2013/09/14 - 2013/09/24
19位(同エリア328件中)
gyachung kangさん
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- 旅行記66冊
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- Q&A回答20件
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世界の旅行好き人間のあいだに伝わるちょっと有名な格言がある。
「カネの北米、女の南米、絶えてアフリカ、歴史のアジア、何も無いのがヨーロッパ。問題外のオセアニア」
なかなか面白い見立てで私は結構気に入っているのだが、少し異論もある。アジアは確かに歴史に満ち溢れている。が、もひとつ、大自然のアジア、でもあると私は常々思っている。
2013年アジアの大自然の中でも極めつけネパールのヒマラヤ山脈に初めて足を踏み入れた。ノーガイド、ノーポーターの完全ソロトレイル、ポールも一切使わなかった。
そのトレイルの足跡を今、思い出してみた。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空 キャセイドラゴン航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
まずキャセイパシフィックで香港へ飛び提携の香港ドラゴン乗継ぎ便でカトマンドゥ入り。タメル地区に夜23時に到着し眠るためだけの宿を選び一泊。
翌朝一番でトリブヴァン空港へタクシーを走らせる。
ネパールは見所が満載で首都カトマンドゥの街を見て歩く目的もある。
けれどそれは後回し。とにかく世界の屋根と言われるヒマラヤの懐に入り歩くこと。これがこの旅のテーマだ。
写真は早朝のトリブヴァン空港。
射し込む朝日はメチャ爽やか。
が、天井は木板、電気は蛍光灯ですか。ボーディングブリッジなどここではお呼びではありませぬ。 -
目的地はポカラ。
言わずと知れたネパールのほぼ真ん中に位置するアンナプルナ山群への基点となる街である。
陸路バスで行く、というチョイスもあるにはあり。が、日程に制約がある旅行者にとっては飛行機あるのみ。
お世話になりますイエティ航空! -
おお
我らを待ち受けるのはプロペラ機。
しかもタラップが機体組み込み式の歴戦のツワモノ風ATR、味わい感満載。
これから30分のフライトで手に汗握るスリル満点のアトラクション気分を味わえる。 -
カトマンドゥの西200キロ。
朝8時30分ポカラ空港に降り立つ。
ご覧のとうり史上空前のスケールの空港建屋とご対面。このスケールはイエメンの地方都市シバームの空港で衝撃を受けて以来である。
私の旅心はこの時点で早くもネパールラブ一色に。 -
ポカラ空港から街へ。
街へはタクシーでわずか10分。
すぐにポカラのシンボル、フェワ湖が見えてくる。あまりのグレートアクセスに口あんぐり。 -
ポカラ周辺でトレッキングをするためには入域許可証を取得する必要がある。
このACAP事務所で入域のパーミッションを申請する。
事務所が10時に開くのを外で待つ。
先客はスペインからの2人連れ。 -
スムースにパーミッション取得。
もうそれだけで舞い上がる。
準備が整ったその足でタクシーをキャッチしトレッキングのスタート地点になるナヤプルに直行する。
今回はヒマラヤ、アンナプルナの南側を5日間かけてポカラの街に戻ってくるトレイルの計画。従って当然のことながらスーツケースの出番はなくこのために用意したモンベル社の60?リュックサックが道中唯一の相棒になる。
ナヤプルトレッキングルート入口の脇にある一軒屋食堂でランチをとり終え、シューズの紐をキツく締め直してこれから入域する道を見下ろす。
さあ、行ってみますか〜。 -
午後1時トレイルのスタート。
車道から川に向かって道を下り両脇にいくつかの商店が立ち並ぶ砂利道を歩いて行く。ここから先はもう車も入れない世界になる。
少しして道脇にエリアへのウェルカムボード。山域での振る舞い方についての御達しである。 -
20分後ビレタンティという集落に。
入域確認をするTIMSのチェックポストが現れる。
この事務所でパーミッションカードに入域のスタンプがポン、と押された。
これはトレッキングゲストとしての公認スタンプであり、尚且つ万一の場合に備えた入域者情報の管理でもある。
団体トレッカーやガイド、ポーター付きトレッカーはもちろん、ソロトレッカーを把握するためには絶対に必要なシステムだ。現に事務所の壁にはMISSINGになったオーストラリア人男性の貼り出しが掲示されていた。
そして私もソロトレッカー。
にわかに緊張が走る。 -
チェックポストを後にし川に沿って上流に向かい一本道を進んで行く。
後ろからやって来るのは荷運びの地元のロバ隊。 -
トレッキング初日、天気は問題なし。
こんな景色の中を徐々に高度を上げながら進んで行く。水平道は思っていたよりスムースで歩くスピードが上がる。が、交互に現れる坂道ではリュックの重さがズシリとこたえる。
とにかく次の通過点、ヒレの村を目指して前へ前へ。 -
道すがらの看板。
ヒレの文字が見える。
トレッキングルートはほぼ一本道で今のところ迷う心配は無い。とは言え頼りになるのは日本を代表するあの有名な黄色いガイドブックと世界でベストセラーの青いガイドブックの大雑把な地図。
あとはオフィスで入手したそれよりは少しだけ詳しい地図のみ。
看板のチェックは自分の現在地をいちいち確認するための大切な行動。ちょっと大げさに言えば自らの命を守るための行為でもある。 -
ヒレに差し掛かったあたりで疲労の第一波。道に面したカフェに飛び込んで荷物を下ろす。
あ、カフェでなくて茶屋、ですね。おばちゃんにオーダーしたのは野菜スープ。味はと言うと、塩気が効いていてこれが旨い。再び体が軽くなる。 -
トレイル再開。前方からやって来るのはバッファロー。近くの農家の家畜だろうけど何が刺激するかわからない。
間合いを取りながら慎重にすれ違う。 -
今度はヒレの村の子どもたち。
時刻は夕方、学校の帰り時間だ。
意外なことにいわゆる制服ですね。 -
この日の宿泊地はこの先のティルケドゥンガという村になる。
このヒレからティルケドゥンガまでの道のりが最初の踏ん張り所。
ヒマラヤの懐に近づいて景色はどんどん良くなる。しかし傾斜もどんどんキツくなる。初日から容赦無いヒマラヤの大自然の洗礼を受ける。 -
ライステラス。棚田だ。
足元の傾斜が更にキツさを増してもうヘトヘト。和やかな景色を楽しむ余裕は消え、ひたすらティルケドゥンガの集落が現れることを願うばかり… -
そんなこんなでようやく到着!
