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 外国人に訊いた日本で一番行ってみたいところは京都だそうである。<br /> 京都の中でも一番人気なのが伏見稲荷大社である。外国人に人気がある伏見稲荷とは如何なるものか、人気の秘密を探るべく僕は伏見稲荷大社に行ってみた。<br /> 稲荷といえば、喰ら意地の張った僕などは稲荷寿司を思い浮かべるのであるが、信仰心もない僕などは伏見稲荷もあまり興味のないところではある。しかし、外国人がなにゆえ伏見稲荷に魅力を感じるのか、伏見稲荷の何を見るのか、これにはすこぶる興味があったのである。とはいえ、やはり食いしん坊の僕は、伏見稲荷と油揚げ、またキツネと稲荷寿司とはどういう関係にあるのかも気になっていたのである。<br /><br /> 縁起によると、伏見稲荷大社の起源は和銅年間(708年〜715年)に、伊侶巨秦公(いろこのはたのきみ)が勅命を受けて伊那利山(現・稲荷山・稲荷寿司の語源)の三つの峰にそれぞれの神を祀ったことに始まるとされている。主祭神は宇迦之御霊大神(うかのみたまおおかみ)である。この神様が農業の神様であるため、五穀豊穣、商売繁盛、交通安全の御利益があるとされ、いまも信仰されているのである。<br /><br /> 農業の神様ということが、伏見稲荷と、狐と油揚げに関係してくるようである。学者の間でも諸説あるのであるが・・・・。<br /> キツネは農作物、特に稲を食い荒すネズミを捉えて食するため、キツネを穀物の守り神と考え、農業の神様のお使いと考えられた説(もっとも一般的な学説)や、伏見の地には秦氏が入って来る以前に狩猟の民が山の神を信仰しており、その象徴が当初オオカミであったが、いつかキツネに変化して後からやって来た農耕の民たちの神と習合したという学説(梅原猛説)などが稲荷信仰とキツネを関係付けた学説である。<br /> そんなわけで伏見稲荷に行ってみると、門前には大狐(おおぎつね)が狛犬よろしく鎮座ましましている。所在地は稲荷山の山麓である。<br /> しかし、稲荷寿司は伏見稲荷が発祥ではなく、天明の飢饉のおり愛知県の豊川稲荷の門前で作られたのが最初だそうである。キツネの好物はネズミであるところから、ネズミの揚げ物を稲荷神に供えたのであるが、仏教の殺生を禁止するという考え方から、ネズミの代わりに豆腐の油揚げを稲荷神に供えられるようになって、その後、油揚げを使った寿司を稲荷寿司と呼ぶようになったそうである。<br /> そんな謂れのある伏見稲荷大社であるが、ここは全国に約三万社ある稲荷神社の総本山なのである。毎年初詣には近畿で第一位の参拝客を迎えている。<br /> <br /> 僕が参拝した時間は午前八時という早朝。これは京都競馬場へ行くためであるが・・・・・・。<br /> 参拝客はまだらであろうと思われたが、なかなかの人出であった。日本人観光客はもとより外国人観光客も多く見受けられたのである。<br /> 外国人観光客がどこに一番興味を覚えるのであろうかと後ろをついていくと、境内を散策して本殿にお参りしたあと、稲荷山に向かって登りはじめた。ここには有名な千本鳥居があるのである。<br /> この鳥居の前に立つと、日本らしい最もエキゾチィックな場所のように外国人には見えるようだ。朱色の鳥居のトンネルは、荘厳な神の国へと続く回廊のように潜って行く僕にも見えてきたのである。ここには西洋の神とは違う、東洋の神の不思議な世界が広がっているようである。魔界の世界の入口にも見えてきた。外国人の後を付いて登って行って、日本人の僕でもそんなことを思ってしまう。それが千本鳥居の魅力である。<br /><br /> 帰りがけに参拝記念に社務所でお守りを購入した。<br /> いまではどこの寺社でもお守りの携帯ストラップを売っている。ここではキツネのお守りの携帯ストラップである。それを購入すると、赤い袴の可愛い巫女さんが、<br /> 「ようこそお参りくださいました」と挨拶してくれた。これには感動してしまった。何ともいえぬ神社ならではの挨拶ではないか。<br /> 「いらっしゃいませ」と普通に言ってしまえば、この神域ではあまりに味気ない。<br /> さらに、代金を払うと、<br /> 「よく、お納めくださいました」と、いってお辞儀をしてくれる。特に伏見稲荷を信仰している訳ではないが、代金を払って「ありがとうございました」では、稲荷の神様の御利益もなにもないではないか。可愛い巫女さんがさらに可愛く見えたのである。<br /><br /> 最後に参道で”スズメの丸焼き”が食べられる有名な店があるので寄ってみた。<br /> まだ午前中の早い時間だったので店は開店はしているものの、スズメは焼き上がってはおらず、これは食することはできなかった。<br /> 残念であったが、京阪電車とJRの伏見稲荷駅からはどんどん観光客が後を絶たず降りてきて、時間を経るにしたがって伏見稲荷は混雑しそうである。<br /> 日本一、いや、世界一有名な伏見稲荷大社にお参りして大変満足した、初冬の一日であった。<br /> その後、競馬で一儲けしようと京都競馬場に向かった。<br /> 京阪電車で10分ほどで着く。しかし、結果は大損したのであった。<br /> 嗚呼、悲しいかな、悲しいかな・・・・・・・。<br />

