2014/08/06 - 2014/08/06
339位(同エリア1891件中)
玄白さん
二年半振りに現役時代の勤務先の同じ部門に配属になった同期のメンバーと同期会をやるから出て来いと幹事から召集が掛かり、久しぶりに上京することに相成りました。わざわざ東京まで行って、飲んで帰ってくるだけでは勿体ない、何か面白いイベントはないかと思っていたところ、4travelerウェンディさんのアートアクアリウムの旅行記を拝見し、これは面白そうだと、行ってみることにしました。
江戸期からの日本独自の観賞魚である金魚を主体に、ユニークな水槽のデザイン、インテリア、LED照明技術、音楽、プロジェクションマッピングを駆使した江戸文化の和のテイストたっぷりの華麗な水槽芸術を楽しんできました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 私鉄
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場所は、2010年にオープンした日本橋の新しい商業施設、COREDO室町の5階にある日本橋三井ホール。
金魚の紋章デザインののれんをくぐり、いざ会場へ。 -
まず、目に入ってきたのはヴェネチアンガラス製の金魚鉢。ヴェネチアのムラノ島のヴェネチアンガラス工芸の著名な工房「VENINI」に特注したものだそうだ。
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やがて、暗闇の中に鮮やかに浮かび上がった色とりどりのアクリル製のぼんぼり群。
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江戸時代の照明器具であるぼんぼりに見立てた水槽の中には、涼しげに泳いでいる金魚がいる。
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イチオシ
天井に仕掛けられたLEDで、水槽ごとに違う色の光を照明、しかも時間とともに色が変わっていく。奥には鏡が置かれているので、実際のボンボリより数が多く、広く見える工夫がされている。
この作品は”ボンボリウム”という名前が付けられている。 -
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ボンボリウムの奥に展示されているのは、”金魚品評”と名付けられた丸い水槽で、縁から静かにあふれる水により、表面が金魚の動きで波立たないようになっている。どこからか、新しい水が供給されているはずなのだが、どこにあるのかわからないようになっている。
10個ほどの金魚品評が展示されていて、全体を写し込めると面白いのだが、それぞれの水槽の回りには大勢の人が取り巻いているので、一個の水槽を撮影するのが、せいいっぱいである。 -
あふれた水を受けるのは、ビーズを敷き詰めた第2の水槽だ。
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江戸時代には、ガラスだのアクリル製の器はなかったので、陶器の水槽に金魚を入れて、上から覗き込んで鑑賞するしかなかった。
上から見て金魚の顔や目が良く見えるようにと、出目金のような品種が作り出されたのかもしれない。ひれが横に広がった品種も同様だろう。 -
しかし、金魚に限らず魚の鑑賞は、やはり横からの方が良い。
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”クロスオーバーアクアリウム”という作品
水槽の側面が平面の部分と三角柱を並べたギザギザになった部分があって、金魚の見え方が変わってみえるという2面性を強調した作品ということだが、これは、あまり面白くないな -
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金魚の柄の京友禅の着物。昨年のこのイベントでは、この着物を水槽の中に入れ、金魚を泳がせる作品だったそうだが、今年は着物の展示のみ。
キモノリウムという作品名だったそうだ。 -
メインの展示会場に来た。平日なので、そんなに混雑はしていないだろうと予想していたが、浅はかだった。立錐の余地もないほどの大混雑!
