2014/11/04 - 2014/11/06
5位(同エリア957件中)
ぽんちゃんさん
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この秋、一度は訪ねてみたかった秋田の紅葉の名所「抱返り渓谷」を散策し、大自然の静寂に抱かれた一軒宿「都わすれ」に憩う旅に出かけました。
旅行社のツアーですが、3組のシニア夫婦と6人の一人旅のシニア婦人という構成の小集団ですので、新幹線下車後の移動も定員45名の大型バスにゆったりと座って観光することができました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 観光バス 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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東京駅8:40発「はやぶさ7号」で盛岡駅10:55に着き、迎えのバスで「小岩井農場」へ向かいます。国道を離れて農場内の道路を進むと正面に「岩手山」が見えてきました。天気に恵まれ快適な旅になりそうです。
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農場内中央エリアの「まきば園」入り口前。
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ここから農場のガイドが乗り込み、一般非公開エリアを車窓から案内してもらいます。
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「小岩井農場」は明治24年に開設され、現在は900万坪の農林畜産農場として事業展開されているとのこと。農場の開設は「岩崎弥之助」等3名の共同創始者によるもので、3名の頭文字より「小岩井」と名付けられた由。緑豊かな大地も開設時は不毛の原野だったようです。
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明治36年建築の「農場本部事務所」。今も現役で使用されているとのこと。宮沢賢治が自身の作品で「本部の気取った建物・・・」とうたっています。
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この建物は「四階倉庫」。大正5年建築で、主に馬の飼料用穀物を乾燥させるために使われていたとのこと。
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「上丸牛舎」。明治後期から昭和初期に建築された牛舎で現在でも子牛の生産から搾乳まで一貫した酪農事業が展開されているとのこと。
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下車して牛舎をのぞいてみます。ガイドが ”この牛はいつもこの目付きで私をにらみます”と苦笑。
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まだ若い乳牛の群れ。
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現存する日本最古のレンガ式サイロ。
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「天然冷蔵庫」。明治38年に小山を掘って作られた貯蔵庫。電気のない時代に作られた冷蔵施設で、氷やチーズの保管等に使用され、昭和27年ごろまで本格的に使用されていたとのこと。今でも温度は一年を通じて10度とのこと。
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農場観覧を終えて「まきば園」内のレストランで昼食。冬季は入場無料のようで、この日(11月4日)が無料となった初日でした。
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農場育ちのハロウミチーズステーキ。初めての食感でしたが、さすが小岩井農場のチーズだけあって美味しい。
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小岩井産牛サーロイン。ステーキでいただきますが、なにぶん150グラム以上のボリュームで全部は無理でした。味はごく普通。
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小岩井農場たまごの目玉焼き。絶品! 売店で販売していましたが、ナント、一個100円!
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牛模様の手作りデザート。乳製品を詰めたクレープで美味。
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小岩井農場で見る最後のビューポイント「一本桜」。NHKの朝ドラ「どんど晴れ」で有名になった風景。桜の季節に大勢の観光客が押し寄せる由。冠雪の「岩手山」を背後にした美しい風景が目に浮かびます。
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今夜の宿「都わすれ」への道は田沢湖付近で国道46号線を離れた狭い路となるため、宿の送迎用のバスに乗り換えて進みます。
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個人旅行だと「都わすれ」の看板が無いと本当にこんな道の先に宿があるのかと心配になるくらいの未舗装で曲がりくねった狭い路です。
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送迎バスに揺られて20分ほどで山間の開けた土地にゆったりと佇む宿が見えてきました。夏瀬温泉内の一軒宿です。
「都わすれ」は客室僅か10室で、9室に渓谷を望む露天風呂が付いています。1室はジャグジー付。
今夜は全館われわれグループの貸し切りです。 -
笑顔の若いスタッフに迎えられ、稲穂のかかったどこか懐かしい風景の通路を通ってロビーに向かいます。
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風格のあるフロントロビー。
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フロントロビーに隣接した宿泊者専用のクラブラウンジ。常時コーヒーなどの飲み物や果物が用意されています。
乳頭温泉の「妙の湯」等も経営している女将さんは元インテリアデザイナーとのことで、館内の備品は女将さんの美的センスでヨーロッパなどで買いそろえたもののようです。 -
宿泊者専用ロビーでウエルカムドリンクのサービス。コーヒー、紅茶のほかにビールもリクエストできますが、紅茶をお願いしました。
丁寧に淹れられた紅茶が運ばれ、宿の優しい心遣いが感じられます。 -
部屋えの通路。部屋の前にはゴージャスな螺鈿の飾り箪笥が置かれています。
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案内された部屋は貴賓室扱いの特別室「草笛」。
和室と洋室のリビングがあり、客室露天風呂と専用の内風呂が付いています。 -
華麗な家具が置かれた洋室
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端正な和室。
部屋の引き出しには虫除けなども完備。キメ細やかな気配りが至るところになされています。 -
サニタリー・ルーム。女将さんの趣味のこだわりが感じられます。
なお、テレビはBSとNHK第一が受信でき、携帯電話はフロントロビーで可能です。 -
抱返り渓谷を望む客室露天風呂。加水なしの42度の掛け流し温泉。
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夕食はフロントロビー奥のダイニングでいただきます。
栗焼酎の食前酒で乾杯。、前菜の一品「姫サザエの磯煮」。 -
「むき茸甘煮」。キノコのシーズンなのであみ茸のおろしやなめこも並んでいます。
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「稲庭うどん」。本場の味です。
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地酒の3種を飲み比べします。酒処・秋田の酒ですからどれも美味しい!
