2013/05/05 - 2013/05/05
7位(同エリア49件中)
エンリケさん
南イタリア・ナポリ旅行4日目後半。
午前中に古代の都市遺跡ポンペイを見学した後は、ナポリの北約30kmに位置する近世ナポリ王国の王宮が残る街カゼルタへ。
時のブルボン家が造らせた王宮と庭園はフランスのヴェルサイユ宮殿を参考にしたもので、その広大さとバロック様式の豪華さに、ただただ圧倒されるばかり。
そんなダイナミックな美の中にも、落ち着いたシンメトリーな空間が随所に散りばめられていることを発見。バロックの動的な美とともに、その対極にある均整のとれた静かな美も堪能することができました。
<旅程表>
2013年
5月2日(木) 成田→ミュンヘン→ナポリ
5月3日(金) ナポリ→プロチダ島→ナポリ
5月4日(土) ナポリ→カプリ島→ナポリ
○5月5日(日) ナポリ→ポンペイ→カゼルタ→ナポリ
5月6日(月) ナポリ→ソレント→ポジターノ→アマルフィ→サレルノ
→ナポリ
5月7日(火) ナポリ→ミュンヘン→
5月8日(水) →成田
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
5月5日(日)
12時、最後に秘儀荘を見てポンペイ遺跡の見学を終えた後は、次の目的地カゼルタへ向かうべく、ヴェスヴィオ周遊鉄道のポンペイ遺跡駅へ。
秘儀荘から駅までの道中、日本人団体客のガイドをしていたイタリア人のおじさんが歩いていたので話しかけてみると、“ナポリ中央駅はドロボーがいっぱいいるから気を付けて”と言われました。
現地の方にも“ナポリ危険神話”は根強いんですね・・・。
駅に着くと、ちょうどいいタイミングでナポリ中央駅行きの電車が到着していたので、地下道を通って反対側のホームへ行き、なんとか間に合って乗車。
電車にはホームでアコーディオンを弾いていたチップ目当てのおじさんも乗り込んできて、ちょっとコワさも感じました。 -
途中停車する駅はこのように落書きだらけ・・・。
うーん、やっぱり治安はよくないのでしょうね。 -
12時50分、ポンペイ遺跡駅から40分ほどでナポリ中央駅に到着。
ここで、ヴェスヴィオ周遊鉄道の改札を出たところにある売店のカウンターで腹ごしらえ。
クロワッサンとオレンジジュースそしてエスプレッソのセットで3.8ユーロ(約500円)と、そこそこのお値段。
そういえば、この旅でエスプレッソを飲むのはここが初めて。
こんな名もなき売店のエスプレッソですが、芳醇な香りと味で、一口で飲み終わってしまうのが寂しいくらい・・・いや、一口で飲み終わってしまうからこそ美味しく感じるのか。
いずれにしても、“ナポリのエスプレッソはイタリア一美味しい”という評判は伊達じゃなかったですね。
そして13時20分発のイタリア鉄道でカゼルタへ。
駅のホームの打刻機は壊れていましたが、カンパーニア州の公共交通機関(船を除く)が無料になるアルテカードをもっていたので気にせずGO! -
14時、電車はカゼルタ駅に到着。
駅を出て歩いていくとすぐに、シンメトリーな姿をした王宮が姿を現しました。
何年か前、某不動産会社のCMにも使われた高貴なイメージのある宮殿に期待が高まります。
【某不動産会社CM】
http://www.proud-blog.net/blog/2009/08/cm-6f85.html
ところが・・・。 -
王宮は駅から出てすぐに姿は見えるものの、敷地が広大なため、なかなかすぐに入口にはたどり着けません。
5分ほどしてようやくたどり着いた正面入口の両側には、前日ナポリのヌオヴォ城で見たのと同じように、黒人たちの露天商が・・・。
“世界遺産にも登録されているブルボン家の美しい宮殿”を期待してきたのに・・・入口がこれではせっかく高まった気持ちも萎えてしまいます。
こんな状態を当局は放置しているのでしょうか。
某不動産会社もこれではCMをやめてしまいますね・・・。 -
と、あまりにも・・・な感の入口の様子に面食らったものの、気を取り直して建物の中へ。
最初の部屋がチケット売り場になっていて、ここでもアルテカードを提示して無料入場(本来なら11ユーロ=約1,500円)。
