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 翌朝は6時ころ起床。熟睡、熟睡などである。昔、バァさんが「寝るほど楽はなかりけり」と口癖のように言っていたことを思い出した。昨晩あてがわれた部屋は6人部屋。しかしながら、こんな時期にイエメンを旅してまわろうという旅行者は稀有なのか、筆者1人で使用させていただいた。快適である。<br /> 改装中であるその寝床をあとにして、トレッキングガイドがくるしばしの間、外に出て朝のマナハの様子を楽しんだ。坂の下からエンジン音をあげて、坂の上にあるマーケットを目指しているであろうバイク、ホテルの隣の食堂みたいなものの中をチラリとのぞいたり。そんなこんなしているうちにガイド氏がやってきた。聞くと昨晩はカートを愉しみすぎて、ガイド仲間たちと夜通し話こみ、寝たのはなんと4時過ぎだとか。<br /> ホテルで用意された朝食を胃に流し込み、元気いっぱいにトレッキングに出発です。トレッキングの起点まではバイクタクシーで。大の大人3人を背中に乗せた鉄の馬は、非力さ故、悲鳴ともつかないエンジン音を轟かせ、山道をグングン上ります。バイタクにまたがること数分、トレッキングの起点に到着。さあ、これから悲鳴を上げるのはバイクに代わって、オッサンです。<br /> はじめは砂利道を一歩一歩かみしめるようにのぼり、それでも日頃の不摂生が祟ってか、すぐに息が切れる。もちろん数時間しか寝ていないガイド氏はといえば、それはもちろんそんなことはなくペースも乱さず黙々と登っていく。途中、脇道に入り、テイステラス(?)風のところを行く。眼下には素晴らしい景色。途中、水が湧き出ているところに腰を下ろし、しばしの休憩。顔を洗ったり、水を飲んだり。自分の体力のなさに情けなくなる。<br /> さらにトレッキングは続く。広い草原の広場にたどり着く。1泊以上のトレッキングの場合はここにテントを張るらしい。日本人の10代の女の子も来たよとか話していた。たくましいなぁ。トレッキング初めて1時間30分位が経過しただろうか?自然の岩の階段をスタスタ降りるガイド氏に対し、コッチは膝ガクガク。オッサン弱し。まぁ、結局けがもなく(当たり前か)、無事トレッキングは終了したのであった。<br /> またガイド氏とバイタクに二ケツして、荷物が置いてあるホテルに戻るオッサン。今日の旅程は、ブラ自然保護区でおサルさんを見て、海辺のコーハの町で新鮮な海の幸を平らげることになっている。さあ、そんなにうまくいくのか。<br /> ドライバーのアブドゥルは出発早々、車をぶつけられご機嫌ななめ。しばらくは感情を全面に出した運転が続く。そんなアブドゥルの機嫌もすっかり良くなったころ、ブラ自然保護区に到着した。到着した時は姫路セントラルパークに似ているなぁと思った。車で入場ゲートをくぐり、料金を支払い、それから園内を見て回る。そんな感じだった。<br /> Bura’a Natural protected area <br />ここイエメンにきて初めて聞いた。Mohmmedが薦めてくれた。期待はしてなかった。ドライバーのアブドゥルは車を適当なところに止め、カートを愉しんでいた。一応、どのくらいここで時間とっていいのか聞くと「お好きなだけ」というので、オッサンはひとり、舗装された坂道を登っていく。クネクネした坂道を登っても登っても風景が変わらず、もう引き返そうかと思ったりもした。右側に川のせせらぎが聞こえる。おっ。思わずオッサンの目が輝く。そうだ、川で遊んじゃえ。子供だろうがオッサンだろうが自然は人間に対して平等であるべきだ。オッサンだって川に飛び込んだっていいじゃないか。<br /> オッサンは一度決めたら引けない性格。持ってきた海水パンツにコソコソ着替え、川へジャンプ。天然の岩の窪みを見つけ「わーい。お風呂みたーい」………むなしい。そう、虚しさだけが残る。恋人たちのペイブメントbyアルフィーが頭の中で自動的に再生される。ひとりだもんなぁ。いそいそと服を着替えて、来た道を引き返す。そーいやサルもあらわれないしなー。サルはカートを食べるっていっていたけど、結局わからずじまいだったなー。<br /> そんなことを考え、とぼとぼ来た道を戻っていると、イエメンの人たちが「おい。来た道を戻るんなら一緒に乗っていかないか?」と。思えば、ここを登る途中にアスファルトの舗装が行き届いていないところにタイヤがはまっていたのを見かけて、車を一緒に後ろから押したのを手伝った人たちだった。オッサンはお言葉に甘え、その車に同乗する。車内では飴をくれたり、カメラをいじらせてくれとかワイワイやって楽しかった。入場ゲートまで戻るとドライバーのアブドゥルがカートを愉しんでいた。イエメンの人たちが乗っている車から降りていたオッサンにびっくりするわけでもなく、「楽しかったかい?」と一言。「楽しかったけど、サルは見れなかったし、川での遊びも1人だけだからそんなに楽しくなかったよ」と答えた。すると、「サルなら、ほら、後ろにいるじゃないか」とアブドゥルが言うので振り返ってみてみると、本当にサルがいた。あんなに探したのに。近づくとサルは逃げる。去るものは追わずというが、コッチも追う、追う。だって、ずっと探していたから。カート食えー、ほらやるぞー。でもサルは一目散に山を駆け上り、見えなくなってしまった。「一緒に川で遊ぶ?」アブドゥルからの提案だった。オッサンはその提案に二つ返事でOKし、日本とイエメンのオッサン同士 仲良くパシャパシャ遊ぶ姿は異様でもあった。

