2013/10/19 - 2013/10/20
40位(同エリア1231件中)
コージ☆さん
「歌島は人口千四百、周囲一里に充たない小島である。」…『潮騒』の冒頭で紹介されている「歌島」こそ,作品の舞台になった伊良湖水道に浮かぶ神島です
若かりし頃『潮騒』を読んで,素朴な純愛に憧れたもので,その舞台を訪れて,「“しおさい”を聞きながら物語の世界に浸ってみたい!」と思いました
以前,フェリーで鳥羽から伊良湖岬へ渡った時に,神島が見えて「いつか,あの島へ渡ろう」と思って10年が過ぎてしまった…
煩悩に凝り固まった年頃になったせいか?,急にピュアなものを求めて純愛物語の舞台へ行きたくなって,文庫を片手に訪れることに…
【『潮騒』について】
三島由紀夫29歳の昭和29年に刊行された“青春純愛物語”で,三島の他の作品とは毛色が異なっていて,誰にでも読みやすい物語です
発表直後からベストセラーになり,アメリカでも『The Sound of Waves』として翻訳されベストセラーになりました
『潮騒』は,古代ギリシャのロンゴス作『ダフニスとクロエ』(エーゲ海のレスボス島が舞台の恋愛物語)にインスパイアされて書かれました(というか,物語のプロットはダフニスそのものだと,三島自身語っています)
『潮騒』と『ダフニスとクロエ』(岩波文庫)をあわせて読むと面白いと思います
ちなみに,国立西洋美術館の常設展示でジャン=フランソワ・ミレーの『春(ダフニスとクロエ)』が見られる(ハズ)
→http://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0146.html
『潮騒』は,美しい物語だけに5回映画化されていて,吉永小百合や山口百恵らがヒロイン(初江役)として出演しています
『潮騒』の映画化
第1作 昭和29年 東宝 青山京子・久保明
第2作 昭和39年 日活 吉永小百合・浜田光夫
第3作 昭和46年 東宝 小野里みどり・朝比奈逸人
第4作 昭和50年 東宝・ホリ企画 山口百恵・三浦友和
第5作 昭和60年 ホリ企画 堀ちえみ・鶴見辰吾
※旅行記のコメント中,作品からの引用や,場面の説明箇所は〔 〕で表記しました
- 旅行の満足度
- 5.0
-
【鳥羽マリン・ターミナル】
JRや近鉄の鳥羽駅から徒歩5分ほど
「マリン・ターミナル」と命名しておきながら,時刻表などで,この港は「佐田浜港」と書かれていて分かりづらい! -
【鳥羽マリン・ターミナル】〜待合室にて
もう40年近く前の映画なのに…
百恵ファンだった方は,(恥ずかしがらずに)ぜひ記念撮影しましょう!
神島へ渡る道中『潮騒』を読みかえしてみましたが,今でも色あせた感じを受けなくて,「やっぱり純愛だよなあ」と,年甲斐もなく感動! -
【鳥羽マリン・ターミナル】〜神島のリーフレット
神島は,鳥羽の北東14km,伊良湖岬の西3.5kmに位置し,面積は1k?もなく,周囲は4km弱,182世帯440人が暮らしてる漁業の島です
※鳥羽市の公式サイト
→http://www.city.toba.mie.jp/kikaku/ritoushinkou/kamishima/html/kamishima.html
※鳥羽市観光情報サイト(離島のパンフなど)
→http://www.tobakanko.jp/modules/pamphlet/ -
【鳥羽・佐田浜港】
「おーこれに乗っていくのかぁ!ちょっと古い感じが旅情があっていいねぇ」って乗り込もうとしたら,船員さんに止められました
神島行きは,この船じゃないそう… -
【鳥羽・佐田浜港】
ちゃんと乗り場案内があったのに見てなかった… -
【鳥羽市営定期船〜神島航路】
これが神島行きの船
格好よくて速そうだけど,現代的でなんか旅情がないなぁ…
※鳥羽市公式サイト(運行ダイヤなど)
→http://www.city.toba.mie.jp/teikisen-kanri/unkou.html -
【鳥羽市営定期船〜神島航路】
コックピット!?もデジタル化されてる… -
【鳥羽市営定期船〜神島航路】
乗船すると,郵便カブが!
離島だねー -
【鳥羽市営定期船〜神島航路】
ふつうの土曜日の午後で,島の住民と観光客それぞれ20名程度乗っていました -
【鳥羽市営定期船〜神島航路】
この日は海況がいまいちで波がうねっていて,船がちょっとしたジェットコースターみたいで楽しかった!
向こうのピラミダルな島が,目指す神島!
宮古島近海の「大神島」に雰囲気が似てるかな?
