2013/05/18 - 2013/05/19
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空飛ぶライオンさん
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いつかは帰らなければならない。
これが旅のつらいところです。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
さて、朝7時分発のシャトルバスでマルペンサ空港まで。
空港到着後、ある事件が。
スーツケースをトランクから引き出した際になんとスリの被害に。。。
旅の一番最後で、気が抜けてしまったようです。
被害にあったのは家の鍵、バイクの鍵、スーツケースの鍵、20EUR少々の小銭と100USD。
空港の中に入って気づきましたが時既に遅く。
一応警察には届け出ましたが、結局搭乗時間までに発見の情報はありませんでした。
最後の最後で本当に悔しかったです。
せめて中身はどうでも良いので外見は家内からのプレゼントなので返して欲しかったところです・・・
失意の中ボーディングゲートへ。
往路と同様、モスクワで乗り換えです。
モスクワ行きボーディングゲート付近で聞こえてくるベトナム語が現実に引き込みます。
いざ搭乗してみたらスッカスカ!
真ん中の並び席なんて横になれるくらい空いてます。
搭乗率40%くらいでしょうか。
あのモスクワ-ミラノ線も飛んだので、これくらいだったらハノイ線もフライトキャンセルにはならないのかも?
と思っていると、アナウンスが。
「他の便から乗り継ぐお客様が遅れているので出発が遅れる。」とのこと。
まぁ、我々は帰るだけなので、どれだけ遅れようと支障はないので気長に待つことに。
待ってる間、いろんなことがありました。
というか自由気ままなベトナム人劇場を見れました。
(何故か自分の席に前のおっちゃんの靴があったり、席の肘宛に足乗っけてあがったり、頭上の荷物入れに同じ荷物を出したり入れたり、席代わったり戻ったり)
それこそ帰ってからの現実をたたきつけられるような気分でしたさ。
こんなの、ハノイ帰ったらいやというほど見せられますからね、しかも無料で。
なんか最近巷で見るこういうのって、娯楽の少ないハノイだからこそ劇団員なんかがエンタテイメントの一環としてわざとやってるんじゃないかと思えてきます。
無料でこんなエンタテイメントを見せてくれる、ベトナムはそんなおおらかな国なんです。
なーんてことを考えているといつの間にか入り口が閉まって動き出しました。
あれ、乗り継ぎのお客さんはどうした???
まったく誰も乗ってくる気配なかったんですが・・・
え・・・まさか置き去り・・・!?
ここに来て「おそロシア」と呼ばれる所以を垣間見た気がします。
さてさて、水平飛行に移ってしばらくすると待望の機内食。
カートがこちらに向かってきます。
嫁と何があるか楽しみにしていると、おもむろに男性のクルーがポケットから何かを見せました。
それは魚と牛の絵(手描き)がかかれた折り紙・・・
魚か牛かを選べっていうことだとおもうのですが、絵がもうね、なんつーか画伯です、ある意味。
ギャレーでクルー同士でわいわいきゃっきゃ言いながらみんなで絵を描いたんでしょうね。
だって、クルーも噴出しそうにしてましたもん。
自分らも一瞬固まって次の瞬間爆笑。
ここで英語使うのも変なので、あえてその紙を指差して注文しましたさ。
ここで話は過去に戻ります。
以前の旅行で同じくモスクワからハノイに帰る便にて。
ロシア語も英語もできない4人の家族が私たちの隣に座ったんです。
機内食の時間、クルーがやって来て一番端に座ってたお父さんらしき人に聞きます。
「Fish or Chicken?」と。
お父さんは「うん」と頷くだけ。
改めてクルーが聞きます。
「Fish or Chicken?」と。
同じようにお父さんは頷くだけ。
クルーは聞きます。
「Fish?」と。
お父さんはまたしても頷きます。
さらにクルーは聞きます。
「Chicken?」と。
やはりお父さんは頷くのです。
困った表情のクルーはついに・・・
「フィ〜シュ」といいながら手を魚の尾ひれのようにひらひらさせ
「チキ〜ン」といいながら羽ばたくように手の平をバタつかせます。
もちろんお父さんはどちらでも頷くだけ。
まるで採油機のようなお父さんに困り果てたクルーは魚料理と鶏肉料理2つずつこの家族に出してました。
あのプライド高いロシア人が、そのプライドをかなぐり捨てて出した必殺技も通じず。
私たち夫婦がそのよこで笑いをこらえるのに必死だったことは言うまでもありません。
おそらくそのときの経験から「絵を描いて選んでもらう」ようになったのかと思うと、アエロフロートの対応に一石を投じたあのお父さんってやっぱり偉大です。
今回はエアポケットに落ちて急降下したり、機長が目的地を忘れたりといったどきどきのアトラクションはなく、無事ハノイへ帰ってきてしまいました。
やっぱりそう考えると我々の旅行を左右するのってアエロフロートなのだと思うのですよ、エンタテイメントやアトラクションとして。
あぁ、愛しきアエロフロート、ステキすぎます。
きっとまた来年!
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