海抜1577メートル。
基点ナヤプルが1050メートル、初日に約500メートル高度を上げた計算に。
日が暮れる前に目的地到着を果たした安堵感で村のいちばん入口にあるゲストハウスの庭にへたり込む。
ゲストハウスのご主人も心得たもんで
笑顔でウェルカム! -
これが第一日目のお宿。
インドラゲストハウス。
ティルケドゥンガに入るトレッカーならば見落とすことは100%ないであろう絶好のポジションで営業している。
部屋数は総数15室くらいの規模。
もちろん、食堂もありますよ〜
で、ゲスト部屋はどんなかというと‥ -
そうです。これが私の部屋。
バッティと呼ばれるネパールの山小屋ホテルの見本みたいな部屋。
基本はベッドと毛布と枕のみ。シャワーとトイレは共同で食事提供機能有り、これがバッティ。当然予約の必要も皆無。ネパールのトレッキングでないとこのスタイルの宿は経験出来ない。私も初体験だ。
最初部屋に案内された時はええっ、マジですかあ!?とため息が出たが、一泊すればもうどってこたあない。
むしろこのバッティシステムがあることがネパールトレッキングの醍醐味を支えていることにすぐ気がつく。
ちなみに宿泊費は夕食朝食併せて1457ネパールルピー。日本円で1450円といったところ。 -
夜のとばりが訪れる。
シャワーを浴びて着替えて夕食を取ってもまだ8時。TVもないゲストハウス、中庭に出て椅子に腰掛けヒマラヤの月夜を眺める。これまで体験をしたことのない眺め、だ。
そう言えば以前香港のペニンシュラホテルに宿泊したこともあった。一泊500$、文句のつけようが無い部屋だったが、今夜のインドラゲストハウスもこれまた格別なものがある。
てか、この眺めは500$出しても手に入らない。旅はやっぱりプライスレス。 -
2日目の朝。
6時50分出発。ティルケドゥンガを後にして今日の目的地ゴレパニに向かう。まず吊り橋を渡ってこの村を抜け、次なるトレイルの難所ウレリに挑む。 -
朝のまだ気温が上がり切らないうちに高度をガンガン稼ぐ。これがトレッキングの鉄則。道幅は狭くなりひたすら登り。出発から30分で既に汗だく。
-
2日目はご覧のように雲一つない好天。
この時期はちょうど雨季から乾季への季節の変わり目で天候の心配が常に頭をよぎっていたのだが。
そして、このあたりから下界が広がって来る。グングン空が近づいて来る。 -
今日のトレイル最初の休憩。手ごわい難所の途中に発見した早朝営業の茶屋でミルクティーでひと息入れる。
そして同じテーブルで茶屋のお嬢ちゃんが朝からお勉強を始めた。教えているのはママだったかお姉さんだったか。感心感心。 -
さあて行くぜえー
とトレッキングに戻ったものの、
タフなステップが続くこのあたり。
日が暮れるまでにホントにゴレパニに到達できるだろ〜か?チョイと弱気になりかけたところ、 -
ぬおおお〜!出たぁ。
つづら折りの道の前に突然現れた白い巨大な山。ここから見えるのは間違いなくアンナプルナサウスである。
思わず足が止まる。
生まれて初めて見る7000メートル級の巨峰にしばし目を奪われる。 -
アンナプルナサウスにご対面。
俄然エンジンが再点火する。
ウレリの難所ももう抜ける。道端にはなにやらチベット文字も現れ、今まさにヒマラヤに分け行っている実感がこみ上げてくる。 -
ウレリの急勾配をなんとか凌ぎきると見晴らしのいい展望カフェにたどり着く。
ここで本日2回目の小休止。 -
アイアムヒア、ってなわけでここはウレリだ。高度と距離を稼いでまずまずなペースでここまで来た。ゴレパニの文字がちょこっと近づいてきた。うれしー!