大神島の旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10756367 -
【神島港】
いよいよ入港
何が待ち受けているんだろう… -
【神島港】
この日は,曇りで小雨がパラついたり晴れ間が出たりで,海況もよくないし漁は休みかな? -
【神島港】
離島らしく,地元の方々が,自分あての船荷を運んでる -
【神島港】
到着後,あっという間に人気がなくなってしまし,ちょっと寂しい感じ… -
【神島港】
お昼まで時間があるので,とりあえず港周辺をブラブラ
今日は,この島泊りだから何の計画もなくのんびり -
【神島港】
この旅の目的どおりの看板が歓迎してくれました
【『潮騒』のメチャメチャ簡単なあらすじ】
神島の漁師「新治」は,恋愛を知らない純朴な18歳だったが,ある日見知らぬ少女「初江」に出会って心惹かれる
いつしか,二人は惹かれ合うようになり,初江は新治の嫁になりたいと願うが,二人の行く手には数々の障害が待ち受けていた
そんな紆余曲折を乗り越えて,ついに二人の純粋な願いは成就して,めでたしめでたし! -
【神島港】
観光案内板に映っていた島の全景
小さな島だけど,港・集落・浜・岩礁・山そして海!物語の舞台がすべてそろってるぅー -
【神島港】
メインストリートらしいけど,見かけたのは地元のおばちゃん数人だけ… -
【神島港】
港の近くに何やら積んである
土管の切れ端か建設工事に使うものかと思った… -
【神島港】
遠くから見ると,「死」って文字が列んでいるように見えて不気味…
よく見たら「やまかんむり/\」に「九」だったので,ひと安心 -
【神島港】
実は,これは「タコつぼ」 実物を初めて見ました
この島は,タコ漁が盛んで,作品にもタコ漁の様子が細かく描写されています〔第二章〕
三島は,実際に漁船に乗り込んでタコ漁を取材したそうです -
【山海荘】
港の散策後,昼食をとりに今日の宿へ
この島には,旅館や民宿が4・5軒しかなく,この「山海荘」が一番大きい旅館です
斜面にへばり付くように建っていて,どこが1階で玄関なのかウロウロしちゃいました(このガラス扉が玄関です)
映画ロケの際は,出演者やスタッフが島中の旅館・民家に分散して泊まり込んだそうで,この山海荘には浜田光夫や三浦友和ら男性陣が泊まったそう
※山海荘ホームページ
→http://www.sankaiso.net/ -
【山海荘】
この旅館で昼食(後述)を予約してあって,それを受け取ったらチェック・イン時間じゃないだろうから外で食べようと思っていたら,まだお昼の12時なのに,部屋に案内してくれました
まだ宿泊客の姿は見えません -
【山海荘】
八畳間に通されました(風呂・トイレ・歯ブラシ・カギなし,金庫・テレビ・浴衣・タオルあり)
高級じゃないけど,なんかいいねー ふすまのシミがまたいいね!
もしや,この部屋に三浦友和が泊まったかも?
(後で分かったのですが,山海荘は百恵・友和の映画の後に建て替えたそうです…) -
【山海荘】
これが,予約していた昼食
包み紙が,神社で厄払いした後にいただく授与品かと思った
真っ昼間からチェック・インした上に,お茶まで入れてもらって恐縮です… -
【山海荘】
袋を開けると,山海荘名物「タコかつバーガー」!
コロッケの中に,この島特産のタコ(の切れ端)が入った感じで,美味しかった!
でも,1個じゃ足りない!もう1個食べるか,サイドメニューが欲しかった… -
【山海荘】
この「タコかつバーガー」は,鳥羽市のご当地B級グルメ「とばーがー」シリーズの一品
「とばーがー」は,現在,全部で26種類あって,それぞれの地区・お店などの特産を活かしたものが認定されているそう
※とばーがー公式サイト
→http://www.city.toba.mie.jp/kanko/tobarger/home.htm -
【山海荘】
こういう旅館は久しぶりなので,昼食後は(誰も居ないし)館内を探索!
写真は共同洗面所(ここで,浴衣着て歯磨きしながら,隣に来た人に「こんばんは」とか「おはようございます」とか挨拶するんだろうなあって思ってたら,その通りになりました) -
【山海荘】
展望大浴場 外から丸見え!
ま,この島に来たら,そんなことは取るに足らない気分になるから大丈夫です -
【山海荘】
階段脇に吉永小百合の写真が飾ってありました
今年の6月,49年ぶりに神島を再訪した際の写真だそう
来年は吉永小百合主演の『潮騒』公開が50周年だからかな?
「年取っても,やっぱりキレイだねぇ…」 -
【山海荘】
廊下に色あせたポスターが…
映画は,この第5作以外は全て観たのですが,個人的には昭和29年公開の第1作(モノクロ)が,初江役の青山京子が素朴な感じで,“青年の純愛”映画にぴったりで最高だと思ってます
三島自身も,青山京子の起用と演技を褒めているほどです
ちなみに,(どーでもいいですが…)青山京子は小林旭の再婚相手です
吉永小百合も山口百恵もいいんですが,ちょっと“大物”過ぎて,作品の良さが薄れてしまい,ただのアイドル映画になってしまった感じ…
この,堀ちえみと鶴見辰吾が出演した第5作は映画化されたことすら!知りませんでした…
これから観ようとは思いませんが… -
【物語の舞台へ】
お昼からは,『潮騒』の舞台場面めぐりへ出発!
