2013/12/29 - 2014/01/05
9位(同エリア176件中)
国電さん
■はじめに
2012年の年末年始、私は英国へ旅行をした。旅自体は良いものであったが、一つ失敗した点は「冬の欧州は日が短い」ということを忘れていたことである。朝8時過ぎまで薄暗く、夕方も4時くらいには日が暮れてしまうため、「のんびりと鉄道に揺られて景色を眺める」という鐵旅には向かない。おかげで、イングランド地方よりさらに日が短いスコットランド地方の鉄道は、ほとんど手付かずにしてしまった。
今年はその教訓を活かし、南半球へ行くことにした。一番有名なのはオーストラリアの鉄道であり、世界最長の直線区間や、砂漠や平原を走り続ける車窓にも魅力を覚える。しかし調べてみると、豪華車両で他の乗客と懇親を深めながら、という意味合いが強そうであり、私のような貧乏一人旅には向かない気がしてきた。
そこで、少し地味ではあるが、ニュージーランドへ行くことに決めた。時期的に直行便は高いため、2月のうちにシンガポール経由の飛行機を押さえてある。
さて、問題は鉄道である。人口の少ない国であるため鉄道は風前の灯であり、あまり種類も本数も多くはない。世界最南端の駅であったインバーカーギル駅までの路線などは、2002年に旅客営業が廃止されてしまっている(貨物列車は残っているようだが)。しかしだからこそ、年末年始だけで同国内のほとんどの列車に乗車することも可能ではある。
一番有名なのは、オークランドから首都ウェリントンへ向かう列車「ノーザンエクスプローラー」号である。この列車には、鉄道紀行で有名な阿川弘之氏も乗車している(当時は「シルバーファーン」号で、1991年からは「オーバーランダー」号として走り続けていた。乗客減のため2006年頃に廃止の危機に晒されたがなんとか継続し、2012年からは現在の「ノーザンエクスプローラー」になっている)。
この国を代表する長距離列車であるが、その運行本数は「1週間に3往復」だけである。つまり、1つの編成が毎日片道運転をし(片道の所要時間は約10時間)、週に1日は休みというスケジュールである。
そういう状況であるから、旅程に柔軟性は加えられない。いずれにせよ、旅程は以下の通りにした。
1日目:早朝の便でシンガポール(チャンギ空港)へ。夜の便でオークランドへ(機内泊)
2日目:昼過ぎにオークランド着。MOTAT(輸送技術博物館)へ行って保存トラムに乗車(オークランド泊)
3日目:オークランドからウェリントンまで「ノーザンエクスプローラー」号で移動(ウェリントン泊)
4日目:ウェリントン近郊列車とケーブルに乗車(ウェリントン泊)
5日目:フェリーで南島へ移動。その後、ピクトンからクライストチャーチまで「コースタルパシフィック」号で移動(クライストチャーチ泊)
6日目:クライストチャーチからグレイマウスまで「トランツアルパイン」号で往復(クライストチャーチ泊)
7日目:長距離バスでダニーデンへ移動。博物館で鉄道小ネタを収集(ダニーデン泊)
8日目:タイエリ渓谷鉄道に乗車。空路でクライストチャーチへ(クライストチャーチ泊)
9日目:昼前の便でシンガポールへ。夜の便で羽田へ(機内泊。翌日早朝に羽田着)
今年は巡り合わせが良く年末年始は最長で9連休となるが、それを最大限に活かした旅程である。
ちなみに今回の旅行では、飛行機や長距離列車のみならず、ホテルはもちろん、空港からの連絡バスやシャトルもすべて「インターネットでの事前予約決済」であった(現金で支払ったのは、オークランド市内の路線バスとクライストチャーチ空港からの連絡バスのみである)。すべてが予約通りでトラブルもなく、便利な時代になったものである(事前に自力であれこれ調べたり予約したりするのは、それはそれで大変であったが)。
@カイコウラ駅にて
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
