2014/05/26 - 2014/05/27
49位(同エリア844件中)
akikoさん
- akikoさんTOP
- 旅行記434冊
- クチコミ9件
- Q&A回答2件
- 1,351,243アクセス
- フォロワー348人
今年のポルトガル・スペインの旅は「トレドに行きたい」から始まった。
今年2014年は、エル・グレコ没後400周年で、グレコが生涯のうち37年間を過ごしたトレドで大々的に博覧会や記念行事が行われるという。今までいつかトレドに行きたいという願望がそれから本気で行きたいと思うように・・・
特にグレコが昔から大好きだったというわけではありません。一昨年秋に大阪で「グレコ展」が開かれ、「無原罪のお宿り」が見たくて訪れました。その時、この絵が展覧会ではなくサンタ・クルス美術館にかかっているのを見たいなと思いました。他の作品も素晴らしく、トレドの街の紹介もされていて、それ以来トレドが行きたい場所の最上位のひとつになりました。
トレドで開催される"EL GRECO 2014"では、グレコの傑作の数々が国内外の主要な美術館やコレクションから集められるといいます。インターネットで入場券を日時指定で購入し準備しました。それからトレドに行くなら、世界遺産の古都を一望できるという"パラドール"に泊りたいということが2番目の望みとなり、半年前に予約を入れました。
そして小さな夢は実現し、わくわく、どきどきしながらトレドを訪れました。
- 旅行の満足度
- 5.0
-
<AVE3072>に乗りマドリード・アトーチャ駅を10:08に出て、トレド駅に10:40に着きました。
-
トレド駅の駅舎は素晴らしいと聞いていましたが、やはりアーチ状の装飾窓枠、ステンドグラスがまず目に入り、きれいだと思いました。
-
アーチ状の窓を下から見上げるとこういう感じです。
-
ホーム側には、昔切符売り場だったところがあります。今はもう使われていないそうですが、繊細な鉄でできた列を分ける鉄柵があり、板でふさがれている切符販売の窓口。大変手の込んだ木の組み木細工が見られます。
-
切符売り場の背後にもイスラム風のアーチ状の窓が・・・
アーチ状の窓をよく見ると、窓に木製?の枠がはめ込まれ、ステンドグラスの美しい装飾が合わさっています。とても素敵です! -
美しい装飾タイルもあちこちで使われていて、ゴミ箱近くもこんなにきれいなんです。
-
大変美しいトレド駅の外観
-
トレドの中心部に行くには、徒歩・バス・タクシーのいずれかですが、歩くと結構時間がかかりそうなので、私はトレドへの正面玄関である「ビサグラ新門」までタクシーを使いました。
-
この門は、スペイン国王カルロス1世(神聖ローマ帝国カルロス5世)の晩年にあたる1550年にできました。方形の中庭を挟んで内外二重になっていて、門の間から街側の門が見えています。
門の上部には、カルロス1世とトレドの紋章である"双頭の鷲"が彫られています。 -
門の低い位置から街側の門を見ると、このように見えます。街側の門は2つの塔があり、上部がピラミッド状になっていて緑と白の瓦で装飾されています。
-
門の間にあるスペースには、カルロス5世像が立っています。
彼の父はブルゴーニュ公フィリップで、母はカスティーリャ王国のフアナ女王。
1516年にスペイン王カルロス1世として即位したあとトレドはスペインの首都として世界で最も重要な町になったそうです。
1519年、神聖ローマ帝国皇帝にも推挙され、カルロス5世として即位した。
彼は父方からオーストリア、フランドルを含むブルゴーニュを、母方からはアラゴン、シチリア、カスティーリャ、新大陸を引き継ぎ、巨大なハプスブルク帝国が誕生したのだそうです。 -
街側の門の間からトレドの街並みが見えてきます。
-
右手に「サンティアゴ・デ・アラバル教会」を見ながら、緩い坂道を歩いて街中に入って行きます。
-
大きく湾曲した坂道を行くと、見晴らしが良いところに「太陽の門」が見えてきます。門を構成している塔の片方は四角く、もう一方は半円筒形になっています。
門の屋上は見張り台になっていて、かつて城壁に近づく敵に対して、兵士たちが熱した油を浴びせかけたそうです -
馬蹄形のアーチの上に円形の浮き彫りがあって、その浮き彫りの中心に太陽が描かれていて、聖イルデフォンソにミサの式服を与える聖母が表されているのだそうです。
-
手の込んだ形の馬蹄形のアーチの間から、今上がってきた道方面を振り返ってみました。
-
