2013/05/28 - 2013/05/28
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MILFLORESさん
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今週はトレドの有名な Corpus Christi (キリストの聖体祭)です。
祭りのメインイベントになるカテドラルの宝、聖体顕示台を担いで街中を錬る行列(プロセシオン・デル・コルプス)は今年は5月30日ですが、他にも色々と催し物があります。その内の「第14回 トレド パティオ コンクール」を覗いてきました。
普段は中を見られない個人宅や集合住宅、市や州の建物内のパティオを一般公開しています。今年は5月27日〜6月1日 見学時間18時〜22時(土曜日は12時〜14時もオープン)
公開パティオは36。内30の一般住居のパティオがコンクール参加します。私は公開2日目に行ったので、まだ今年の優勝パティオは発表されていませんでした。
トレドのパティオは、ローマやイスラムなど古代文明や中世の時代から受け継いだ歴史遺産の一部です。特に、一般住居や宮殿など様々な建物がパティオを囲む形で建っていたアラブ文化が先例となり、今に至っています。トレド旧市街のほとんどの建物や史跡に、植物やタイル、噴水や井戸、アラブ時代の漆喰彫刻などで飾られたパティオがあるのです。
パティオと言えば真っ先にコルドバの白壁に花々がたくさん飾ってある華やかなパティオを思い浮かべますが、トレドのパティオはコルドバのに比べて華やかさは劣るものの、どこも落ち着いた居心地の良さを感じました。
家々がパティオ公開のためにオープンする18時から2時間ばかり散策して、36のパティオの内20を見ることが出来ました。
細い路地が迷路のように入り組むトレドの旧市街で、パンフレットとにらめっこして次のパティオ探しに苦労するのは、何も外の者ばかりではありません。トレド市民の多くの皆さんもパンフレット片手に散策していましたが、皆が「あっちでもない こっちでもない」と迷っていました。(笑)そんな人達と「○番のパティオどっちにありました?」「それ ここ曲がってすぐですよ」ってお互い教え合ったりして面白かったです。
しっかし・・・
石畳のトレド散策で、翌時の今日はふくらはぎの筋肉痛(涙)
過去のトレド旅行記もご参考にどうぞ。
http://4travel.jp/traveler/milflores/album/10325154/
http://4travel.jp/traveler/milflores/album/10407528/
- 旅行の満足度
- 4.5
PR
-
平日のため、今日は私ひとりです。
マドリード市内からトレドまでは南に約70キロですが、北部郊外の我が家からはマドリードを迂回するのに結構あるので約100キロの道のり。1時間弱のドライブで17時に到着しました。
車を停めた有料駐車場を出た所は見晴し台になっていて新市街が見渡せます。タベラ病院(ドゥケ・デ・レルマ博物館)が見えます。 -
ソコドベール広場に向かって歩く。
途中の土産物店軒先のバッグ。
もうすっかりどこの国のどの街にもある土産物になっちゃいましたね。 -
Plaza de Zocodover ソコドベール広場
トレド観光の出発点となる広場です。
広場の建物も聖体祭のためにお洒落していました。 -
Calle del Comercio コメルシオ通り
ソコドベール広場からカテドラルの方へ上がって行く通りの両側には商店が並び、いつも賑わっています。
そこもこんな風に飾られていました。 -
こんな立派なランプも吊り下がっています。
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観光客と地元民が行き交う。
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各建物、タピストリーを窓やバルコニーから垂らしています。
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トレド名物の菓子マサパンは、私は好きじゃないので買わない。
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イチオシ