オッサンひとり旅 イエメン 2013 夏 part3

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2013/08/25 - 2013/09/01

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mbira

mbiraさん

翌朝は6時ころ起床。熟睡、熟睡などである。昔、バァさんが「寝るほど楽はなかりけり」と口癖のように言っていたことを思い出した。昨晩あてがわれた部屋は6人部屋。しかしながら、こんな時期にイエメンを旅してまわろうという旅行者は稀有なのか、筆者1人で使用させていただいた。快適である。
改装中であるその寝床をあとにして、トレッキングガイドがくるしばしの間、外に出て朝のマナハの様子を楽しんだ。坂の下からエンジン音をあげて、坂の上にあるマーケットを目指しているであろうバイク、ホテルの隣の食堂みたいなものの中をチラリとのぞいたり。そんなこんなしているうちにガイド氏がやってきた。聞くと昨晩はカートを愉しみすぎて、ガイド仲間たちと夜通し話こみ、寝たのはなんと4時過ぎだとか。
ホテルで用意された朝食を胃に流し込み、元気いっぱいにトレッキングに出発です。トレッキングの起点まではバイクタクシーで。大の大人3人を背中に乗せた鉄の馬は、非力さ故、悲鳴ともつかないエンジン音を轟かせ、山道をグングン上ります。バイタクにまたがること数分、トレッキングの起点に到着。さあ、これから悲鳴を上げるのはバイクに代わって、オッサンです。
 はじめは砂利道を一歩一歩かみしめるようにのぼり、それでも日頃の不摂生が祟ってか、すぐに息が切れる。もちろん数時間しか寝ていないガイド氏はといえば、それはもちろんそんなことはなくペースも乱さず黙々と登っていく。途中、脇道に入り、テイステラス(?)風のところを行く。眼下には素晴らしい景色。途中、水が湧き出ているところに腰を下ろし、しばしの休憩。顔を洗ったり、水を飲んだり。自分の体力のなさに情けなくなる。
 さらにトレッキングは続く。広い草原の広場にたどり着く。1泊以上のトレッキングの場合はここにテントを張るらしい。日本人の10代の女の子も来たよとか話していた。たくましいなぁ。トレッキング初めて1時間30分位が経過しただろうか?自然の岩の階段をスタスタ降りるガイド氏に対し、コッチは膝ガクガク。オッサン弱し。まぁ、結局けがもなく(当たり前か)、無事トレッキングは終了したのであった。
 またガイド氏とバイタクに二ケツして、荷物が置いてあるホテルに戻るオッサン。今日の旅程は、ブラ自然保護区でおサルさんを見て、海辺のコーハの町で新鮮な海の幸を平らげることになっている。さあ、そんなにうまくいくのか。
 ドライバーのアブドゥルは出発早々、車をぶつけられご機嫌ななめ。しばらくは感情を全面に出した運転が続く。そんなアブドゥルの機嫌もすっかり良くなったころ、ブラ自然保護区に到着した。到着した時は姫路セントラルパークに似ているなぁと思った。車で入場ゲートをくぐり、料金を支払い、それから園内を見て回る。そんな感じだった。
Bura’a Natural protected area
