2012/08/25 - 2012/09/01
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ippuniさん
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リガの町を出発してまず向かった先は十字架の丘。
なんだかこの日の午後から翌日の午前中にかけては、
聖地巡礼みたいなコースになった。
高速道路が新しく拡張されてあちらこちらで工事中。
途中の田舎道も車線を広げる工事をしていて、
道のあちらこちらに待ち時間の長い簡易信号機があり、
十字架の丘にたどり着いたのは午後16時頃。
お天気も素晴らしい快晴で気温も暖かくて、
のんびり十字架の丘を散策することが出来た。
これが曇りや雨の暗い日だったらきっと違う雰囲気だったと思う。
十字架の丘を見た後はシャウレイの町に少し立ち寄り、
軽く糖分補給をしてから宿泊地のカウナスへ向かった。
カウナスに到着したのは夜9時過ぎ。
到着後ホテルの部屋に巨大なクモが出て、
フロントの人に掃除機で吸い取ってもらった(汗)
カウナスでは以前から気になっていた杉原領事の領事館へ行った。
カウナスでの目的はこれだけだったと言っても過言ではない。
とにかくippuni夫婦にとってはとても良い刺激になった。
行って良かった。
…
毎年結婚年数分の日数を結婚記念旅行に充てよう…
去年からそう決めて行動に移した。
今年は10年目だから10日間。
今年は結婚記念日辺りに2日間ブリュッセルに行ったので、
残りの8日間でこのラトビア・リトアニア旅行をした。
結婚記念旅行と普通の旅行の違いは?と聞かれるが、
明白な違いはない(笑)
ただ、結婚記念旅行と決めた旅行の時は普段より少し、
財布の紐が緩むシチュエーションが多くなる。
…
移動日程
<ラトビア>
□パリ→ヴィリニュス空港へ(ヴィリニュス空港内ホテル泊)
□ヴィリニュス空港→ルンダーレ宮殿へ(リガ泊)
□リガ市内(リガ泊)
<リトアニア>
■リガ→十字架の丘→シャウレイ→カウナス(カウナス泊)
□カウナス→トラカイ(トラカイ泊)
□トラカイ→ヴィリニュス(ヴィリニュス泊)
※旅行日数:7泊8日
※移動手段:レンタカー
※利用航空:ルフトハンザ航空
※宿泊予約:Booking.com、アップルワールド
※現地通貨:ATMで少額引きおろし+残りはカード利用
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ラトビアの首都リガから南へ130キロ。
リトアニアの十字架の丘へ到着。
途中道路拡張工事の為時間のロスが多かった。
十字架の丘は入場無料。
駐車場は有料(土産屋で料金を支払う)。 -
写真でしか見たことがなかった十字架の丘。
実際はどうなんだろうとずっと思っていた。
もしかしたら写真より迫力がないかもしれないし、
もしかしたら写真より迫力があるかもしれないし。
一体どんなところなんだろう?と気になっていた。 -
晴れている人曇りや雨の人は、
おそらく受ける印象は全く違ったものになると思う。
特にここの場合は…。
運よく(?)晴れていて良かった。 -
数えきれないほどの十字架があった。
-
韓国人の団体も訪れたようだった。
韓国語が書かれた十字架がたくさんあった。
韓国は多くの人が聖地巡礼をするから、
もしかしたらその類の人たちかもしれない。
日本語が書かれた十字架も一つ見つけた。 -
十字架の丘はリトアニア人の巡礼の地。
カトリックの聖地として多くの人が訪れ、
捧げた十字架の数は10万を超えるという。 -
十字架の丘の始まりは、18世紀。
ポーランド分割でポーランド・リトアニア連合は解体し、ロシアの支配下にはいったリトアニアは1831年と63年に2回にわたりポーランド人と共に蜂起し、2度とも鎮圧される。この時犠牲になった反乱軍の家族が遺体を埋める代わりに十字架を立てたのが十字架の丘の始まりという説もある。 -
1961年ソ連当局はブルドーザーを投入し丘の上の約5千の十字架をなぎ倒したが、その翌日になると再び十字架は立て直されていたそうだ。
-
1975年には約1200の十字架が倒されたが、また復活。
-