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「本鮪塩漬け炙り焼き・刻み山葵添え」。絶品!
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調理前の生きた岩魚。
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美味しく焼きあがりました。生きた姿を見ただけに、ちょっと残酷かな(笑)
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「鱈白子入り茶碗蒸し」
実はこの料理の後、ジュウジュウという音と香ばしい香りをさせて運ばれた「秋田牛石焼き」が供されましたが、あまりにも美味しそうなので自然と口に運び、写真を失念しました(笑) -
「比内地鶏のつみれ鍋」。
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「柿のみぞれ和え」
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「新米あきたこまち」のごはんの後供された甘味の一品「刀根早生柿」。
食事は地のもの、旬のものをセンスある食器で彩り豊かにもてなされ、味わい深くいただきました。 -
部屋に戻ると和室に布団が敷かれていました。布団の上にちょんと乗っている折鶴。心憎い演出。
寝具は上質で寝心地抜群。熟睡しました。 -
大自然の森に朝がやってきました。
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渓谷には朝もやが薄く漂っています。
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朝食前に客室露天風呂で一時を過ごします。
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紅葉が見ごろの渓谷の風景を眺めながらゆっくりと湯ぶねに浸かります。
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湯ぶねから眺める宿の庭先の風景。
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渓谷のほうを眺めると朝もやが深まり幻想的な光景を醸し出しています。大自然の静寂に包まれ至福の一時です。
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かりんの実のなる内庭を眺めながら昨夜と同じダイニングへ向かいます。
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テーブルにはすでに煮物、納豆など数多くの料理が並んでいます。さらにスタッフがテーブルごとに卵焼きを運んできていくつか好みの数をサービスしてくれますし、3種類の焼き魚の好みを聞いてくれます。
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秋田名物のハタハタの焼き魚をいただきます。
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食後のコーヒーをゆっくりいただき退席します。
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、何もない静寂な大自然に抱かれた温泉だけの一軒宿でその名のとおり都をわすれさせる趣のある良質の宿で、笑顔のスタッフの優しいもてなしを受けて至福の時を過ごすことができました。
一泊だけでしたが、せめて二泊はして何もせず、自然に向きあって温泉を楽しむ素晴らしさを味わってみたくなる名宿でした。
スタッフに見送られて名残惜しく宿を後にします。 -
2日目の観光は「角館」。かくのだて歴史案内人と紅葉が見事な武家屋敷通りを散策します。
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建築年代は幕末と推定される「松本家」の茅葺きの屋根。
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東勝楽丁通り。
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武家屋敷の板塀越しに見る紅葉。
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表町下丁の「石黒家」へ向かいます。
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「石黒家」は現存する角館の武家屋敷では最も古いものだそうです。
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江戸時代そのままの姿の門を入ります。
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門を入ると左に正玄関、右に脇玄関があり、二つの玄関を持つのは身分の高い武士の家を表しているとのこと。
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簡素なたたずまいの居間。
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樹齢250年を超える紅葉した木立に囲まれた「石黒家」の景観を振り返りながら角館とお別れです。
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昼食は大正ロマン漂う西宮家の蔵を改造したレストラン「北蔵」。
白身魚のカルパッチョ。正直なところ観光地のレストランということであまり期待はしていませんでしたが、美味しい。 -
甘鯛とキノコのグリル。
本格的な料理が運ばれてきたため、ついにグラスワインを注文。 -
ローストビーフ。
昼食にしてはややヘビーな食事でしたが、美味しくいただきました。 -
次に訪れたのが「抱返り渓谷」。紅葉の見ごろは少し過ぎていましたが、散策路の奥にある一番の見どころ「回顧の滝」を目指します。
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渓谷入口に架かる神の岩橋。大正15年に完成した秋田で最も古い吊り橋とのこと。
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散策路の途中にはまだ美しい紅葉が眺められます。
散策路は整備された歩きやすい路ですが、以前は道があまりにも狭く険しいため、人がすれ違う時はお互いに抱きかかえるように支えあって返さなければならなかったことから、この名前が付いたともいわれている由。
現地ガイドの忠告”今は抱返り渓谷と云えども決して知らない人を抱きかかえてはいけません!!” -
「何度も振り返って眺めたくなる美しい滝」といわれる「回顧の滝」。
