2012/08/27 - 2012/08/27
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世界攻略者さん
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槍ヶ岳(3180)といえば、誰もが一度は登ってみたい山。美しくもあり、険しくもあります。でも、実際に危険なのは、山小屋から頂上までの15分ほど。このスリルを味わった者だけが、頂上からの絶景を楽しめます。山頂は「定員20人」とも言われる狭いスペース。そこに立っているだけで、何かを成し遂げたような気になれるから不思議です。そんな勝ち組気分が味わい人は、ぜひ槍ヶ岳へ。 頂上は狭いですが、予約は不要です。
==日本名山大周遊の旅 シリーズ==
①スーパートレックのすすめ (日本百名山)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10706064/
②奥穂高岳編 (涸沢カール、涸沢岳、上高地)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10704365/
③槍ヶ岳編 (大喰岳、槍沢、ハシゴ) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10704488/
④燕岳編 (表銀座、東鎌尾根、燕山荘)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10704632/
⑤赤岳編 (八ヶ岳、清里、美濃戸口)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10704647/
⑥北岳編 (間ノ岳、南アルプス)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10704864/
⑦富士山編 (富士宮ルート、ご来光、大砂走)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10705765/
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[目次]
涸沢への道
横尾への道
槍ヶ岳山荘への道
大喰岳
槍ヶ岳山頂への道
山頂からの眺め
槍ヶ岳山荘
ご来光と朝の景色
GPSログ、費用
まとめ
写真: 八ヶ岳から見た北アルプス。赤い点は左から、奥穂高、北穂高、槍ヶ岳。 -
[涸沢への道]
朝の澄んだ景色を存分に楽しんだ後、穂高岳山荘を後にし、次の目的地槍ヶ岳に向かいます。 -
ここから槍ヶ岳までは約18キロの道のり。横尾まで下るのに8キロ、そこから槍ヶ岳まで登り10キロといった感じです。難易度的には、上高地から一気に槍ヶ岳まで行くのとほぼ同じと考えていいでしょう。ガイドブックによるコースタイムは以下の通り。全部足し合わせると11時間...。この数字見なかったことにしておきます。
穂高岳山荘 -> 涸沢 80分
涸沢 -> 本谷橋 90分
本谷橋 -> 横尾 1時間
横尾 -> 槍沢ロッジ 2時間
槍沢ロッジ -> 氷河公園(天狗原)分岐 2時間10分
氷河公園分岐 -> 槍ヶ岳山荘 2時間30分。
槍ヶ岳山荘 -> 槍ヶ岳山頂 30分
地図: 黄色 - 穂高岳山荘から槍ヶ岳へのルート。青い線 - 上高地からの道。赤い点 - 黄色い線に沿って下から穂高岳山荘、涸沢、本谷橋、横尾、槍沢ロッジ、氷河公園分岐、殺生ヒュッテ、槍ヶ岳山荘、槍ヶ岳。 -
何はともあれ、昨日登って来た道を下りていきます。40分ほどでザイテングラードを通過。眼下には涸沢ヒュッテ(赤い点右)と涸沢小屋(赤い点左)が見えています。
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その後、雪渓は通らず、そのまま石段を下りていきます。20分ほどで涸沢小屋に到着。ここで少し休憩します。
涸沢小屋(写真)は、キャンプ場を挟んで涸沢ヒュッテの向かいにあります。日本では、富士山を除いて、このように山小屋が並んで建っているというのは、あまり多くありません。それほど涸沢が登山者に人気の場所ということなのでしょう。涸沢は、穂高登山のベースキャンプであると同時に、紅葉の名所でもあります。
写真: 涸沢小屋のテラスから涸沢カールを望む。 -
実は、この涸沢小屋の裏手から、北穂高岳に行く登山道が伸びています(赤い線)。ほぼてっぺんに山小屋があり、そこからの眺めは格別だとか。行ってみたい気もしますが、スケジュールを優先して先に進みます。
写真: 黄色い線 - 奥穂高への道。赤い線 - 北穂高への道。 青い点が山小屋。 -
[横尾への道]
涸沢小屋の後、キャンプ場に下り、涸沢ヒュッテには立ち寄らずに左折します。 -
再び昨日来た道を下りていきます。
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涸沢から1時間40分ほど歩いて横尾に到着。ここを右に行くと上高地、左に行くと槍ヶ岳に至ります。標識によると、槍ヶ岳までまだ11キロもあります。