二人の物語は,ほとんどがこの小さな小さな島を舞台にしています(一部,新治が航海で出る場面は沖縄の運天港などが舞台)
写真は,観光パンフに載っていたマップ 1周所要2時間ほど -
【船揚場】
まずは,港の近くの船揚場(漁船を海から陸へ引き揚げる場所)からスタート
ここは,初江と新治の馴れ初めの場所
〔漁を終えた新治が,ここで,一人の見知らぬ少女(初江)を見かけ,じっくり初江を“検分”したが,二人の間に会話は交わされなかった−第一章〕 -
【銭湯】があった場所
宿のおかみさんに教えてもらいました
おかみさんが小さい頃は営業していたそうですが,今は喫茶店
むかしは,一般家庭に風呂がなかったので,新治らも通った場所 -
【銭湯】があった場所
普通のお家で,残念ながら銭湯の名残はありませんでした
〔この銭湯の湯槽で,宮田の照爺(てるじい,初江の父)の悪口を言っていた若者が,照爺にボコボコにされた−第十章〕 -
【時計台跡】
むかしは,島で唯一の時計だったそうな
今は,SEIKOがやけに低い位置に… -
【共同井戸】
島のあちこちに残っていて味わいがあるけど,今は海底送水管で水が供給されているそうです -
【洗濯場】
水道が各家庭に無かった頃は,皆さんここで賑やかに談笑しながら洗濯をしたそう
〔女たちは川端でやかましく喋り合いながら洗濯をした−第九章〕 -
【洗濯場】
〔誰もほとんどシャボンを使わないで,平たい石の上に布を伸ばして両足で踏んでいた−第十五章〕
※写真は,観光案内板に映っていたもの -
【寺田さん宅】
三島が執筆の際にお世話になったお宅
洗濯場から見上げた左手にあります
三島は,農林水産官僚の父を通じて,水産庁に「都会の影響を受けていない風光明媚な漁村」を探してもらい,この島へ取材に来ました
ギリシア(エーゲ海)に憧れていた三島は,この小島をエーゲ海になぞらえて潮騒を書いたのかも? -
【寺田さん宅】
三島が使った机が保存されていて,寺田さんのお家の方がいらっしゃる時は,見せていただけるかも?とのこと
この日は,残念ながらお家の方は不在でした
※写真は,観光案内板に映っていたもの -
【八代神社】
本殿へ向かう最初の鳥居
作品中,頻繁に登場する神社
元旦の夜明けに行われる奇祭「ゲーター祭り」で使用されたアワ(日輪に見立てた木の枝の輪)が奉られます(一度は見たい…)
※「ゲーター祭り」…鳥羽市観光情報サイト
→http://tobakanko.jp/modules/event/index.php?p=3 -
【八代神社】
神社の入口の鳥居
天気が良ければ,最高の眺めでしょう
〔歌島に眺めのもっとも美しい場所が二つある。一つは島の頂きちかく、北西にむかって建てられた八代神社である。−第一章〕 -
【八代神社】
最初の鳥居から眺めた集落
階段状に家々が密集していて,まさに軒を連ねている
むかしは,トタン屋根が多かったそう
中央に山海荘 左手の山には桂光院 -
【八代神社】
214段ある階段
18歳の新治は一気に登って行くけど,??歳のわたしは,休み休み…
〔二百段を一気に昇っても、すこしも波立たない若者の厚い胸は、社の前にあって謙虚に傾いた。−第三章〕 -
【八代神社】
「ここで,初江と新治が,神様にお祈りしたんだねー」と,不思議なことに,あたかも,二人が実在した人物のように思えてきました…
新治は,〔いつかわたくしのような者にも、気立てのよい、美しい花嫁が授かりますように!−第三章〕と,初江をお嫁さんにもらえるようお祈りする -
【八代神社】
拝殿(なのかな?)が,数十人がいっぺんに屋根の下に入れそうなめずらしい様式
新治が沖縄への航海に旅立つに際して,初江は,八代神社のお守りと〔これから毎日、新治さんの無事を祈って、八代神社におまいりします。私の心は新治さんのものです。−第十四章〕と書いた手紙を新治へ渡す -
【八代神社】
拝殿の壁には絵馬じゃなくてアワビ!
アワビの殻にお願い事を書いて吊すようです
物語の最終章,新治と初江の婚約が決まり,二人はこの神社へ御礼参りに来ます
〔神々はおねがいしたことを悉く叶えて下さった、と若者はまた心に幸福を呼びかえした。二人は永く祈った。そして一度も神々を疑わなかったことに、神々の加護を感じた。−第十六章〕 -
【八代神社】
伊勢神宮の唯一神明造を模倣したような社殿
御祭神は,綿津見命(わだつみのみこと,海の神様) -
【八代神社】
ここから伊勢神宮を遙拝
こんな小島にも遙拝所があるんだから,伊勢神宮の存在は大きいと感じました -
【灯台へ】
灯台へ向かう途中の「女の坂」あたり
このあたりは,〔出会頭に丈の高い女の妖怪が立っている伝説がある−第一章〕そうで,ちょっと不気味だった…
後でその話しを宿のおかみさんにしたら,おかみさんの知る限り誰も妖怪に出会ったことはないそう
ある夜,灯台長の家からの帰り,このあたりで,初江と新治は〔この次の休漁の日の午後に、観的哨で待合わせることだけを約束した。−第六章〕
第八章のクライマックスへの前奏 -
【灯台へ】
このあたりから,まさに“潮騒”が聞こえ始めました
潮と潮が絶え間なくぶつかり合ってゴーというような響きになっていて,海が生きているようでした
この作品の題名は,柿本人麻呂の万葉集歌「潮佐為に伊良虞の島辺漕ぐ舟に妹乗るらむか荒き島廻を(いほさゐに いらごのしまへ こぐふねに いものるらむか あらきしまみを)」からとられました
それにしても,物語の内容もさることながら,“しおさい”って響きがまた素敵で,あらためて三島の文才に感心しました -
【灯台へ】
海がゴーといっている中,小舟が大きく揺れていました
〔若者は松並木のあいだから、潮のとどろきの昇ってくる眼下の海をながめた。−第一章〕 -
【灯台へ】
あれ?あんなに近くに島が…
地図で確かめると,渥美半島の突端,伊良湖岬です
このあたりは,日本三関門の一つ「伊良湖水道」で,海の難所です
10年前,鳥羽から伊良湖岬へこの海をフェリーで渡った時に,神島が見えて「いつか,あの島へ渡ろう」と思い,今回ようやく実現しました -
【神島灯台】
ここも,物語に頻繁に登場します
新治が,お世話になった燈台長に捕れたサカナを持って行くのでした -
【神島灯台】
わぁ見えてきたー!シンプルだけど美しい形をしてる!