このイベントのサブタイトルは 〜江戸・金魚の涼〜 とあるが、人いきれで涼を感じるどころではない。
こんな混雑にもめげず、撮影続行。 -
イチオシ
”華魚繚乱”と題した作品。シンプルな長方形の水槽を段々に並べ、そこにおびただしい数の金魚の原種である鮒に似たオーソドックスな魚形の和金が泳いでいる。脇には行灯をイメージした和風の照明が置かれている。
比較的地味な作品だが、奇を衒っていない自然な美しさがある作品で、これが一番気に入った作品かな〜。
子供の頃、村の神社の祭りの夜店で親にせがんでやらせてもらった金魚掬いを思い起こさせる。 -
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イチオシ
行灯風の照明も、これが水槽になっていて、レース越しに金魚が泳ぐのが見える。ケバケバしい明かりではなく、ぼんやりと見えるところに日本的な奥ゆかしさが感じられる。
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四角錐の頂上を削ったような形で壁面に無数の凸レンズ、凹レンズ、組み合わせレンズを貼り付けた水槽を使った作品。LED照明の色は、赤、緑、青、それらを組み合わせたマゼンタ、シアンと次から次へと色彩が移ろっていく。凹レンズを通せば、視野が広がり金魚は小さく、凸レンズを通せば拡大されて大きく見えたり、ピンボケに見えたり、端では歪んで見えたりと、あたかも万華鏡のように金魚の群れが形を変えて見える。
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この作品は、今年の新作だそうで ”リフレクトリウム(Reflectrium)”という作品名がついている。
しかし、この作品の視覚効果はレンズの反射(reflect)ではなく、屈折(refract)を利用しているのだから、作品名は ”リフラクトリウム(Refractrium)でなくてはならない!・・なんてつまらぬチャチャを入れるようなことを考えながら鑑賞した。 -
当然だが緑と青の照明のときは金魚の赤は黒くなってしまい、鮮やかさはグッと落ちる。マゼンタのときが非日常的な鮮やかさになって見応えがある。
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ちょっとゴチャゴチャした印象で、それほど素晴らしい作品とは感じられない。
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この作品も今年の新作で、”パラドックスリウム”という作品名がついている。2つの四角錐を、頂点を向かい合わせて繋いだような面白い形の水槽デザインになっている。
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イチオシ
見る位置や角度を変えると、水槽壁面の反射によって様々な見え方をして、なかなか面白い。
この作品の方こそ、反射(Reflection)を利用しているのだからリフレクトリウムという名前がふさわしい・・・と、またまたどうでも良いことを考えてしまう。 -
立ち位置を45度変えてみる。水槽のエッジが鋭角的で未来都市の建造物のようなSF的な雰囲気が感じられる。
この企画展のコンセプトである江戸情緒は感じられないが、作品としては、リフレクトリウムよりパラドックスリウムの方が優れているように思える。 -
アースアクアリウム・ジャポニズムという名の直径1.5mはありそうな巨大な球形の水槽の中を、金魚ではなく錦鯉がたくさん泳いでいる。
名前の通り、地球をイメージしており、球の表面には大陸の輪郭が刻み込まれている。 -
イチオシ
球状の水槽は目いっぱい水で満たされ、てっぺんから球の外側に水が流れ出ている。
よく見ていると水が流れ出ている方向が少しづつ移動している。地球が自転しているのである。なかなか凝った仕掛けではある。 -
アースアクアリウムを囲むように円形の壁があり、その壁には薄い円柱形の水槽が埋め込まれて、様々な品種の金魚が展示されている。
金魚コレクションと名付けられた作品群である。
アースアクアリウム&金魚コレクションのインテリアデザインのコンセプトは円・球ということかな -
正面から撮影
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照明は赤、緑、青3色のLEDが全て点灯し白色光照明になったときが、金魚の姿は一番自然に見える。
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ランチュウという系統の一種。
ずんぐりむっくりした体型と頭の上の瘤が特徴的である。 -
ランチュウは数ある金魚の品種の中でも魚形のユニークさが際立っていて、飼育の難しさも加わって高値で取引される種類らしい。手間暇かけて美しい体型、体色に育て上げたランチュウは「泳ぐ宝石」とまで言われ、数百万円の値段がつくこともあるそうだ。
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水槽のなかでゆったり泳ぐ姿は、美しくもあり、かわいらしくもあり、熱烈な愛好家がいることもうなずける。
しかし、ずんぐりむっくりした体型は、すばやく泳ぐには不向きであり、口の位置、形も自然の餌を捕食するには不利であるし、頭の上の瘤は生命維持には不要な、いわば奇形である。派手な体色はとても目立ち外敵に襲われやすい。ようするに、自然界では絶対生き残ることはできず、人間の管理下でしか生きられない生物なのである。
人間の鑑賞のためだけに、自然界では生きられない生物にさせられてしまった金魚にいささかの不憫さを感じたりもする。そんな自分がおかしくもある。 -
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青色照明になると、金魚はモノクロームに変身する。