-
■2013.12.29
正午過ぎにオークランド空港に到着し、予約決済してある連絡バスで市内へと向かった(もちろん現金でも乗車できるが、そのためにはレートの悪い空港内で両替をしなければならない)。
バスの終着地は、フェリーターミナルである。目の前にはノーザンエクスプローラーの始発駅であるブリトマート駅があり、本来ならここから乗車する予定であった。しかし、保線工事か何かの理由で、明日は代行バスで途中のパパクラまで行くことになっている。
@荘厳な駅舎 -
さて、鐵ネタという意味では近郊列車にでも乗ってみたいところであるが、こちらも同様に工事中である。そういうわけで、オークランドで唯一(ニュージーランドで唯一)の交通関係博物館であるMOTATへ行くことにしている。
路線バスはどの国でもハードルの高い乗り物であるが、事前に行先や系統番号は控えてある。何よりも、この国は「英語が通じる」というのが大きい。
113番のバスに乗ること約20分、MOTATの最寄バス停で降りて施設へと向かった。入場料は16NZドル(1NZドル=約85円)と割高であるが、保存トラムにも乗車できるのでよしとしよう。
@機関車の展示もあり -
施設内では、特別運転をしていた2階建てトラムが運転を終えて車庫に入るところであった。しかしそれを興味深そうに撮影しているのは数人だけであり、たくさんいる家族連れは消防車もどきの乗り物などの方に興味があるらしい。
@もう少し早く到着していれば、これに乗れたらしい -
展示物をそそくさと見終えて、施設の正面にあるトラム乗り場へと向かった。これから乗るのは、赤色の車両である。いそいそと乗り込むと、すぐに出発した(出発は15分毎)。
ガイドブックによると、このトラムは「動物園まで」となっている。しかし、動物園は行き違い設備のある途中駅でしかも乗降客はほとんどなく、線路はその先まで続いていた。そして終着駅近くには、MOTATの別館として飛行機関係の展示館があった。
なおトラムであるが、到着時にはトロリーポール(集電装置)を交代させなければならないようである(車両の後方で集電するため)。
@全員注目 -
飛行機関係の展示物を見てから、再びトラムでMOTATへ戻った(復路は緑色の車両)。
バス停で市内へ戻るバスを待っていると、バスの時刻などを聞いてくる人がいる。私は「わからない」と答えたが、別の人(現地の人)があれこれ答えてくれた。質問した人はギリシャから来ているといい、私は英語で「今日初めてニュージーランドに来たので」と言い訳めいたこと言って日本から来たことを話すと、流暢な日本語で「日本のどこからですか?」と返ってきた(その後の話は省略)。色々な人がいるものである。
市内へ戻って安ホテル(室内にはテレビもアメニティもないが、4千円未満)に荷物を置いてから、念のためブリトマート駅へ行ってみた。しかし、やはり工事中であった。
@何かをしている模様 -
さて、ニュージーランド初の晩餐であるが、残念哉この国は英国人によって入植されたため、旨いものがないという宿命にある。それでも多少は「らしく」するため、スーパーで惣菜とニュージーランド産の赤ワインを買い、近場の店でフィッシュ&チップスを買って部屋に戻った。
■2013.12.30
7時頃に宿を出て、ブリトマート駅で予約済みのバウチャーを見せてチェックインをした。時間が余っているので駅近辺を散歩したが、フェリー乗り場付近には以前使われていたであろう引込線が残っていた。
@鐵ネタは見逃さず -
天気は晴れ模様であるが、先に示した通りこの駅からは乗れずしばらくは代行バスとなってしまう。出発時刻は7時50分であるが、1台のバスに全乗客が乗れるはずはない=ある程度の人数が揃えば早発するバスもあるだろう、ということで、少し早めに指定されたバス乗り場(駅の東側)へと向かった。