誰も居ないので,ゆっくり物語を味わうように昇る
〔燈台へ昇るコンクリートの段々の手前に、小さな畑を控えた燈台長の官舎があった。−第一章〕
残念ながら,今は官舎はありませんでした…
神島灯台は,伊良湖水道が海の難所であったため,明治43年に建てられ,わが国初の白熱電球を用いた自家発電による電気灯でした
「日本の灯台50選」に選ばれています
※「日本の灯台50選」〜一般社団法人灯光会
→http://www.tokokai.org/archive/index02.html -
【神島灯台】
物語のラストシーン,初江と新治が燈台長に婚約の報告をしに行き,燈台長のはからいで,二人は燈台の頂上で二人きりになる
二人の初々しく晴れ晴れした心境が美しい文章で描写されていて,「さすが,三島由紀夫!」って感じです
〔二人はお互いの頬を、触れようと思えばすぐ触れることもできる近くに感じた。その燃えている熱さをも。−第十六章〕
〔今にして新治は思うのであった。(中略)つまり闇に包まれているこの小さな島が、かれらの幸福を守り、かれらの恋を成就させてくれたということを。…−第十六章〕 -
【神島灯台】
〔眺めのもっとも美しいもう一つの場所は、島の東山の頂きに近い燈台である。−第一章〕
この灯台からの眺めは確かに素晴らしい!伊良湖岬も,通り過ぎる船舶もすぐ近くに見えます -
【神島灯台】
この灯台は,プロポーズにふさわしいロマンチックな場所として「恋人の聖地」に認定されたそう
せっかく物語の世界に溶け込んでいたのに,こういう俗っぽいものを見ちゃうと急に現実に戻って,「はい,はい,ご自由に二人だけの世界に浸って永遠の愛でも何でも誓ってくださ〜い!お幸せに〜!」ってヤケになるんだけど…あ,失礼しましたm(._.)m
あと一つツッコミを!NPOなのに「桂由美」って,どうも商売のニオイが…
ちなみに,恋人の聖地は現在全国に123カ所あるそうです
※「恋人の聖地プロジェクト」〜NPO法人地域活性化支援センター
→http://www.seichi.net/ -
【観的哨】
さ,気を取り直して,山道をアップしてダウンすると,突然,ひらけた場所に
「来たぁーっ!これ,これ!これが見たかったんだよー」
目に飛び込んできたのは,物語のクライマックスの舞台!
〔この白い廃墟は、周囲の人気のない自然の静寂の中に妖しく見えた。−第四章〕
知らない人がこの建物を見たらただの殺風景な廃墟としか思わないでしょうが,物語では,この建物が二度大事な舞台となります
一度目は,まだ二人が知り合って間もない頃,道に迷って観的哨で泣いていた初江と母に頼まれ焚き付け用の松葉の束を取りに来た新治が,偶然出くわした場面〔第四章〕,二度目は,すっかりお互いに惹かれ合って,嵐で休漁の日に待ち合わせをして愛を確かめ合った場面〔第八章〕 -
【観的哨】
〔「この家は何ですの?」「観的哨やが。大砲の弾丸がどっちへ飛ぶかを見たもんや、ここで」−第四章」
これは観的哨(かんてきしょう)と言って,戦時中に伊良湖岬から撃つ大砲の着弾地点を観測した軍の建物
築後90年近く経っていたので,最近,観光用に補強工事がされたそう
なお,「かんてきしょう」は一般的には「監的哨」ですが(観光案内板にもそう書いてある),物語では「観的哨」と書かれているので,この旅行記でも作品どおりに書くことに
おそらく,三島の書き間違いではなく,「監」だと堅く感じられて,作品のイメージに合わないと,センスで敢えて「観」の字を使ったのかも?? -
【観的哨】
個人的には,この建物が戦争の跡というより,美しい物語の晴れの舞台に感じられて,感激しきり!
まず,外観の眺めを堪能してから,いよいよ室内へ
初江と新治は,嵐の中ずぶ濡れになりながらも,待ち合わせ場所の観的哨にたどり着く -
【観的哨】
〔『牢屋みたいだな』と、黴の匂いをかぎながら新治は思った。−第八章〕
室内は,ホントに殺風景で冷たい感じ
床に焚き火ができるような穴が開いてる(誰かが焚き火をしたよう)
焚き火を挟んで,初江と新治は,生まれたままの姿で向かい合う…
〔このとき急に嵐が、窓の外で立ちはだかった。(中略)少女は二三歩退いた。出口はなかった。コンクリートの煤けた壁が少女の背中にさわった。「初江!」と若者が叫んだ。「その火を飛び越して来い。その火を飛び越してきたら」少女は息せいてはいるが、清らかな弾んだ声で言った。裸の若者は躊躇しなかった。爪先に弾みをつけて、彼の炎に映えた体は、火のなかへまっしぐらに飛び込んだ。−第八章〕
まさに!ここが,その現場!