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「大奥」と題された巨大な水槽群。これは昨年も展示されたそうだ。
イメージとしては大奥女中というより、たくさんの髪飾りをつけた花魁のモチーフではないかと思う。 -
上の水槽から下の水槽へ水が流れ落ちる様は、シャンパングラスタワーのイメージとも繋がる。
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この金魚を上から見た図案は、このイベントを企画・設計したアートアクアプロデューサー木村英智氏のトレードマークのようなものらしい。
金魚品評のところで記したように、江戸時代まで金魚の鑑賞スタイルは陶器の金魚鉢を上から覗き込むスタイルだったので、金魚の絵画や図案も全て上から見た形ばかりなのだそうだ。 -
イチオシ
最後の作品は、出口の脇に置かれたビョウブリウム?。薄い長方形の水槽を12枚組み合わせ、屏風に見立てている。これをスクリーンにして、12ヶ月の四季折々の風景をプロジェクションマッピングで投影していく。もちろん、水槽のなかでは金魚が泳いでいる。上映時間は8分。
これが一番人気で上映に時間がかかるここともあり、満員電車のような想像を絶する混雑ぶりだった。 -
6月、花菖蒲の季節
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8月、アサガオ
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9月、月見
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一月、めでたい正月の鶴
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最後は一枚ごとに12ヶ月の情景を一度に投影して終了。
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出口を出ると金魚カフェというにわか作りのカフェがある。
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混雑した会場を行ったり来たり、2時間ほどウロウロしていたので、いささか疲れてしまった。
この後飲み会なのでビールを飲む気にはならず、疲労回復の糖分補給のため、金魚鉢ゼリーというスイーツで一服。
さて、これから上京の目的である飲み会会場へ移動だ!
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この旅行記へのコメント (4)
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- 琉球熱さん 2014/08/15 00:19:34
- やっぱり混んでますか・・・
- 玄白さん、こんばんは
実はこのイベント、私も興味津々です。
イベントのサイトを覗いたりしていたんですが、そこにも混雑が予想される云々とあり、ちょっと二の足を踏んでいました。
夏休み期間中に行けるかな?と思っていたんですが、平日でも大混雑なんですね。
う〜む、迷う
玄白さんの見事な写真を見たら、余計に迷う(笑)
とりあえず今週は止めておきます。
- 玄白さん からの返信 2014/08/15 10:53:21
- RE: やっぱり混んでますか・・・
- 琉球熱さん、こんにちは
平日でもすさまじい混雑だったのは、夏休みということもありそうです。孫を連れたおじいちゃん、おばあちゃんたちも大勢いました。
9月になってもこのイベントは続けられるようですから、学校の夏休みが終わってからにするのが良さそうですね。
金魚が弱って死んでしまうこともないでしょうから(^ ^)
玄白
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- momotaさん 2014/08/10 23:11:46
- 見事な解説!
- 玄白さん、こんばんは。
暗闇で動く金魚を翌こんなにピタリと捉えてますね!
作品一つ一つの解説も詳しく感想も的を得ていてとても共感しました。
大体いいなと思うもの、これはイマイチと思うもの一緒でしたよ。
何だかんだシンプルなものはいいですよね。地味ですけど行灯の
中に泳ぐ金魚がいちばんホッとします。
大奥はおっしゃるように元々この上の大きな水槽部分だけで
花魁と言う作品だったんですよ。
それを昨年進化させて大奥という作品にしたんです。
見た目のイメージは花魁ですが上の水槽に行くにつれて高価な金魚が
入っていると言う仕組みから大奥なんですって。
でも今年は見たところそこにはこだわっていなかった気がします。
昨年に比べて見劣りしたのはそれでかなぁと思っているのですが。
ビョウブリウムはいい位置キープできましたね。
あの辺りの混雑はもう少し工夫してほしいですね。
- 玄白さん からの返信 2014/08/11 14:45:32
- RE: 見事な解説!
- momotaさん、こんにちは
書き込みありがとうございます。
大奥の水槽は使いまわしなんですか! まあ、大掛かりな水槽なので毎年新調してたら、費用も手間も大変でしょうからやむを得ないんでしょうね。
入場料\1,000取って連日の大入りのようなので、興行的には大成功なんだろうな〜。プロデューサーの木村英智氏はクリエーターの才能だけでなく、ビジネスの才能にも長けているようですね。
ビョウブリウムの大混雑には辟易でしたが、20〜30分ほど粘って、一番良い場所をゲットしました。ビョウブリウムの水槽をもっと高い位置に設置し、観客スペースを広くとれば、少しは混雑が緩和されるだろうと思います。
玄白
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