コルプス・クリスティがトレド最大の祭りなのだということが分かります。
街中が綺麗に飾り立てられています。 -
カテドラル
6世紀に西ゴートにより建てられ、イスラム時代にはメスキータ(モスク)に造り変えられ、レコンキスタ後キリスト教徒による改築工事は1226〜1493年。
ステンドグラス、ゴシック様式の内装、グレコ・ゴヤ・ベラスケスの絵画、そして聖体祭の主役、高さ2.5メートルある16世紀の聖体顕示台などが見所です。
トレド観光必見のスポットです。 -
さて、私はカテドラル前広場に面しているインフォメーションに寄って、「パティオ・コンクール」のパンフレットをもらいます。
これが無いとパティオ巡りは始められない。 -
土産物店のウィンドーを覗きながら歩く。
トレド民芸品 ダマスキナード(象嵌細工)
金糸を鋼の台に埋め込みます。
制作行程はこちらをご覧下さい ↓
http://4travel.jp/traveler/milflores/pict/15772916/ -
Convento de San Antonio
聖アントニオ女子修道院
Venta de Dulces
菓子販売
という看板が見えたので入ってみた。 -
普段着の女性がひとりとお歳を召した修道女がひとり店番をされていました。
添加物無しのお手製お菓子はどれも美味しそうです。
「お勧めは?って伺っても、どれも美味しいわよって仰るでしょうね」とシスターに言うと、
「その通りよ」とニコニコされました。
マサパンは苦手なので、他のお菓子をひと箱購入しました。 -
Corazones (ハート)と形通りの名称のお菓子です。
材料はアーモンドと卵黄と砂糖のみ
甘みはほどほどで美味しいです。
8,50ユーロ -
18時のパティオ公開時間にはまだ間があったので、お腹が空いていたし、適当なバールを探してカウンターでこんなものを頂きました。
トレドのお料理で Carcamusa(カルカムサ)という牛肉と野菜の煮込みです。
観光地だけあって外国人向けのバールやレストランが多い中で、上手い具合に地元の人向けのバールを見つけられました。余り大きくない店なのに、カウンターには様々な料理が並んでいました。
ただし、お値段はやはり観光地レベル。
コーラとこの皿で12,50ユーロはちょっと高い。 -
バールで料理を突きながら、どこからパティオ巡りを始めどっちへ廻るか大体の計画を立てる。
地図上のパティオ番号表示がけっこう大まかなんだってことが一軒目から分かった。住所リストの方が役立つ。それをスマホのマップに入力して、現在位置も分かるから便利なはずが・・・とにかくトレドの街は右も左も分からなくなるので、全く逆方向に歩いてしまったことが2度3度。
トホホ・・・方向感覚は良い方なんだけどなー -
さて、18時過ぎたので最初のパティオに入ります。
どこもこのコンクール参加番号を入り口に張り出してあるので分かりやすい。
ドアは開いているけど、誰もいない。
「Hola!」って言って入らせて頂きました。
21番パティオ 個人宅 -
ドアを入るとすぐ階段で、上がった先にこんなパティオがありました。
植木鉢がたくさん!
床と壁のタイル、陶器の皿、アラブ風のランプ
私好みの要素がたっぷり詰まったパティオです。 -
素敵な刺繍のトレド民族衣装も飾っています。
-
アハハハ
微笑ましい。 -
Encaje de bolillos
ボビンレースも展示していました。
ラ・マンチャ地方の民芸品です。
パティオを見せてもらって家を出た所で、この家のご主人に会いました。
「この先にもう一軒あるよ」
「はい、そこに向かうつもりでした。ありがとう」 -
同じ通りにあるもう一軒もすぐ見つかりました。
22番パティオ 個人宅 -
パティオの中央には白カーネーションを逆さにして吊り下げてあります。
中央のテーブルには大聖堂の聖体顕示台を模した木製の飾り。
この手前にソファーとテーブルがあり、そこにとても愛想の良いご主人と息子さんがリラックスしていました。本当に個人宅に踏み込ませてもらっているんだなーって実感しました。
一旦外に出て次の家に行こうと地図を見たのですが、どっちへ行けば良いのか分からず、またこのパティオに戻って尋ねました。そしたら息子さんが親切に外まで一緒に出て来てくれて方向を教えてくれました。 -
今までのトレド散策では気が付かなかったのですが、街中の通りや階段、壁にヘブライ文字のタイルが埋め込まれています。
何を意味しているのでしょう? -