こうしたことが何度も繰り返されたが十字架の勢いは止まらなかった。
-
リトアニアがソ連から独立する1年前の1990年には、十字架の数は5万にも及んでいたという。
-
宗教を禁じられていたソ連占領時代、丘へ行き十字架を捧げることで非暴力によるソ連への抵抗を意味していたのだ。
-
リトアニアがソ連から独立したのは、
今からわずか10数年前である。
まだあちらこちらにその傷跡が残っている。 -
人々の寡黙な姿からもその様子が伺える。
-
旦那は一体何を意味していたのか…
良くわからなかったけど敢えて聞かなかった。 -
イチオシ
大きな十字架は一体誰が立てたのだろうか。
-
多くのロシア人がここを訪れているようだ。
-
互いの国において、
忘れてはならない象徴なのだろうと思う。 -
イチオシ
どんな時代でも、
草は緑で、雲は白く、空は青かった…
と思うと不思議な気持ちになった。 -
侵略をされたことのない国で生まれた私が、
侵略をされたことのある国の人々の心を、
理解することは難しいだろう…。
頭では分かっていても、
立場を変えて考えてみても、
想像でしかないんだろうな…と思うと、
この国の人々を芯から理解することが出来ないという事実が悲しくてたまらなかった。 -
十字架の丘を後にし、
少しだけシャウレイの町に立ち寄った。 -
住宅地を含めるとどのくらい広い町なのか分からないが、市内の中心と言える場所はこのメインストリートだけと思われる。
-
比較的新しい町だという印象を受けた。
-
カフェで一休みをして、
一路カウナスへ向かう。
カウナスまでの距離は180キロ。
リガから来た距離より走らなければならない。 -
昨夜ホテルに到着して部屋に入ったら、
巨大なクモが天井にいた。
慌ててフロントの人を呼んだら、
掃除機ですぐに吸い取ってくれた。
クモ嫌いの私としてはその後も不安だった。
翌朝、軽い朝食を食べて外へ出た。
向かった先は杉原記念館。 -
カウナスはとりわけ治安の悪い場所ではないが、カウナスでひったくりに遭ったという話を何件か聞いていたので用心した。一眼レフは鞄にしまい、コンデジだけで撮影した。
-
この階段を登ればあと少し。
-
表示が見えてきた。
-
杉原記念館
日本の外交官、杉原千畝がいた元領事館。 -
-
ユダヤ人を救うため、
本国の意に反して、
日本の通過ビザを発行した場所だ。
杉原元領事はリトアニアを去る電車に乗り込んだ後もずっとビザを発行し続けたそうだ。 -
中へ入るとまずビデオを見せてくれる。
当時の様子を描いたビデオと、
杉原元領事の奥さんが近年ここを訪問した時のビデオ。 -
ビデオを見ながら涙を流す旦那。
何故、お前が泣く…
(旦那は日本人ではないので)
と思った。 -
この事件の後、
他の国を転々とし外務省を去った。 -
ビザをもらい命を救われたユダヤ人は、
来る日も来る日も杉原元領事を探した。
今やアメリカに逃げ切って成功を収めているユダヤ人たちである。 -
杉原元領事が貿易会社のモスクワ支店で勤務している時、当時ビザを発行してあげたユダヤ人たちがついに彼を探し当てた。
手には当時の紙一枚のビザを持っていたという。 -
多くのユダヤ人は、
杉原元領事が発行したビザをお守り代わりに持っていたという。
彼が救ったユダヤ人の数は約6千人だそうだ。 -
ビザを手にした何人かのユダヤ人は、
杉原元領事がリトアニアを去る列車に乗り、
無事に国境を越えられるまで、
一緒に列車に乗り込み見守ったという。 -
杉原元領事は、
外交官という地位よりも、
ユダヤ人の命を選んだのだ。 -
これとは全く別の話になるが、
海外に住んで何度か事件に巻き込まれたとき、
日本の領事により命を救われた時が何度かあった。
今でも、日本の外交官は国民の為に働いている、
と自分の経験を通しても実感できるのは、
嬉しいことだ。 -
学生の頃から「正義」とは何か、
についてかなり多くの本を読んできた。
どの本もそれなりに正義を語っていた。
でも、ここに来て私も旦那も、
正義とは言葉で理解するものじゃない、
という考えがふと浮かんだ。 -
その時に、
自分が正しいと思ったことを貫く勇気が、
正義につながるのだと思う。 -
多くの場合、正義は負けてしまう。