自分がその場所に居ると思うと,鳥肌が…
〔若者の腕は、少女の体をすっぽりと抱き、二人はお互いの裸の鼓動をきいた。−第八章〕でも,〔「いらん、いらん。…嫁入り前の娘がそんなことしたらいかんのや」(中略)「今は、いかん。私、あんたの嫁さんになることを決めたもの。嫁さんになるまで、どうしてもいかんなア」−第八章〕
映画でも,この場面をどう撮るかが成否のカギだったかも? -
【観的哨】
1階から2階への階段
〔…久しぶりに来た観的哨からすぐかえるのが惜しく、荷物を一先ずそこに置いたまま、コンクリートの階段に足をかけた。−第四章〕この直後,上の方で物音が聞こえた -
【観的哨】
〔階段を昇ってゆくと、廃墟の二階の、硝子も窓枠もない広い窓が、落莫と囲んでいる海があった。−第四章〕
三島の描写どおり,窓が額縁になって伊良湖水道が一枚の絵となっています -
【観的哨】
2階の床には,雨水が溜まっている
〔大きな窓が三方にあいた廃墟は、すこしも風を防がなかった。むしろ風雨を室内へみちびき入れ、その乱舞に委せているようであった。二階の窓から見る見る太平洋の広大な景観は、視野を雨雲にせばめられていたが、いちめんに波が白い裏をかえして猛るさまは、その周囲が暗い雨雲のなかへぼかされているので、却って無限の荒々しいひろがりを想像させた。−第八章〕 -
【観的哨】
2階から3階(屋上)へ 物語では3階建てとなっていますが,現状は屋上付き2階建て
ここで新治は初江に“遭遇”し,初めて会話を交わす
〔泣いていた下駄穿きの少女は,泣声をやめて立ちすくんだ。それは初江であった。(中略)若者はこの思いがけない幸福な出会にわが目を疑った。−第四章〕 -
【観的哨】
屋上からの見晴らしがいい!
“しおさい”の響きと風と潮が目の前に
『潮騒』を読んでいない,映画を観ていない人は,読んで(観て)から訪れたら,ぜーったい感動するでしょう -
【観的哨】
南の方を見渡すと,弁天岬の向こうに菅島など伊勢湾に浮かぶ島々が見える
この日は,曇りで小雨がパラついたりしてたけど,どうせなら,『潮騒』の観的哨みたいに嵐になれば,もっともっと作品の雰囲気を味わえたかも!? -
【観的哨】
伊良湖岬の方を見ると,断崖が!
中央やや下の岩が,〔怒濤がしぶきを立てて打ちかかる高い岩の一つを、新治は指さして説明した。「あれが黒島や。鈴木巡査がそこで魚釣りしとって,波にさらわれたんや」−第四章〕 -
【観的哨】
見下ろすと,まさに「火曜サスペンス」
いや,そんなこと言ってる場合じゃない!
今は美しい物語に浸ってるんだから… -
【観的哨】
ここに居ると「もしかして,“わたしの”初江がどこからともなく現れて,いつしか二人は…」って予感が…
そんな妄想!?は,瞬く間に無惨にも踏みにじられてしまう…
オバちゃんの集団がワーワーガヤガヤ言いながら,接近してきたー
「もう,雰囲気ぶちこわしぃ!」
で,そそくさと観的哨を後に -
【カルスト地形】
これが目に飛び込んできた時は,けっこう圧倒されます
こんな小さな島に,こんな岩や断崖があるなんてー,変化に富んでる!
カルスト地形は,地理の教科書に出てきた用語ですが,石灰岩が二酸化炭素を含んだ雨水によって浸食されてできたもので,日本で有名なのは山口県の秋吉台 -
【神島小中学校】
小学校は作品にたびたび登場するのですが,「小学校が,この場所にあるのは地理的につじつま合わないなぁ」と思って,後で宿のおかみさんに聞いたら,作品に登場する小学校は,今の保育所(集落の上の方,八代神社の近く)の場所に在ったとのこと
中学生は10人もいないそうです -
【ニワの浜】
〔歌島の海女は六月七月にもっとも働らいた。根拠地は弁天岬の東側のニワの浜である。(中略)小さな入江は、その名の通り庭園の結構をもっていた。−第十三章〕
ここで,海女さんたちが,漁の合間に焚き火を囲みながら談笑したそう -
【祝が浜あたり】
石碑に「南無阿弥陀仏」とありました -
【弁天岬と祝が浜】
弁天岬あたりに新治の弟らがインディアンごっこをして遊んだ鍾乳洞があるらしいけど,宿のおかみさんの話しでは,岩が崩落して簡単には行けないそう
〔島の南端の弁天岬がかれらの西部劇の舞台である。岬の西側の岸は、石灰岩の岩ばかりで、それをつたってゆくと、歌島のもっとも神秘的な場所の一つである岩穴の入口にたどりついた−第十章〕と,描写されているので,是非,その岩穴に行きたかったけど,残念… -
【八畳岩】
小さな島に,巨大な岩 -
【八畳岩】
巨人が空手チョップ(古い!)をして割ったよう -
【古里(ごり)の浜】
この浜は,『潮騒』だけではなく,椎名誠の『わしらはあやしい探検隊』が賑やかなキャンプをした場所でもあります
宿のおかみさんの話しでは,夏は海水浴ができるけど,シャワーなどの設備は何もないそう -
【古里の浜】あたり
見事な岩だけど,地質学を知らないので,名前や形成された過程など分からないのが残念… -
【鏡石】
むかし,女の人たちが,この岩に油を塗って鏡の代わりにしたので,この名が付いた
見かけは,鏡でも何でもないんですが… -
【集落へ】
海と空以外,なあーんにもない
そこがいいね! -
【集落へ】
危ういバランスの上に建っているお家に興味津々 -
【集落へ】
ちょっと観察すると…
土台は,こんな石だけ! -
【集落へ】
漁師の島らしく,ブルーな家
2階の屋根が二重になっているのが面白い -
【集落へ】〜墓地
新治の父の命日に一家そろって墓参りに
〔墓地は村のはずれの浜つづきの低い崖の上にあって、満潮時の海は崖のすぐ下まで来た。斜面の凹凸が墓石に埋まり、ある墓は弱い砂地の地盤のために傾いていた。−第五章〕 -
【集落へ】
弁天岬とアイザキという岩礁 -
【山海荘】
ようやく集落へ戻ってきました
通常は,ゆっくり歩いても2時間のところ,わたしは4時間かけて一周しました
なにしろ,『潮騒』の舞台を味わいに来たので,感慨に耽っている時間が長かった… -
【山海荘】
ひとっ風呂浴びて,夕食だぁー!
