敦煌の旅その４　漢の時代の『陽関』　２２００年前の遺跡にしびれるの巻　

2014/07/05 - 2014/07/08

憧れの敦煌への旅。


映画や小説、そしてＴＶドキュメンタリーなどを通して、敦煌への憧れは増すばかり。

この目で見たかった莫高窟はもちろん、歴史、文化、そして自然が作り出した素晴らしい光景。
どこを切り取っても素晴らしい敦煌。
この地に来られて良かった・・・と心から感じた旅でした。


７月５日（土）　朝　北京→敦煌
　　　　　　　　莫高窟見学
７月６日（日）　郊外へ
　　　　　　　　陽関　雅丹　漢の長城　玉門関　西千仏洞　夜市
７月７日（月）　鳴沙山・月牙泉　莫高窟（２回目）　西晋壁画墓
　　　　　　　　沙州市場
７月８日（日）　敦煌→北京


２日目は郊外へ。
まずは２２００年前の遺跡、陽関。
朝早めに着いたからか観光客はごくわずか。　素晴らしい遺跡を２人占めでした！

エリア 敦煌(中国)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: タクシー
• 航空会社: 中国国際航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

敦煌の旅　２日目は郊外へＧＯ！

昨日乗ったタクシーをこの日も１日チャーターして、７：４５　ホテルを出発。　　

走り出すと、あっという間に周りは砂漠ばかり。







１時間ほど走って。

８：４０　到着しました！

『陽関』であります。

入場料は６０元（含む　車代１０元）。



中に入ったところで、スタッフに声をかけられました。

２人だけで参観したかったら、ガイド付きでプラス１００元。
団体なら無料でガイド、ただし他の人が来るまで待てという。



・・・って、見たところ観光客、私たちしかい〜ひんやん。




いやいや、ガイドなんかいらんし、２人で参観します。放っておいてください。


と、そそくさとエリア内へ進む私たち。

こちらがチケット。

エリア内にはざっくり案内板がありますが、まぁ、ざっくりなのであまり参考にしませんでした。



それでは、参観スタート〜！！！

・・・って、誰もいねぇ。

まだ９時前だからこんなもんなのか？

博物館も、貸切状態。（嬉しくないけど）









さて、ここからメインの『陽関』を見るにはエリア内のカートで移動しなければならないのですが、人数が集まったら走らせるからあと１０分ほど待て・・・と、暇そうなスタッフが暇そうに言うので。

仕方なく館内をぶらぶら。

恐らく立派な方々とお見受けするが、誰か、周りの雑草くらい引っこ抜いてやれ。









で、１０分どころか２０分くらい経ったのでそろそろカートに乗れるか聞いてみると、暇そうなスタッフはこれまた暇そうに言いおった。









「まだ人が集まらないから、あと２０分くらい待て」











時間、増えとるやんけっ！！！









だいたい、私たち以外にここを参観しているのは、見たところ３人の中国人しかいない。

そのたった３人をいつまでも待ってられるかいっ！　

私たちだけでもちゃっちゃとカート動かさんかいっ！！！！！

あっさりカート、動きました。

（最初からそうしてくれよ）







ちなみに。

あっ！！！！！

あの、ちょこんと見えてるの。　あれが陽関の遺跡か！？

ロバ馬車、乗ってく？

って誘われたけど、別料金のようだったので丁重にお断り。









さて、私たち２人を乗せたカートは砂漠の中を進み。

カートから降りて、てくてく歩いて向かいます。

漢の時代、つまり何と２２００年前に作られたものが今、目の前に。



貴重な遺跡なので当然。

柵を越えたら罰金２００元。









・・・と、そのすぐそばでは。

罰金が２００〜５００元に値上がりしてた。





・・・って、２００元と５００元の違いは何や？　

とまあ、それくらい貴重な『陽関』をぐるりと一周すべく、坂を上っていきますと。

うわぁ・・・・・。



目の前に広がるのは、ただただ、砂漠。

ここ『陽関』については有名な話がありまして。

唐の時代の詩人・王維が、使者として旅立つ友人送っていき、いよいよ西域への関所となる陽関へ向かう際に詠んだ歌。

「君に勧む　更に尽くせ　一杯の酒　西のかたの陽関を出ずれば故人なからん」





“陽関を出たらもう酒を酌み交わす友もいないのだから、さあ、もう一杯”