正義を訴えた場合、
自分はその地位から身を引くことになる。 -
こんな汚い組織、辞めてやる、
とその場から身を引く事までは誰にでもできる。
ただ、その汚い組織を立て直すには、
一人の人間には力不足である。 -
いつも自分が正しいと思ったことしかしない、
ということを貫いているippuni夫婦だが、
今回の訪問でさらにその気持ちを強化しようと思った。 -
色々なことを考えながら
カウナスの旧市街に戻った。 -
行く前は他にも色々見て回ろうと思ったけど、なんだかもう十分な気持ちになった。悪い意味ではなくて、これ以上のものがあるだろうか…という意味でである。
-
カウナスの旧市街もメインストリート一つといったこじんまりとした感じだった。
-
もうお昼の時間を過ぎていたので、
とりあえずレストランを探す。 -
-
たくさんあるレストランの中から、
室内が広そうで、
ごちゃごちゃしていない所を選んだ。 -
旦那はチキングリル。
-
私はサーモンと白身魚のカツ。
料金はこれにコーヒーを加えて3千円程度。
リトアニアの物価にしては高い方だ。
さて、ホテルの駐車場に車を取りに行って、
一路トラカイへ向かう。
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この旅行記へのコメント (7)
-
- るなさん 2012/09/07 11:23:15
- 考えさせられました...
- こんにちは、ippuniさん。
のっけから十字架の丘でびっくりさせられ、ますます行ってみたい感が募り、そして杉原千畝氏の話でもう寒気がしました。
この方のお名前は恥ずかしながら、初めて耳にしました。
正しいと思うことを貫くってなかなか出来ない私です。モメるのが面倒でつい周りとの平和を選んでしまう。私が黙ってれば丸く収まるなら...と。
まぁ私の場合は人を救うとか、そんな大事な内容じゃないかもしれないけど。でも、生き方の問題としては、やっぱりどうなのかな?なんてすごく考えさせられました。ホントに。
このバルト三国の旅行記を三冊拝見して、ソ連の名残を感じつつも、発展を遂げている旅の途中の国々。
全てが賛成になることって難しいけど、明るい成功の終着駅があるといいな。いえ、終着駅がなくても、大きな事故がなくずっと走り続けていても。
あの美しい建物や空気感をippuniさんの写真から感じ取り、毎度感動してきましたが、今回はちょっと違う感動でした。
ご主人が涙されたって、日本人じゃなくてもそういう話は心に沁みるのでは?特に奥様が日本人なんですもの(笑)
何かホント自分が情けなく思えてきました。トホホ。
バルト三国もそうですが、ロシアに行ってみたいんです。
昨年トランジットだけですがモスクワに降り立った時もゾクッとしました。
いつかこのイミグレから外に出てやる!なんて妙な闘争心?がフツフツと(笑)
続き、楽しみにしています。
るな
- ippuniさん からの返信 2012/09/07 23:12:18
- RE: 考えさせられました...
- るなさん、
こんにちは!
バルトの旅行記にお付き合いくださってありがとうございます^^
自分なりに旅行写真の整理をしながら、もう一度旅している気分です。
社会に属していれば、それなりに我慢しなければならないことがたくさんあると思います。その点、私も旦那も我慢出来ず言ってしまって、雰囲気が悪くなる…ということが多々あります。どちらがいいのかなんてわかりません。
確かに人を救うとかいう以前に「生き方」の問題ですよね。
私の場合は、周りを救うとか正義を貫くとかいうよりは、「違う」と思ったことをやることがストレスだから、自分にストレスを与えないためにも、思った通りに動いています。「この一言を呑み込めば万事は上手くいく」と思ってはいてもなかなかそれが出来なくて言ってしまうんです。見た目と違い、血の気が多いので…。
フランスに住んでいると必然的にフランス国内や近隣諸国を旅行する機会が増えていて、そのたびに白人優越主義を感じていたのですが、バルトの人たちはそうではなかったことにとても衝撃を受けました。いつまでもこのままでいて欲しいと思っていますが、どうでしょうか…。
るなさんはロシアに興味がおありなんですね!?
