2014/08/18 - 2014/08/21
27位(同エリア141件中)
ちびのぱぱさん
- ちびのぱぱさんTOP
- 旅行記278冊
- クチコミ204件
- Q&A回答38件
- 355,488アクセス
- フォロワー31人
野生のヒグマに出会ったことが三度ほどあります。
最初の二回は、いずれも20年以上前ですが、今回大雪山の国道で、久しぶりに見かけました。
最近知床でも、クマが増えているというニュースを目にします。
札幌でも、春先や秋になると、南部の森林地帯と接する住宅地に目撃証言が寄せられます。
いやはや、やっぱり北海道はすごい。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- JRローカル 自家用車
-
北海道に住むようになった30年ほど前、作家吉村昭の「羆嵐」を読んでいた影響だと思うのだけど、ヒグマという動物に普通以上に恐怖の念を抱いたものです。
怖いもの見たさというか、羆に関する本を片端から読みあさって、生半可な知識をいたずらに増やしてゆきました。
しかし、道東の田舎町に移り住むと、実際に北海道開拓が、ヒグマとの戦いでもあったことを知るようになりました。
現実の羆との遭遇を経験した人たちの話はナマナマしく、牧場の牛を奪われまいと、ナタ一つで巨大な熊に立ち向かった末に命を失ったなどの痛ましい話をたくさん聞きました。 -
この度、旭川から層雲峡を抜け、石北峠を越えたあたりで、立派な牡鹿が道ばたの草をはんでいるのを見かけました。
ああ、鹿を見るなんて久しぶりだなあ、ついでに熊でも見たいねえ、なんて言ってたら、本当に出てしまいました。
こういう大型獣が現れるときと言うのは、なんといったらいいのか、そういうニオイのようなものを感じるのです。
国道端の茂みから、突然体長1.2mほどの個体が鞠のように飛び出してきまして、
続いてすぐに、同じほどの大きさの熊がもう一頭、追いかけるようにして後に現れました。
二頭は、道ばたに沿って勢いよくこちらに向かってきます。
ドタ、ドタ、ドタ、という感じで走るんですね。
たぶん、今年親離れした兄弟だと思うのです。
彼らは、私たちの車とすれ違うあたりで再び茂みの中に姿を消しました。 -
実家で三日ほど過ごした後、帰りはJR石北本線に揺られることになりました。
行きが車で帰りが列車旅になった事情は省きますが、この路線もいろいろとあったところで、このすぐ後に現れる常紋トンネルは、地元の人はあまり近づきたがらない場所です。
北海道開拓の暗黒面を象徴するような場所なのです。
ここを通る予定の方は、調べたりしない方が良いでしょう。 -
この路線唯一の「特別快速」です。
車内は「18きっぷ」ホルダーと思しき人が乗客のメインで、夏休み中にもかかわらず2割程度の乗車率。
久しぶりに乗ったら、ずいぶん古めかしく感じますねえ。
初めてこれが通るようになった頃は、まだJR北海道も元気でした。
羆の写真は、残念ながら撮れませんでした。
ようやく立ち上げた、同乗していた義母のスマホの写真には、熊が飛び込んだ直後の路端の茂みが、曰くありげに写っておりました。
その話を聞きながら、義父がその写真を長いことしげしげと見つめていました。
いくら見ても羆は写っていないんですけど、なんだが、写っていない分想像をかき立てる写真なんです。 -
トイレはとても清潔でした。
トンネル内では、開け放った車窓からひゅうひゅうと冷気が吹き込んで、思わず若者のグループが窓をおろしていました。
この子たちは、なにも知らないんだろうなあ。 -
やがて遠くにガンボウ岩が見えてきましたから、遠軽が近いのでしょう。
昔、友達三人で夜中にこの岩に登って(かなりのところまで車で行けます)、ひとりが、
「ここ、自殺の名所なんすよね。」
という言わずもがなのことを口走ったので、そうそうに退散しました。
満月の煌々と照る夜で、頂上の木々がひろすけ童話のような楽しげな影を作っていました。
