なのかフランス語なのか、さっぱりわからない。
モロカンガールが通訳してくれて、ここでバスを乗り換えることがわかった。
『え〜!!直行じゃなかったの〜???』
その多分ティトゥアンであろう町で1時間ぐらい待たされて、やっと出発。
う〜ん…10時に着くと思ったけど、もしかしたら11時過ぎちゃうかも?
そんな真夜中にタクシーあるのかなと思い、 モロカンガールに聞いてみたらあるとのこと。
それはまぁ安心したけど、お目当てのホテルはチェックインが12時までだし、 第一予約してないし…と、さすがにちょっと不安になってきた。
そして11時15分頃、シャウエンのバスターミナルに到着すると、タクシーは1台しか停まっていない。どうしようと思っていたらモロカンガールが手招きしてきて『一緒に乗ろう』と...
彼女は途中下車して、ようやくホテルDarechchaouen到着。 -
門が閉まっていたのでブザーを押し、中に入れてもらい、
『予約してないけど部屋はありますか?』『Yes』
あ〜!良かったよ〜!!
さすがにこんな真夜中に、重いバックパック背負ってホテル探しをする気力はない。 しかもこのホテル、メディナからちょっと離れている。
でも空いてなかったら、そうするしかないのだ。
こんな歯の欠けた怪しい東洋人に、みんな親切にしてくれた。
人の優しさが身にしみた、長い一日だった。
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