いやいや,こりゃスゴい!食べきれないくらいのサカナづくし!
タイ・イシダイ・ワラサ・アジの刺身,カワハギの煮付け,タコの天ぷら,タイ汁などなど
せっかくだから!?日本酒もお願いしちゃいました(普段は飲まないのに…)
いつもは10分ちょっとで終わる夕食も,この日は1時間かけて食べ尽くしました!
これで一人前(一泊2食付きで\10,500) -
【山海荘】
「余は満足じゃぁ」 やっぱり,タコと伊勢エビが一番美味しかった!
ほろ酔いで,お腹パンパンになった上に,布団まで敷いてもらっちゃったので,夜9時に寝てしまう(子供かぁっ!)
夜の散歩するにも天気が良くないし,なにしろ,この島は夜遊びするような場所は一切ないので,夜はやることがない!
〔多くの刺戟に触発される都会の少年の環境とは違って、歌島には、一軒のパチンコ屋も酒場も、一人の酌婦もなかった−第二章〕 -
【山海荘】
翌朝は5時起床(外はまだ暗い)
早起きして海辺を散歩したら気持ちいいだろうと思ってたけど,あいにくの雨と風…
朝食の時間までヒマで仕方ないので,もう一度『潮騒』を読み返すことに
〔雨まじりの強風が夜中に吹きだし、悲鳴や笛のような響きは、海からも空からもきこえた。新治は床の中でその声をきいた。それだけで今日は休漁だということがわかった。−第八章〕
ここまでの嵐じゃなかったけど,物語のクライマックスは,こんな日だったのだろうと思いをはせました -
【山海荘】
待ちに待った朝食! -
【山海荘】
「あれぇ?汁物がないなぁ」って思ってたら,後からバーンって出てきました!
朝から満腹・満足 -
【ありがとう,神島】
奇しくも,この日10月20日は,最初に映画『潮騒』が公開されて59周年!に当たる日(全然キリのいい数字じゃないけど…)
それにしても,『潮騒』は,プロットこそギリシャの物語から援用しているけど,この島にあるものを残すことなく作品に取り込んで,日本独自の美しい物語を作った三島由紀夫っていう人は,なんという才能の持ち主なんだろう!って,あらためて感心したし,物語の世界にどっぷりと浸かり,素敵な島巡りができて,神様と三島に感謝!
今度は,夏に来ようっと!
※この後,大雨の中,御遷宮後の伊勢神宮に参拝しました
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この旅行記へのコメント (8)
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- のまどさん 2014/02/13 21:27:12
- 素晴らしい旅行記ですね
- コージさん、こんにちは。
初めまして。遅ればせながら拙ミャンマー旅行記にご投票いただき、ありがとうございました。
コージさんのおっしゃる通り「潮騒」は三島文学の中でも異質な人間賛歌で爽やかな気持ちで読める作品ですよね。ダフニスとクロエを下敷きにしながらも神島を舞台にオリジナル作品として完成させた三島由紀夫の調査力は卓越していますが、作品を何度も読み込み映画や観光局の情報などを取り入れながら島を歩いてこの旅行記を完成させたコージさんにも感服しました。
私も小説や絵にクローズアップした旅行記を書いてみようと思っておりますが、いかんせん取材が進んでおりません。
南米や熱帯など海外にもたくさんお出かけですね。今後の更新を楽しみにしております。
- コージ☆さん からの返信 2014/02/13 22:38:41
- 初めまして!
- のまどさん こんにちは
ご訪問ご投票とメッセージありがとうございます
のまどさんの旅行記のタイトル「黄金の笑顔〜」ですが,まさにそのとおりですね!わたしは,この正月にミャンマーへ行ったのですが,黄金の寺院と同じかそれ以上にミャンマーの人たちの笑顔に感動しました
あんなに笑顔が素敵な国って,なかなかないですよねー
ところで『潮騒』ですが,わたしの周囲の人たちに『潮騒』って読んだことある?映画観たことある?って聞いたら,意外にもほとんどの人がNOでしたので,あんな旅行記書いても,ただの自己満足だろうなぁって思っていました
そんな折り,のまどさんに,おほめいただいて嬉しいやら恥ずかしいやら…
純愛って歳でもないんですが,いい島でした
あの島を選んで,島の風物を題材に物語を創った三島由紀夫の才能にあらためて感服しました
“小説や絵にクローズアップした旅行記”っていいですねー
ただの観光旅行と違って,難しいけど,とても意義深い旅行になると思います
『潮騒』は,舞台が小さな島ですので,旅行記にするには簡単な方だったんでしょう
どんな作品を取材されるのか?のまどさんの旅行記も楽しみにしております
今後ともよろしくお願いします
コージ
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- サウスピーチさん 2014/02/11 07:33:45
- コージさんの初江とは出会えなかったですね
- コージさん、こんにちは!
ほんと、中年隊所属のコージさんが今更ながらピュアな純愛物語の舞台を歩きたいなんて、どうしたんでしょ? 何かの懺悔ですか?(笑)
日本文学は興味がなくて、ほとんど読んでないんですよ。
もともと子供の頃から本を読む子ではなかったし。
ここ15年くらいですかねぇ、本が面白くなったのは。
で、結局読んじゃうのは自分の好きな(欧州の)歴史小説が多いですw
私、「タコつぼ」は見た瞬間にすぐに分かりましたよ!