-
20分ブレイクしてトレイル再開。
ウレリにはほんの小さな民家の集落がある。
いやあ、それにしてもいい天気。
ネパールの日差しを浴びながら歩く水平道は背中のリュックも軽くする。
カラダの中から幸せを感じるトレッキング。これは実感ですよ。 -
ナマステ〜
地元のお父さんとすれ違う。牛の放牧途中だろうか。
トレイルの道中はとにかく大自然の真っ只中。ハイシーズン前のこの時期はトレッカーも少なく自分の息遣いしか聞こえないと突然不安感に襲われたりもする。だから時折すれ違う地元の人と交わす挨拶とスマイルがたまらなく貴重なものに思えてくる。 -
にゃお〜、これは綺麗な小川!
清流だね。
タオルを川の水に濡らし顔の汗を拭う。うう、気持ちええ〜 -
森の中にポツンと現れた見事なまでの一軒屋の看板が。
無我夢中でひたすら前へ前へと歩いているうちに時間も忘れ昼を大きく回っている。よっしゃこの一軒屋食堂でランチタイムとするか。 -
食堂にはおばちゃんがたった1人。
先客も誰もいない。
たった1人の私のためにおもむろに火を起こすことから始めるおばちゃん。
もう、あなたにすべてをお任せする笑 -
待つこと30分。
来ました。メニューはもちろんノーチョイスでダルバート。ネパーリーみんなの国民食である。
ゲストは私1人だからか、気持ち大盛りにしてくれた風で、おばちゃんが手を口にもってきて、はよ食べな、という仕草。
で・質素この上ない料理の味はどうかって?
美味しいよ。もお美味しい。
ネパールの本場のダルバート、迷うことなく一票入れる。 -
ランチ完食してスタミナ充填OK。
いざ、ゴレパニ目指してもうひと頑張り行くぜ〜
と歩きだしたものの程なくして道脇に茶屋が登場。
ん〜食後のお茶が欲しいカモ。
てなわけでプリーズミルクティー〜!
ま順調に来てるし焦ることもない。 -
なんだよ休んでばっかじゃん?
と、お思いでしょーが。
いや実際その通り。
朝からひたすら歩き詰め。この時点で今日一日既に1000メートル以上高度を上げている。おまけに9月のネパールは実は暑い。気温25度近くはあるだろう。
「人生には休憩が必要だ。トレッキングもまた然り」
と茶屋の息子が教えてくれた。
そういうことにしておこう。 -
再びリュックを担いで鬱蒼とした森を行く。足どりはもう軽くはない。
気分はI'm dying for Gorepani.
自分を励ましながら力を振り絞る。 -
そして。
とうとう村のゲートに辿り着いた。
これより待望のゴレパニ!
カラダ全体からいっぺんに力が脱けていく。 -
ゴレパニ入りして宿探し。
今夜のチョイスはこのゲストハウス。
当然のことながら部屋数には限りがあるからなるべく夕方早く着いて早いもの勝ちでベッドを確保していく。
ハイシーズンは激しいベッド争奪戦になるんだろうなあ。 -
荷物を部屋に置いてゴレパニの村を探索してみる。と言ってもここは海抜2853メートルの異空間。ゲストハウスが10数軒程度、周りに民家と数軒の土産もの屋。探索は20分で終わる。
村の真ん中にはチベット様式の仏塔がぴょこんと建つ。日暮れ時を前にして気温もググッと下がってきた。 -
宿の鍵。
無論カードキーなんぞあるはずもなく
ズシリと重みのある旋回式。魚を形取ったホルダーは聖山マチャプチャレの愛称フイッシュテールからのイメージとすぐわかる。
明日朝、日の出の瞬間を見るためにプーンヒルの丘を目指す。そこからはマチャプチャレも拝めるだろうか。
天候を祈るのみ。
ヒマラヤでは神のご加護が必要だ。 -
3日目。
AM4時起床。旅の中では難なく眼が覚める。私が身に付けた能力だ笑
ゴレパニの宿をそっと抜け出し小型の懐中電灯を照らしながら道を見つけ山を登る。目指す先は大パノラマを展望できる名高いスポット、プーンヒル。
真っ暗闇の中を歩くこと小一時間、目の前にドーンと広がる丘が現れた。
私より先乗りが1人。オーストラリア人の若い男性。私の5分あとからは女性。なんと中国は東莞から単独で来たチャイニーズおばちゃん。私がこの朝の2番乗り。丘への入域料25ルピーを支払う。
プーンヒルにはお茶を出す小屋が一軒あった。開店したばかりの小屋でコーヒーを頼み、温まりながら東の空をじっと見つめる。 -
きた。
東の空が赤味を帯びて来た。 -
真ん中にスカートのような美しいシルエットの山が見えてくる。
あれがマチャプチャレ。ネパール政府から未だ登ることすら許されていない聖なる山である。 -
西の方角も空が明るくなり出した。
左右に屏風を広げるように聳え立つ巨大なレンジが見えてくる。
ダウラギリだ! -
マチャプチャレの方角にはいくつかの山が次第に姿を現してくる。
-
ダウラギリの主峰の頂を太陽の光がピンスポットのように照らし始める。
凄い。 -
そして並び立つ二つのジャイアンツ。
右アンナプルナサウス7219メートル。
左奥アンナプルナ1峰8091メートル。
世界で最も登攀が難しい山とも言われるアンナプルナ1。実際に3人に1人が命を落とす屈指の難峰は不気味な雲を纏って頂上の姿を晒さない。
ちょっと説明する言葉が見当たらない威圧感。 -
プーンヒル全体も朝の光に包まれた。
-
丘の中心に建つウオッチタワー。
この朝世界からここに集まったゲストは総勢100人くらい居ただろうか。
自分たちが今すごい場所に来ていることを実感しているからだろう、全員がこれ以上のない笑顔である。
かくいう私もドキドキしながら景色に見入る。こんな昂揚感はかつて味わったことが無い。 -
てっぺんを覆っていた雲が飛んだ。
朝日を全身に浴びてダウラギリ1峰が白く輝く。
8167メートル世界第7位の山だが、正確な計測値が出せない時代には世界最高峰に推定されていたと聞く。それも納得するほどの他を圧倒する高さと巨大さ。
ヒマラヤ襞の美しさも格別だね。
まさに、breathtaking view !
