2012/09/09 - 2012/09/10
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ElliEさん
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ゴッホはオランダ人って知ってました?
彼はオランダ南部の生まれで、ここハーグで数年働いていたことがあるのです。
ゴッホの作品の主なものはフランスに住んでいる時に製作されましたが、ハーグ時代のスケッチ、水彩画も残っています。
その一つは、最近、アムステルダムのゴッホ美術館が購入して話題になりました。
そんなゴッホのハーグでの足取りを訪ねてみました。
オランダ旅行5日目午前 デン・ハーグの旅行記です。
- 旅行の満足度
- 5.0
-
ゴッホは、ハーグに2度住んでいます。
1度目は、1869年7月、グーピル商会に働き始めた時。
グーピル商会は、当時パリに本店がある大きな美術商でした。
その後、1872年にロンドン勤務となりハーグを離れました。
ゴッホが16歳から19歳の時のことです。 -
2度目は、1881年12月から1883年9月。
グーピル商会を解雇された後、聖書の研究をするなど熱心に宗教活動をしていましたが、常軌を逸した熱心さから伝道師の資格が更新できなかったこともあり、興味は絵に移っていきました。
ハーグに来たのは、親戚の画家、アントン・マウフェを頼ってのことでした。
マウフェは、当時オランダハーグ派と呼ばれた画家集団の代表とも言われるべき人でした。
ゴッホが28歳の時です。 -
ビネンホフ内のオランダの国会議事堂。騎士の館。
この周りには政府官庁が並びます。
デン・ハーグでも最も古いエリアで、ゴッホが住んでいた頃、この周りには本屋が並んでいました。
ゴッホはここで、絵やイラストの雑誌や、バルザック、ゾラなどの小説を買っていました。 -
ビネンホフ内のマウリッツハウス美術館。
フェルメールの真珠の耳飾の少女で有名な美術館ですが、現在改装中。
ゴッホもフェルメールの絵を見ていたのは確かです。
弟テオへの手紙には
フェルメールの作品でとりわけ特徴的なのは、レモン色、淡い青、明るい灰色だけの絶妙な諧調で構成された作品である。ヴェラスケスが黒、白、灰色、ピンク色で構成したように。
と、記されています。 -
ショッピングアーケードのパッサード。
彼の死後、1891年にパッサード内のレストラン2階で、作品展示会が開かれました。
Cafe Riche という名前はわかっているけど、どのレストランだったのか・・・。 -
大教会(Grote Kerk)。
尖塔が目立つこの教会の周りには、ゴッホの時代、マーケットが並び、働く人たちが多くざわめいていました。
ゴッホは、ここで働く労働者たちのスケッチを数多くしていたようです。
テオへの手紙には、朝の4時ごろからスケッチに出かけていた様子が書かれています。 -
Oude Molstaart
このあたりは車が通るのに苦労しそうな小さな細い道がいくつもあるエリアですが、ゴッホの時代は、貧しい人が住むエリアだったようです。
ゴッホは、貧しい人たちのスケッチをたくさん残しています。 -
プラーツ。ビネンホフの池の向かいにある小さな三角形の広場。
レストランやカフェが並ぶにぎやかなところですが、ここの#20は、ゴッホの16歳の時の初めての仕事、美術商グーピル商会があったところです。
ゴッホはここで画商としてのトレーニングを受けました。
グーピル商会は、伯父の経営する画廊で、弟テオもここで仕事をしていました。 -
Pulchri Studio
ゴッホの時代からあるスタジオ。
ゴッホはここでモデルを使ったデッサンをしました。 -
ノールダインデ宮殿の向かいにあるゴシックホール。
ゴッホは、ここで開かれたオランダ水彩画ソサエティーの展示を見に行ったことがあります。 -
マリスハウスと呼ばれる画商の家。
壁にヤコブ、ウィレム、マティスの3マリスの顔が彫られているのでそう呼ばれています。
ヤコブ・マリスは、オランダハーグ派の一人で、ゴッホと違い絵で稼ぐことのできた画家でした。
また、マティス・マリスについて、ゴッホはテオへの手紙の中で、彼の絵について褒めています。 -
この写真は正確な場所ではないのですが、当時この辺りの路地裏は、裏道からしか入れないような小さな家が立て込み、ごみごみしたスラム街でした。
ハーグでゴッホは貧しい人たちのスケッチをし、人々を絵を通して救済したいともがいていました。
そして妊娠していた子連れの娼婦シーンと知り合い、彼女を救うべく同棲をしましたが、周囲の大反対にあい、失意のうちにハーグを離れたのです。 -
スヘーフェニンゲンのビーチを360度のパノラマで描いたパノラマ・メスダグ。
ゴッホの時代から公開されていました。
ゴッホもこれを見ており「欠点のないのが欠点だ!」と賞賛しました。
ゴッホは、スヘーフェニンゲンへもよく出かけ、砂丘で働く人々、漁網を修理する人、魚干し場で働く人、ジャガイモ畑の農夫などが、彼のお気に入りのテーマでした。 -
以上が、デン・ハーグのゴッホ・ウォークです。
ハーグ市立美術館の資料を参考にしましたが、これについては、トラ子さんの旅行記で教えていただきました。
