2011/05/22 - 2011/05/24
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4nobuさん
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2011年春の欧州旅行は
1.ドイツ ニュールンベルクから始まってベルリンまで、行きそびれていた旧東独の歴史的町を巡ります。
2.英国でもイングランドとは異なる文化の地域スコットランドをゆっくりと巡るつもりです。しかし興味の中心が城と庭園なので旅としてはかたよっています。
ベルリンからスコットランドへの移動の途中でロンドンに立寄り滞在中の娘の好意でイングランドの城・庭園を数箇所巡ることができました。それがこれから始まるイングランドの旅です。
庭園の見本市といわれるイングランド東部だけにずいぶん巡ったつもりでもまだ行きそびれていたところが多いのです。
ここで報告するのは英国庭園史でピクチャレスクガーデンとして有名なスコットニー城と庭園です。
イングリッシュガーデンまでの欧州の庭園は王侯の王侯のための大規模な庭園でヴェルサイユ宮殿に代表される幾何学的な花壇や刈り込みで造られた人工的な庭でした。
英国で18世紀に完成された新しい庭園はちょうど産業革命やそれによって生まれたブルジョワジーに影響された価値観から生まれてきたといえます。つまり自然を支配した庭園から自然の中に身をゆだねる喜びを求める庭園です。この新しい風景庭園はその名の通り「好ましい自然のままの風景」を演出したものです。
つまり自然そのままのように人工的に造られており、人々が住んでいる部落も強制移動させた例もあります。
この風景庭園は新しい様式として注目され英国庭園(イングリッシュガーデン)として外国でも模倣されました。
その後風景庭園が整いすぎるとしてピクチャレスク・ガーデンが案出されました。絵画のようなドラマティック景色を造りだした庭園で、その具現がこの庭園です。
入り口から新城館を過ぎて旧城館を目指して歩いて行くと目の前に現れたのがこのピクチャレスク・ガーデンの代表的な風景です。半ば廃墟の城館と(やがて見えてくる)湖が配置され、その手前にはシャクナゲ、つつじ、ゆきやなぎが配列された美しい絵画のような風景を造っています。
書き忘れていましたがここはナショナル・トラストになっています。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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参考資料:
代表的なイングリッシュガーデンのあるブレナム宮殿です。オックスフォードの近郊ウッドストックにあり、240万坪というベルサイユ宮殿に匹敵する壮大な敷地のあるゴチック式建造物です。18世紀初め建設時の庭園は9万坪のフランスガーデン(整形庭園)でしたが60年後に当時の流行に合わせて風景式庭園に改造されました。すなわち花壇は芝生に、小川はせき止められて写真のように湖に変りました。
さすがに橋はそのままで、なかば水没したまま残っています。
この宮殿はチャーチルの生家でここで生まれましたが次男なので相続しておりません。
詳しくは
http://4travel.jp/travelogue/10526132 -
参考資料:
英国以外にもイングリッシュガーデンは各地に作られましたが。典型的なイングリッシュガーデンがミュンヘン市内にあります。ついでにですが庭園の片隅に小さな茶室のある和式庭園があります。 -
娘の運転でウィンブルドンから高速道路M25,M20を走りケント州へ向かいました。
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途中で寄ったシャガールのステンドグラスのあるオールド・セインツ教会です。前報参照ください。
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スコットニー城館・ガーデンの全体案内図で、その名の通りに次の二つが繋がっています。
・新城館とその周辺の花を中心とした庭園
・旧城館とその周辺の絵画的なイングリッシュガーデン
歴史:
・14世紀にアッシュバーンハムによって人口?湖畔に城館が造られる。
・ダレル家によって350年の間に増築などがなされました。
・1778年にハッシー家が入手して次の改造がなされました。
すなわち
・古城に接する丘の上に新しい城館を建設しその建築石材の採石場を含む周辺を花のガーデンとして整備する
・同時に旧城館の一部を取り壊して廃墟のように演出して周囲のイングリッシュガーデンの焦点にしました。
このようにしてまるで一幅の絵画のような英国有数のガーデンが出来上がったのです。 -
新城館。いまもハッシー家が使っていますが一般公開されています。右手に非公開のプライベートガーデンがあります。アンソニー・サリヴァンの設計したチューダー風中世建築です。彼は建物だけでなく室内装飾や家具までも設計しました。
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観光上の最大ポイントの旧城館、隣接する湖とイングリッシュ・ガーデン。
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新城館の入り口
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館内に展示された新城館の模型
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エントランスホール:この建物の中心部で各室に楽に行けるように設計されています。簡素に飾られた樫の板張り壁面の部屋です。
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エントランスホールの一部:ヴィクトリアスタイルの石造り暖炉。その上に新館からの旧館の眺めのスケッチ、その上にはHussey家の歴代肖像がならんでます。
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ダイニングルーム。右側入り口の上にこの新館を建造したハッシー?の肖像。マントルピース腰板と天井は新館の設計者で有名なデザイナーのサルヴァンによる。
またマントルピース上の絵はヨハヒム・ビュー・ケラーによる「マーケット風景」 -
図書室
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図書室:テーブルには現代の雑誌や書籍があってオーナーのHassey家が今も使っていることがわかります。
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図書室の出窓からは、芝生、花壇、灌木の林、城址、湖、森林を組み合わせた一幅の絵を楽しめます。
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ホールからの階段の壁には二つの肖像画がかかっています。左がEdwardWinsorHussy(69才頃)と妻MaryRosampndAnstrutherの新婚直後(30才頃)