息を呑む景色。痺れる。 -
AM7時、太陽が昇り切ってアンナプルナ兄弟も一望のもとに。
しかしながらアンナプルナ1峰から雲が消え去ることはなく相変わらず不機嫌に頂上を隠したままだ。このへんがクライマーからキラーマウンテンと怖れられる所以か? -
プーンヒルに立ち西、北、東の方角を見渡すと飛び込んでくる景色がこれ。
西から東へ
ダウラギリレンジ、中央に1峰
ニルギリサウス
アンナプルナ1峰
アンナプルナサウス
ヒウンチュリ
マチャプチャレ
といずれ劣らぬ名峰が立ち並ぶ。
この場所が発するオーラを表現する言葉はちょっと思い浮かばない。
解説不能。世界に類を見ないスペクタキュラービューである。 -
そして足下にはこんな花。粋な演出。
地球ってスゲえところがあるんだな。
これがプーンヒルを訪れた私の感想である。
この圧倒的な自然には何を持ってきても敵いそうもない。ましてや人間の営為など比べるべくもない。 -
なかなか去り難いこの空間。
1秒でも長く眺めていたい。そう思うゲストが何人もいるようで。
わかるなあその気持ち。 -
さて、行かなくちゃ。
今日もこれからトレイルが待ち構えている。プーンヒルにお礼を告げゴレパニの宿に戻る。
ごっそり抜け落ちそうなほど後ろ髪がひかれまくりだけどね。 -
ゴレパニへの下り道、家の軒先で朝から洗濯をしている光景に出くわす。
ヒマラヤの大自然の佇まいに圧倒された直後に見るこんなシーン。
人間にできることは、こういう小さな行為の積み重ねなんだろうな、なんてふと思ったり。でもそれはそう悪いことでもない。きっとね。 -
朝食を済ませ宿をチェックアウト。
ヒマラヤトレッキング第3日目の目的地はタダパニである。
ゴレパニの集落の白壁にザクッと書かれた道しるべを見つけ歩き出す。
慣れたとは言え両肩に食い込むリュックサックの重たさはやはり少し恨めしい。 -
村を出て、いきなりの急斜面を登る。
そして登りきった所で別れ道に遭遇。
標識がなくおおいに焦る。
悩んでいた所に後ろから今朝プーンヒルに三番乗りしてきたチャイニーズのおばちゃんが合流。
日中トレッカー協議の結果、タダパニ方向はたぶんコッチやろ、と結論を出して再び歩き出す。
結果は正解。尾根道から見えるダウラギリが少しずつ遠ざかっていくのが分かったからだ。
と同時に雲を突き抜けて聳えるダウラギリの破格の高さにあらためて驚嘆。 -
デオラリの尾根の途中にあった茶屋。
わずかながらドリンクも置いている。
店番の男の子が、ハロー!このレストランで休んでくかい?と笑わせてくれる。
いったん森に入ると人がいるスポットがあるだけで随分安心するもんだ。 -
昨日に引き続き今日も天気を味方にしている。緑タップリの森の中、少しなだらかな水平道が続くこのあたり。脚の負担が軽くなって自然と鼻歌交じりになる。
-
背の高いマーガレットに似た高山植物。東京にいる時は目にも留めないだろうこんな素朴な花にさえ、ありがたみのようなものを感じる。
それがなぜなのかは上手く説明できないんだけどね。 -
頑張って歩いて午後1時近く、中間地点のバンタンティに到着。トレッカーで賑わっているバッティのテラス席でリュックをドスンと下ろす。この瞬間の解放感がこれまたなんとも言えない。
-
ここでランチタイムブレイク。
今日もかなり気温が上がっている。
水分補給とスタミナ補給はもう絶対。クタクタになる前に小まめに先手先手で補給していくことが順調なトレッキングの決め手になるような気がする。
今日のルートはアンナプルナレンジの南側を西から東に移動していく道のり。道中に出会うトレッカーもこれまでで一番多い。 -
バンタンティ出発。
このあたりは展望が開けた道ではなく