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小屋の前の仮設テントでは、涸沢フェスティバルの案内が行われていました。チラシによると、近々、涸沢の2つのロッジとキャンプ場で、各種登山講座や映画鑑賞、トークショーなどが行われるようです。山岳気象講座とトレッキングポール講座、ちょっと興味あります。
でもフェスと聞くと、何かコンサートのようなものを想像してしまいます。どうせ野外フェスみたいにテントが並んでるんだから、思い切ってバンドでも演奏したらどうでしょう。静けさを好むほとんどの登山者は顔をしかめるでしょうが! -
[槍ヶ岳山荘への道]
ここから槍ヶ岳へは、槍沢とよばれる渓流沿いに歩きます。これがきれいな清流で、勢いよく飛沫を立てながら流れていきます。そういえば、こういう感じのルート、穂高・槍ヶ岳近辺では少ないですよね。 -
1時間ほど歩いて、槍沢ロッジに到着。この山小屋も、さきほどの川からミニ水力発電で電気を得ています。ところで、このロッジの正式名称は槍沢ロッヂという古風な仮名遣い。大名古屋ビルヂングみたいなもんですかね。試しにネットで調べてみると、何と大正6年の創業。当時の山小屋にタイムスリップして、大正の登山文化をぜひ体験してみたいものです。
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標識によると、横尾からここまで4キロ。さらに槍ヶ岳まであと6キロとなっています。そういえば、横尾の標識には槍ヶ岳まで11キロと書かれていました。いつの間にか、1キロ減ってます。こういう標識はホントあてにならないので、参考程度に。
よく見ると、この標識は日本語、英語、ハングルの三ヶ国語で表記されています。写真に写っているのも韓国から来た登山客。韓国は登山人気が高い割には高い山がないため、わざわざ日本まで遠征にくるのです。特に穂高と槍ヶ岳が人気で、この近辺の宿ではハングルの案内をよく見かけます。 -
槍沢小屋から20分程歩き、キャンプ場を通過。しばらくすると、氷河が見えてきます。写真左上の山の斜面までホースが伸びているのを見ると、槍沢小屋はこの辺りから水源を得ているようです。さらに進むと氷河は消え、水のない谷が左にカーブして斜面を登っていきます。いよいよ氷河地形であるU字谷の始まりです。
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キャンプ場から50分登って天狗原(氷河公園)への分岐ポイントへ。この天狗原って何なのかよく知りませんが、槍ヶ岳の見晴らしポイントや花畑があるようです。寄り道している時間はないので、そのまま直進。
しかし、ここまで長時間歩いても、まだ槍ヶ岳はおろか山小屋さえ見えません。我慢の時間が続きます。分岐からさらに30分歩いた辺りでやっと槍ヶ岳と山小屋が見えてきました(写真)。
写真: 赤い点 - 左から槍ヶ岳山荘、殺生ヒュッテ。 -
振り返ると、さっきまで歩いていた道ははるか向こうの谷の底。かなり登りました。
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天狗原への分岐から1時間ほど歩いて、殺生ヒュッテ(写真)を通過。そのまま槍ヶ岳山荘を目指します。ところで、一つ前の槍沢小屋からこの小屋まで私のスピードで二時間以上かかっています。となると、平均的な登山者なら3.5時間から4時間はかかるはず。人によっては、地獄のように長い道と感じることでしょう
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殺生ヒュッテを過ぎた後、槍ヶ岳の左肩に見えている槍ヶ岳山荘(左の赤い点)に向かって最後のガレ場を登ります。
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30分ほど歩いて、小屋に到着。よく頑張った!時間は午後二時を過ぎたところ。小屋の前に沢山のリュックが置かれているところを見ると、みんな槍ヶ岳に登りに行ったのかな。
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翌日、向かいの尾根から見てみると、こんなに長い距離を登っていました。そりゃ疲れるはずだ!ちょうど左上の雲の位置に槍ヶ岳山頂があります。
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[大喰岳]
さて、ここまで来たら、あとは槍ヶ岳の頂上を極めるだけ。ただ、ちょうど登山客が多い時間帯であるため、山頂付近で渋滞がおきています。そういうわけで、先に大喰岳(おおばみ)に登ることにします。こちらは、槍ヶ岳とは逆方向の稜線を歩くだけ。キャンプ場から一度下って登る必要がありますが、道は歩きやすい普通の道(赤い線)です。 -