太陽の門を抜けると、左手下方にに街並みが広がっているのが見えます。
-
道に沿って歩いて行くと、下に下る道があり、もしかして?と思いさらに進んで行くと・・・
「アルカンタラ橋」が見えました。 いい景色です(^^) -
寄り道をしたあと、また道を戻りさらに坂道を行くと「サンタ・クルス」美術館が現れました。ここです!あのグレコ作「無原罪のお宿り」が普段展示されている場所。
ここは、"EL GRECO 2014"のうち、"The Greek of Toledo"(トレドで初めて開催される大掛かりなエル・グレコの展示会:3月14日〜6月14日)が開催されている主会場になっています。翌日朝9時に入場予約をしているので、外観を見るだけで、先に進みます。 -
サンタ・クルス美術館からすぐのところにソコドベール広場に通じる階段通路があるのですが、その前に銅像が・・・
-
そうです。「ドン・キホーテ」を書いたセンバンティスの像です。本を片手にもう一方の手を腰にあて、少し上を向いた凛々しい姿で立っています。
-
階段をのぼり、「ソコドベール広場」に着きました。
ここは、街の中心でソコトレンという列車形の連結ミニバスが出てたり周囲にはレストランやカフェ、みやげ物店などがあります。 -
広場はひと休みする丸いベンチがあり、このような装飾タイルの飾りがついています。多分トレドの歴史が描かれているのでしょうね。
-
「サント・トメ」という教会ではなく、トレドの名物菓子、マサパンの老舗店も広場に面してあります。
-
広場から両側にみやげ物店が並ぶコメルシオ通りをを歩いていきます。上には通りをすっぽり覆う天幕がかかっています。
-
通りの先には、尖塔が顔を出しています! 多分あれは、カテドラルの塔のはず。地図を見ると、通りの南にカテドラルが位置しています。
-
通りの先は、カテドラルの後ろの「時計の門」に続いていました。
ガイドブックによると、扉口の上のタンパンには、「受胎告知」「降誕」「幼子の虐殺」「人々を導くイエス」などの場面が続き、その上に「聖母の死」でまとめられているらしい。 -
正面に回ろうとわき道を歩いていると、正面のみやげ物店の横の家の壁に面白いもの発見!
-
お鍋類がいくつも吊り下げられていました。何の意味があるのでしょう??
-
ぐるりと周って広場に出ました。これは、トレド市庁舎なのだそう。振り向けば・・・
-
大聖堂、カテドラルがありました!あまりに大きすぎて、カメラに収めようと後ろに下がっていったらこんなところまでさがってしまいました。(笑)
-
中央の本堂のファサードにいろんな聖人の彫像があるそうで、中でも見たかったのは・・・
-
「最後の晩餐」のシーンです。
-
拡大してみると、イエス・キリストを中心に横に使徒が並んでいるのが解ります。
-
カテドラルに入ってみようと思います。カテドラル前のおみやげ物店(カテドラルに関する品物)で入場券(8ユーロ)を買います。
-
これは「獅子の門」で、アーチの部分には無数の天使や使徒が彫られ、タンパンには「被昇天の聖母」の像が飾られています。この門は、15世紀の中心入口だったそうですが、今は中に入るには通用門を使います。
-
中に入りました。思ったより薄暗い内部です。
広い空間を柱の数を少なく支えることができるアーチを平行に押し出した形状を特徴とする天井様式が印象的なところから進んで行きます。 -
後ろを振り向くと、きれいなバラ窓が見えます。
-
まず、聖歌隊席が大きな箱のように囲まれて姿を現わします。
大司教席の裏側にあたる壁面には、「横たわるキリスト」「聖母エストゥレーリャ」「聖ルシーア」の3つの小祭壇があります。 -
この後方は、聖歌隊の席があります。
聖歌隊席というのは、讃美歌を歌う人たちの席ではなく、高位聖職者が占める席なのだそうです。(初めて知りました^^;)言われてみれば、聖歌隊席が細かい彫刻などを彫りこんだ美しい立派な席で、まわりに素晴らしい美術品や工芸品がありました。そういうことだったのですね〜 -
聖歌隊席の反対側です。柵が設置され、柵越しに中を覗くことになります。
-
入口近くの小祭壇に"白い聖母"が立っています。聖マリアの頬笑みが何とも言えず優しく柔和です。幼子キリストは母マリアのあごに手を当てているしぐさが可愛いく見えますが、珍しいのだそうです。
-
聖歌隊席と背中合わせの、この柵の向こうには、大礼拝堂があります。
そして、後方にそびえたつレタベル(祭壇衝立)が一番の見どころです!