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約30メートルにわたって流れ落ちる様は迫力満点。
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そして今夜の宿は大曲郊外の「山の手ホテル」。
客室は昨夜の宿と同じ10室のみで、国道に面していますが、あまり車も通らず、木立に囲まれて静寂な環境の一軒宿です。今夜も全館われわれグループで貸し切りです。 -
フロントロビー。
客室10室にしては公共空間の広い建物ですが、結婚式場などにも利用されているとのことで、この地方ではこのホテルでの結婚式が憧れの的となっている由。 -
客室へ続く廊下。客室は一部屋ごとに間取りが違うようです。
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清潔感のある端正な和室。
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外観や公共空間はモダンな装いですが、客室は和風で心が落ち着き安らぎます。
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夕食のダイニングホール。
窓越しにホテルのチャペルが見え、結婚披露宴の会場にもなるようです。 -
フロントロビー横に年間利用できる温水プール。
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夕食が始まりました。
川蟹味噌焼き、子持ち昆布、秋鯖小袖寿司などなど。 -
かまくら器盛りのお刺身。皮ハギ、赤貝、鯛松皮造りなど。
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スズキとホタテのジェノベーゼ。
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グリーンスムージー。
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秋田産和牛「横手黒毛」フィレ肉。ガーリックソース。
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トマトと蟹のファルス。土佐酢ジュレ掛け。
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美郷地鶏きりたんぽ鍋。
どの料理も丁寧に調理されているようで、昨夜と同じように美味しくいただきました。 -
朝を迎えました。窓の外は森の中の風景です。
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朝食前に大浴場で美しい手つかずの自然を眺めながら誰もいない湯ぶねにゆったりと浸ります。
檜の香りと黒御影石のコントラストが美しい大浴場です。 -
朝食は夕食とは別の部屋でいただきます。
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地元の素材を使った料理で美味しくいただきました。
ホテル出発は10時ですので、のんびり寛ぎました。 -
3日目の観光は、由利高原鉄道の「鳥海山ろく線」に乗車して車窓からの風景を楽しみます。「鳥海山ろく線」は旧国鉄から第三セクターのローカル線として出発し、羽後本荘から八島を結ぶ全長23kmを40分かけて一両でゆっくりと走っています。
しかし人口減やモータリゼーションの発達で地元の人の足としての役割は衰退気味のようで、近年は観光目的の列車に変貌しているようです。 -
矢島駅からおばこ号に乗車します。
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乗客はわれわれグループと一組の観光客だけで、途中の駅でも地元の乗客は一人もいませんでした。
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単線をゆっくりと走っていきます。
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おばこ姿のガイドが車窓の風景を案内してくれます。
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途中の駅で他の車両とすれ違いますが、単線ですので昔ながらのタブレット交換の様子を観察することができました。
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途中の駅間で鳥海山のビューポイント地点を走りますが、残念ながら天候の関係で鳥海山は霞んでいます。
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廃校となった旧鮎川校舎。国の登録有形文化財となっている美しい木造校舎が見えてきました。
田園風景を眺めながら終着駅羽後本荘に到着します。 -
羽後本荘で昼食後、最後の観光地、赤田の大仏を訪ねます。
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奈良、鎌倉に続く三大長谷観音の一つに数えられている大仏とのこと。
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高さ約9メートルの木製金箔押しの「長谷十一面観世音菩薩」。ツアーではなかなか訪れる機会はないようです。
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秋田駅に向かう途中でバスの車窓から鳥海山がくっきりと見えてきました。名残を惜しみながら秋田とはお別れです。
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秋田16:12発の「こまち28号」。
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新幹線乗車後、旅行社から秋田グルメを味わえる秋田駅名物駅弁「比内地鶏の鶏わっぱ」が配られました。比内地鶏の刻み肉、そぼろ等が白神の塩と比内地鶏ガラスープの炊き込みごはんの上に乗った美味しい弁当で、秋田の銘酒「天寿」を飲みながら楽しかった旅の思い出に浸りました。
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この旅行記へのコメント (6)
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- ゴアさん 2015/04/13 21:56:02
- こんにちは ゴアです
- ぽんちゃん様
こんにちは ゴアです。
札幌の旅行記に投票をいただきましてありがとうございます。
秋田の旅行記拝見させていただきました。
紅葉が大変美しいですね。。
特に渓谷の景色を見ながらの露天風呂、うっとりしてしまいますね!!