伏見稲荷、ときどき京都競馬

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2014/11/30 - 2014/11/30

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nakaohideki

nakaohidekiさん

 外国人に訊いた日本で一番行ってみたいところは京都だそうである。
 京都の中でも一番人気なのが伏見稲荷大社である。外国人に人気がある伏見稲荷とは如何なるものか、人気の秘密を探るべく僕は伏見稲荷大社に行ってみた。
 稲荷といえば、喰ら意地の張った僕などは稲荷寿司を思い浮かべるのであるが、信仰心もない僕などは伏見稲荷もあまり興味のないところではある。しかし、外国人がなにゆえ伏見稲荷に魅力を感じるのか、伏見稲荷の何を見るのか、これにはすこぶる興味があったのである。とはいえ、やはり食いしん坊の僕は、伏見稲荷と油揚げ、またキツネと稲荷寿司とはどういう関係にあるのかも気になっていたのである。

 縁起によると、伏見稲荷大社の起源は和銅年間(708年〜715年)に、伊侶巨秦公(いろこのはたのきみ)が勅命を受けて伊那利山(現・稲荷山・稲荷寿司の語源)の三つの峰にそれぞれの神を祀ったことに始まるとされている。主祭神は宇迦之御霊大神(うかのみたまおおかみ)である。この神様が農業の神様であるため、五穀豊穣、商売繁盛、交通安全の御利益があるとされ、いまも信仰されているのである。

 農業の神様ということが、伏見稲荷と、狐と油揚げに関係してくるようである。学者の間でも諸説あるのであるが・・・・。
 キツネは農作物、特に稲を食い荒すネズミを捉えて食するため、キツネを穀物の守り神と考え、農業の神様のお使いと考えられた説(もっとも一般的な学説)や、伏見の地には秦氏が入って来る以前に狩猟の民が山の神を信仰しており、その象徴が当初オオカミであったが、いつかキツネに変化して後からやって来た農耕の民たちの神と習合したという学説(梅原猛説)などが稲荷信仰とキツネを関係付けた学説である。
 そんなわけで伏見稲荷に行ってみると、門前には大狐(おおぎつね)が狛犬よろしく鎮座ましましている。所在地は稲荷山の山麓である。
 しかし、稲荷寿司は伏見稲荷が発祥ではなく、天明の飢饉のおり愛知県の豊川稲荷の門前で作られたのが最初だそうである。キツネの好物はネズミであるところから、ネズミの揚げ物を稲荷神に供えたのであるが、仏教の殺生を禁止するという考え方から、ネズミの代わりに豆腐の油揚げを稲荷神に供えられるようになって、その後、油揚げを使った寿司を稲荷寿司と呼ぶようになったそうである。
 そんな謂れのある伏見稲荷大社であるが、ここは全国に約三万社ある稲荷神社の総本山なのである。毎年初詣には近畿で第一位の参拝客を迎えている。
 
 僕が参拝した時間は午前八時という早朝。これは京都競馬場へ行くためであるが・・・・・・。
 参拝客はまだらであろうと思われたが、なかなかの人出であった。日本人観光客はもとより外国人観光客も多く見受けられたのである。
 外国人観光客がどこに一番興味を覚えるのであろうかと後ろをついていくと、境内を散策して本殿にお参りしたあと、稲荷山に向かって登りはじめた。ここには有名な千本鳥居があるのである。
 この鳥居の前に立つと、日本らしい最もエキゾチィックな場所のように外国人には見えるようだ。朱色の鳥居のトンネルは、荘厳な神の国へと続く回廊のように潜って行く僕にも見えてきたのである。ここには西洋の神とは違う、東洋の神の不思議な世界が広がっているようである。魔界の世界の入口にも見えてきた。外国人の後を付いて登って行って、日本人の僕でもそんなことを思ってしまう。それが千本鳥居の魅力である。