上を見ると・・・ -
上方にキリストの磔刑像が吊り下げられています。
-
これがメインの礼拝堂で、黄金色に輝く煌びやかなレタベル(祭壇衝立)があります。1504年に完成した大がかりなもので、キリストの生涯が刻まれています。
訪れる前から、この屏を見るのが楽しみでした。予想通りの圧倒されるほどの大きさで、その立派さに息を飲むばかりです。
この写真は柵の間から撮ったもので、実際は高い鉄柵の間から拝み見ることになります。 -
屏全体に、「受胎告知」から「イエス誕生」「布教するイエス」「十字架を担いでゴルゴダの丘へ歩むイエス」「十字架降架」「復活のキリスト」「マリアの被昇天」など20の場面が表されています。
-
左下から右へ、それからまた上に見ていきます。
多分、これが「受胎告知」(以下推測です) -
「十字架を担いでゴルゴダの丘へ歩むイエス」手に聖骸布が見えます。その下で跪いているのは聖ベロニカなのでしょうか。
-
下方に「キリストの誕生」があり、上方に「マリアの被昇天」
-
一番上に「磔刑のキリスト」があります。
下から見上げた場合を考えて、上部になるほど大きく彫られているそうです。
カテドラルのウェブページでこの大礼拝堂の様子が動画で紹介されています。見応えがあると思いますので、よかったらご覧ください。
http://www.catedralprimada.es/capilla_mayor/ -
祭壇衝立の横の司祭たちの彫刻も大変繊細で素晴らしいものです。
-
大祭壇の後ろにまわると、たくさんの聖人や天使たちが天から降りてきたような彫像があるトランスパレンテ祭壇があります。
-
トランスパレンテとは祭壇後方を照明し飾る窓のことをいうらしく、この祭壇には「聖母子」「天使の栄光」「最後の晩餐」が表現されていて、上から光が降り注いでいます。
-
これは「聖母子」だと思うのですが、聖母子を載せている大理石板を支えている幼い天使が「う〜ん」とかなり一生懸命支えているのが、いとおしく思わず「頑張れ!」って声を掛けてあげたいと思いました。(そこ?見るべきはそこじゃない!ってつっこまれそうですが・・・)
-
上から光が射しています。上を見ると・・・
天井につくられた大きな明かり取りがあるのが見えます。 -
明かり取りの部分は、彫刻に縁取られ、内側にはフレスコ画が描かれています。
トランスパレンテは、祭壇に光を取り入れる目的で造られたそうです。
じっと見ていると、上から降り注ぐ光は神秘的で、単なる明かりの取り入れ口ではないように感じる。その上に光に満ちた天があり、そこに神がいるかのような錯覚を起こさせる仕掛けのように思えてきます。 -
美しい変形アーチのところから「聖職者参事会室」に入ります。扉口から大変手が込んだ造りになっていて、中にはいると・・・
-
控え間があります。
控えの間とはいえ、大変立派で、浮き彫りが施された戸棚やその上の木の彫像の数々が見られます。両側にある戸棚には議事録が収められているそうです。 -
奥の「聖職者参事会室」
壁の下段には大司教の肖像画が並び、上には聖書にまつわる各場面が描かれています。天井も素晴らしく、高位聖職者たちの特別な扱いが透けて見えるようです。 -
大司教の肖像が並んでいます。
-
次に訪れたのは「大聖具室」
本来聖具室とは、ミサに使用される道具や聖職者の儀式の衣服などが収められている部屋だけれど、同時に美術品を展示しているのだそうです。(これも知りませんでした^^; そう言えば、リスボンのサン・ロケ教会の聖具室も美術品がたくさん飾られていました)
ここから入って行きます。 -
中に入ると、壁には絵画がかけられ美術館の部屋そのものです。
-
天井はフレスコ画だそうで、ルッカ・ジョルダーノが描いたそうです。
見えにくいのですが、真ん中あたりから一条の光射していて、降下する聖母を照らしているのだそうです。 -
そして一番奥に・・・
ありました!グレコの傑作「聖衣剥奪」です。
この絵は、兵士たちに衣服をはぎ取られる場面が描かれています。 -
マルコの福音書の逸話には、「兵士たちはイエスを中庭に連れて行き、彼に紫の服を着せ、いばらの冠を編んでかぶらせた。そして『ユダヤ人の王、おめでとう!』と彼に挨拶をし始めた。また彼らは葦でイエスの頭を打ち、彼につばきを吐きかけた。また跪いて彼を拝んだ」と書かれているのだそうです。
その逸話とは、衣服の色も異なり、手法も斬新、画面構成もかなり違っていること等々、また群衆の頭がキリストの上に描かれている点も批判を浴びたということです。
結局、この絵は大胆また斬新過ぎたため評価されず、グレコは大幅に減額された報酬しか受け取ることが出来なかったそう。
このパニックを起こしそうな中、イエスの静かな表情と自分を死にやる十字架を作る男(黄色の服)の背を撫でようとする左手が印象的だという解説にも頷けます。 -
「宝物庫」
美しいアーチをくぐり中に入ると、まず目に入るのは、金・銀・宝石で飾られた
「聖体顕示台」で、 高さ3m、重さ200kgもあるそうです。
これはキリストの聖体祭には、外に持ち出され、聖体行列で神輿のように担がれてトレドの街を行進するのだそうです。 -
正面に向かって右手の棚には、13世紀にフランスの聖王ルイから従兄のフェルナンド3世に贈られた聖書で、手書きで5000枚の金箔が施されているそううです。
-
この礼拝堂については、誰のものか記憶がなくカテドラルのウェブページを見てみると、「セント・ジェームズ礼拝堂」で、2つ置かれている石棺は、 Don Alvaro de Luna とかれの妻の Dona Juana Pimentelのものだそう。彫像が飾られた立派な棺です。
ちなみに、http://www.catedralprimada.es/capilla_de_santiago/でページ最後に動画で様子が見られます。 -
カテドラルで素晴らしいものをたくさん鑑賞できて、大満足です!
