2012/05/03 - 2012/05/03
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Cyberさん
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長野の旅は、雨で始まった。
大町市 木崎湖。仁科三湖の一つで、最も南に位置する。湖周辺には民宿が軒を連ね、また数か所にキャンプ場が配備されている。釣り客も多く、パラグライダーの格好の飛行場所でもある。
残念ながら、僕が行った時は雨だった。加えて風も強く、湖を囲む山々には、霧が立ち込められていた。しかし、散ってしまったのではないかと思った桜が、湖畔にちらほら…
高地ゆえ、5月に入った今でも、こうして密かに咲かせているのだろう。大挙で押し寄せて、これ見よがしに咲き乱れる桜より、見る人はほんの僅かでも、密やかに、ただ佇むままに咲く姿というのも、オツかもしれない。
そして、そんな密やかな環境の通り、勿論雨が降っているから、ということもあるが、湖の周囲は静かそのもの。車と電車の音は、遠くに置き去りにされる。そして、田んぼに鳴り響くカエルの鳴き声。湖に出ている釣客の小舟の音ですら、この静寂の中に掻き消される。日本の原風景ともいうべき景色が、眼前に広がっている。
本当は、小熊山から眼下に広がる木崎湖を眺めようと思ったが、この雨だと足場も悪くなるし移動もままならない。今回は断念した。木崎湖も、海ノ口の北半分のみだし、どうも消化不良。お楽しみは、次にとっておこう。
安曇野へ移動中、雲の切れ間から青空が見え始め、少しずつ晴れてきた。安曇野に着いた時には、雲が多めだったものの概ね晴れ。爽やかな風が流れてくる。陰鬱だった午前中の雨とは対照的に、思いっきり深呼吸したくなるような空気に。しかし当然ながら、歩き続けていくと、暑くなってくるのは言うまでもなく。
上着を腰に巻き汗を拭いながら安曇野の街を歩く。眼前に広がる田園風景。まだ田植えには早く、寂しいばかりであるが、この季節ならではの景色も見られる。丁度晴れ渡り、雨が淀んだ空気を洗い流してくれたからか、咲き乱れる遥か先には、冠雪をいただく北アルプスが一望できた。またとない貴重な経験だったと思う。
大自然は、どこの都道府県でも美しいが、その中でも取り分け僕の目を引くのは、長野だ。これまで撮影した写真も、住んでいるところが東京であるから、東京・神奈川・埼玉の写真の枚数が多いのは必然として、その次が京都、そして長野である。比較的アクセスしやすい場所であることも勿論であるが、何か、惹きつけてやまない魅力があるに違いない。
しかし、全国津々浦々歩き回った僕であっても、恥ずかしながら、未だ、『これぞ!』といえる場所には巡りあわせていない。勿論、一旦行ったところなら、その魅力を伝えることは出来る。しかし、どこか表層的で、淡々としている感じは否めない。今回訪れた木崎湖も、人生を傾けるに至るまでの、熱烈な想いをぶつけた人がいたからこそ実現したものだ。その人がいなければ、きっと、ただ通り過ぎるだけのものだったのかもしれない。知ろうともしなかったのかもしれない。だからこそ、その人には心から感謝を申し上げたい。
まるで付喪神のように、思いをぶつけ、深く込められる場所。人生と魂を分けても守りたい、巡り会いたい場所。一生に1度、そんな場所に巡り合えるか否か。もし巡り会えたのなら、極上の幸せが待っているに違いない。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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