小屋から20分ほど歩いて、大喰岳山頂に到着。この山は、標高3101メートルで日本で10番目に高い山になります。でもその実態は、槍ヶ岳の隣にある無名の山。昨日の涸沢岳同様、何かありがたみがないですよね。写真正面に見えているのは、槍ヶ岳と槍ヶ岳山荘のある「槍の肩」。そこまで何もないため、キャンプ場の会話が隣でしゃべっているようにクリアに聞こえます。
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大喰岳は、北の槍ヶ岳、南の穂高、共にきれいに見えるので、見晴らし台としては優秀です。写真は、北穂高岳の山頂にある山小屋。肉眼でも、赤い小屋があるのがわかります。
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こちらは、槍ヶ岳山頂。角度的に山頂付近を正面から捉えることができます(写真)。うーん、何というか..リアル・ドンキーコング! 頂上に立てる人の数は限られているので、人が増えるにつれ、「そろそろ自分が下りる番かな」と無言のプレッシャーがかかります。
写真: ほとんど「お立ち台」状態の頂上。 -
[槍ヶ岳山頂への道]
小屋の前まで戻り、頂上へのルートを念入りに観察してみます。自分は高い所が苦手なため、このへんは慎重です。よく見ると、今登っている人は、ほとんどおらず、渋滞が起きているのは下りだけです。そろそろ登り時でしょうか。
写真: 翌朝撮影 -
頂上までのルートは、だいたいこんな感じ。赤色がハシゴ、青色が上り専用の道、黄色が下り専用の道、水色は共通の道です。
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こういう岩登り的なルートは不慣れなため、ベテランっぽい人のすぐ後を歩きます。岩に塗られたルートの矢印を追っていけば、間違った道に進むことはないでしょう。
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恐る恐る難所をクリアーしていき、最後は恐怖?の二段梯子。右が下り専用、左が登り専用になっています。上の方は三十段くらいあるかな。よく見ると、ある程度傾斜があり、それほど危険な感じはしません。
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奥穂高岳でハシゴを経験済みのため、少しは免疫が出来ています。ただ、ここまで長いのは初めて。こういう時は余計なことを考えないように、一段登るごとに数を数えます。座禅と同じ要領。
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長いハシゴをゆっくり登りきり、頂上に到着です。これで、残りの人生、「槍ヶ岳登ったぞ」と山に詳しくない人に自慢できます。
頂上に来た第一印象は、「思ったより広いな」。よく、槍ヶ岳の頂上に立てるのは二十人程度と言われています。でも、それは安全な間隔で立った場合で、詰め込めば40人くらいいけそうです。でも、そんな「押しくら饅頭」状態は心臓に悪いですよね。空いている時間に来てよかった。私がいた日に限って言えば、午後の遅い時間と早朝が人が少なくて登りやすそうです。
写真: 奥に小さな祠があります。 -
[山頂からの眺め]
槍ヶ岳は標高3180メートルで、日本で五番目に高い山。山頂からの眺めですが、一番のみどころは南側、槍ヶ岳から穂高へと続く稜線の眺め(写真)です。ちょうど上から見下ろす感じで、尾根沿いの道をたどれます。昨日もそうでしたが、この稜線の西側はガスが発生しやすく、午後になると、すぐ西向かいの山さえ見えなくなります。
写真: 赤い点は右から大喰岳、中岳、南岳、奥穂高岳。 -
こちらは、北側の稜線。通称、北鎌尾根。天気が良ければ、白馬などの山も見えます。
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こちらは、明日歩く予定の東側の稜線。通称、東鎌尾根。槍とか鎌とか、ネーミングがいちいちシャープですね。中央奥に見えているキューピーのような山が常念岳。
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午後遅い時間ということもあり、雲は多め。それは残念ですが、登ったこと自体に満足感があるので、よしとしましょう。眺めを適当に楽しんだ後、小屋に戻ってチェックインします。
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[槍ヶ岳山荘]
今日の宿は槍ヶ岳山荘。昨日の穂高岳山荘に続き、山頂付近の眺めのいいロケーションにあります。増築を繰り返したようで、中は、本館、北館、西館、新館、別館と別れて廊下で繋がっています。すぐ下の斜面(写真下)がテント・スペース。
写真: 後ろに見えている山が立山。穂高や槍ヶ岳は岐阜と長野の県境にありますが、富山からもそう遠くありません。 -
料金や設備は以下のとおり。
収容人数 650人
素泊まり 6000円、二食付き 9000円、弁当1000円
テント ひとり500円
飲料水 宿泊者は無料。テントの人は有料(ただしチェックなし)