未乗区間が出来てしまうのは残念ではあるが、「バスのノーザンエクスプローラー号に乗れる」と思えば、珍しい経験であると言えよう。
@バスバージョン -
案の定、1台目のバスは7時34分頃に出発した。市街地を過ぎて高速のような道路を走り続けるが、右手に沿う線路上では保線用の車両が何やら作業をしているのが見える。
パパクラまでの道のりは、約35分であった。ホームには、ウェリントン行のノーザンエクスプローラー号(今度は本物)がすでに入線している。編成は、[機関車]+[展望車]+[座席車]+[座席車]+[カフェ]+[座席車]、である(実質3両)。展望車と言っても吹き曝しであるので、使えるかどうかは天候次第である。
@やっと鐵旅に -
時刻表がないのでいつ出発するか不明であったが、列車は8時32分にゆっくりと動き出した。先ほどまでは晴れていたが、空はだんだん曇り模様になっていった。
パパクラ出発後、路盤はすぐに複線になっていたが、いくら貨物列車もあるとはいえ、1週間で3往復しかない路線にとって複線は贅沢である。9時18分頃に初めて停止中の貨物列車とすれ違ったが、その後はまた何ともすれ違わない。それどころか、何やら保線(?)の作業をしている有様である。
@何の作業かは不明(展望車より) -
10時01分、沿線では比較的大規模な都市であるハミルトンに到着した(しかし乗降客は数人程度である)。10時09分にドアが閉まったが、信号が変わって出発したのは10時14分であった。時刻表によると、定刻は10時15分発のようである。しかし、基本的に「予約済みの客が揃えば早発する」こともあるようであった(あとで時刻表を確認すると、パパクラ発の予定時刻は8時40分であった)。
10時51分にオトロハンガを出発してからは、次第に丘陵っぽくなっていった。右にも左にも、見えるのは草地に羊(そして牛、時々馬)である。
@羊さんたち -
車内は8割ほど埋まっているが、多くは年配のカップルや家族連れである。少なくとも、バックパッカーのような風采の人は多くは見かけられない。
昼前になったので、カフェカーへ行ってみることにした。売っているのはサンドイッチや飲み物などしかないが、せっかくであるので「ラム肉のサンドイッチ」にしてみた。有色人種の店員は、支払いの後「ニホンジンデスカ?」と片言で聞いてきた。
@肉の後味はジンギスカン的 -
12時40分が過ぎ、そろそろループ線(Raurimu Spiral)が近くなってきたので、展望車へ行ってみる。このループ線は大規模なものであり、一部の人には有名なものである(詳細についてはRaurimu Spiralでネット検索してください)。
大きく蛇行してから、列車は右へ右へと迂回し始めた(ループの始まりである)。トンネルを過ぎると、なんとビデオを片手にしているファン(マニア?)のおっさんが1人いるではないか。どの国にも、物好きはいるものである。
@1日に1本しかない旅客列車を撮影するおっさん -
このループ線の良いところは、「トンネル部分が少ない」という点である。よって、「いかにも円を描いている」のを実感することができるのである。
列車は、勾配を登りながら右へと回り続ける。しばらくすると高台に出るが、ふと右下を見ると、さっきのおっさんの姿を小さく捉えることができた。
@彼も満足したに違いない(車の手前にある細いものが、先ほど走ってきた線路) -
ループの前後から若干の小雨模様になり、山間を走り続けた後、12時59分にナショナルパーク駅に到着した。しばらく停車し、13時07分に出発した(ネット上にある時刻表より8分も早いが、予約のない「飛び込み客」を待つようなことはしないようである)。
その後も、山間の中を快走し続ける。しばらくすると、左手に巨大な鉄橋が見えてきた。あちらも鉄道用のようであるが、橋の端には人が数人いてカメラをこちらに構えている。
@廃線跡でしょうか -