いわゆるジャングルの中のトレイル。
時折り、道とクロスするように現れる小川にはケルン。トレッカーの束の間の休み場だ。 -
今日のルートは実は5日間の中では一番距離が短くアップダウンも少ない。
とは言え夜明け前からのゴレパニとプーンヒル往復をこなしているので早めに宿に入って体を休めたいところ。
この最後の上りの少し先にタダパニの村があるはず。 -
着いた〜
3時10分、タダパニに無事到着。
ゴレパニよりはずっと小さな規模。
ゲストハウスが何軒か立ち並ぶ中継地点のような役割の村だ。 -
今夜のバッティはここに決めた。
ヒマラヤツーリストゲストハウス。
先客も何人かいる気配。 -
2階だての建屋の1階部屋を案内された。オフ期でたまたまスリーベッド部屋だが、オーソドックスなバッティだ。
これがタップリ睡眠を取って一日の疲れを癒す今や聖域のような空間である。ホッとする。 -
夕食にはまだちと早い。恒例の村めぐりをしてみる。が、このタダパニは5分かからず一周できてしまう。人口は50人くらい?だろうか笑
写真はタダパニ広場(私が命名)にて収穫したキノコを仕分ける作業に精を出すタダパニマダムたち。このキノコはマッシュルームスープの具材として登場する。和気あいあいの仕事場である。羨ましい。 -
我がゲストハウスの前庭が格好の展望スポットになっている。
椅子に座り東方向を望むと高い空の中に見えてくるのがマチャプチャレだ。 -
夕方のヒマラヤの雲の動きは早い。
刻一刻と言う言葉があるけれど、まさにその通り。一瞬たりとも目が離せないほど山の絵が変化する。
カーテンのように覆っていた雲が割れてマチャプチャレが姿を表す。 -
夕照が当たって頂上が輝いている。
まさにフィッシュテール。
抜群のニックネームだなあ。
高さ6993メートル。
聖山であるが故にアタックは解禁されておらず今もって未踏峰。月にさえ足を踏み入れている人類が、有史以来誰一人あのフィッシュテールを踏んでいないのである。
頂上から見える景色を想像してみる。
ダウラギリもアンナプルナも、そしてマナスルも一望できるかもしれない。
それだけでとんでもなくワクワクする。それがマチャプチャレ。 -
タダパニの入口で発見したキャッチコピーがこれ。
ど〜ですか、お客さん?
という感じのタダパニの自分押し。
まあねえ、観賞料タダで聖山マチャプチャレ24時間見放題か。
私の住んでいる大田区ではこのコピーは残念ながら使えない。
千代田区でも港区でも使えないな、きっと!笑 -
ヒマラヤ4日目の朝AM5時半。
ベッドから起き抜けのまま庭に出る。
パーカー姿のトレッカーゲスト10数人が集まっている。みんな、ヘブンをキャッチしに起きてきたわけだよね。
昨日のプーンヒルより東西のパノラマは無いがマチャプチャレをより近くに見る穴場のビュースポットだ。 -
左手にはアンナプルナサウスとヒウンチュリが並び立つツーショット。
これまた近い。 -
太陽が昇る。
ヒア、カムズ、ザ、サンだ。
いやあいい、素晴らしい。
そしてマチャプチャレのこの高さ。
もう目が釘付け。 -
朝の光が昇り切ってこれがタダパニのヘブン。
ヒウンチュリとマチャプチャレの間にはアンナプルナ3峰7555メートルも見えてくる。
ネパールがなぜ世界中から観光客を惹きつけるのか?
そりゃヘブンがあるからさ。
納得ですよ。 -
今朝の朝食はオニオンスープに地元のパン、グルカブレッド。パンは味が濃くて美味い。
腹ごしらえOK。ゲストハウスのママにお礼を告げ出発だ。
さあ今日も行ってみますかねえ〜 -
今日4日目の行程がいちばんキツい。
今回のチャレンジのヤマ場である。
そして実際そうなった!