このメンバーでいるときは、ろくなものに遭遇しないのです。
瞰望岩youtube→ https://www.youtube.com/watch?v=tw8pjKdf-S8 -
-
-
遠軽ではスイッチバックをします。
列車の先頭が入れ替わるのですが、乗客は座席の背もたれを移動させて向きを変えます。
これまた30年以上前ですが、一人で北海道を旅していたとき、この駅で停車中のことです。
前の座席に座っていた若い女性が、突然座席を回転させて私と向かい合わせに座ったのです。
上品な装いのお綺麗な方で、他に乗客のいない車両でしたし、この女性のなさった意味が分からずただオロオロしていると、やがて列車が逆向きに動き出したのです。
ようやく状況の飲み込めた私は、赤面しつつ自分の座席を回転させたのでした。 -
すでに書きましたように、北海道の開拓農民にとって、羆は決して愉快な仲間ではありません。
「あんた、あの羆、撃ち取られたよ。」
と、写真を出して見せながら、Tじいさんは教えてくれました。
これまた20年ほど前です。
二週間前くらいから、Tさんの住む裏にある畑でとうもろこし畑を荒らしていたのです。
今は亡きTさんも、しっかり写真に収まっていました。 -
-
写真を見ると、やはり……、哀れなものです。
そこへちょうど、熊をしとめた本人のSさんが遊びに来たので、その時のことを訊きました。
一度猟銃を取りに帰り、150mくらい離れたところでねらいを定め、一発でしとめたのだそうです。
「なかなか当たらないと聞きますけど、良く当たりましたねえ。」
と、私が感心して言うと、
「当たるも当たらないも、こうよ!」
と言ってSさんは、銃を構えるカッコウをすると銃身を大きく上下させるような仕草をしました。
興奮のために定まらない狙いで打った弾が、偶然当たったのだと言うことでした。
外れたり、手負いになれば、どうなっていたのでしょうか。
畑を守る農家もまた、命を張っているのでしょう。 -
毎年、5〜600頭の羆が駆除されているといいます。
人間と羆の関係は、以前とは違い、特に知床などの羆は人間を敵とは認識していないのだそうです。
国道39号線で見かけたあの二頭の羆の兄弟は、今後どのような運命をたどるのでしょう。
それを私が知ることは、けしてないのでしょう。 -
「特別快速きたみ」は定刻通りに旭川に到着しました。
お昼の12:20分。 -
この駅に降り立つのは、じつは、15年ぶりくらいです。
あまりの変わりように、ただうろたえるばかりです。
昔は、うす暗い地下道を伝ってプラットホームに行くようになっていたと思います。
北海道の田舎の駅というのは、列車ごとに改札するシステムで、当時の旭川駅もそのシステムだったと思います。
たぶん、人員不足を補うためではないかと勝手に推測しますが、少し早めにホームに行きたかった私は駅員と押し問答しましたが、改札口で仁王立ちした駅員は、固く閉じたる安宅の関、一歩たりとも中に入れようとはしませんでした。
こっちが持っていたのは周遊券ですから、自由に中に入っても良さそうなものですが、あんたが乗りたい列車の改札はまだだ、の一点張りでしたね。 -
う〜ん、あの猥雑にして固陋な駅の面影は、どこにもない。
-
-
改札口の駅員さんに、訊いてみました。
「いつ、この立派な駅になったのですか?」
笑顔を作りつつ極めて友好的な態度で尋ねたつもりでしたが、中年の駅員の無表情な顔はさらにこわばって、
「4年前ですけど。」
なんとなく、とりつく島もない。
こっちも、いい年した大人です、さらに友好関係を築こうと、追いすがる。
「ずいぶん立派になりましたねえ。」
「……はあ。」
味も素っ気もない返事、う〜ん、やっぱり旭川駅はこうでなくては。 -
すこし、駅前をぶらついてみます。
買い物公園から右手の方に数分進むと、写真の宮脇倉庫あと。
旭川は明治31年から煉瓦を作っていたという。 -