前のお宅の写真に写っているアーチを潜り、階段を上がって二三度クネクネ行った所に、次のお宅はありました。
あら、ここは新しい建物なのね。
20番パティオ 個人宅 -
新しく建てた家にも、パティオを設けてあります。
新築で古い建物のように趣のあるパティオではないけれど、その分このお宅の奥さんのアイデアでなかなか楽しいパティオになっています。
マネキンや人形を利用してラ・マンチャの伝統的なお台所風景を再現しています。 -
マネキンお母さんがお料理しているのはラ・マンチャ名物のミガス。
今年で4度目のパティオ・コンクール参加で、毎年趣向を変えた飾り付けをするんだと、奥さんが楽しそうにお話してくれました。
「今年は色々な小道具をあちこちの知り合いに借りてきたのよ! 来年? もちろん、もうどうするか考えているわよ。また見に来てね」 -
お家を出ようとすると「下に行ってごらん」と、奥さんが暗い地下に続く階段を指す。
なんと!下には古い地下水層が残っているのです。
そっかー 上の家は新築しても、ここは1500年以上の歴史のある街トレド。旧市街の家の地下にこんな世界が広がっていても全然不思議じゃない。 -
面白いお宅を拝見して出ると、トレド旧市街の中でも高台の方にきたことが分かった。
サン・フアン・デ・ロス・レージェス教会を上から見てます。
あの当たりにパティオを見せてくれる家が2軒あるはず。降りなければ・・・ -
サン・フアン・デ・ロス・レージェス教会
通りは見つかったのに番号が見つからなかった家が一軒。
次の家を探そうとウロウロしていると、同じパンフレットを持って歩いている地元のご夫婦に会ったので、「この通りどこでしょう?」と尋ねる。
「ちょうど私たちもそこへ行くのよ、この通りよ」と教えて下さった。 -
19番パティオ 集合住宅
また、新しい建物だ。 -
ところが、外からは想像もつかない素敵なパティオがそこには開けていました。
この周囲に住居が10ばかり並んでいます。
日本で言ったらアパートでしょうか。
壁の色も小窓の形も良い。
噴水と床の青いタイルがアクセントになっています。
鉢の花も綺麗に手入れされています。 -
新築の建物にこうしたアラブ風な装飾を施すって、さすがトレドと感心してしまいました。
ここでは、住民達が訪問者に飲み物と生ハムを振る舞ってくれます。
他の訪問者は入ってちょっと見ただけで出て行ってしまう中、ゆっくり雰囲気を味わっていた私に、この写真の右の女性がアイスティーを注いでくれました。
「生ハムもどうぞ」って言われたんだけど、お腹いっぱいだったので頂きませんでした。 -
2010年のコンクールで「住民協力賞」をとったようです。
こんなアパートに住んでみたい! -
Puerta de Cambron
カンブロン門
トレドの城門のひとつ
基部はイスラム時代のもの
今見られるルネッサンス様式の門に増築されたのは16世紀。 -
Plaza de Santa Teresa de Jesus
サンタ・テレサ・デ・ヘスス広場 -
この広場に次に目指すパティオがあります。
この古そうな建物がそうです。
18番パティオ 集合住宅 -
こちらは今まで見てきたパティオと打って変わって、歴史的建造物のパティオらしい広さ及び造りです。
-
次、公開パティオが密集している地域に向かいます。
この辺りからパティオ巡りする人々が通りに目立ち始め、パティオ探しをするのも楽になりました。
人の出入りが多い建物に向かえば良い(笑)
14番パティオ 個人宅 -
壁に漆喰の飾りがあります
15世紀からあるパティオだそうです。 -
昔の写真を展示してました。
-
この通りには公開パティオが4軒あるので、次々と見やすい。
16番パティオ 集合住宅 -
ここにも外からは想像できないパティオがありました。
ガラスの内戸が素敵です。 -
吹き抜けで、どの住居からもパティオが見下ろせます。
-
どの階からも植物が垂れ下がり、良い感じ。
-
下にはちょっとゴチャゴチャと色々あり過ぎですが。
絵はカラフルで綺麗だけど、トレドのパティオには合わない。 -
植木鉢、タイル、陶器・・・
こういったコーナーの方がセンス良く飾られています。 -
絵の正体が分かった。
パティオから出入りできる一部が、アトリエになっていました。
住民やご近所の方々がここで制作した絵がパティオに飾られてるんだと思います。 -
同じ通りの次の家
15番パティオ 集合住宅 -
このパティオ好き!