これでポンペイ遺跡観光や交通費とあわせて、1日でアルテカードの元は取れました(笑)。
順路に従い、中庭から中央の通路へと進むと、巨大な大理石の柱が立ち並ぶ天井の高い空間が。
あまり飾り気がなく質素な空間で、バロック様式といえどもさすがにすべての空間が派手派手というわけではないようです。 -
通路の一角にはナポリの国立考古学博物館でも見た、“休息するヘラクレス”像が。
よく見ると、左手に持つライオンの毛皮のかたちなど、国立考古学博物館のものとは微妙に異なっています。
現代の彫刻家が、レプリカをつくる際に微妙に変化をつけたのでしょうか。
【ナポリ国立考古学博物館の“休息するヘラクレス”】
http://4travel.jp/traveler/kissydney/pict/29086709/ -
14時30分、王宮内の通路を抜け、庭園入口に。
王宮の見学は後回しにして、まずは庭園から見ていきたいと思います。
しかし、入口から見える庭園はかなり広大で、終点の大滝は遥か向こう・・・。
しかも、庭園内は降り注ぐ日光を遮るものがなく、かんかん照りで暑そうです。
たどり着くのにいったいどのくらいかかるのやら。 -
20分ほど歩いて、庭園のちょうど中ほどにある、“養魚場”(Peschiera Superiore)と呼ばれる人口池までやってきました。
終点の大滝まではまだまだ・・・。 -
後ろを振り返るとこのとおり。
王宮がだいぶ小さく見えるようになりましたが、まだまだ半分程度。 -
“養魚場”はその名のとおり、こんなふうに様々な魚が飼育されています。
-
半分歩いて日射しがきつくなってきたので、園路の左端の木陰になっている部分を歩いていきます。
一方、元気のいい現地の方たちは園路の中央をずんずんと・・・。
この庭園、終点の大滝までは3kmほどあるそうですが、歩いている地元の方々や観光客の方々は途中で引き返したりせず、みんな最後まで向かっているようです。
数年前までは庭園内を走るミニバスがあったそうなのですが、2013年5月現在運休中。
欧州大不況による財政難の影響なのでしょうか・・・。 -
歩き始めてから30分後の15時。
養魚場の終点にある“イルカの滝”(Cascata dei Delfini)まで到達。
いかにも“バロック”という感じですね。
・・・そもそもこのカゼルタの王宮と庭園は、1733〜35年のポーランド継承戦争の結果、ナポリとシチリアをオーストリア・ハプスブルク家から奪取したスペイン・ブルボン家の王カルロ7世(スペイン王としてはカルロス3世)が、海からの攻撃を受けにくい内陸部に本拠地を置こうと、建築家ルイジ・ヴァンヴィテッリに命じてつくらせたもの。
建築にあたってルイジ・ヴァンヴィテッリは、カルロ7世の曾祖父であるフランス・ブルボン家の太陽王、ルイ14世の絶対王政の象徴ともいえるヴェルサイユ宮殿を参考にしており、そのバロック的要素が至る所に取り入れられています。 -
さらに15分ほど歩いて、“エオロの泉”(Fontana di Eolo)に到達。
23体の風の精の彫刻が置かれた、こちらもバロック要素バリバリの泉です。
・・・ここまでで庭園入口から2kmほど歩いたことになり、なんだか疲れてきて彫刻観賞もいい加減になってきました(笑)。 -
エオロの泉の上に登り、見渡すとこんな感じ。
終点の大滝まであと1kmほど。
なんとかがんばって歩いてみます! -
次の泉は、古代ローマ神話の豊穣の女神ケレス(ギリシャ神話ではデメテル)の彫刻が配置された“ケレスの泉”(Fontana di Cerere)。
もう疲れてきてじっくり観賞する余裕もないですね(笑)。 -
歩き始めてからちょうど1時間後の15時30分、最後の泉である“ヴィーナスとアドニスの泉”(Fontana di Venere e Adone)の向こうに、終点の大滝が間近に見えてきました。
ようやくたどり着いたなという感じで、手前の泉の方はろくな写真が残っていないですね(笑)。 -
終点の大滝(Grande Cascata)にもバロック要素満点の彫刻がたくさん。