旅行記を拝見するだけで心が洗われるようです。
他の旅行記も、拝見させていただきますね!
ありがとうございました☆
ゴア
- ぽんちゃんさん からの返信 2015/04/14 11:23:16
- RE: こんにちは ゴアです
- ゴアさん、こんにちは。
秋田旅行記にご訪問・ご投票、ありがとうございました。
私も3月に格安ツアーで道東の田舎の温泉地を旅してきました(旅行記を投稿していますのでよろしかったらご覧ください)。連日雪で寒い日の旅でしたが、4月の札幌もまだまだ寒そうですね。
ところで、ノースプレインファームのソフトクリーム、美味しそうですね。興部町に寄りましたので念願のノースプレインファームのチーズを購入してウイスキーのつまみで夜ごと楽しんでいるところです。 ゴアさんの旅行記でノースプレインファームの名前が出てきて嬉しくなりました(笑)
ぽんちゃん
-
- 天星さん 2014/11/15 12:49:54
- リッチ
- 時間がのんびりと流れ
リッチに過ごされてますね〜
一度くらい、そんな旅してみたいものです〜
あの落差30mの滝、冬は雪と氷の風景、見れそうです〜
まだまだ、現役世代、仕事に追われて、余裕がなく
日々、ジタバタ生活のわれには至福の時間がない(涙)
この旅行記拝見し、至福の時間を感じ、心に少しだけ余裕が
感じられました。
天
- ぽんちゃんさん からの返信 2014/11/16 13:35:56
- RE: リッチ
天星さん、こんにちは。
秋田旅行記にご訪問、ありがとうございます。
職を離れ、歳を重ねるにつれてのんびりとした旅を続けています。
大分出身ですが高校までの生活でしたので、いつも天星さんの旅行記を拝見しながらこんな素敵な場所が県内にあるのかと興味深く拝見しています。
これからも旅行記、楽しみにしています。
ぽんちゃん
-
- わんぱく大将さん 2014/11/15 09:05:43
- あかん!
- ぽんちゃんさん
夜仕事を終えて帰ってからこの旅行記を拝見。 山奥の何もない別荘のような旅館。 なのにヨーロッパの家具。はるばると海を渡ってきたわけですね。 仕事のあと、丁度小腹の空くころ、食事のお写真に手が伸びそう。
あかん、やっぱり食べ物は日本が一番です。生きてた魚、まさか生でとヘンな想像をしてしまいましたが。 ああ、弱肉強食。
小岩井農場の卵、食べてみたいです。 チーズはちょっと。。
乳製品だめなもんで。
対処ル
- ぽんちゃんさん からの返信 2014/11/16 14:06:48
- RE: あかん!
- わんぱく大将さん、こんにちは。
秋田旅行記にご訪問、ありがとうございます。
世界で認められた和食、確かに美味しいと思いますが、スペインの本場の固めのパリパリのパエリア、食べたいです!
さて、先日「48H Open House 2014」拝見しました。旅行記というよりも高度な「ガウディ建築の解説書」で、スペインの建築家はガウディしか知りませんが、それにしても沢山の彼の作品があるのですね。建築学に疎くてわんぱく大将さんの講義にはなかなか就いてはいけませんが・・・・・(涙)
でもいつも楽しく見させていただいています。
ぽんちゃん
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