-
外に出ると、広場にエル・グレコ展の広告看板が設置されていました。
-
お昼過ぎになり・・・
渡り廊下があるこの付近で、タクシーが停まっていたのでそれに乗りこの日の夜泊るパラドールに向かうことにしました。 -
10分ほどで"パラドール・デ・トレ"ドに着きました。
-
このパラドールは、トレドの中心部から4kmのセロ・デル・エンペラドールというロケーションにあり、美しい歴史的建造物を利用した宿泊施設となっています。
-
部屋に案内されました。想像通り素敵な部屋です!
-
少し部屋でくつろいだあと、グランドフロアーに下りて・・・
-
喫茶室の向こうにきれいな景色が見えています。
-
外のベランダに出て、街を見てみました。
-
タホ川が流れ、城壁に囲まれた街が一望できます。城壁の中は多くの教会やモニュメントがあり、網の目のように曲がりくねった道が遠くに見えます。
-
パラドールは街中から離れていて不便ですが、この景色が一番のごちそう!?です!
-
しばらくこの景色を眺めて、トレドに来れた喜びを感じていました。
その2に続く・・・
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- パルファンさん 2014/09/23 09:44:22
- トレド遠望
- akikoさん、 おはようございます〜
お一人でポルトガル・スペインを回られた旅行記、楽しませて頂きました。
訪れた所もあったりで、懐かしく・・
町を訪問するにあたり、何に触れたいかを目指し、行かれる旅行スタイルは
好みです〜
同じ町を目指しても、写真を見ていると(どこを多く撮っているか)違いますね。
トレドの全体の風景は見ていて飽きない!しかも非常にクリアに撮っておられる!
カテドラルの中も・・(パルファンはそこそこに思ってしまう)
使用されているソニーのRX10は友人も惚れ込んで・・でも価格が・・
もう少し今のカメラでがまんかなぁ〜 情報ありがとうございました。
次はどこに行こうといろいろ思いをめぐらしていらっしゃる楽しい頃でしょう〜
国内は関西のアップが多いということは関西人ね。パルファンも同じです。
これからもよろしく!
パルファン
- akikoさん からの返信 2014/09/23 18:17:56
- RE: トレド遠望
- パルファンさん、こんにちは〜
> お一人でポルトガル・スペインを回られた旅行記、楽しませて頂きました。
> 訪れた所もあったりで、懐かしく・・
パルファンさんのトレド旅行記見せてもらいました。ソコトレンで廻られたそうですね。同じ場所がたくさんあって、今春行ったばかりですが私も懐かしく拝見しました。
> トレドの全体の風景は見ていて飽きない!しかも非常にクリアに撮っておられる!
> カテドラルの中も・・(パルファンはそこそこに思ってしまう)
トレドの遠景を何枚もアップしました。おっしゃるように、本当に飽きない景色でした!ところで、パルファンさんが行かれた時はカテドラル内は撮影禁止だったのですか?実際見て感動するだけではなく、できればそれを写真として残したいですよね。最近黙認になったのでしょうか・・・
パルファンさんのサント・トメ教会近くのスケッチ画、画家さんかな?人物もうまく描かれて素敵です♪
> 国内は関西のアップが多いということは関西人ね。パルファンも同じです。
> これからもよろしく!
こちらこそよろしくお願いします(^^)
akiko
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
80