朝からめちゃくちゃイイ天気。
ゲストハウスのすぐ左手に見えるアンナプルナサウスに今日一日の無事を祈って第一歩目をあるき出す。 -
まず目指す場所はガンドルック。
昼までには到着したい。
そしてその先にあるトルカという村が今日のゴールだ。 -
反対方向からロバの隊列がやって来る。このアンナプルナサーキットでは車などというものは一切入り込む余地のないノーカーの世界。従って荷運びは全て人力かロバ頼み。この細い山道ではヤクも通れないかも知れない。大きくはないけれど小回りとタフさではロバは極めて有能な働き者。
-
樹の上がザワザワして見上げると猿が何匹かうごめいている。
ハヌマーンラングールのようだ。
ミャンマーのポッパ山では待ち構えていた猿にアイスクリームをひったくられた記憶があるがハヌマーンラングールはトレッカーなど眼中になし、という感じ。 -
8時10分、中継点のバイシカルカに。
茶屋で今日一杯目のミルクティー休憩を入れる。
ここまでは極めて順調。ガンドルックはそう遠くなさそうに見えるのだが… -
私よりはるかに重量のある荷を背負って歩くトレッカーに追いつく。
女性や年配トレッカーは地元グルカのポーターを雇っている人もたくさんいた。彼は相当場数を踏んだトレッキングキャリアの持ち主だろうね。 -
真っ赤な花。
日本では見慣れない高山植物。
このあたりの高度は確か2200メートルくらい。朝から一気に500メートル下げたことになる。このくらいの高さになるとちょうど熱帯雨林のジャングルを歩いている雰囲気だ。 -
頭の上を樹の枝が這うトンネルのような道が突然開けて広さのある草原に出る。
そしてその奥には常にトレッカー達を見守るようにどっかりと座るヒマラヤの名峰たち。
ここは間違いなくフォトスポット。
こんな感じで〜 -
雲が萌え立つマチャプチャレ。
今日はルート中随一のタフなロングドライブだがこんな景色を横目に見ながらのゴージャスなドライブでもある。
世界で、ここでしか味わえない空間。
ネパール、来て良かった。 -
景色は抜群にいい。
しかし道は激しいアップダウンのエリアに入ってきた。10時40分、尾根のてっぺんにある一軒家ゲストハウスのところで2回目の休憩。スタートから既に4時間近く歩いている。 -
花を眺めながら脚を休める。
トレイルも4日目になり蓄積疲労もジワジワと効いてきた。一方でいつもながら胃腸がなんともないのが私の強み。
ネパールのローカルフードにも難なくフイットできている。これが旅で体を前に動かす原動力。自分に感謝である。 -
民家の数が増えて集落っぽいゾーンになってきた。おそらくガンドルックの入り口だ。
すれ違う女の子たち。カトマンドゥで見かけるサリーとも全く違うグルカ族の鮮やかな衣裳。挨拶も控え目でちょっとシャイだ。 -
生活の匂い。
いいなあ、こんなところ。
コンビニもない、スマホもない、クレジットカードも使えない。
でもグルカの人たちが不幸せかというと全くそうは思えない。
きっとグルカにはグルカウェイの幸せがあるんだよね。 -
ガンドルックの珍しくチョイ小綺麗なゲストハウスの庭先でランチを取る。
チベット風餃子モモとパインジュース。そして命より大事な?水を仕入れる。
水は買える時に買う。
旅における私の鉄の掟だ。
この先いよいよモディコーラの谷越えが待ち構えている。ママに尋ねると、
イージーよ〜と軽く答えられたが、
ホントにイージーかどうかは後ほどわかる! -
トレイル再開。
ガンドルックの出口門が見えて来た。 -
遂に出た。
このトレイル最大の難所、ガンドルックからランドルックへの谷越え。
そう、今からあの矢印の指す向こう側の山にあるランドルックに向かう。
トルカはそのまた先だ。
そして、この時点で既に脚もとが怪しくなっていた。両脚のふくらはぎがパンパンなのはまだいいが、右膝に明らかな異変。曲がらない。
でも、とにかく前に行くしかないんだよね、ココ。 -
斜面に貼りつくグルカ族の民家。
シンプル且つおおらかの極みである。
彼らにとってはこの山と谷が毎日の生活の場所。いったいどんな暮らしをしているのか単純に興味が湧く。
でも、今はなんとしてもこの谷を下りきらないと。スピードアップ。 -
およそ600メートル程のひたすらのダウンステップ。
下り道が続いた場合、自分の体重と背負うリュックサックの重みがまとめて両膝にかかってくる。
1時間くらい前から感じた右膝の違和感が、明らかに痛みに変わっている。
膝を折り曲げるだけで声が出そうだ。 -
ユリの種類だろうか?
モンスーン最終盤のこの時期、緑が豊かで掛け値なしに美しい谷の景色。
願っても無いトレッキング場所である。なのに、今や一歩下るだけで顔がゆがむような痛みが右膝に走る。
5分かけて10メートル下りる、そんな事態に。救急で駆け込むような場所は当然なく、前後からトレッカーが全く来ない道のりだ。
ここで歩けなくなったらどうなる?
そんな不安が遂によぎる。
かなりヤバい。 -
見事な棚田。つまりはこの段差を下っていくのだが、下りては立ち止まり、の繰り返しで前に進むスピードは普段の10分の1くらいか‥
とにかく谷の底まで下りきらないと。 -
なんとか谷の底にたどり着いた。
この渡り橋を越えた向こう側が待望のランドルック。 -
渡り橋の下を流れる川。
山と山の間の一番低いV字谷にあるこの川がモディコーラ。アンナプルナレンジから南に縦に流れ出す川でトレッカーがポカラ方面に戻るためには必ずどこかの地点ではクロスしなければならない宿命の川である。
いや、それにしても足がツライ。 -
モディコーラを渡ると、今度はランドルックの村を目指して斜面の登りが待っている。
既に右膝が痛みで充分に曲がらないため、またまた大試練。右脚を引きずってヒイヒイ言いながら登る。
1時間かかって、やっとランドルックへの入口にある家が見えてきた。
村に入って一番手前にあった茶屋に助けを求めるようにへたり込む。
箱根駅伝で激走した選手が崩れ落ちながらゴールする、はぼあんな感じ。
これは今だから笑いながら書ける! -
茶屋で脚を休ませながら一人作戦会議。今日中に目的地のトルカまで前進するか予定変更してこのランドルックに一泊するか?