祖母の家が漁師をやっていたからかなぁ・・・。 (でも、タコは獲ってなかったと思うけど。)
それにしても、たこかつバーガーめっちゃ美味しそう♪ 他のとば〜が〜も美味しそう♪ こういうB級グルメ、大好きです。
あはは、最後までコージさんの初江は現れませんでしたね。 いや、あのおばちゃん集団の中にいたかもしれないのに・・・(笑)
でも、この島で暮らせば、夜9時就寝でピュアな規則正しい生活が送れることは間違いないですね!(^_-)☆ 如何ですかぃ?(笑)
「潮騒」は読んでいませんが、こうやって好きな本の舞台を巡りたいという気持ちは分かりますよ。 私の場合は、帚木蓬生さんの書かれた「聖灰の暗号」(十字軍に総攻撃を受けた異端カタリ派の実話を基にして書かれた小説)を読んだあと、ずーっと南フランスのモンセギュールを訪れたい、と思っています。(*^^*)
SP :)
- コージ☆さん からの返信 2014/02/11 12:58:12
- おめでとうございます!
- サウスピーチさん こんにちは!
わたしの掲示板に123番目の書き込みをされるのはどなたでしょうかって,面白がっていたらSPさんが当選しましたよ(すみません,子どもっぽい発想で…)
それはそうと,本人が忘れた頃に,『潮騒』旅行記ご覧いただいてありがとうございます(笑)
> ほんと、中年隊所属のコージさんが今更ながらピュアな純愛物語の舞台を歩きたいなんて、どうしたんでしょ? 何かの懺悔ですか?(笑)
中年隊所属ですが,心は少年のままですから!,日ごろ汚いオトナたちの世界に浸かっていると,たまにはキレイなものを求めたくなるんです(半分ホント)
> 日本文学は興味がなくて、ほとんど読んでないんですよ。
> もともと子供の頃から本を読む子ではなかったし。
> ここ15年くらいですかねぇ、本が面白くなったのは。
わたしもそうですねー
若い頃,そんなに本を読んでなかった(特に名作と言われるもの)ので,せっかく生まれてきたんだから,古今東西の“古典”とか“名作”とか言われるものを読まなきゃって,ダンテ・シェイクスピア・ゲーテなどを少しずつ読んでます
欧米の思想や芸術を知るには,聖書とギリシャ神話とシェイクスピアは必読だと思ってますけど,SPさんはどうお考え?
> 私、「タコつぼ」は見た瞬間にすぐに分かりましたよ!
> 祖母の家が漁師をやっていたからかなぁ・・・。 (でも、タコは獲ってなかったと思うけど。)
じゃあ,SPさんの前世は海女さんだったかも?
> それにしても、たこかつバーガーめっちゃ美味しそう♪ 他のとば〜が〜も美味しそう♪ こういうB級グルメ、大好きです。
美味しかったですよー
そういえば,「シェイク・シャック(Shake Shack)」ってハンバーガー屋さんご存知?NYで食べたんですが,マックの何倍も美味しくて,あれを食べにだけにNY行ってもいいかなぁと思うくらいです(マジで)
NY以外にチェーン展開してるのかなぁ?
> あはは、最後までコージさんの初江は現れませんでしたね。 いや、あのおばちゃん集団の中にいたかもしれないのに・・・(笑)
笑うなー!!こっちは,半分,期待してたのにぃ!
ま,純愛がそのへんにころがってるワケないですしねー(笑)
> でも、この島で暮らせば、夜9時就寝でピュアな規則正しい生活が送れることは間違いないですね!(^_-)☆ 如何ですかぃ?(笑)
いいんですけど,中年一人じゃ寂しすぎます,やっぱり“初江”が居ないと(笑)
三島由紀夫は,規則正しい生活がおくれて健康的だったって言ってます
> 「潮騒」は読んでいませんが、こうやって好きな本の舞台を巡りたいという気持ちは分かりますよ。 私の場合は、帚木蓬生さんの書かれた「聖灰の暗号」(十字軍に総攻撃を受けた異端カタリ派の実話を基にして書かれた小説)を読んだあと、ずーっと南フランスのモンセギュールを訪れたい、と思っています。(*^^*)
ダマされたと思って,ダマされてみてください
心が清らかになるでしょう!
簡単な内容ですし,日本文学だと思わないで,ただの“ものがたり”だと思えばいいかも
SPさんは,秘密結社とか異端とかお好きだそうですが,わたしも好きなんですよー
グノーシス,薔薇十字,テンプル騎士団,アーサー王,聖杯伝説,異端カタリ派,フリーメイソン…ワクワクしますねー
いま本棚見たら,そういうタイトルが並んでます(肝心の「異端カタリ派」(白水社の文庫クセジュ)は,買っただけで読んでなかった!)
そうそう,SPさんがイギリス行かれた時に,「SPさん!なぜテンプル騎士団ゆかりのロスリン礼拝堂に行かないのー?」って,ツッコもうと思いました
南仏は,そっち系の教会やら史跡がいっぱいで,旅行も楽しいでしょうね
SPさんが,南仏行く!って言い出したら,たぶん,ダンナ様にはあきれられるかも(笑)
帚木蓬生さんの「聖灰の暗号」チェックしますね
ありがたく貴重ですけど,迷惑な!情報ですねー(笑)
だって,日本神話とか読みたい本が順番待ちしてる状態なんですから!
長々とすみません
コージ
- サウスピーチさん からの返信 2014/02/12 00:28:40
- RE: おめでとうございます!
- > おめでとうございます!