13時32分、オーアクニに到着した。田舎にある小さな駅、という感じであるが、ホーム上にはカメラを抱えた小学生くらいの現地の子ども2人がこちらにレンズを向けている。ループ線の近くにいたおっさんといい、この国はどちらかというと鐵的な人が多いのかもしれない(もしくは、ただ単に運行本数が少ないから珍しいだけ?)。
同駅を11分早発の13時34分に出発した後も、列車は田舎風景の中を快走していく。左手には、3,000メートル弱クラスの火山がいくつかあり、この路線の白眉な部分であるのだが、いかんせん曇り模様で火山はなかなかその全容を現してくれなかった。
@無念 -
かなりの時間(乗車時間の半分以上)を展望車で過ごしたが(ガラス越しではない綺麗な写真を撮るため)、それにも疲れたため、14時頃からは座席に戻って景色を眺めていた。疲れからしばらくウトウトとしてしまったが、15時過ぎにアナウンスがあったので展望車へ戻ってみると、今度は渓谷(というか崖)の連続になった。斜面は土がむき出しであり、島国らしくない景観である。
@一番最後に大きい崖があったが、それは撮影失敗 -
崖の連続を過ぎると、列車は平坦な地を走り続けた(かなり下ってきたようである)。ただし山間であろうが平地であろうが、辺りが羊や牛だらけであることに変わりはない。
16時20分頃、本日2本目の貨物列車とやっとすれ違い、16時27分にパーマストン・ノースに到着した。この駅からはウェリントンまでの中距離列車が平日に1往復運行しているが、本日は運休日であるため車両は構内に係留したままであった。
@次回(いつ?)はこれに乗ってみたい -
同駅を16時33分に出発。その後も放牧地の中を走り続け、パラパラウム着は17時50分。この辺りから、近郊列車(電車)と頻繁にすれ違うようになっていく(これには明日乗る予定である)。そのすぐ先のパエカカルキを過ぎると、右手には海が広がり始めた。
次第に路盤は高台に上がっていくため雄大な景色になっていくが、残念ながら曇り模様である。
@これまた無念(明日再チャレンジ) -
民家が多くなり、長めのトンネルを抜けると市街地となり、終着のウェリントンには定刻より8分遅れの18時33分に到着した。駅から歩いて10分程の所にあるホテルに投宿。今晩の食材もスーパー調達で、ローストラム、サーモン、チキン、赤ワイン、ビール(一応すべてニュージーランド産)である。
■2013.12.31
昨日とは違い、今日は抜けるような晴天である。
7時半過ぎにウェリントン駅へ行き、まずは近郊鉄道とバスの共通一日乗車券を購入した。
@観光日和(ウェリントン駅舎) -
この切符を利用してまずは近郊列車に乗る予定であるが、残念ながらマスタートン方面とメリング方面はオークランドと同様に保守工事中である(マスタートン方面は、そもそも一日乗車券では途中までしか利用できない)。よって本日は、ジョンソンビル方面とワイカナエ方面(後者は昨日乗車した区間と同じ)に乗ることにしている。
昨日乗車してきたノーザンエクスプローラー号が今日はオークランド行となって7時55分に出発するので、まずはそれをお見送りする。発車していく姿を動画で撮影していると、展望車にいた客がこちらに向かって手を振ってくれた。
@出発前 -
では近郊列車に乗車、といきたいところであるが、件の一日乗車券は「平日は9時以降の利用」となっている。しばらく時間があるため、まずは腹ごしらえである。
余談であるが、先に記した通りニュージーランドは英国領であったため「うまいものなし」である。逆に「まずいもの」はいくつか有名であり、恐らく最も有名なのが「スパゲティの缶詰」ではないだろうか。麺類を缶詰にしてしまうのであるから、当然歯ごたえは皆無になり、麺類とは言えない代物になってしまうとのこと。
駅構内にあったスーパーで惣菜パン売り場を見てみると、なんとパンの上にそれ(スパゲティの缶詰)とパイナップルという、「余計なもの2種類」を乗せたものが売っているではないか。物は試しで買ってみたが、確かに不味かった。温かいので何とか完食したが、そうでなかったら危ないところであった。