結論。
予定通り、トルカを目指す。
ミルクティーを飲んだら右膝が少し軽くなった気がしたからである。我ながら桁外れのポジティブ思考だ。
幸いここからは水平道。とは言え相当時間も喰っていて時計の針はもう15時半を回っている。
気合いを入れ直して出発。暗くなる前に絶対にトルカ入りだ。 -
ランドルックの村を完全に抜け出るまで約20分。意外に広い。
日射しが弱くなって来た。
そう言えばコーラを渡ってからは他のトレッカーにすれ違うことも全くなくなった。少し心細くなる。ペースをあげる。 -
進行方向の右手側には先ほどまで私を苦しめたガンドルックの村の急斜面。
離れて見ると、こんなにも穏やかなんだけどねえ。山って本当に怖い。
さてトルカまで距離にしてあと3キロ程度。高低差はほぼゼロ、山の中腹をトラバースしながら前に進む。
右膝が万全ならばきつい道のりではないが痛みで思うように速度が上がらない。おまけにほぼ無整備状態の悪路ときた。
一向に不安が消えないままのトレイルになる。 -
このあたりゴロゴロ石が転がり出して、
オイオイ、ホントにこの道でいいのかよ〜誰か〜という心境。 -
吊り橋だ。
確か、吊り橋を渡って最後の急な坂を登り切るとそこがトルカ、とあの有名な黄色いガイドブックに書かれていたハズである。
間違いないですよね?○き方さん!
最後の力を振り絞り吊り橋を渡って坂道を登り切ると、
そこは… -
やったー!
やりました!ここはトルカや〜!
もう全身からスーッと力が脱けていく感じ。よくぞここまで右膝がもったよ。
1秒でも早くリュックを降ろしてベッドに横になりたい。直感で今夜のバッティを即断する。ご主人が自ら部屋の鍵を渡し、私に熱いお茶を入れてくれる。
嬉しい。半端なく嬉しい。 -
庭先にはなんと薔薇の花。
このトレッキングでは道中たくさんの綺麗な花を見かけたけれど、一日の目標をやり遂げたあと達成感に浸りながら見るこの薔薇の美しさは今でも記憶から消えていない。
夕食を食べて着替えてシャワーを浴びて、とにかくゆっくり休もうじゃないの。 -
トルカで迎える朝。
一昨日はプーンヒルで、昨日はタダパニで見たアンナプルナサウスへこのトルカでも日の出のご挨拶。
山は見る角度によってずいぶんとイメージが変化する。プーンヒルで見た時のようにぐわんと押し出してくるような威圧感はここでは無く、少し柔らかい表情だ。
そして私が選んだ今回のトレッキングルートで守り神になって常に見守ってくれたのが彼である。 -
朝食前、トルカの村をぐるっと一歩き。あたりの緑一面が水を含んでいる。
昨夜はベッドにもぐった夜9時頃に空が割れるような雷が落ちて物凄い量のナイトスコールが降った。夜中にトイレに起きたら雨に浮かれたヒキガエルが元気よく飛び出してきて危うく踏んづけそうに笑 -
バッティの離れにある食堂スペースに飾られていた肖像画。おそらくグルカ族の伝統的な衣裳。ご主人のお母さんかはたまたおばあちゃんか。
-
洗濯物の向こうに見えるアンナプルナサウスの勇姿。
これぞ、ザ・ヒマラヤの日常風景。 -
おっと、忘れちゃあいけない。
この日ただ一人の宿泊ゲストであった私を面倒臭がらずジェントルにもてなしてくれた宿のご主人と奥様、娘さん一家。
ご主人の英語には助けられたしミントティーもチキンスープもチベタンブレッドハニーも美味しかった。
何より疲労困憊した昨日の疲れが一晩でずいぶん回復。これなら右膝も最後の一日なんとか持ちこたえそうである。
バッティの名前はサニーゲストハウス。心からありがとう〜! -
7時50分、5日間トレッキングの最終日スタート。
ゴールはフェディ。ポカラに向かう車道が走る場所、ここが出口になる。
トルカを出て山裾を巻きながら細かくアップダウンして行く道のり。
右膝に昨日のダメージが残るものの、これならなんとか最後まで持つだろう。 -
まずは次の村ベリカルカへ。
ところが、ところが。
歩いている一本道はだんだん足場が荒れてきていつの間にやら土砂崩れ紛いの悪路に様変わりしている。
ヒマラヤは最後まで甘い顔をしない。
マジで大丈夫かよ〜と不安にかられながらもこの道以外ノーチョイス。
スティーブン・タイラーになったつもりで自分に言い聞かせる。
Walk this way ! -
昨夜の大雨のせいなのか、ズタズタになった道をなんとか通り過ごし9時前にベリカルカの村に入る。
尾根の上にオンボロの茶屋を発見。私はこの旅ですっかり尾根上カフェのマニアになってしまった。で、当然のようにここで小休止。
見晴らしがきく茶屋で昨日までいたガンドルック側の山肌に巨大な地滑りの跡が見える。茶屋のおばあちゃんに尋ねると数年前のランドスライドとのこと。自然の威力、恐るべし。
そう言えばこのおばあちゃん、私にハシシを勧めてきた。初めてセールスに会ったが、秒殺却下で商談不成立。
残念ながら私に必要なものは50ルピーのミルクティーだからね。 -
ベリカルカを抜け次なる通過点、ビチュクデオラリへ。
この間の道の荒れ方も凄まじく道が途切れかかっているところも。尚且つ2149メートルにあるビチュクデオラリまで300メートル程急激に高度を上げる最後の難関だ。
ここをなんとか登りきって11時前、デオラリのゲストハウスまで辿り着く。 -
トレイル道中最後の食事を終えた。
いよいよゴールへ。ネパールトレッキングの仕上げである。
道端の標示についにダンプスの地名が登場。ダンプスまではユルユルと100メートル程高度を落としながらの約1時間の道のりになる。
午前中の強行軍で、再び右膝に痛みが走り出す。が、ゴールが先か右膝のパンクが先か、もう賭けるしかない。 -
ダンプスへの途中、反対側から登ってくる2人組に遭遇。1人はフランス人、もう1人は韓国人の若い男性。韓国ボーイから東京オリンピック決定おめでとう、と祝福を受ける。2人はこれからアンナプルナベースキャンプを目指すらしい。やるなあ。健闘と無事を祈って別れる。
そして午後2時。
遂に現れたTIMSのチェックポスト。
てえことは、これよりダンプス!?
