2013/05/01 - 2013/05/01
375位(同エリア786件中)
Nanaさん
2013年GW、南米ペルーまではるばる旅立ってしまいました。
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5月1日(水)
クスコでのアトラクションと言えば馬だ。
クスコの郊外にもたくさんの遺跡が点在していて、それを馬に乗って巡るツアーというのが人気らしい。
我々も馬に乗ろう、ということで、まずは近くの遺跡を目指して歩き出した。
朝は路上にたくさんの物売りがいる。
水やサンドイッチ等、売っているものは様々だ。
その中でも、パンを売っている人が多い。
名物の「チュタパン」を買ってみた。
おばちゃんはニコリと笑い、小さなパンを2つオマケしてくれた。
このチュタパンは、おいしい、という人もいればそうでもない、という人もいる。
足で踏んでこねるそうで、嘘か本当か足の汗が味付けのポイントという。
顔よりもだいぶ大きな丸いパンで、表面にクッキーっぽい甘い生地が付いている。
パンが1日ですべて売れるはずもなく、また1日で食べきれるはずもないので、保存用のようだ。
食べるとパサパサしているが、ほんのり甘くておいしい。
ヤマザキのスイートブールにちょっと似ている。 -
遺跡に行く途中の土産物屋さんで、キーパカと水を買っていると、ちょうど「馬に乗せてくれる」というおじさんに声を掛けられた。
これ幸いと、付いていくことにした。
遺跡の脇を通る、地元道をおじさんの後について歩いて行くと、途中で出勤途中のアルパカ少女2人に出会った。
これは、民族衣装を着てアルパカを連れて、「写真撮ってください」と観光客に話しかけ、撮影料を取るという例のアレだ。
撮影をお願いすると、少女2人はニコニコと応じ、我々もなごやかに写真撮影をした。
しかし撮影が終わると、少女は急に不安そうな顔をして「マネー」「マネー」と口々に言いだした。
「マネー」の額は特に決まってないらしく、出したら出しただけ、というようだ。
少女2人は代わる代わる、我々1人1人に「マネー」と言って手を差し出してくる。
全員で合計5ドルほど渡したと思う。
これが適正なのかよくわからないが、出しすぎた、という気がしないでもない。 -
牧場に着くと、馬がたくさん用意されていて、先客も乗せられて出発していた。
とても大人しい馬のようだったが、道はいきなりぬかるみの登り坂だ。
我々も馬に乗って出発しようとしたら、なぜか前のセニョリータ2人組を馬が抜かそうとし、セニョリータの馬もそれを許さず、押し合いへしあい6人組になってしまった。
セニョリータはとても迷惑そうな顔をしているが、馬は我々の意志に関係なく歩いてしまうので、どうにもならない。
「ちょっとスピードを緩めて、4人組になろう」
と何度も挑戦するのだが、馬は好き勝手なペースで歩くし、手綱で方向を変えようとしてもたまにしか反応しない。
しばらく歩くと、大通りにぶつかった。
その大通りには、他にも馬を借りた観光客がいて、さらに合流し、大団体となってしまった。
後ろから来た馬は、とても鼻がかゆいらしく、私の足に鼻をこすりつけてくる。
くすぐったいし、何より鼻水がべったりつく。
それを見た馬の持ち主は、なぜか赤面して、「やめなさい」と英語で何度も離そうとするのだが、こちらの馬もやはり言うことをきかないのだった。 -
一瞬大団体となったが、我々はサクサイワマン要塞に立ち寄ることになり、すぐにまた元の6人組となった。
「ちょっと待てよ」
と我々は思った。
我々は、思いっきり好きに馬を走らせて、好きなところで好きにやりたい、そう思っていた。
しかし、現在は迷惑そうなセニョリータが一緒だし、ガイド兼馬担当がコースを決めるし、彼は「これを見るからここで降りろ」と指示を出しているのだ。
我々は不服であった。
ぱっと見たところ、このサクサイワマン要塞というものは、道路から見上げた上の方に岩がゴロゴロしてるだけだし、上まで登るの面倒だし、あまりいいことがありそうにない。
「これさぁ、おかしいんじゃないの」
我々はあからさまに文句を言い出した。
しかし、そう思っていたのはセニョリータも同じだったようで、彼女たちは要塞で馬を降りたあと、そのままどこかへ行ってしまい、その後会うことはなかった。
ぶつくさ文句を言いながらようやく要塞の上まで登り、岩石群の中に入ってみた。 -
すると、そこには驚きの風景が広がっていたのだった。
岩と岩の間が洞窟になっていて、先が見えないくらい続いている。
人工的にも手を入れて、岩石群の巨大迷路にしているようなのだった。
その中のひとつに、ガイドが入って行くので、我々も後についていった。
ガイドが流行りのi-phoneの明かりで内部を照らしてくれるが、それがなかったら真っ暗だ。
「すごい!!」「すごい!!」
先ほどの不満も忘れて、我々はすっかり気を良くしたのだった。
洞窟は無数にある。
「これは?」「これは?」
とガイドに尋ねると、
