2011/08/19 - 2011/08/29
161位(同エリア848件中)
のんほさん
中国語で「古鎮(gu zhen)」は古い町並みの残った町を意味する。都市部の所得が上がって、国内旅行が一般化した15〜20年くらい前からよく見聞きするようになった気がする。
今では中国の本屋に行けば古鎮のガイドブックが山ほど並んでいる。
今回訪れたのは、李庄(Lizhang)と(妻+おおざと)江(Qijiang)の2か所。
前者は宜賓(Yibing)から約19キロの場所にあり、2005年に国家級歴史文化名鎮に指定された古鎮。
後者は三台から約50キロ、成都からだとバスで都合4〜5時間。本当の田舎町。
両者は、対照的な意味で古い町並みの原型をとどめない古鎮になっていた。観光地として古く造り直された町と、まったく修復の手が入らず朽ちかけている町と。
古い町並みを良い形で残していく難しさを感じた。
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李庄の町を上から見下ろすと、黒い瓦屋根が続く。
「お、なかなかよさそうじゃない?」と思ってしまう。
ガイドブックでも大体、この手の写真にダマされがちだ。
ちなみに成都からは
北門バスターミナルから宜賓行きバスで約5時間
宜賓の高速バスターミナルから市バス4路で南客站まで約40分
南客站からミニバスで小1時間
終点のバス亭から10分くらい歩くと川辺の観光地区に着く -
奎星閣。昔の建物を模して造ったホテル。おそらく一番高級なのではないか。パソコンまで備え付けになっているのには驚いた。1泊170元。
観光バスで乗り付けて数時間で帰る観光客が多いようで、ホテルはどこもいまいち。 -
一応土地の有名な料理「李庄白肉」を食べる。
ゆでたか蒸したかした豚肉の薄切りを唐辛子たっぷりのタレにつけて食べる。
あっさりしていて悪くない。 -
川に沿ってホテルや食堂が並ぶ。客が引けた食堂の風景。
日没から早朝までは古い田舎町の風情がよみがえる。
そういえば昔杭州に行ったときも、早朝だけは西湖の風景を美しいと思ったものなぁ。 -
翌朝は船の汽笛の音、寺の読経の声、道を掃くほうきの音で目が覚めた。
朝方の風景。田舎にはこの手のばあちゃんがよく似合う。 -
赤ちゃんを背負うかご。久しぶりに見た。
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朝から茶屋に集うじいさんたちは、いかにも四川の風景という感じ。こういうところは20年前と変わらない。
白いシャツ、半ズボンからむき出しの細い脚にサンダル。この姿も昔から変わらない。 -
市場のそばで食べた宜賓然麺。唐辛子の効いた油麺で、おいしいけれども朝から食べるにはちょっとキツイ味。
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そろそろ観光客が動き始める。
李庄の建物は、本当に古いのか、修復したのかよくわからないものが多い。
こう書くと、まるで修復の技術が優れているように聞こえるが、決してそういう意味ではない。
文革期に破壊されたものをここ10年くらいで観光用にあわてて復元したという感じがそこここに漂う。 -
地方独特の古い家が残っている、と中国語のガイドブックにあった「栗峰山庄」に向かう。町から4、5キロの距離。
町をはずれると目印になるようなものはなく、道すがら人に聞こうとしても人さえなかなか見かけなくなる。
「道路端に大きな木があるところの向かい側に細い上り道があるから、そこを登って」というアバウトな説明を受け、歩いていくと、確かにそんな道が。
村の入り口にあった道祖神?らしきもの。 -
これが栗峰山庄。確かに古い伝統家屋だ。規模も大きい。しかし壊れ方、直し方ともひどく、この状態で残す価値のあるものなのか微妙なものを感じる。
昼時、農作業を終えてご飯を食べに帰る住民。おじさんのひとりは、大きな葉っぱを日よけに使っている。 -
奥におわしますは……。このへんで田舎度がわかる。
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李庄の未来図。まだまだ観光地として発展させるらしい。
10年後はどんな姿になっているのか。 -
日差しの強い午後、お茶で一休み。どんなに観光地になっても、こんなところは変わらないのだろうな。
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町のはずれにあった「なんちゃって民家」。伝統建築の柱と梁をそのまま書き割りにしている。そこまでこだわって残したかったのか。
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宜賓で見かけたバイクタクシー。日差しが強いせいか、こんな傘を取り付けている。小さな工夫が微笑ましい。
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宜賓で成都行きのバス待ちの時間を持て余し、バスターミナル横の車のショールームをひやかしに。