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二階寝室からこの庭園一番の眺めを楽しめます。
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通称 赤い寝室
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通称 緑の寝室
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廊下のベンチには松かさを置いて「座らないで」を訴えるスマートな処置です。
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館の前にはこの特製の庭園を楽しむために造られた張り出しテラスがあります。
かってここに招待されたハイソサエティの方々と同じように、みなさんが風景を愛でておられます。 -
私たちと同じように庭園の散歩に出かけられるようです。
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灌木の間を下りていきます。
これらの灌木はHussey家が積極的に持ち込んだレバノン杉、スコットランド松、西洋檜などです。 -
下って行くと目の前に絵のような景色が広がります。
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シャクナゲ、アザレアが咲き誇る花壇と、風情ある旧館が近づいてきました。
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手入れのいいシャクナゲ、アザレアと名を知らない白い花
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不勉強で名は知りませんがかわいい花が満開でした。
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旧館の全景が現れます。
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坂を下りきると湖の中に旧館があることがわかります。この方向からは廃墟らしく見えません。
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湖岸に着きました。この写真で右側が旧館のある湖中の島です。手前の岸はシャクナゲが満開です。
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湖畔の散歩道で
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旧館の島を眺めながら湖岸を時計まわりに歩きました。
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旧館の裏側に周ると(人工的にそうした)廃墟がみえてきます。
手前の芝生では球戯を楽しんだそうです。 -
旧館の入り口の橋の向うの丘に新館が見え、これもいい景色です。
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はるかな新館
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旧館とその手前の塔
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塔のまわりも花がいっぱいです。
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塔の左側には井戸が見えます
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庭園の外側に目を転じても素晴らしい風景があります。
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もうひとつの小さな島に池遊びのためか、それとも風景のためかわかりませんがボートハウスがあります。
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島への橋のたもとからの旧館
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旧館の前庭
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前庭にある井戸。案内書にはWellHead(井戸の露出部)となってますがフォーカルポイント(注意をひきつけるため)かアーン(装飾的な置物)のいずれかのために置かれたのでしょう。
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旧館入り口の橋
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旧館の一部を取り壊して廃墟らしくしてあります。
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島を離れて南の庭園部分を歩くといろんな花に出会います。残念ながら不勉強で名が分かりません。
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チャイニーズ橋と旧館
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庭園の南部にはビュール川の流れを取り込んガーデンがあります。
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新館地域に戻ってきました。新館の北側には庭園維持のための施設や人々の家屋があります。
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新館周辺にも近年に設置された芝生や花壇があります。
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ここにはボーダーやルームなどのように近代のガーデン様式があります。こちらも人気で人々が沢山訪れています。
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芝生の向うには見事なシャクナゲの茂みと灌木の茂るトップウォーク地区があります。
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新館前からのトップウォーク地区。手前には整形されたイチイの垣根が。
これでこのスコットニー庭園の見学を終えて、次の見学先のチャーチル終焉の邸宅チャットネィに向かいます。
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