「ベリーディフィカルト」
だったり、入って行けたりする。
入って行ったはいいものの、出口がかなり上方で、梯子かロープでもないと登れなかったりする。
ぐるっと回ってみると、先ほどの出口部分に辿り着き、ついさっき入った洞窟を見下ろしたりできた。
本当に神秘的で、本当に探検しがいのある要塞なのだ。
この要塞は広大で、未だにすべての謎は解明されていないのだそうだ。
時間があったら、装備を整えて1日中ここを探検していたい、そう思った。 -
ガイド兼馬担当とも打ち解け、この要塞を後にし、「月の神殿」に向かった。
「月の神殿」・・・要塞でテンションが上がった我々は、その言葉に魅惑された。
とってもすごいものがあるに違いない、そう思った。
月の神殿の前には、広場があり、そこには地元の車がたくさん止まっていて、なぜか町内会的なイベントが行われている。
神殿で町内会は困る。
ここには馬も多くいて、馬観光のメインスポットであるようだった。
月の神殿の脇をぐるっと回って、入口のような場所に出た。
ここは、決められた場所以外はロープが張られていて、入れないようになっている。
入口から階段状になっている岩を少し登ると、右手に洞窟が見えた。
この中が「月の神殿」と呼ばれる場所であり、中には神聖な石のテーブルがあるという。
その石のテーブルに月の光が差し込み、何とも幻想的で神秘的な空間になっているそうなのだ。
「ここからは君たちだけで行くんだ。あと、神殿を傷つけないように靴を脱ぐんだ。また写真を撮ってもいけない」
今までにない厳格命令に我々は緊張した。
これから一体、どういう冒険が待ち受けているのだろうか。
靴を脱いで、暗い地下に入って行く。
「ムーーーーーー」
なんかおかしい。なんか声が聞こえる。
「ムーーーーーー」
入口からほんの10メートルくらい入ったところに、ちょっと開けた場所があり、ガイドが言った通り石のテーブルがある。
しかし、その上には白人3名が座禅を組んで、ひたすら
「ムーーーーーー」
と言い続けているのだった。
我々はひそひそと
「なんだこれ」
「ここで終わりか?」
「いやそんなはずはない」
我々は、座禅3人組の横をコソコソ歩きながら、奥への通路を見つけようとした。
しかし、薄暗くて見えづらい。
「なんだこれ」
「もうここで終わりかも」
「いやそんなはずはない」
我々は小声で大騒ぎしながら、最終的には「これ以上何もない」という結論を得て外に出た。 -
ガイドに確認したら、やはり石のテーブルの間で終わりだそうだ。
しかし、靴NG、写真NG、だが神聖な石のテーブル上での座禅OK、というここの基準は日本人には理解しづらいのだった。
外に出ると、我々のあとにもペルー人ぽい団体がやってきて、なぜか入口で中を覗き込み、なぜか入るのをあきらめ、なぜか宴会を始めるのであった。
我々は靴も履いて出発準備も万端だったが、ガイドは動こうとしない。
宴会組とのんびり話したりしている。
ここではこうやって宴会をするのが正式なのかもしれない、と思い始めた頃、ようやくガイドが動いた。
広場では相変わらず町内会が開かれている。
「名称と実物のイメージは必ずしも一致しない」
というのがこの月の神殿の感想であった。 -
ここから、また馬に乗ってある程度戻り、そこで終わりとのことだった。
馬は、我々を乗せると一斉に歩き出し、ぶつかり合い、それに伴い我々もぶつかり合い、一時騒然となる。
しばらく歩くと、今度はなぜか脇の有刺鉄線に体を寄せようとし、それに伴い我々の足も有刺鉄線すれすれになり、かなり怖い。
だが、ぎりぎりまで寄っても、決して足に棘が刺さることはなかった。
これもアトラクションの1つに組み込まれているのかもしれなかった。
「ここで終わりです」
と言われ、降ろされた場所は、見たこともない場所だった。
場所はクスコの街よりも小高くなっていて、眼下にクスコの茶色い街並みが見える。
我々はちょっとの間途方に暮れ、とりあえず「下に向かって」歩き出したのだった。 -
遺跡を抜け、公園を抜け、我々は最短距離でクスコへ降りることにした。
途中の街路樹に、人型のものが吊るされている。
よく見ると、本物の服を着せた布人形なのだった。
さらに進むと、他の街路樹にも人形が吊るされていた。
こちらは夫婦と思われる男女で、女性は赤ちゃんを抱えている。
我々はちょっと怯え、これが何なのかしきりに議論し、とりあえず写真を撮ってその場を後にしたのだった。 -
我々の行く道は、100%の地元道だった。
公園では子供たちがサッカーに興じ、大人たちはレジャーシートを広げてのんびりそれを眺めている。
坂続きの街並みには廃墟も多く、賃貸できますの文字があったりする。
だいぶ下って行くと、街並みもそれに伴い観光地的にきれいになっていった。 -
お腹が空いた我々は、途中で1件のイタリアン料理店を見つけた。
地元店っぽかったが、とても美味しそうだったので入ってみることにした。
中は、ちょっと暗くて古いが、レトロオシャレカフェのような内装だった。