 帰りがけに参拝記念に社務所でお守りを購入した。
 いまではどこの寺社でもお守りの携帯ストラップを売っている。ここではキツネのお守りの携帯ストラップである。それを購入すると、赤い袴の可愛い巫女さんが、
 「ようこそお参りくださいました」と挨拶してくれた。これには感動してしまった。何ともいえぬ神社ならではの挨拶ではないか。
 「いらっしゃいませ」と普通に言ってしまえば、この神域ではあまりに味気ない。
 さらに、代金を払うと、
 「よく、お納めくださいました」と、いってお辞儀をしてくれる。特に伏見稲荷を信仰している訳ではないが、代金を払って「ありがとうございました」では、稲荷の神様の御利益もなにもないではないか。可愛い巫女さんがさらに可愛く見えたのである。

 最後に参道で”スズメの丸焼き”が食べられる有名な店があるので寄ってみた。
 まだ午前中の早い時間だったので店は開店はしているものの、スズメは焼き上がってはおらず、これは食することはできなかった。
 残念であったが、京阪電車とJRの伏見稲荷駅からはどんどん観光客が後を絶たず降りてきて、時間を経るにしたがって伏見稲荷は混雑しそうである。
 日本一、いや、世界一有名な伏見稲荷大社にお参りして大変満足した、初冬の一日であった。
 その後、競馬で一儲けしようと京都競馬場に向かった。
 京阪電車で10分ほどで着く。しかし、結果は大損したのであった。
 嗚呼、悲しいかな、悲しいかな・・・・・・・。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
私鉄 徒歩

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  • 伏見稲荷大社参道入り口

    伏見稲荷大社参道入り口

  • 伏見稲荷大社正面入り口

    伏見稲荷大社正面入り口

  • 正面入り口に鎮座まします大狐(おおぎつね)

    正面入り口に鎮座まします大狐(おおぎつね)

  • 伏見稲荷大社本殿

    伏見稲荷大社本殿

  • 千本鳥居で写真を撮る外国人

    千本鳥居で写真を撮る外国人

  • 千本鳥居を通る

    千本鳥居を通る

  • 千本鳥居入口

    千本鳥居入口

  • 魔界へと続く千本鳥居

    魔界へと続く千本鳥居

  • 千本鳥居は、外国人にとってもっとも日本的なのであろう。記念写真。

    千本鳥居は、外国人にとってもっとも日本的なのであろう。記念写真。

  • 参道のスズメの丸焼きの店の店頭。朝早いのでまだ焼けていない。

    参道のスズメの丸焼きの店の店頭。朝早いのでまだ焼けていない。

  • 焼き上がっていれば、こうなる。スズメの丸焼き。

    焼き上がっていれば、こうなる。スズメの丸焼き。

  • キツネの携帯ストラップのお守り。

    キツネの携帯ストラップのお守り。

  • 京都競馬場のパドック

    京都競馬場のパドック

  • この日は6階のA指定席へ行った。2500円である。

    この日は6階のA指定席へ行った。2500円である。

  • A指定席のチケット。机の上にはモニターが設置されている。

    A指定席のチケット。机の上にはモニターが設置されている。

  • A指定席からはガラス越しにこのように見える。

    A指定席からはガラス越しにこのように見える。

  • 同じ六階には馬主席がある。入り口にはガードマンも、厳重警戒である。

    同じ六階には馬主席がある。入り口にはガードマンも、厳重警戒である。

  • 馬主席にはお金持ちと思われる人たちが行き交っている。<br />

    馬主席にはお金持ちと思われる人たちが行き交っている。

  • 菊川玲のサイン色紙もあった。

    菊川玲のサイン色紙もあった。

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この旅行記へのコメント (1)

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  • Medinaさん 2015/06/28 13:09:09
    初めましてMedinaでございます。
    nakaohideki様

    こんにちは、初めましてMedinaでございます。

    この度、旅行記に1票投じて頂き、また掲示板の書き込み賜りましてありがとうございます。


    > さて、どのあたりが良かったのでしょう?。
    > もしさしさわりなければご感想などいただけると嬉しく思うのですが。今後の参考にしたいと思いますゆえ。

    上記のご質問ですが。。


    私は正月の元旦当時友人が伏見に住んでいたので、初詣に行きましたが。。。
    除夜の鐘が鳴ったらいざ出陣!しかし、京都の真冬はクソ寒く大変でした。
    それと凄い人で驚きました。

    初詣の日、千本鳥居入口の間を歩くのですが、人。。人、、だらけであの狭い参道を歩くのに一苦労!おまけに撮影なんかとても出来る状態ではございませんでした。

    次回行く時は、何もイベントがない静かな時に改めて、お稲荷さんの本家お参りしたいと思います。

    競馬ですが私は賭け事しないので良くわかりません。賭け事して儲けるなら働いて稼ぐほうが懸命かと?思いますので、ご理解くださいませ。

    仕事柄、月の半分以上は出張に出ておりフォートラも月に数回程度しかアクセスできませんが、時間が許す限り拝読させて貰いますので、今後ともお引き立てのほど宜しくお願い申し上げます。

    本日はご挨拶とさせていただきます。

    Medina

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