思わず声が出てもう小躍り状態。 -
チェックポストでトレッキングエリアからアウトのスタンプをもらいダンプスの村へ入る。
5日振りに目にする自動車。ものすごく新鮮。そしてここの村人たちの暮らしはこれまたものすご〜く普通に見える。 -
ダンプスの村を突っ切る。
途中大きなバッファロー3頭が凄い勢いでこちらに向かって走ってくるが、
ここまで来てバッファローとトラブルを起こしたくはない。
彼らにサッと道を譲りあとは一目散。
地元の男性に確認してフェディへ繋がる道を発見。どうやらこの道の先にフェディがあるらしい。行くぜ。 -
ダンプスからフェディは500メートルを一気に降りる下り一辺倒の道になる。右膝をかばいながら、なが〜い下り坂を延々降りる。
その視線の先にはなんだか平地を流れる川らしきものが見えて来た。
普通の民家がいっそう増えて道をすれ違う人もずいぶん多くなった。
おそらくここはもうフェディだな。 -
村の中をとにかく低い方低い方へと進んで行く。あの長い坂道を降りてからもうかれこれ1時間。さて、そろそろ自動車道へ直結する道があるハズだ。
道端で所在なさげに立っている男性に自動車道へのルートを尋ねると、ああ、それならここが近いよ、と教えてくれたのが写真の道。完全に田んぼの中のあぜ道じゃんか?
お礼を言い半信半疑であぜ道に入る。
騙されてもいいや。もう右膝が限界寸前だもん。 -
あぜ道を進み工事中の建物の脇を通り過ぎて突き当たると。
なんと、眼下に川と車道が現れた。
そして下に降りていく階段が。
間違いない、あれはバグルン自動車道。ポカラに向かう車道である。
この景色を見た瞬間の感動はそれまで体験したことがない種類のものだった。よく胸に熱いものがこみ上げて来る、と言うがまさにそれか。
この時の思いは生涯きっと忘れまい。 -
さあ。
この階段が正真正銘、ホントに最後の下り階段ですよ。車道には車がビュンビュン走っているのが見えている。
右膝はもうスッカリ言うことをきかないけれど、あと100メートルの下りだけ踏ん張ってくれ。
ゴールテープはないけれど終着点はこの下にある。
それでは行きますか。凱旋だな。 -
こんなわけでその日の夕方、無事にポカラに戻りバッティではなくホテルにチェックイン、バスタブに浸って疲れを癒しました。
結果的には当初の予定どおりに全行程をこなしトレイルは大大大成功。この達成感はイスカンダルに到達したヤマトの心境に近いものがある。(例えが新し過ぎて申し訳ない)
ただひとつ残念なことがあった。
それは日本人の存在感が低過ぎる、という今の現実。
トレイルの道中、出会った日本人はたった一組。主力はヨーロッパ勢とイスラエルやオーストラリア、そして元気いっぱいの中国と韓国勢である。
カトマンドゥでも、最近来ないけど日本人はどうしたの?心配だ、とネパーリーに質問された。
是非とも日本人の存在感アップを。
私の感想を全てのJAPANグローブトロッターにお伝えしたい。
ヒマラヤは貴方を待っておりますよ!
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 164-165さん 2015/03/06 17:46:25
- 良かったです。
- じっくり拝見しました。
私も、ひざが悪いのであの苦しみと不安はわかります。
ドラマでした。
【164-165】
- gyachung kangさん からの返信 2015/03/06 23:19:29
- RE: ありがとうございます
- 基本、決して体力派ではない私ですが、
あのアップダウンをよくぞ耐え抜いた、
エライ!と今でも自讃しております。
ヒマラヤの美しさは比類なく、
冒険は楽しく、旅はやはり楽しい。
164-165さんもご自分の旅を謳歌して下さい。
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