トラ子さんの旅行記には、私が見つけられなかった場所などもあり興味深いです。
http://4travel.jp/overseas/area/europe/netherlands/haag/travelogue/10223031/
市立博物館のゴッホ・ウォークの資料は、帰ってきてからチェックしたらもう削除されたみたいです。
し、しまった〜。ダウンロードしておけばよかった・・・。
写真は、デン・ハーグのシンボル、へびをつかまえたコウノトリ(Stork)。 -
ここからはゴッホ・ウォークの間のスナップ。
デン・ハーグのセントラルは結構小さい道が多く、あっちへふらふらこっちへふらふら、迷いながらが楽しい散策でした。 -
女王の執務室(ノールダインデ宮殿)のある通りにはギャラリーが並ぶオシャレな通りです。
アンティーク市で、こういう版画が欲しかった。
デン・ハーグでは夏の間、日曜日にアンティーク市が開かれていますが、平和宮で予定をかなりオーバーの待ち時間だったため行かれなかったのが残念です。 -
エッシャー美術館があるあたりには、こんな現代美術が展示されていました。
巨大な顔の彫刻に、なぜか石が上に乗っている・・・。
よくわからない・・・。 -
ゾウさん、撤収中。
-
階段状のファサードが美しいページハウスと呼ばれる建物。
-
9月第3火曜日は女王の日(Prinsjesdag)と呼ばれ、ベアトリクス女王の宣言により国会が開会されます。
この日は、女王の執務室からビネンホフの国会議事堂まで、女王の金の馬車によるパレードが行われ、沿道にはたくさんの人が集まります。 -
女王のパレードが近いからでしょう。馬車の訓練をしてました。
御者は緊張した面持ち。
各国の大使が新たに赴任した際に、女王に信任状を捧げる馬車パレードも行われますが、警備上の理由で、日時の発表はごく近い日に行われるそうです。 -
デン・ハーグの散策は、朝早くか夕方だったので、教会などに入ることができずに残念でした。
-
自転車大国オランダなのに、自転車屋さんをあまり見ないなあと思ったら、ありました!
それもとってもオシャレな自転車ばかりを売っているお店。
クラシックな自転車などもおいてました。
写真の自転車は、すべて手作りで、サドルも最高級の革製。
お店の奥はカフェにもなっています。 -
ロックもオシャレでした。
ちょうどドイツからきたお客さんが買おうかどうしようかと品定めをしていて、しばらくそのご夫婦と自転車談義。 -
しっとり落ち着いてきれいな街角。
デン・ハーグ、なかなかオシャレだなあ。
<季節限定情報>
9月の毎土曜日は花火大会。
野外コンサートなども開かれるMalieveld で行われます。
9月って夏の混雑は終わり、でもまだ夜8時ごろまで明るくて、旅行には良い季節だなあ。
週末のマーケットもまだやってるし、旅行は9月がお勧め〜! -
オランダのカフェのどこでもミントティーを飲んでいる人がいて、英語メニューにはなかったけど、頼んでみました。
ほら、こんな風に新鮮なミントの枝を使ってます。
ただ熱いお湯をさしただけなんだけど、とっても良い香り。
味もすっきりさわやか。
マーケットで売ってるミントはとっても安い。
大束が0.5ユーロ!
バンクーバーだったら絶対5倍以上するよ〜〜。
この生ミントティーを飲んだら、もうティーバッグのミントティーなんて飲めない!
家に帰ったら、絶対ミントの鉢植えを買おう!って決めました。
さて、午後はアムステルダムに移動します。
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この旅行記へのコメント (2)
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- トラ子さん 2012/10/12 21:29:46
- 素敵なリポート
- ElliEさん、
すごく丁寧なゴッホウォークの紹介ですね!!
読んでいてとても楽しく、また懐かしく思いました。
リンクもありがとうございます。
あのPDFなくなってしまったんですね。残念〜。
オランダは本当に自転車大国ですよね。
私もオランダに着いて3日目には購入していました(笑)。
中古なのに300ユーロくらいしてビックリ。
階段状のファサードが印象的な建物、ページハウスと言うんですね。
知らなかった〜。
- ElliEさん からの返信 2012/10/13 15:00:34
- RE: 素敵なリポート
- トラ子さん
ゴッホ・ウォークが出来たのもトラ子さんのおかげですよ〜。
テーマを決めての散策もいいですね!
あのPDFは、ダウンロードしたと思ったのにしてなかったんです。
印刷はしたけど色々書き込んでしまった・・・。
パンフレットなどはあまりとっておかない方なんですけど、こうなると大切で捨てられませんね。
オランダが自転車大国っていうのがよくわかりましたよ。
平らだから走りやすい。歩いていてもあまり疲れませんでした。
オランダでは車より自転車が必需品なんですね。
ページハウスは、Pagehuis という名前だけわかったけど、説明プラークがオランダ語なので意味がわからなくて残念でした。
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