ほかの観光客たちも、ここまでたどりついた証拠にと、彫刻群をバックに記念撮影に興じていました。 -
振り返るとこんな感じ。
小さくなった王宮がくっきりと見えますね。
王宮から真っ直ぐに伸びる園路を、1時間もかけてはるばる3kmも歩いてきたなあという実感が湧きおこってきました。 -
ヴィーナスとアドニスの泉の裏からパチリ。
某不動産会社のCMにも使われた、シンメトリーな姿が美しいお決まりの写真ですね。 -
帰りは庭園西側の木陰の道をずっと歩き、写真も撮らなかったので40分ほどで王宮に戻って来れました。
王宮の中にはカフェテリアがあり、ポンペイ遺跡の中のカフェテリアに匹敵するくらいの観光客価格だったのですが、さすがに1時間半以上も歩きっ放しで喉が渇いてしょうがなかったので、3ユーロ(390円)のぼったくり価格でペットボトルのオレンジジュースを購入。
こういうのを見ると、日本の観光地はまだまだ良心的なのがよく分かりますね(笑)。 -
ジュースを飲んで体力を回復した後、16時30分とすでに夕刻に差しかかっていましたが、最後に王宮内を見学してカゼルタの観光を締めたいと思います。
カフェテリアの近くにある2階へと通じる階段を昇っていくと・・・これまでの通路とはまるで違う、なんとも壮麗な空間が目の前に。
5階建てで1200部屋あるカゼルタの王宮のうち、一般に公開されているのは2階の36部屋のみとのことですが、その入口からして1階とはまるで違う、ここからは王家の空間なのでしょうね。 -
天井に描かれた円形の絵画も非常に豪華で優美な印象。
-
階段を昇って第一の間はこんな空間。
この兵士のヘルメットのようなオブジェ、ナポリのヴォメロの丘のサンテルモ城にもありましたが、何かの象徴なのでしょうか?? -
そして次は何か祭壇のような部屋。
庭園から王宮内に至るまでのこの間、あちこちシンメトリーな空間が多かったですが、この部屋は金の装飾も施されていて、まさにシンメトリーの美の極致、といった感じですね。
さて、ここから先はいよいよ王家の居室に入るのですが、残念ながら撮影は禁止。
まさしく“小ヴェルサイユ”とでも呼ぶべき、ヴェルサイユ宮殿を模したような豪華な居室の連続に圧倒されまくり。
実家のスペイン・ブルボン家の力もあるのでしょうが、現在の貧しい南イタリアのイメージと違い、絶対王政下のナポリのブルボン王家は相当な財力をもっていたのだなと改めて気付かされました。 -
17時45分、王家の居室や一部の部屋を使った現代美術のギャラリーなど、1時間ほどで2階部分の見学を終え、階段付近に戻ってきました。
最後にその壮麗な建築様式をパチリ。
振り返ってみると、庭園の最後の写真からシンメトリー7連発です(笑)。
ここまでくると呆れるほどのシンメトリーの嵐ですね。
実はまだまだほかにもここで撮ったシンメトリーな写真はあるのですが、そろそろこの辺で店じまいということで(笑)。 -
18時、カゼルタ王宮の見学を終え、外へ。
この王宮、出口は先ほどの庭園入口を右に進んでぐるっと回ったところにあるのですが、最初はどこから外へ出たものかよく分からず、10分ほど1階をさまよってしまいました。
王宮内には出口を示す案内もなく、分かりづらいので要注意です。 -
ぐるっと回って王宮正面(南側)に来てみると、入場時にたくさんいた黒人の露天商たちも店じまいしていなくなっていました。
・・・こちらの庭園では地元の人々がシートを敷いておしゃべりをしていたり、子どもたちがサッカーボール蹴りに興じたりしていて、平和な日曜の夕暮れを感じさせます。 -
カゼルタ駅に戻ると、18時20分発の電車が遅れているようで、しばらくホームで待ちぼうけ。
ヨーロッパ旅行で電車の遅延にあったのは、この日の朝のポンペイ行きヴェスヴィオ周遊鉄道でも短時間ありましたが、1999年にスペインのマラガで遭遇して以来実に14年ぶり(笑)。
やはり南欧クオリティというべきか。 -
結局18時20分発の電車はいつまで経っても来ず、18時54分発のナポリ中央駅行きに乗って帰ることにしました。
駅のアナウンスもいい加減で、発車数分前になって乗客がホームをあちらこちらに移動するちょっとした騒ぎになっていました(笑)。 -