・・・という別れの気持ちにじ〜んとくる詩なのですが。









その詩を記念してか、このエリアにど〜んと建てられたドデカ王維の像ときたら。

「おらおら、わしの酒が飲めんのかい」







残念ながら、酔っ払いの絡みにしか見えない。

確かにここから先、何もない場所へ行かんとする友には、まあ飲めやと言いたくなるでしょう。

学生の頃にこの漢文を習った時は全然ぴんとこなかったけれど、この地に来て初めてその孤独、別れの寂しさに共感できた気がします。

ところで。

ここに着いたときから気になっていたのですが、一人のおじさんがぽつんと陽関の守り神のようにこのくそ暑い砂漠にたたずんでいるのです。





私たち観光客が来ない限り、おじさん、ひとりぼっち・・・。

いったい何故？







と、不思議に思いながらカートに乗って帰ろうとしたその時。

「干しブドウ、買わへん？　美味しいよ〜」






土産物売りやったんかいっ！！！！！

エリア内には、戦車の実物大模型（？）とか陣地を再現したエリアとかありましたが。

ま、ここでも観光客、他になし。
私たち、２人占め！


じっくり参観したい方は朝一番に行くのがおススメかも。

ちょこちょこ突っ込みどころがある『陽関』でしたが・・・。


やはり、漢の時代の遺跡に今こうして現代の自分が対面していること自体にしびれたのでした。

この旅行記へのコメント （5）

• もいもいさん 2014/07/19 15:40:16

  旅行記大変参考になりました。

  かっちゃんさん、はじめまして。
  
  私は、来月敦煌に旅する予定でして、最近行かれた方の旅行記を探している中で、かっちゃんさんの旅行記を拝見させて頂きました。
  
  敦煌、やはり良い所のようですね。
  私も、井上靖の小説や映画等々で昔から敦煌・西域方面に憧れていた人間なので、旅行記を拝見しワクワク感が倍増してきました。
  
  手書きの「莫高窟配置図」、大変参考になりました。
  写真が撮れないのが残念ですが、私も自分の瞼にしっかり焼きつけてこようと思います。
  
  砂漠を眺めながらのビール、今から楽しみです。
  
  引き続き、楽しい旅行記を期待しています。
  
  それでは。
  
  
  
  
  
  

  かっちゃんさん からの返信 2014/07/20 23:47:41

  楽しい敦煌旅行になりますように！

  もいもいさん
  
  初めまして。
  メッセージ有難うございます。
  
  来月敦煌に行かれるのですね！　帰ってきたばかりの私ですが既に羨ましい〜！と思えるほど、歴史・自然・文化あらゆる面で魅了された場所でした。
  
  小説や映画を見て彼の地への憧れでいっぱいだったのですが、行ってみると更に改めて敦煌に魅せられました。
  
  今回の旅は個人手配での旅行でしょうか？　旅行会社経由ですと、莫高窟の特別窟の手配はややこしくないかもしれませんが、今回私たちは個人での手配でしたのでバタバタしてしまいました。
  特別窟の参観を希望する時、最初のチケット売り場でチケットを改めて購入したのですが、その際にガイドさんの名前を伝える必要がありました。毎回そうなのか（なにしろ中国なので^_^;）わかりませんが、一応参考までに・・・。
  
  
  砂漠を眺めながらのビールも最高でした！
  （カクテルには要注意ですが・・・）
  
  
  もいもいさんの敦煌への旅が思い出に残る素晴らしいものになりますように！
  
  
  かっちゃん
  
  
  

  もいもいさん からの返信 2014/07/21 12:00:34

  RE: 楽しい敦煌旅行になりますように！

  コメントありがとうございます。
  
  私も、完全に個人旅なので、莫高窟についてはアドバイスを参考にさせていただきたいと思います。
  
  帰ったら、旅行記もアップしようと思います。
  
  ではでは。

  もいもいさん からの返信 2014/08/23 13:06:52

  RE: RE: 楽しい敦煌旅行になりますように！

  こんにちは、以前コメントさせて頂いたもいもいです。
  
  お蔭さまで、無事敦煌に旅する事が出来ました。
  
  かっちゃんさんの旅行記大変参考にさせて頂きました。
  しかししかし、本当に素晴らしい所ですね。
  莫高窟に鳴沙山、陽関・玉門関にローカルの美味しい食べ物、今はかなりの充実感です。
  早速旅行記も作ってみましたので、是非ご覧ください。（行った所はほぼかぶっていますが…）
  
  今度は、シルクロードのもっと奥深くに行ってみたいものです。
  
  ではでは、また良い旅を。
  

  かっちゃんさん からの返信 2014/08/23 14:28:00

  敦煌、そしてシルクロードへの興味は尽きません！

  もいもいさん
  
  こんにちは。
  旅行記、拝見いたしました。
  
  
  敦煌の街並み、砂漠の広大な風景、そして美味しい屋台のかおり・・・などなど、あらゆるシーンが蘇ってきました！
  砂漠を歩いて登られたのですね。すごい〜〜〜。
  だからこその雄大な光景。　お写真で私も感動を分けていただきました。
  
  
  ２回目の莫高窟のガイドさん、素晴らしいですね。普段は公開しないところまで見せてくださるなんて、羨ましい・・・。
  
  
  本当に、自然や歴史などあらゆる面で素晴らしい所だと私も感じました。
  
  そして、敦煌に行くとやっぱり更にシルクロードを知りたくなりますね〜。わかります！
  
  いつかそんな旅が実現できたらいいなと思っています。
  
  かっちゃん