私も近々ロシア行を検討しているんですよ^^
なんだか興味のあるものが似ていて嬉しいです♪
ippuni
-
- わんぱく大将さん 2012/09/07 00:43:37
- 無題
- ippuniさん
昨夜、BCNに戻ってきました。先ずやったのは、部屋の掃除。で、荷物の整理をして、あんパンと紅茶を飲んで、寝ました。
BCNはもう秋の気配でした。
私はカトリックではないけど、クリスチャンです。全身浸かっての洗礼をうけました。 韓国の方もクリスチャン、多いですよね。 人として人を救うこと、又、クリスチャンとして人を救う。 ちょっと違います。
あかん、まだ、頭が動いてませんわ。 時差ボケか、天然ボケか?
大将
- ippuniさん からの返信 2012/09/07 00:54:40
- RE: 無題
- お帰りなさい、大将さん。
こちらも秋の雰囲気が無きにしも非ず・・・といった感じです。
今週末はまた30度近くまで上がり日中は暑いものの朝晩は寒いです。
日本から戻ってきたときは私もとりあえず荷物の整理と、日本から持ってきたパンを食べます^^
何故かこちらに戻ってくる前にこちらで数日食べる用のパンを買うんですよね。
そうですね、人として人を救うのと、クリスチャンとして人を救うのと違いますね。
私の旦那はカトリックですけど親の影響で子供の頃にカトリックになっただけで、実際信仰心はゼロに等しいほどありません。まぁ、科学者ですから。
時差ボケ、早く治して一日も早くこちらのモードに切り替えてくださいね!
ippuni
- わんぱく大将さん からの返信 2012/09/07 01:05:52
- RE: RE: 無題
- > お帰りなさい、大将さん。
>
> こちらも秋の雰囲気が無きにしも非ず・・・といった感じです。
> 今週末はまた30度近くまで上がり日中は暑いものの朝晩は寒いです。
>
> 日本から戻ってきたときは私もとりあえず荷物の整理と、日本から持ってきたパンを食べます^^
> 何故かこちらに戻ってくる前にこちらで数日食べる用のパンを買うんですよね。
>
> そうですね、人として人を救うのと、クリスチャンとして人を救うのと違いますね。
> 私の旦那はカトリックですけど親の影響で子供の頃にカトリックになっただけで、実際信仰心はゼロに等しいほどありません。まぁ、科学者ですから。
>
> 時差ボケ、早く治して一日も早くこちらのモードに切り替えてくださいね!
>
> ippuni
ippuniさん
有難うございます。 反対に科学者、お医者さんがクリスチャンというのも
多いとききましたが。 大将
- ippuniさん からの返信 2012/09/07 01:09:15
- RE: RE: RE: 無題
- > ippuniさん
>
> 有難うございます。 反対に科学者、お医者さんがクリスチャンというのも
> 多いとききましたが。 大将
大将さん、
そうですね、結構いますね。
きっとそういう人たちにとっては、科学で実証している仕事の内容と、精神的なものとは分けているのでしょうね。
ippuni
- わんぱく大将さん からの返信 2012/09/08 19:26:41
- RE: RE: RE: RE: 無題
- > > ippuniさん
> >
> > 有難うございます。 反対に科学者、お医者さんがクリスチャンというのも
> > 多いとききましたが。 大将
>
> 大将さん、
>
> そうですね、結構いますね。
> きっとそういう人たちにとっては、科学で実証している仕事の内容と、精神的なものとは分けているのでしょうね。
>
> ippuni
ippuniさん
イエスさまのお力というのは、計り知れないもので、科学や医療を超越しているものだと思います。実際、なんでこんなことが?ということをどれだけみせていただけたか。ほんと感謝です。 大将
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