@左側は、海外にしては珍しいアイスコーヒー(と思って買ったら、コーヒー牛乳だった) -
9時前になったのでジョンソンビル行の列車が停まっているホームへ行き乗車したが、車内は私だけである。出発前に2人ほど乗り込んできたが、それでも閑散としている(出勤や通学と逆方向だからであろう)。2両編成の電車は、定刻の9時02分に動き出した。
「どうせ住宅街を走る近郊列車だろう」と思っていたが、列車は市街地を抜けるとすぐに高台に上がり、トンネルを抜けると山間の路盤を右に左にと蛇行をし始めた。箱根登山鉄道みたい、と言っては言い過ぎだが、予想外の展開である(気になる方は、グーグルマップでウェリントン近郊の地図をご覧ください)。
@車窓も楽しめる -
カーブが続くため、車輪はコーコーという音を上げ続けている。小さな駅にこまめに停まり、その度にちらほらと乗降客もいる。車掌も乗車しており、その人たちから料金を徴収している。そんな長閑な景色が15分ほど続いたが、急に景色が開け、住宅街と巨大なスーパーが現れて、終着駅であるジョンソンビルに到着した。
@晴天 -
復路も当然2両であるが、今度はそれなりに乗客がいる(4割程度の乗車率)。往路と同じように、小さな駅に泊まりつつウェリントンへと向かった。
さて、続いてはワイカナエ方面である。昨日すでに乗車した区間であるが、今日は「晴れている」というのが最大の違いである。
10時14分発の列車に乗ることしばし、左手には大きく海が広がり始めた。今日は展望車がないのでガラス越しの撮影であるが、それを補って余りあるほどの晴れ具合である。
@これほどまでにイメージが変わるとは -
この列車の終着であるワイカナエまで行ってしまうと待ち時間ができてしまうため、海が見えなくなるパエカカルキ駅で下車した。偶然降りた駅ではあるが、どうやら駅舎は鉄道関係の資料館になっているようである(残念ながら本日は休館日)。駅の近くには保存鉄道の車庫らしきものもあり、その近くには旧くなったSLも放置されている。どうやら鐵スポットのようであるので、暇があれば今度(だからいつ?)再訪してみたいところである。
@瀟洒な駅舎 -
11時13分の列車でウェリントンへ戻り、さて、続いての鐵ネタは一般観光客にも有名なケーブルカーである。
駅から歩いて15分ほどのところにあるケーブル乗り場に行ったが、なんと行列が大通りにはみ出るほどになっているではないか。仕方ないので、先に市内観光をすることにした。
旧政府公邸などを見てから、国会へと足を延ばす。入口があったので荷物検査をして入ってみたところ、無料ガイドツアーのカウンターに案内されてしまった。しかし急ぐ旅ではないので、そのまま受付をし、他の観光客と一緒に小一時間ほど国会内を巡り、英語での説明を受けた(ある意味、貴重な経験でもある)。
@国会外観(内部は撮影不可) -
予想外の見学も終わってからケーブル乗り場へ言ってみると、行列は先ほどの1/3くらい(50人程度)に減っていたので、そのまま並ぶことにした。15分ほど並び、切符(片道のみ)を購入してケーブルに乗り込んだ。
乗車してみれば、終点まではあっけない距離である。歩ける距離でもあるが、このケーブルは観光向けであるからこれで充分なのであろう(車の少ない時代は、重要な生活路線であったのだろうが)。
@ガイドブックによく紹介されているアングル -
その後は終点近くにあるケーブルカー博物館を見学し、ヴィクトリア大学の近くにあるバス停へと向かった。なぜならこの後ヴィクトリア山へ行く予定であり、大学近くのバス停からなら乗り換えなしで行けるからである(一日乗車券の本領発揮)。
バスに揺られること約40分、ヴィクトリア山に到着した。展望は360度あり、市街地、湾、飛行場、山並みが続いている。鉄道に乗っているばかりでなく、観光地に行ってみるのも悪くはないものである。