そこからさらに東に進むと、大雪地ビールが入る上川倉庫群。
明治時代からあるレンガ倉庫を利用しています。 -
地ビールが飲めるレストランや、インテリアのギャラリー、多目的ホールなどになっています。
-
倉庫としては明治31年に創業という。
-
-
-
旭川駅の北口を出て右手の方に歩くとあります。
10分まではかからないと思います。 -
-
-
北海道には、煉瓦が似合いますね。
道庁も赤煉瓦だし。
煉瓦というと、江別ですか。
江別のれんがは北海道遺産にも指定されています。 -
少し駅の方に戻ると、
-
かつてホクレン倉庫として使われていた建物が。
-
現役なのかなあ。
-
-
独特の風合いを感じさせる造りです。
-
旭川駅構内には、アイヌ関連の小さな展示スペースもあります。
-
イヨマンテ
熊送りの儀式でしょうか。 -
さて、鈍行を乗り継いで札幌に帰るかな。
列車内には、大きなバックパックをしょった若者たちがあふれていました。
ああ、日本の若者も、まだこのような旅をするのだ、と、なんだか嬉しくなってしまいました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (3)
-
- わんぱく大将さん 2014/09/28 22:16:52
- 開拓の北海道
- ちびのぱぱさん
開拓されていった北海道の歴史には壮絶な自然との戦いがあったというのはきいておりましたが。 動物も人間も生きるか、死ぬかの命のかかった戦いですね。
江別はレンガの? 知りませんでした。 元江別にも知り合いがおりますが。
昨日タラゴナの田舎にさる建築家の改築した家を見にいったのですは、 バスが土曜日、日曜日は殆どなく、タクシーに乗ることになったのですが、そのタクシーの運転手さん、日本人の友人がいて、彼の所にも遊びに行ったことがあると。 最初は函館で、その後ご友人の勤めが変わられ、帯広に。
やはり私は北海道に縁ありですね。
w大将
- ちびのぱぱさん からの返信 2014/09/28 23:06:42
- RE: 開拓の北海道
- w大将さま
ご訪問ありがとうございます。
タラゴナは、10年くらい前に立ち寄ったことがあります。
一泊だけでしたが、太平洋テラスだったでしょうか、眺めの良いところから海を眺めたのを記憶しています。
そういえば、大将さんの北海道のお友達が、18きっぷで尋ねてこられた話を、なんとなくスルーしてましたが、どんな旅をされたのでしょうね。
あとから気になりました。
汽車旅というのは、良いですね。
学生時代にユーレイルパスでヨーロッパを旅したのは、いつまでも忘れられない記憶になっています。
ちびぱぱ
- わんぱく大将さん からの返信 2014/09/28 23:13:42
- RE: RE: 開拓の北海道
- > w大将さま
>
> ご訪問ありがとうございます。
> タラゴナは、10年くらい前に立ち寄ったことがあります。
> 一泊だけでしたが、太平洋テラスだったでしょうか、眺めの良いところから海を眺めたのを記憶しています。
> そういえば、大将さんの北海道のお友達が、18きっぷで尋ねてこられた話を、なんとなくスルーしてましたが、どんな旅をされたのでしょうね。
> あとから気になりました。
> 汽車旅というのは、良いですね。
> 学生時代にユーレイルパスでヨーロッパを旅したのは、いつまでも忘れられない記憶になっています。
>
> ちびぱぱ
ちびのぱぱさん
友人はだだ、安いチケットと言うことで使ってるようです。 なので途中、船、または飛行機でそこまで行って、その後電車とかということをしてるようです。
あの日は富山で用事が終わって来てくれたようでした。帰りは電車でKIXまで行って、安い航空券を手に入れたかで、それで札幌に飛びました。
w大将
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
3
36