2007 日本起源の場所への旅【その３】高千穂神社で夜神楽

2007/05/24 - 2007/05/25

ＧＷ明けに連休の代休を利用してバーゲンチケットを使ってお出かけをしてきました。宮崎の高千穂です。なぜに宮崎かというと一昨年に出雲に行ってからなんとなく、日本の起源、そう「古事記」、「日本書紀」の世界に興味を持ったからで、ぜひともそのストーリーの最初の舞台に訪れたいと思っていました。1泊2日となりました。
延岡で簡単に街中をブラブラし、名物グルメを楽しんだあとは、いよいよ高千穂をめざします。

天の岩戸を見た後は宿にチェックイン、その後は高千穂神社で行われている観光客向けの夜神楽を見ました。

エリア 高千穂・五ヶ瀬(宮崎)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 高速・路線バス JALグループ JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

夜は高千穂神社で行われている夜神楽に行ってきました。高千穂の夜神楽は重要無形文化財に指定されているのですが、毎年11月から2月にかけて各村々が秋の実りへの感謝と翌年の豊穣を祈願して行われています。その神楽は33番まである(33話まである）のですが、その中でも有名なものだけを選んで観光客用に演じられるのが観光夜神楽です。高千穂神社の神楽殿で行われ、入場料を払って中にはいると舞を行う舞台にはすでにたくさんの人がいました。
舞台の上には雲を表す天蓋がかざられています。そしてこの模様は村などによって違うそうです。

高千穂神社 寺・神社・教会

まずは第24番の手力雄（てぢから）の舞。これは天照大神が天の岩戸に隠れたので、力のある手力雄命が天の岩戸を探し出すために、音を聞いたり、考えたりする様子を表現しています。

続いては第25番の鈿女（うづめ）の舞。かの有名な話です。天の岩戸の場所がはっきりしたので、岩戸の前で面白おかしく舞い、天照大神を岩屋から誘いだそうとする舞です。

続いては第26番の戸取（ととり）の舞。天の岩屋も岩戸の戸も所在がはっきりしたので、手力雄命が岩戸を取り除いて天照大神を迎え出す舞で、勇壮で力強く舞う舞です。

最後に演じられたのが第20番の御神躰（ごしんたい）の舞。話だけ言ってしまうと、イザナギ（男性の神様）・イザナミ(女性の神様）が夫婦円満を象徴する舞い、となるのですが、ちょうど神楽でも一番眠くなる2時〜3時に舞われる舞、で盛り上がる舞いでもあります。

まずはイザナギ、イザナミが仲良くお酒(どぶろく）を作っています。そしてできあがったお酒を仲良く二人で分け合って飲んでいるのですが、だんだんとお酒が回ってしまいます。

すると酔っぱらってしまったイザナギがイザナミの目を盗んで徘徊をはじめ、客席へと下りて、女性のお客さんを探し始めます。そして見つけると手を取りお話などをはじめるのです。まさに浮気ですね。

ふと、イザナギがいないことに気づいたイザナミは浮気をしているイザナギを見つけ出し、連れて帰ります。そして再び、お酒を飲み出すのですが、今度はイザナギが酔っぱらってねてしまいます。すると

今度はイザナミが寝ている隙を狙って、客室に下りて男性のお客さんを物色し、その場所に行って話をしたりするのです。ふと起き出したイザナギはイザナミがいないことに気づき、浮気の現場を見つけ出します。

ということで再び家に戻った二人は、仲良くお酒を飲み始めます。酔いが回ってきて、飲む量も増えてきて。二人とも完全に酔っぱらってしまいます。

だんだんと気持ちよくなってきたのでしょうか、二人の距離は近くなって、ついには抱擁をはじめてしまいます。（ところでこの舞を演じているのは男性同士なのかちょっときになります＜苦笑）

最後はこんな風にイザナギにイザナミが覆い被さって、愛の営みをはじめてしまうのです。（なぜ女性のいざなみが上なのかは分かりません＜笑）
昔はこれよりももっと過激に演じられていたそうで、言わば、昔の娯楽の一つ、という側面もあったのでしょう。なかなか興味深いところではありました。

神楽が終わり外に出ると雨がぽつりぽつり。。。高千穂神社の本殿が見えます。

高千穂神社 寺・神社・教会

高千穂神社の前にはこんなオブジェがありました。これは鈿女の舞のオブジェなのですが・・・やっぱり笑いというより怖いなぁ。。。夜見ると。

高千穂神社 寺・神社・教会