@写真では伝わりにくいですが… -
路線バスで市内へ戻り、街と海の博物館や国立博物館を見学し(鐵ネタはほとんどないが、無料なのがうれしい)、コートニープレイスの賑やかな通りを適当に散策し、スーパーで惣菜や酒を買ってホテルに戻った。
ホテルの部屋でふと気づいたのであるが、飾ってある絵がウェリントン駅ではないか。以前、ペナン島に宿泊した際に、ホテルに飾ってあった絵がケーブルカー(保守工事中で実物には乗れなかった)という経験もある。偶然ではあるが、ホテルの人は私が鉄道旅行をしていることは知る由もないので、不可思議なことである。
@またもや偶然 -
■2013.1.1
気が付けば新年である。今日はフェリーで南島へ渡り、それから鉄道でクライストチャーチへ行くこととなっている。
フェリーの出発時間は9時00分であるが、7時過ぎにはホテルを出て、有料のシャトルバスには乗らずに歩いてフェリーターミナルまで行くことにした。バス代をケチるというよりは、歩くことによって何かしら発見があるからである(これは国内旅行でも言えることである)。
案の定、ウェリントン駅を過ぎた辺りから、港湾付近に多数の引込線を発見することができた。その多くは使用されていないようであったが、一部はまだ現役であり、中には他の引込線とほぼ直角に交差しているところもあったりした。
@日本でも、松山市内で見られる(昔は西宮北口駅付近にもあった) -
なんだかんだでホテルから50分ほど歩き、ターミナルに到着した(ターミナル周辺も多数の引込線があったが、使用されているものはなかった)。
正月休みということもあり、チェックインは長蛇の列で建物の外まではみ出している。これには並ばない訳にはいかないので、しばし並んで乗船券を発券してもらった。
@インターアイランダー号(読んで字の如く) -
定刻の9時00分を過ぎ、巨大なフェリーはゆっくりと動き出した。日本のフェリーにありがちな「大広間」的なカーペット敷きの部屋はないが、各所に売店やパブがあり、朝食の時間帯ということもあってどこもかしこも行列であった。
出港後しばらくはデッキから景色を眺めたりし、時折船内の座席で休み、サンドイッチとビールで腹の虫を治まらせたりした。朝のうちは晴れていたが、南の方からだんだんと雲が多くなってきてしまっている。
@天気予報は雨(所により暴風雨)だったので、当たってきてしまった -
しばらくすると、残念なことに完全な雨模様になってしまった。
船内では子供向けのマジックショーが行われているが、30〜40人いた子どもたち(小学低学年くらい)は皆きちんと座っており、マジシャンに対する受け答えもしっかりしている。治安のいい国であるが、教育水準も高そうである。
その後、「左前方にイルカがいます」というアナウンスがあったが、残念ながら肉眼では見ることができなかった(私が出遅れただけでもあるが)。
時折大雨になり、南島のターミナルであるピクトンには12時12分に到着した。
フェリーのチェックイン時に大行列であったのを思い出し、ターミナルの写真すら撮らずに急いでピクトン駅へと向かった。一番乗りで駅にたどり着いたが、案の定すぐに行列となってしまった(乗客数はフェリーほど多くはないので、たいしたことはなかったが)。
@雨のピクトン駅 -
ピクトン駅の構内は広く、数両の貨物列車が係留されている。ホーム上で待っていると、12時30分過ぎにクライストチャーチからやってきた列車が入線してきた。機関車は重連である。車内は空いており(乗車率3割程度)、日本人団体客の姿も見られた。
編成はノーザンエクスプローラー号と同じであり、変更点は車両番号がA・B・C・DであったものがS・T・U・Wになったくらいである。
車内清掃のためすぐには乗れないため、再度ホームで待ち続ける。その間に機関車が付け替えられたが、今度は重連ではなく1両だけであった。