この車は江蘇省のメーカー製造、1500CCで7万380元。「1日38元、3年ローンで買える」との説明まで受ける。高いのか? 安いのか? -
もう一つの古鎮、Qijiang(妻+おおざと 江)。砂ぼこりが迎えてくれる。確かに古い街だ。
成都のバスターミナルを10時に出て、三台で一度乗り継ぎ、計約5時間。
ホテルはなく「旅社」のみ。旅社はなんと説明したらいいのだろう、木賃宿といったところか。廊下に面した窓しかなく、トイレ、シャワー(使えなさそう)は共同。
20年前ならいざ知らず、さすがに泊まる気になれず、急いで「観光」を済ませて別の町に移動することにする。 -
軒先にはトウモロコシ。そして、外でのんびりと世間話をする人々や麻雀に興じる人々。
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しかし、廟の中にある戯台はきれいに修復。来たるべき観光化に向けて着々と準備は進んでいた。
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一部はまだこんな状態だが……。
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壁には「毛沢東語録」の一節が。比較的新しいように見える。
これも観光資源として残すのだろうか。 -
結局、この日は三台まで戻って「ふつうの」ホテルに泊まる。成都のホテルとほとんど同じ金額なのは納得いかないが、仕事の終わった服務員の姉さんたちが「一緒にご飯食べに行く?」と誘ってくれるところは、さすが田舎のホテルのよさ。
で、一緒に食べたのがこのマーラータン。好きな具を選んで上から唐辛子とスープをかけてもらう。7元くらいだった。 -
三台の街は新しのか、いわゆる古い街並みの残った地区は見当たらなかった。それでも市場に行き着くと、こんな唐辛子製造過程を目にしたりする。そばを通るだけで鼻がツンとした。
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さすが竹の産地。この手の乳母車もなかなか見かけなくなった。
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三台から成都に向かうバスの中で、ペットボトルの収納方法三態。
一、取っ手に挟み込む(振動で落ちないのか…いや、揺れて何回も落ちていたようだ) -
二、取っ手にさかさまに挟み込む(中身が漏れそうで心配…)
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三、座席カバーに挟み込む(わたしは迷った末、この方法を採った)
こしてみると、座席前の網の物入れというのは偉大だと気づかされる。日本では当たり前についているけどね…。
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この旅行記へのコメント (2)
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- がおちんさん 2014/03/18 21:21:45
- 観光化してない古鎮が好きです
- のんほさん、こんにちは。
「ちょっとがっかりな」とのことですが、Qijiang古鎮の寂れ感にグッと来るものがありました。その辺の小吃で一杯引っかけて、村をフラフラと散策したい気持ちになります。
以前、四川で三国志めぐりをしたことがあるのですが、バスで田舎を走っていると、時代に取り残されたような古臭い集落があって、なんともいえない哀愁が漂っているんですよね。それだけならいいのですが、とにかく埃っぽい+汚らしいという問題がついて回るので、泊まろうかどうか微妙な心境になるんです。まさに「砂ぼこりが迎えてくれる」という、この写真の感じです。それでも新しくつくられた中国の街よりは、埃っぽい田舎町の雰囲気に魅力を感じます。
茶館の風景、いかにも四川という感じがいいですね。ベンチやテーブルの形も懐かしい。でも、茶を飲んでゆったり過ごすという習慣は、この世代の人たちまでではないかという気もします。
のんほさんの旅の視点や描写は素晴しい。ぜひ、古い旅行記のアップも期待しています。
がおちん
- のんほさん からの返信 2014/03/19 00:06:27
- RE: 観光化してない古鎮が好きです
- がおちんさん
ありがとうございます。
観光地化したのもいや、かといって昔の中国そのままの汚くて不便すぎるのもいや、という旅行者のエゴを自分でも感じてしまいました。
でも、やっぱり、のど元まで引っ張り上げるのを躊躇するようなベタベタのふとんしかない旅社にはもう泊まりたくないです(笑)。
時代による街の変化もありますが、自分も年齢によって変化しているんですよね。
5月に大旅行(といっても2週間ですが)を控えているので、その後にまたじわじわアップします。
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