色々と飾ってあるけど全体の雰囲気を壊していない。 -
花はないけど観葉植物が生き生きとしています。
-
パティオ上を見上げると、こんなです。
-
同じ通りの4軒目
13番パティオ 集合住宅 -
玄関の天井とランプが素敵です。
-
井戸、タイル、漆喰装飾
トレドのパティオの要素がしっかり収まっています。 -
中央には陶器の噴水。
-
8番パティオ 集合住宅
基部は古そう(門扉の上に紋章が残っています)
上部は増築された新築のアパートのようです。 -
パティオはどうといったことないけど、なかなか広い。
基の梁や石柱など古そうです。 -
下に降りられるようです。
-
ここにも地下水層の跡がありました。
こんな部屋がいくつもつながっていました。
トレドのこんな地下の世界、今まで知りませんでした。 -
10番パティオはコンクール外
市営住宅管理センター -
イチオシ
2階の木枠のバルコニーがパティオに温かみを与えています。
こういうパティオも好きだなー -
イチオシ
井戸の回りに植物を集めて、ポイントになってます。
-
11番パティオ 集合住宅
どうといったことない・・・
地味なパティオですね。 -
12番パティオ 集合住宅
新築のアパートのパティオです。 -
Parroquia de Santa Leocadia
聖レオカディア教会 -
扉が開いていたので入ってみました。
外にはパティオ巡りの人々が大勢いるのに、教会の中はひっそりしていました。 -
目当てのパティオが見つからなくて警察に聞いている地元の人達。
ね、地元の人でもトレド旧市街は迷うんですよー! -
Centrol Cultural San Clemente
県立サン・クレメンテ文化センター
この中にもコンクール外のパティオがあります。 -
5番パティオ
とても質素
近代的に改築してある建物の中に存在する異空間。 -
現役の絵描きさんの展示会が行なわれていました。
中世の絵画みたいで可愛い。 -
同じ建物内の他のパティオ。
パティオが明り取りの役割をしているのが良く分かります。 -
6番パティオ 集合住宅
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長屋風の集合住宅に、いくつかあるパティオをそれぞれ装飾していました。
-
パティオはパティオだけれども、伝統的パティオの造りではない。
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どこからともなく吹奏楽が聞こえてきます。
7番パティオ 集合住宅 -
演奏はここから聞こえてきたのでした。
パティオ公開日にあちこちのパティオでこうした演奏会が催されています。
ギリギリ、この最後の一曲に私は間に合った。 -
細い路地をあっちへこっちへ・・・
どこも綺麗に飾り立てられています。 -
窓柵に・・・
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壁にはボタフメイロ(香炉)
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4番パティオ 集合住宅
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タイルや彫刻で落ち着いた感じのパティオ。
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上の4番パティオのお宅は右の人が出てきている所。
次のパティオは左の路地奥の建物内。 -
3番パティオ 集合住宅
表紙の写真はここです。 -
綺麗にしてます。
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街中の高い所の飾り付け用のクレーン車ですが、トレドの旧市街を移動するのは至難の業・・・
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もうそろそろ帰らないと・・・
駐車場への帰り道にまだ2軒ある。 -
2番パティオ ホテル
ホテルのパティオもコンクール参加するんだー -
でも、全然面白くない・・・
-
1番パティオ コンクール外
カスティージャ・ラ・マンチャ貯蓄銀行財団所有の建物
イスラム風の立派な門です。 -
広く、四角く、均整のとれた美しいパティオです。
-
中の漆喰装飾の素晴らしい扉枠
タイルも贅沢に利用されています。 -
トレドのパティオ巡り
とても楽しかった!
来年も来ようかな。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- ElliEさん 2013/06/07 13:45:05
- 素敵なパティオがたくさん!
- こんにちは。
こういうお家拝見みたいなの、大好きです。
地元の人とおしゃべりしながら、はMilforesさんならではですね。
楽しい旅行記ありがとうございます。
- ElliEさん からの返信 2013/06/07 13:48:18
- RE: 素敵なパティオがたくさん!
- > こんにちは。
> こういうお家拝見みたいなの、大好きです。
> 地元の人とおしゃべりしながら、はMilforesさんならではですね。
> 楽しい旅行記ありがとうございます。
お名前のスペル間違えました。普段使わないiPadからだとやりにくいことこの上なし!ごめんなさいね。
- MILFLORESさん からの返信 2013/06/10 19:53:10
- RE: 素敵なパティオがたくさん!
- ElliEさん こんにちは!
ご訪問、投票、メッセージ どうもありがとうございました。
> こういうお家拝見みたいなの、大好きです。
私も大好きです!(笑) 特にスペインの家のパティオって素敵で、こうして見られる機会があることを知ると、じっとしてられなくなります。
このトレドのパティオがお気に召しましたら、コルドバのパティオはもっと華やかで素敵ですよ!
過去の旅行記、ちょっとご覧ください。
http://4travel.jp/traveler/milflores/album/10330053/
> 地元の人とおしゃべりしながら、はMilforesさんならではですね。
ちょっと会話でも、こうした地元の人との触合いが楽しいです。
MILFLORES
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