バルトの国々を訪ねて（ ラトヴィア篇 ）⑥ ～ 小さな町 Bauska（ バウスカ ) に滞在

2014/07/16 - 2014/07/18

バウスカはリトアニアとの国境に近い町で、とり立てて観光名所があるわけではないのであまり観光客が訪れるようなところではない。しかし、この近郊にルアンダ―レ宮殿（☆）があるためにここを足掛かりに訪れる人は多いようである。現にこの宮殿を訪れた際に、何人かの日本人の方々にお会いしたが、リガからバウスカまで来て、ここから宮殿を訪れ日帰りで帰るという話をしていた。

今回バウスカに滞在したのは勿論ルアンダーレ宮殿を訪ねるためだけでなく、もっとこのあたりを見て回りたいと思ったからである。

バウスカは２つの川（ ムーサ川とメーヌレ川 ）が出会い、合流するリエルベ川の合流点にあり、15世紀半ばにリヴォニア騎士団がこの３つの川を望む丘に強力な城を建てた。その後町はリトアニアとの貿易の中継点として発達した。

（☆）ルアンダ―レ宮殿は「バルトのヴェルサイユ」と言われる、バロック式の宮殿で、ロシアの女帝アンナに寵愛されたヒロン公の夏の別莊として建てられた。

エリア その他の都市(ラトビア)

• 旅行の満足度: 5.0

旅の移動はほとんどバスを利用した。鉄道は日に数本程度の運行で、ほとんど利用価値はなく、バスの方が便利で料金も安い。

バスの中から眺めた農村の風景は心和むものが多い。所々にぽっんぽっんと家があり、あとは畑や森が広がり、日本のように家が密集しているところはない。

かわいらしい家があった。一体どんな人たちが住んでいるのか見てみたいほどである。家の前は芝生になっている。

畑には日本と同じような案山子が立っている。どれもユーモラスなものが多い。

＜ヤルカバ・バスセンター＞

イエパーヤからバスでバウスカのヤルカバ・バスセンターに到着した。４時間以上かかった。

バスセンターでバスを降りて、しばらく休んでいると、こんな光景が近くで見られた。これはいかなる光景か。

近くでバスがもうすぐ出るという時、別れを惜しむまだ10代位の恋人たちの姿が見られた。女の子がどこかに出掛けるみたいだ。それで男の子は別れを惜しんで、泣いているようだった。

お二人はこれから旅行にでも出かけるのでしょうか。お気を付けて！

バウスカ城を目指してい歩いていると、だんだん森の中に入って行き、川のほとりに出た。

川のほとりに咲いていた花だが、初めて見る花である。

＜バウスカ城 ①＞

バウスカ城は15世紀の城址部分と16世紀後半にクールランド公が建てた宮殿部分から成る。大北方戦争時の1706年ロシア軍に破壊されて廃墟となった古い城址部分からみる景色は正に素晴らしい。

宮殿部分は現在修復作業が行われていて、完成したところは博物館として公開されている。

＜バウスカ城 ②＞

＜バウカス城 ③＞

バウスカ城には博物館が併設されている。ここには古い写真がかなり展示されていて、その中の一枚の写真に興味を覚えた。

これは説明によると、1910年ころバウスカ城で休憩している兵士たちを写したものである。

博物館内にはこの城の城主だった方々の日常品が展示されていて、衣類などもあった。

この女性用の靴は異常なまでかかとが高いが、このような靴をドレスの下で見えないように履いていたのだろうか。

こちらは男性用の靴である。

この城の城主であったクールランド公の肖像画が飾られている。

城の上から眺めた周辺の景色は素晴らしい。

「バウスカ地域芸術博物館」

この地域の歴史や人々の生活、文化等を紹介している博物館で、小さいながらも充実していた。絵の展示場もあり、この国の芸術家の作品を見ることが出来た。

バウスカ地域芸術博物館 博物館・美術館・ギャラリー

夕方、市庁舎前広場に来ると、もう歩いている人はあまりおらず、ひっそりとしていた。この市庁舎は最近再建されたばかりだそうで、中には観光案内所があり、パンフレットを頂いたり、いろいろな情報を教えていただいたりと、大いに助かった。

夕食は市庁舎のそばのレストランで食べた。レストランの名前は“TAVERNA”( タベルナ ）というが、ここで食べるしかない（笑）。

この周辺にはレストランらしきところは数軒あるのみで、それらのところでは客が全然おらず、繁盛していないようだった。しかし、この店は何組かの客が入っているので、それでここでと入ってみた。

注文したのは２種類。

こちらは「シザーズサラダ」である。

＜ロシア正教教会＞

＜聖霊教会＞

教会の中庭で遊んでいる子供たちがいた。あまりにもかわいい子供たちだったので、カメラを向けると、右端の女の子が真ん中の男の子にいきなりキスをした。

このあたりは旧市街の一部で、割りと木造の家が多い。

旧市街の一角に公共水飲み場がある。古い造りのようだが、今でも水は出る。

旧市街地からバスセンターの方へ向って歩いていくと、新しいショッピングセンターのある郊外地に出た。

日本で見るような団地群が建ち並んでいる地域もある。

この後、「ルアンダーレ宮殿訪問記」に続きますので、ご覧ください。

■ 「バルトの国々を訪ねて（ ラトヴィア篇 ）ー 華麗なるルアンダーレ宮殿訪問記」
　　http://4travel.jp/travelogue/10949776