ここイエメンにきて初めて聞いた。Mohmmedが薦めてくれた。期待はしてなかった。ドライバーのアブドゥルは車を適当なところに止め、カートを愉しんでいた。一応、どのくらいここで時間とっていいのか聞くと「お好きなだけ」というので、オッサンはひとり、舗装された坂道を登っていく。クネクネした坂道を登っても登っても風景が変わらず、もう引き返そうかと思ったりもした。右側に川のせせらぎが聞こえる。おっ。思わずオッサンの目が輝く。そうだ、川で遊んじゃえ。子供だろうがオッサンだろうが自然は人間に対して平等であるべきだ。オッサンだって川に飛び込んだっていいじゃないか。
 オッサンは一度決めたら引けない性格。持ってきた海水パンツにコソコソ着替え、川へジャンプ。天然の岩の窪みを見つけ「わーい。お風呂みたーい」………むなしい。そう、虚しさだけが残る。恋人たちのペイブメントbyアルフィーが頭の中で自動的に再生される。ひとりだもんなぁ。いそいそと服を着替えて、来た道を引き返す。そーいやサルもあらわれないしなー。サルはカートを食べるっていっていたけど、結局わからずじまいだったなー。
 そんなことを考え、とぼとぼ来た道を戻っていると、イエメンの人たちが「おい。来た道を戻るんなら一緒に乗っていかないか?」と。思えば、ここを登る途中にアスファルトの舗装が行き届いていないところにタイヤがはまっていたのを見かけて、車を一緒に後ろから押したのを手伝った人たちだった。オッサンはお言葉に甘え、その車に同乗する。車内では飴をくれたり、カメラをいじらせてくれとかワイワイやって楽しかった。入場ゲートまで戻るとドライバーのアブドゥルがカートを愉しんでいた。イエメンの人たちが乗っている車から降りていたオッサンにびっくりするわけでもなく、「楽しかったかい?」と一言。「楽しかったけど、サルは見れなかったし、川での遊びも1人だけだからそんなに楽しくなかったよ」と答えた。すると、「サルなら、ほら、後ろにいるじゃないか」とアブドゥルが言うので振り返ってみてみると、本当にサルがいた。あんなに探したのに。近づくとサルは逃げる。去るものは追わずというが、コッチも追う、追う。だって、ずっと探していたから。カート食えー、ほらやるぞー。でもサルは一目散に山を駆け上り、見えなくなってしまった。「一緒に川で遊ぶ?」アブドゥルからの提案だった。オッサンはその提案に二つ返事でOKし、日本とイエメンのオッサン同士 仲良くパシャパシャ遊ぶ姿は異様でもあった。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
1.0
グルメ
1.0
ショッピング
1.0
交通
1.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
レンタカー
旅行の手配内容
個別手配

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  • 朝起きて、窓を開ける。快晴。あのてっぺん目指してトレッキング。ちょっと不安で(体力的に)、でもちょっとドキドキ。オッサン不惑に近いのに、何やってんだろ?

