2012/08/11 - 2012/08/14
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腹ペコランナーさん
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お盆休みです!
お盆休みは登山なんです。しかも、今年のお盆休みは9連休!
こんな長い休みなら、憧れのロングトレイルに行きたくなる。いや、行かなければならないのです。
ということで、以前からの憧れだった、日本最後の秘境―雲ノ平、を目指しましょう。
標高2500〜2700メートルに広がる25万平方メートルの台地。どの登山口からも1泊以上しなければ辿り着けない北アルプスの奥地。高山植物が咲き乱れ、天然記念物の雷鳥の生息地でもあります。
岐阜県から山々を越えて4泊5日。富山県側へ北アルプスを横断します。
山あり、谷あり、雨あり、風あり、霧あり、晴れもあり・・・。
近年稀にみる究極の大自然を楽しんだ?山旅になりました。
人間って、なんてちっぽけな存在なんでしょう。そんな気分にさせてくれる貴重な山旅になりました。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
旅の出発は、現在暮らしている東京都町田市。
AM5:00起床。約23キロのザックを背負って、AM6:29発の在来線で、まずは八王子へ。 -
約25分で八王子に到着。
-
八王子からは、AM7:29発のスーパーあずさ1号に乗車。
長野県松本へ向かいます。 -
松本駅からバスに揺られて約2時間。PM0:00頃、この山旅の出発点、新穂高温泉登山口に到着です。
-
山ってのは、夕方に天気が崩れます。
PM3:00までには、テントを張りたい。
本日は、約1時間ちょっとの、わさび平小屋を目指します。 -
比較的なだらかな道が続きます。
良き準備運動になります。 -
約1時間10分で本日の宿泊地、わさび平小屋に到着!
-
小屋の前に沢があります。
水がうまい!
この山旅は、飲み水に悩まされなかった…。
違う意味で、「水」に悩まされましたが。
とにかく、登山の最大の悩み、飲み水に困らなかったのは非常に嬉しかった。 -
本日のホテル、MYテントです。
散らかってますが。 -
中は意外に広いです。
独り身には十分です。 -
山の人は、小屋やテント場に着くと、小屋で冷やされているビールを煽ります。
…下戸なもんで。炭酸飲料なんです。何が悪い!同じ炭酸だ!
標高2500メートル以上での炭酸飲料は、おいしさ200%増しなのだ! -
日暮れまで時間があったので、沢に生息している苔を撮影。
この日は、PM8:00に就寝。夜、雨が降ってくる。明日が心配…。 -
AM3:00起床。
前日に買っておいたアンパンを頬張り、エネルギー充填!
そうこうしていると雨が止んだ!月が出てきた!
行くしかないでしょう!攻めるしかないでしょう!
待ってろ!北アルプス!!! -
AM5:15、わさび平小屋を出発!
ここから、約4時間半で1100mも標高をUPさせます。 -
急に展望が開けます。
目指せ!前方の山のTOP! -
ぐんぐん標高を上げていきましょう。
-
AM6:15 秩父沢に到着。
水が流れてますが、その上になるのが万年雪です。
その雪の下を通って、水が流れてきます。
…とてつもなく冷たく美味い水です。
この美味さがあるから、山はやめられない。 -
そうこうしていると、太陽が顔をのぞかせます。
ライジングサンです。
暑くなります。 -
結構、登ってきました。
写真中央に見えている沢が出発地点ぐらいです。 -
先は長い・・・。
-
北アルプスの醍醐味、稜線に出た瞬間なんです。
登り切った瞬間に広がる大展望!
この瞬間のために、重い荷物を担いで、登って行くんです。
今回は、尾根を登り切ったら、北アルプスのランドマークである槍ヶ岳が威風堂々と立ちはだかります。
写真中央にある槍の穂先のように尖がった山です。
去年は、あのてっぺんに立ったのだから、感動も2倍2倍! -
AM8:20、鏡平小屋に到着です。
15分の休憩後、再び、歩き始めます。 -
鏡平小屋の前から見る槍ヶ岳もパンチがあってイイです。
-
槍ヶ岳が見えたので、これで登りが終わったと思ったのですが、おっとどっこい!
ここから約1時間、また登り!