って何事かと思いましたよ。(^^; おぉ〜、連番の123番ゲットですか! やったぁ♪
で、賞品は何でしょ? ブルガリの時計? それともやっぱり4トラだから、世界一周旅行かなぁ〜? あー、楽しみ♪ コージさんのことだからさぞ豪華なプレゼントを用意されていたことでしょう! いや〜、まさか何もないなんて有り得ませんよね? いつでも送って下さいね〜♪
> 日ごろ汚いオトナたちの世界に浸かっていると,たまにはキレイなものを求めたくなるんです(半分ホント)
普段はよほど悪いことやってるんですねー。
ま、何となく想像つきますが。(←ウソです。 ^^;)
> 欧米の思想や芸術を知るには,聖書とギリシャ神話とシェイクスピアは必読だと思ってますけど,SPさんはどうお考え?
実は私もそう思った時期があったんですが、それがまだ学生の頃だったもので、色々と理解するには難しすぎて、どれも読破には至りませんでした。(^^; シェイクスピアの方は、本よりもBBC放送のシェイクスピア劇場が面白かったかな。
> SPさんは,秘密結社とか異端とかお好きだそうですが,わたしも好きなんですよー
そうなんですか! 私は本当に趣味でかじる程度にしか知識はないですけど、コージさんは色々と詳しく知ってそうですねー。 史実を語っている本(というか、誰もそれが本当にあったかどうかなんて分かりませんが)も読みますが、私はそれを基にした小説も好きです。 すぐに感情移入しちゃうので、その中の世界でワクワクしながら読むのが好きなんです。
> そうそう,SPさんがイギリス行かれた時に,「SPさん!なぜテンプル騎士団ゆかりのロスリン礼拝堂に行かないのー?」って,ツッコもうと思いました
初めて行く国では、王道の観光をまずするのが私達の旅スタイルなのと、今回はイギリスは5日間だけだったので、ロンドンだけでも日にちが足りないスケジュールで・・・。 それに今回はテンプル騎士団よりもヘンリー8世ゆかりの場所に焦点を当てていました。 でもその中で、テンプル教会だけは絶対に行きたかったので、今回はそれで満足しました。(*^^*)
> 南仏は,そっち系の教会やら史跡がいっぱいで,旅行も楽しいでしょうね
> SPさんが,南仏行く!って言い出したら,たぶん,ダンナ様にはあきれられるかも(笑)
そうですね・・・。 最近は自分の趣味や写真をたくさん撮りたい旅は、一人で行く方がいいのかな・・・なんて思っています。 ただ、南仏であれば、夫は以前からモナコへ行きたい(F1関係で)と言っていたので、その辺で折り合いがつくかも。(^^;
SP :)
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- ちゅらさん 2013/12/14 10:28:05
- こんにちは!
- コージさん
素敵な旅ですね〜
「煩悩に凝り固まった年頃になったせいか?,急にピュアなものを求めて純愛物語の舞台へ」
いいですね〜☆
遠い昔に 忘れてきてしまった純粋な憧れを 思い出しました。
潮騒をドキドキしながら読んだこと...思い出し
一人、あれこれ感傷に浸ってしまいました(笑)
こんな、一人旅 いいですね〜 コージさんの文章も最高でした。
どこかにしまってある 文庫本(潮騒)を探して私も読み返してみようかな
ちゅら...
- コージ☆さん からの返信 2013/12/14 13:26:41
- うれしいー!
- ちゅらさん こんにちは!
さっそくのメッセージありがとうございます!
ちゅらさんのメッセージに感激してます!
というのは,周りの人たちに,「潮騒って読んだことある?」「映画観た?」って聞いたところ,意外なことに,ほとんどの人が「NO」でした
だから,「潮騒の旅行記を書いても,ピンとくる人は少ないでしょうし,マニアックな旅行記だなあ」と思ったのですが…
「でも,一人だけでも共感してくださる方がいれば,それでいいっかぁ」と,開き直りました
それに,いい年して”純愛”だとか旅行記に書くのは,なんか乙女チックで,こっ恥ずかしかったので,アップするのをためらっていたんですが,昨晩,酔っぱらって帰ってきた勢いでアップしちゃいました(笑)
ちゅらさんも,潮騒をドキドキして読まれたそうで,そんな素敵な読書体験をお持ちなら,ぜひ,文庫を片手に神島へ行きましょう!
今回は,天気が良くなかったのですが,夏に晴れたら海がきれいで,最高でしょう
しかも,季節によっておいしいサカナが違うそうですし
いまは,『ビルマの竪琴』を読み返してます
そう,今年はビルマ(ミャンマー)で年越しなんです!
ビルマは仏教国だし,帰国したら,300くらいあるわたしの煩悩も,5つくらいは消えるかも(笑)
それまでに,溜まりに溜まった旅行記をアップしなきゃ!
コージ
- ちゅらさん からの返信 2013/12/14 19:06:35
- RE: うれしいー!
- こんばんは コージさん
返信ありがとうございました。
こちらこそ、本での想像と、映画でしか見た事がなかった島を
リアルに見る事ができてとても嬉しく思っています。
> 周りの人たちに,「潮騒って読んだことある?」「映画観た?」って聞いたところ,意外なことに,ほとんどの人が「NO」でした
*どうして〜!びっくりしました! 早速、私も聞いてみようと思いました。
年越しは ビルマでしたか〜
ビルマの竪琴....
泣きましたね〜 いつ読んでも、観ても永遠に感動しますね〜
これもピュアな涙が止まらない傑作ですよね コージさんの旅が楽しみです。
仏教の聖地での年越し 素敵でしょうね☆
煩悩が減ったら 心だけでも少し若返りが出来そうですよね(笑)
ちゅら...
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