    朝起きて、窓を開ける。快晴。あのてっぺん目指してトレッキング。ちょっと不安で(体力的に)、でもちょっとドキドキ。オッサン不惑に近いのに、何やってんだろ?

  • トレッキング中ー。昔、チェンマイの2泊3日のトレッキングに行ったのをなぜか思い出した。

    トレッキング中ー。昔、チェンマイの2泊3日のトレッキングに行ったのをなぜか思い出した。

  • ホテルそばからバイタクでトレッキングの起点のところまで。峠道をひたすら登る。エンジンの音がけたたましい。それでも朝の凛とした空気の中、自分は旅行してるんだと実感。バイタクに乗る、それだけで日常とは違う経験だから。旅の非日常を味わうことで、”今”の日常を見つめなおすきっかけとし、もって帰国後も毎日を充実したものにできる。<br />バイクを走らせながら撮影した一枚なので、うまく撮れてないが大目に見てください。 

    ホテルそばからバイタクでトレッキングの起点のところまで。峠道をひたすら登る。エンジンの音がけたたましい。それでも朝の凛とした空気の中、自分は旅行してるんだと実感。バイタクに乗る、それだけで日常とは違う経験だから。旅の非日常を味わうことで、”今”の日常を見つめなおすきっかけとし、もって帰国後も毎日を充実したものにできる。
    バイクを走らせながら撮影した一枚なので、うまく撮れてないが大目に見てください。 

  • さあ、記念写真も撮ってもらったし、トレッキングいくどー。

    さあ、記念写真も撮ってもらったし、トレッキングいくどー。

  • 黙々と歩くガイド氏。うー、待ってよう。心で思うが口には出せず。だって、男の子だもん。もう少し頑張るもん。でも疲れた。息が切れるー。

    黙々と歩くガイド氏。うー、待ってよう。心で思うが口には出せず。だって、男の子だもん。もう少し頑張るもん。でも疲れた。息が切れるー。

  • 水飲み場で休憩ー。ずっと休憩していたい。。。体力もう限界。どんだけ不摂生な生活を日本で送ってきたんだと思ったとか思わなかったとか。

    水飲み場で休憩ー。ずっと休憩していたい。。。体力もう限界。どんだけ不摂生な生活を日本で送ってきたんだと思ったとか思わなかったとか。

  • 水飲み場のそばの岩に腰かけて一枚撮りました。

    水飲み場のそばの岩に腰かけて一枚撮りました。

  • ガイド氏はfacebookへのUPを忘れません。イエメンでもfacebook人気なんだー。不思議だなー。

    ガイド氏はfacebookへのUPを忘れません。イエメンでもfacebook人気なんだー。不思議だなー。

  • この岩の階段、きつかったー。足もうガクガク。

    この岩の階段、きつかったー。足もうガクガク。

  • ガイド氏は「今日のガイド」のことを写真アップロードするんだろうなー。よくこの格好でトレッキングできるよなー。

    ガイド氏は「今日のガイド」のことを写真アップロードするんだろうなー。よくこの格好でトレッキングできるよなー。

  • マナハを後にして、ブラ自然保護区に。<br />まずはひとりでパシャパシャ。むなしいでしょ?それが何か(笑)<br />あとでドライバーのアブドゥルが一緒に入ってくれました。わーい。

    マナハを後にして、ブラ自然保護区に。
    まずはひとりでパシャパシャ。むなしいでしょ?それが何か(笑)
    あとでドライバーのアブドゥルが一緒に入ってくれました。わーい。

  • はしゃぐドライバー。

    はしゃぐドライバー。

  • 行きに車を押して手助けしたイエメンの人たち。帰りには乗せてくれました。いい人たちだ。

    行きに車を押して手助けしたイエメンの人たち。帰りには乗せてくれました。いい人たちだ。

  • 猿?

    猿?

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