しかもかなりキツイ。 -
ヒィヒィ、ハァハァ言って、なんとか登り切ります。
そして到着、弓折乗越。
先ほどから見えている槍ヶ岳。ビジョンがちょっと違うでしょ。
仰ぎ見ていた槍ヶ岳が、同じぐらいの高さに。
それだけ登ってきた証拠です。 -
1時間前の鏡平小屋があんなに下に…。
-
この弓折乗越で標高2500メートル。
見たこともない高山植物が心を癒してくれます。 -
この時点で、AM9:30。
まだまだ、行きまっせ!
遠くに、本日の最終目的地、鷲羽岳が見えます。
写真中央の遠くの山です。 -
こんな感じで、普通に雪が残っています。
-
やっぱり槍ヶ岳ってカッコイイですね!
-
弓折乗越からは、山々をつないで歩いていきます。
登り切っているので、急登はなし。
稜線なので、風が吹いていて気持ちイイ。
これもやめられない楽しさ。
どんどん、鷲羽岳も近づいてきます。 -
休憩ポイントの双六小屋が見えてきました。
-
AM10:45、双六小屋に到着です。
あれ?ピンボケ?
…さすがに疲れていたのでしょう。 -
双六小屋の前から見た鷲羽岳。
この鷲羽岳…かなりカッコイイ。槍ヶ岳に匹敵する!
写真の中央部、左側に茶色の建物が見えます。
ここが、本日のテント場になる三俣山荘です。
あそこまで、約2時間。がんばりましょう! -
双六小屋から三俣山荘までの道のりには、双六岳や三俣蓮華岳という山があります。
しかし、この山旅の最大の目的は、雲ノ平と鷲羽岳!
その2つを明日にトライします。
ここは体力温存です。無理して急登して2山を攻めるのではなく、山裾の道を通って、頂上を回避します。
時間も節約できます。
この決断が、良かった。いろんな意味で。 -
こんな山裾の道をガンガン歩きます。
-
高山植物も見る余裕があります。
きれいです。 -
槍ヶ岳から遠ざかっていきます。
-
双六小屋から約2時間。
朝から歩き始めて8時間。
やっとの思いで、三俣山荘テント場に到着です。 -
この三俣山荘テント場が大正解!
前方にそびえる鷲羽岳!
鷲が羽を広げたような山の形からつけられたそうです。
見よ!
この雄大さ!威圧感!存在感!カッコ良さ!パンチ力!偉大さ!
数少ない北アルプスではありますが、ここに勝るテント場はあるのでしょうか?
暫定No1です! -
そして、このテント場の素晴らしさは、鷲羽岳だけでなく、槍ヶ岳も拝めること。
あぁ〜。何時間での眺めていれます。 -
この圧倒的なパンチ力。
-
さぁさぁ、ディナーです。
-
本日のディナーは、角煮丼とお味噌汁。
アルファ米(乾燥米)をお湯でもどして、真空パックの角煮を湯煎。それをご飯の上にぶちまければ、もう他にはいらないでしょう!
ガツガツ食らいつきます。 -
遠くから、自分のテントをパシャリ。
真ん中にある緑のテントがMYテントです。
後ろにあるのが雪渓です。雪です。
風が吹いたら寒い寒い。 -
さて、3日目。
AM3:00に起床。星が見える!今日もイイ天気。
と思いきや、AM4:00から雨。風も出てきた。
それを押して、AM5:20に鷲羽岳山頂に向けて出発。しかし!打ちつける雨。とてつもない突風。
登り始めて30分。横風に煽られ、体重57キロ+担いでるザック20キロ=約80キロが谷底に吹っ飛ばされかける。
“あかん!これは死ぬ!”
と思い、出発した三俣山荘へ引き返します。
ここは自分の命が大事。ルートを変更して、谷を下って登るルートへ変更。雲ノ平を目指します。 -
谷を一気に下ります。
すると、黒部川の源流です。
ここから流れ出る水が、黒部ダムで蓄積されて、日本海へ注ぎ込まれるのです…。 -
AM6:40に三俣山荘を再出発して、約3時間。
雲ノ平小屋に到着です。
テントを張ってもイイのですが、天気の悪化も気になります。
テントも濡れてるし…。レインコートもビショビショ。
考えた挙句、今晩は雲ノ平小屋に泊まることに決定! -
この雲ノ平小屋、再築されて2年目。
小屋の中は木の香りが残っています。そしてキレイ!