車窓からカンパーニア州の田園風景を眺めていたら、再びヴェスヴィオ火山が。
一度見たら忘れられないその雄大なシルエットは、我が国の富士山と同じく、まさにナポリの象徴ですね。 -
19時40分、ナポリ中央駅に到着。
陽はすっかり傾き、もう夕焼けの時間になっていました。
前日降りるところを間違えて見られなかった、ポジリポの丘の夜景を見にいこうかとも考えたのですが、あの帰りの電車の恐怖が頭にこびりついていて、この時間では前日より遅くなるだろうと思い、結局断念。
タクシーという手もあったかもしれませんが、わたしは基本タクシーは使わない派なので、そこまでして行こうとは思いませんでした・・・。 -
この日は散々歩き回って疲れていたので、駅前にあるホテルに隣接しているレストラン、エットーレ(Ettore)で早めの夕食。
ナポリ2日目の夜に続き、2回目の利用です。
まずは前日カプリ島で会った日本人団体客の方から、イタリアはワインが安くてお薦めと聞いていたので、ハウスワインの赤のハーフ(1/2)を注文。
グラスとともに、ワインがたっぷり入った壺も出てきて2.5ユーロ(約330円)。
確かに安くて美味しいです! -
そしてナポリの海の幸、魚介のフリットを注文(8.5ユーロ=約1,100円)。
なかなかイケる味で、むしゃむしゃ食べていたら猫がおこぼれにあずかろうと近寄ってきました(笑)。 -
メインのパスタはボンゴレ(6.5ユーロ=約850円)。
2日目の夜に食べたのと違って麺が細く、日本で食べるのと同じような味ですね。
当然美味しかったですが。 -
最後はエスプレッソで締め(1.3ユーロ=約170円)。
一口で飲み終わってしまいあっさりというイメージですが、イタリアでは食事の最後はエスプレッソで締めることが多いそうです。
わたしも真似してやってみると、意外にも、いろいろな味が混ざり合っていた鼻と口の中がすうっと引き締まるようで、なかなかいい締めだと思いました。
ちなみにお代はコペルト(座席料)と15%のサービス料(チップに相当)を含め、トータルで23.3ユーロ(約3,000円)。
レストランで食べるとけっこういい金額になります。
・・・さて、ナポリの休日も残り2日。
翌日は映画の影響か、近年日本人にも人気の世界遺産、アマルフィ海岸へショートトリップです!
(アマルフィ海岸観光に続く。)
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この旅行記へのコメント (2)
-
- liberty-libertyさん 2013/08/08 11:26:53
- 圧巻のスケールと対称美ですね〜(^o^)
- エンリケさん、こんにちは!
毎日暑いですね〜(^o^;)
さて、今回も楽しく拝見させて頂きました。
私、あのCM見たことなくて(九州エリアでは放映されてないのかな)
この王宮は初めて知ったのですが
庭の端っこまで3キロですか(@o@)
私、先日佐世保で往復2キロの商店街を歩いたのですが
片道3キロって・・・・・どんだけ広いお庭なんでしょう(>▽<)
しかも広いだけじゃなくて
きちんと整備されていて
シンメトリーの設計や彫刻の美しさと調和して
素晴らしいお庭ですね。
そして宮殿
5階建てで1200室って(@o@)
本当にあるんだ〜、そんな建物・・・・・
おとぎ話の世界だけじゃないんですね〜(^o^)
次はアマルフィですか♪
これまた美しい景観の場所らしいですね(^o^)
旅行記、楽しみにしています!
- エンリケさん からの返信 2013/08/10 00:43:07
- ご訪問ありがとうございます。
- liberty-libertyさん
こんばんは。ご訪問ありがとうございます。
ヨーロッパの庭園は、左右対称といったような幾何学的な要素が取り込まれて美的表現となっているところが日本の庭園と異なるところですね。
日本人から見ると、禅寺の庭園のように、もっと精神世界の要素があってもいいな〜と思ってしまいますね。
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