お店のお兄さんが案内してくれ、しきりに「シーフードパエリヤ」を勧める。
どうやらお兄さんはスペイン語しか話せないようだ。
英語も危うい我々なので、本当に「シーフードパエリヤ」と言ったのかは不明だったが、とりあえずそれを4つ頼むことにする。
お兄さんはバレンティーノ・ロッシ似のイケメンで、ちょっと惚れそうになったが、生まれたばかりの赤ちゃんがいる妻子持ちであった。
お兄さんは、我々が気になるのか、たまにやってきては
「サラダはあっちにあるから」
「あと5分で出来上がるから」
「辛い唐辛子いる?」
と声を掛けてくれる。
出来上がった「シーフードパエリヤ」は「チキンのパエリヤ」だった。
鉄皿ではなく、普通のお皿に乗っている。
何だか馴染みのある味で、量もちょうど良く、ほっとする。
米は細長いインディカ米で、水分が多い割にはパラパラとあっさりしていてとても美味しい。
ペルーでも色々なレストランに入ったが、ここが1番と言ってもいいのではないか、というくらい美味しかった。
しかも値段は1人約10ソルだった。今まで食べたどのレストランよりも安い。
我々は大満足でお店を出て、その後ちょっと恥ずかしげにお兄さんに記念撮影をお願いしたら、快くOKしてくれた。 -
その後、我々はクスコの市場に向かった。
昨日のピサック市場の憂さを晴らすためだった。
今日は奇しくもメーデーで、お店は7割営業、といったところだった。
見ていると、以前見たのとは違うお店で、デカパカを見つけた。
小さな店の前でおばちゃんが半寝で店番をしている。
デカパカを見ていても、反応が薄い。
どうやらデカパカを見る人の大半は冷やかしで、実際に買うと思われていないようだった。
それでも値段は100ソルと安い。もはや買うしかない。
「これを買いたい」と言うと、おばちゃんはニッコリ笑って、足を折り曲げて脇に抱えていくといい、と言った。
その後、私はこの日の全行程をデカパカを抱えて行うことになった。
デカパカを抱えてミニパカの値段交渉をし(1匹なんと3ソルになった)、大量に買い込み、次の店へと向かう。
しかし、このデカパカは実はリャマであるようなのだった。
「グランデ、リャマ」
「グランデ、リャマ」
私が通る度、いろんな人がそう言うのだった。
とてもレアな買い物をした、そう思ってまたデカパカ店を通ると、なんと新しいデカパカが補充されていた。
案外、在庫までしっかり確保しているようなのだった。
他3人も、バッグやクスコサワー(お酒)、布製品等、昨日とは打って変わってイキイキと買っている。
やっぱりクスコ市場に来て良かった。 -
クスコ市場を出て、ワンチャック市場に向かった。
ここはお土産屋ではなく、肉や魚、野菜等が売っているいわゆる市場だ。
かなり大きく、野菜コーナーだけで1大部屋、肉コーナーだけで1大部屋、となっている。
建物の外には、衣料や日用品を売っている店も軒を連ねていた。
先ほどのお土産店と雰囲気は似ているが、売っているものは明らかに違っていて、生活感がある。
しかし、すでに夕方だったため、市場のほとんどはすでに店じまいだった。
我々も、なかなかここで買うものも見当たらなかったので、早々に市場を後にしたのである。 -
いったんホテルに戻ってお土産を置いたあと、クスコ最後の夜ということで、ついにアレを食べよう、ということになった。
アレというのは、「クイ」という名前のネズミだ。
―アンデス地方で昔から食用とされているクイ(テンジクネズミ)。お腹にハーブを詰め込んで窯焼きするのが一般的だが、場所によっては開いて焼いたクイ・チャクタードも。祭など特別なときに味わう。
と、「地球の歩き方」には書いてある。
ペルー人にとって、クイはごちそうであるようだった。
写真で見たところ、大きなモルモットといった感じで、なかなかかわいらしい。
お土産店では、リャマやアルパカ人形と一緒にクイ人形が並べられていて、愛玩なのか食用なのか、対応が難しいところだ。
アルマス広場近くのレストランに入って、クイを焼いたものを頼んでみた。
我々は4人だったが、頼んだのはクイ1皿と飲み物だけだ。
ウエイターはとても怪訝な顔をして去って行った。
こういったものは少しずつ頼んで様子を見るのが正解、と我々はこの旅行で悟っていたのだった。
クイは茶色く丸焼きになっていて、お腹には例の緑色の香草ペーストがたっぷり塗られている。
食べてみると、けっこうクセと臭味のある鶏肉、といった味わいだ。
香草ペーストが臭味を消す役割になっているようだが、香草ペーストに飽いてくるとその香りを突き抜けて臭味が届く。
付け合せのポテトがとってもおいしい。
クイ→ポテトで休み、クイ→ポテトで休み、というサイクルで食べていく。
今まで若干迷惑と思っていたポテトがこんなに美味しいと思ったのは初めてだった。
「だいたいこんなもんだろう」
と、我々は大いに満足して店を後にしたのだった。
→(7)に続く
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