@さっき重連だったのは運行の都合上? -
ちなみにこの列車の座席であるが、横4列の縦16列の定員64人である。そのうち10列分は4人向い合せの固定ボックス席であるが、お一人様などにも対応できるように、6列分だけ回転可能な2人用の座席となっている。私のような一人旅の場合、ボックス席の一部に入れられてしまうとバツが悪いが、これなら安心である。ちなみに車内にあった雑誌によると、この車両は2013年のデザインアワード(ニュージーランド国内のもの)を受賞したらしい。
@他の乗客が乗り込む前に撮影 -
定刻の13時00分、8割ほどの乗車率で、列車は雨の中をゆっくりと動き出した。しばらく草原の中を走り、最初の停車駅であるブレナムには13時33分に到着し、2分後にすぐ出発した。
ブレナムを出発してから10分ほどすると、路盤はだんだん上り勾配になり、辺りの風景も雄大なものになっていった。ここまでの景色は北海道的であったが、こうなってくるとどこかしら大陸的な規模である。雨による寒さも忘れ、しばらくの間展望車からその景色を眺め続けた。
@広大な大地(日本にはない感覚) -
14時10分を過ぎると、その景色は「湖+白い物体の塊」というものに変化していった。車内誌によるとこの辺りは天然の塩田ということであり、国内で消費される半分以上もの塩がここで生産されるとのことである。水たまりの部分は、結晶のせいか所々ピンク色になっているところもあった。
@塩田 -
その後しばらく丘陵を走り続けると、左手遠くには海が見え始めた。その名の通り、「コースタルパシフィック」号の沿線風景として外せないものである。
14時55分、信号所のようなところで停止をした。どうしたことかと思って前方を見てみると、どうやら人員交代のようである(わざわざ乗用車で乗り付けていた)。あと30分も走れば次の停車駅であるのに、なぜこのような面倒なことをするのかは不明である。
@とにかく、ここで交代 -
出発時は雨模様であったがそれも上がり、次第に空は晴れになりつつある。
15時10分を過ぎる頃、左手に続く沿岸には岩が多くなっていった。よくよく見ると、その上でちらほらと黒くて動く物体がある。目を凝らしてみるとアシカのような動物で、他の乗客もその姿を写真に収めようと必死にシャッターを押していた。
@たくさんいる -
15時35分、カイコウラに到着した(「〜浦」みたいで、日本語のようである)。目の前が砂浜で、ホエールウォッチングの幟があり、観光客も大勢屯している。しばらく停車時間があるので、駅付近やホームを歩いてみる。機関車の近くも行ってみたが、先ほどの交代により運転手は女性になっていた。
カイコウラ出発後は、朝の時点が信じられないほどの晴れになっていった。展望車へ行き、あれこれと撮影をする。
@全区間雨でなくてよかった -
16時10分を過ぎたころから、路盤は海岸線と別れて内陸部へと入っていく。海がなくなってしまったので、被写体を羊へと変更した。
羊は至る所に余るほどいるが、遠くにいるのを写してもあまり絵にならない。しかし近くにいるのに限って、列車が近づくと驚いて走り去ってしまうので、彼らを写しても「お尻ばっかり」になってしまうのである。
@こんな風に
羊撮影に疲れた後は座席に戻り、ゆったりと車窓を眺め続けた。民家が多くなり、終点のクライストチャーチには定刻より5分早着の18時16分に到着した。
予約済みのホテルまでは3キロほどあり遠いが、この時期のニュージーランドは21時くらいまで明るい。治安も良いので、散歩がてらに市内を歩き、スーパーで食材と酒を買ってから宿へ向かった。
*旅行記および私の詳細については以下で。
「鐡旅」http://www2u.biglobe.ne.jp/~kokuden/tetu.htm
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