AM9:30に小屋について、本を読んだり、散歩したり、他の登山者とおしゃべりしたり…。 -
みんなで脚を投げ出して語らいます。
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雨がやみ、霧が晴れかけると、外に出て、高山植物をバシャバシャ撮ります。
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見たこともない花々です。
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可憐な花です。
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色とりどりです。
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晴れていれば…。
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なんせ晴れていれば。
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少し晴れた!…か?
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小屋の夕食は石狩鍋。
冷えた体に染み入ります。
山で食べるものは、なんでも最高に美味い!
カレー、角煮、ドライマンゴー、カップヌードル…etc. -
小屋はシーズン最高の混雑。1つの布団で二人が寝ます。
これも致し方なし。
日が暮れると、雨が強さを増す一方。
雷も鳴り、本物の雷雨に!
テント張らずで正解でした。
なんだかんだで、ぎゅうぎゅうでも約7時間爆睡。 -
翌日はAM4:00起床。AM5:00から朝食をを頂いて、外に…。
土砂降り。一晩降り続いた雨。
しかし、ここで停滞することはできない。せめて次のテント場である太郎平に行きたい。
そこには、とてつもない急坂を下る必要がある。
岩に木の根っこで元々悪い道なのに、この雨。
ここは気合をいれて行くしかない。
剣道で鍛えた不撓不屈の精神で、不退転の覚悟を持って、行くしかない! -
約2時間をかけて、雨の中、道悪の急坂を下ります。
一気に700mも高度を下げます。
登山道は昨晩からの雨が流れ込み、もはや、川…。下山ではありません。沢下りです。
靴の中は水の侵入でぐちょぐちょ。レインコートの中もぼとぼと…。
自然の中のちっぽけなで無力な自分に悲しくなります。 -
2時間かけて700メートルを下って、そこから2時間をかけて400メートルを登ります。
AM10:30、本日の宿泊予定地である太郎平小屋に到着。
ここで晴れるか?
悲願の鷲羽岳と雲ノ平は視界が10メートルもなかったのに…。 -
時間は早い。雲ノ平でゆっくりできず、ひたすら歩いたので、予定よりかなり早い。
小屋で確認すると、富山駅行きの最終バスに間に合う!!!
靴も服も雨でずぶ濡れ。ザックも水を含んだテントなどで重い重い。
ここで1泊しても、明日の天気が良いという保証はない。
!!!下りるぞ!!! -
下りると決めたら、ひたすら下りる!
徹底的に下りる!
ガツガツ下りる!
膝が痛くなっても下りる!
だって、あとは下りるだけですから。
あとは野となれ山となれ。 -
あの湖の近くまで、約2時間半、下り続けます。
案の定、残り1時間というポイントで、右膝に激痛が!!!
右膝をかばっていると、これまた案の定、左膝にも激痛が!
最後は、ヘトヘトでなんとか下山。 -
PA1:30、這う這うの体で最終目的地である折立登山口に到着。
-
登山口から富山駅まではバスで2時間。
バスでは、甲府在住の30代男性と30代の大阪在住の女性お二人と一緒になる。
甲府の方は昨日の雲ノ平小屋から同じで、女性お二人とは太郎平小屋付近から抜きつ抜かれるだった方。
バスでの2時間で話は弾みます。京都までの電車に時間があったので、名前も素性も知らない4人で、駅前で蕎麦を食べて、スーパー銭湯に行って4日間の汗を流します。
山の絆ですね。 -
PM7:56発のサンダーバードの最終電車で京都へ帰ります。
銭湯にまで行った方々ともお別れです。
「また、どこかの山で会いましょう」
それが合言葉です。
車中、ますのすしを食べて、じゃがりこ食べて、コーラです。
ガツガツ食べます。 -
最後は、この山旅のベストショットで!
※実は、この山旅…。一度もどこの山の頂上にも立ってないのです。
双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、ワリモ岳、祖父岳、祖母岳、太郎山…登れる山はこれだけあったのに…。一度も山頂(ピーク)に立たずです。
そうなんです。「どこの山に登ったの?」と聞かれると、「ただひたすらに、山道と山裾を歩いてきました」という状況なんです。
でも、これも山旅なんです。イイんです!
この山旅、非常に楽しかったので。雨やら風やら、非常に貴重な経験も積むことができた。
レベルアップできたと思います。
しかし!やっぱり、悔しい!また、必ず晴れた鷲羽岳と雲ノ平にチャレンジします!!!
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