携帯電話の充電(機械式) - 20分100円。
その他、自炊室、乾燥室、談話室兼図書室あり。
槍ヶ岳山荘: http://www.yarigatake.co.jp/yarigatake/ -
寝室はだいたいこんな感じ。4人単位の二段ベットが並びます。カーテン付き。ここでも、穂高岳山荘同様、ひとつの布団に2つの番号が振られています。この日は、三人組の女性と一緒になりました。受付スタッフは男女の割り振りあまり気にしないのかな。
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食堂はファミレス並みの広さ。
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畳の談話室があり、山関係のビデオを見たり、雑誌やマンガを読んだりできます。こういう一見無駄そうな部屋は、混雑時に寝室に転用されることもあります。
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昨日に引き続き、テラスで夕食。この日はドライカレー、コーンスープ、ココアで腹を満たしました。こんなに小食なのに、毎日長時間歩けるのは我ながら不思議です。
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[ご来光と朝の景色]
今日も5時前に起きて行動開始。朝になると、まわりがゴチャゴチャ動き出すから、自然と目が覚めちゃうんですよね。この旅では、一度も目覚まし時計を使っていません。今日はロッジのテラスからご来光見学することにします。
写真は日の出前の富士山と南アルプス。奥穂高から見た富士山は、南アルプスの裾野に一部邪魔されていましたが、今日はほぼ台形に見えます。たった数キロ北に移動しただけで、これだけ違います。 -
雲海から顔を出す朝日。今日の太陽は、まるで卵の黄身のように輪郭がくっきりしています。
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昨日登ってきた谷の方角(東南)には、八ヶ岳と富士山、南アルプスが並びます。これらの山は、すべてスーパトレック後半で登る予定です。
写真: 赤い点、左から八ヶ岳、富士山、南アルプス。 -
再び大喰岳に登って、穂高方面を観察してみます。ここからは、穂高連峰に向かう稜線の後半部分がよく見えます。具体的には、大喰岳から中岳、南岳、大キレットを経て北穂高、奥穂高、ジャンダルムを経て西穂高という流れです。
写真: 赤い点は左から南岳、南岳小屋、北穂高岳、奥穂高岳、ジャンダルム、西穂高岳。 -
今日も結構な数の人がこのルートを進むようで、次から次へと人が通り過ぎていきます。この区間は危険な場所が多く、毎年のように死人や重傷者が出ています。そういう時、往々にして「死にに行くようなもんだ」と批判されるのですが、毎年多くの人がここを歩いているという事実は、あまり語られません。プロでもない人がガンガン通っているなら、自分にできないはずがない。そう考えるのは自然なことです。
写真: 背後の山は乗鞍岳と御嶽山。 -
宿に戻り、出発の準備。今日も長い歩きが待っています。
写真: 赤い点左から、中央アルプス、大喰岳、乗鞍岳。 -
[GPSログ、費用]
二日目のGPSログはこんな感じ。歩行距離は約19キロ。かかった費用は、
山小屋代: 6000円
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合計: 6000円。(持ち込みの食費除く) -
[まとめ]
「空中散歩」という言葉がありますが、槍ヶ岳から穂高への尾根歩きはまさにそんな感じです。北アルプスには、穂高、槍ヶ岳、剣岳など、難所が連続するルートがたくさんあります。そして、登山者はそういう危ないルートを好んで歩きます。なぜなら、そこに道があるから。
北アルプスの登山とは、山頂の遊園地で、体を張ったアトラクションを楽しむようなものかもしれません。難易度が高いほど満足度が増す、危険なほど楽しい、そんな遊び、身の回りにないですよね。自分がそんな世界に引きずりこまれやしないか、ちょっと心配な今日この頃です。 -
[リンク集]
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内登山==
日本の凄すぎる紅葉登山①立山・室堂、②白馬岳・栂池、③駒ケ岳・千畳敷、④穂高・涸沢
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10717801/
屋久島と山ガール、そしてヤバすぎる雨の日 全3作
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SUNQパスで行く九州②普賢岳、③阿蘇山
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10718279/
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