2012/07/21 - 2012/07/22
415位(同エリア1811件中)
ハンクさん
サンクトペテルブルク滞在中の週末にツァールスコエ・セロへ出かけた。4年前の夏と冬に訪れており、今回は3回目になる。独ソ戦争で甚大な被害を受け、先回訪問時はドイツの支援で再建補修工事が進んでいたが、今回はほぼ全館工事は完了していた。ヴェルサイユ宮殿にも匹敵する規模と美しい庭園を備えており、有名な「琥珀の間」など何度訪れても飽きることはない。今回は望遠ズームを携えて、宮殿だけでなく花が咲き誇る庭園や、「エルミタージュ(隠れ家)」などの別邸をカメラに収めた。先回の旅行記の繰り返しになるが、備忘録代わりに再度書き留めておく。
ツァールスコエ・セロはペテルゴーフ宮殿とともにユネスコ世界遺産「サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群」にまとめて登録されているが、これはある意味フェアではない。「古都京都の文化財」と同様、他の小振りな世界遺産と比較して10倍以上の規模とボリュームを備えているからだ。
ツァールスコエ・セロとは皇帝の村という意味でサンクトペテルブルクから南へ約25km、現在はプーシキン市にある。ちなみにプーシキンはこの地を愛し、一時期この地に住んでいた。エカテリーナ宮殿は、女帝エカテリーナ2世ではなく、ピョートル大帝の妃エカテリーナ1世のために1724年建設された。その後エリザヴェータの命でエルミタージュの冬宮を設計した建築家ラストレッリの手でバロック様式に大改修が行われている。エルミタージュの黄緑に対してここは鮮やかな水色であるが、建築様式は非常に類似している。 さらにエカテリーナ2世の時代にもクラシック様式での改装が行われており、様々な建築様式が混在している。贅を尽くした絢爛豪華な建築に、好悪を超えてひたすら賛嘆するだけである。
エカテリーナ宮殿の目玉は「琥珀の間」である。18世紀初頭、当時のプロイセン王、フリードリッヒ1世が壁一面を琥珀で飾ることを発案、しかし息子のフリードリッヒ・ヴィルヘルム1世は「琥珀の間」に興味を示さず、1716年プロイセンを訪れたピョートル大帝にこれらのパネルを譲った。最初女帝エリザヴェータはラストレッリに命じて冬宮の中に琥珀の間を作らせ、その後エカテリーナ2世がエカテリーナ宮殿に移築させ、1770年に現在の姿の「琥珀の間」が出来上がった。
その後第2次大戦に突入、エカテリーナ宮殿はドイツ軍に占領される。そして1944年に撤退する際、「琥珀の間」はそっくり分解されて持ち帰られてしまった。運ばれた「琥珀の間」はケーニヒスベルグ(現カリーニングラード)に運ばれたことまでは確認されているが、その後は今の謎のままである。ケーニヒスベルク城で焼けてしまったとか、バルト海に沈んでいるとか、現在もこの行方を真剣に追っている人々がいるそうである。ロシア政府はドイツ政府の支援を受け、失われた「琥珀の間」の再現に取り組んできて、2003年のサンクトペテルブルグ建都300年祭に再びその優美な姿を現した。残念ながらこの部屋だけは写真撮影が禁止されており、例によってパンフレットを撮影した写真を掲載しておく。
今回は時間的にも余裕があったので、広大なフランス式庭園、イギリス式庭園と別邸の「エルミタージュ(隠れ家)」、「キャメロンギャラリー」、「小宮殿グロット」など奥の院まで散策した。さまざまの建築スタイルで美しい外観を見ることができる。しかし内部は修復工事中で、中に入ることはできない。庭園は色とりどりの花が咲き誇り、当時のロマノフ王朝の権勢に思いを馳せた。フランスのブルボン王朝は1789年のフランス革命で崩壊するが、ロマノフ王朝は1917年のロシア革命まで生き残った。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ツァールスコエ・セロの近くにあるプーシキン像。サンクトペテルブルクから南へ約25km、現在はプーシキン市と呼ばれる。プーシキンはこの地を愛し、一時期この地に住んでいた。
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エカテリーナ宮殿の設計者建築家ラストレッリの像、エルミタージュ宮殿も彼の設計である。
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エカテリーナ宮殿のアプローチ
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エカテリーナ宮殿のファサード
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エカテリーナ宮殿のファサード
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エカテリーナ宮殿の壁面のディテイル
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エカテリーナ宮殿の入り口のディテイル
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エカテリーナ宮殿の前面の広場
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イチオシ
エカテリーナ宮殿の背面のフランス式庭園にある彫像
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エカテリーナ宮殿の背面のフランス式庭園にある彫像
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エカテリーナ宮殿の背面のフランス式庭園
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エカテリーナ宮殿内部の階段室
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エカテリーナ宮殿内部の階段室の「伊万里焼」の壁飾り
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エカテリーナ宮殿階段室横の「居眠りする天使」
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エカテリーナ宮殿内部の豪華な調度品
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エカテリーナ宮殿内部の豪華な壁の装飾
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エカテリーナ宮殿の大広間
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エカテリーナ宮殿の「琥珀の間」、写真撮影は禁止のため、パンフレットの写真を撮影
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エカテリーナ宮殿の「琥珀の間」、写真撮影は禁止のため、パンフレットの写真を撮影
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エカテリーナ宮殿内の豪華なダイニングルーム
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エカテリーナ宮殿の当時の衣装の展示
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絵画で埋め尽くされた壁と陶器の暖房機
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「緑の食堂」の豪華な調度品と家具類
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別邸の「キャメロンギャラリー」、内部は修復工事中で、中に入ることはできない
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別邸の「エルミタージュ(隠れ家)」、宮殿と同様の建築スタイルで水色の美しい外観を見ることができる。しかし内部は修復工事中で、中に入ることはできない
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小宮殿グロット、ラストレッリの設計
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イギリス式庭園の大きな池から眺める小宮殿グロット
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広大な敷地の一番奥にある別邸、水色の外壁が美しい
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かわいいモデルがポーズを取ってくれた
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イギリス式庭園内の「乙女の泉」
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