2012/03/21 - 2012/03/21
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良の字さん
自分的には「さほど」と思っていても、会社的には「由々しい」事だったようです。
そこで急きょ弾丸謝罪トラベラーとなり、25年振りに石垣島の土を踏むこととなりました。
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出来れば行きたくないけど行かなきゃならない旅(?)って全くウキウキしないんですね。
現地は曇り時々雨予報なんで尚更です。
いい天気間違いなし!って感じで昇ってくる自信満々な太陽に対し、大淀川を渡るJRの中から「ケッ!」と毒づきます。 -
ソラシドエアー初体験です。 本来ならウキウキです。
ウキウキしないので「『九州しよう』は『吸収しよう』なんだろうなぁ… フ、フ、」と冷静に受け止めます。 -
鎮めのアイテムとして『銘菓 青島せんべい』を装備しました。
チョイスの理由は目移りを楽しむ気分ではなかったからです。
搭乗待合室内では、早とちりの半袖青年がハイテンションで朝からビールと上機嫌です。
那覇空港到着が楽しみです。 -
初ソラシドエアーにほんの少しだけワクワクしましたが…一気に落とされます。
思いっきりSNA丸出しの見飽きた旧カラーリングのボディーで迎えられました。
この上なく損した気分です。 -
機内誌だけは華やかパステルのソラシドカラーです。
いつもはガッツリ読み込むのですが、本日はそんな気分ではないので、もとあったポケットに速やかに戻します。 -
あっという間に那覇空港到着。
曇天です。 しかもヘヴィーな方。
すなわち重曇天です。
ピーカンだと油断して浮かれる可能性があるので、重曇天大歓迎です。
例の早とちり青年の落胆ぶりが、実に印象的で心が和みます。 -
ANAサイドからJALサイドへほてほてと移動します。
吉本の映画祭も間近のようですね。 -
この二つのロゴを見てしまうと、弥(いや)が上にも南国モードに突入しそうになります!
しかし謝罪が終わるまではグッと我慢です。 -
ドアモードのアームド作業、確認済みです。
雲の上は私の気分とは裏腹にノーテンキにすこぶるいい天気です。 -
竹富島を左に見ながら徐々に高度を下げてゆきます。
こちらもなかなかの重曇天。
恰好の謝罪日和です。 -
住宅の形、間隔ともに完全にアジアの異国の風景ですね。
私に与えられたミッションがソフトランディングとなるかどうか、着陸の具合で卜(ぼく)してみたいと思います。 -
なかなかのハードランディングっぷりでふっ切れた感じの爽快感です。
滑走路が短いので、思わず『安全のしおり』でお馴染みの安全姿勢をとろうかというほどの急制動です。
空港自体が狭いので滑走路内でぐるーっとUターンして戻ります。 -
ついに25年振りの上陸です。
船だと鹿児島から40時間以上かかってゲロゲロで死にかけながら来てた島に、気分はともかく4時間かからずに着いちゃうんですね。
さぁ、平屋のターミナルを出て、腹をくくって向かいましょう。 -
目的地までは6km弱。
せっかくの石垣なので、上着を脱いでガシガシ歩きます。 -
日本習字!?
屋号が別にあるということは、我々のよく知る書道が『日本習字』というブランドということでしょうか?
そう言えば遥か昔、沖縄の海岸で野宿してた時、オフの米軍海兵隊の方に「お前は日本から来たのか?」と聞かれましたね。 -
クセが強いと有名なやぎ汁のお店がありました。
オゴリなら是非とも試したみたいです。 -
出ました! 石敢當(いしがんとう)!!
私の中で「琉球とは?」と問われたならば、絶対にこれです。
世界遺産よりワンランク上の自分遺産です。 -
途中、奔放犬君の先導を受けます。
我が人生において、旅の途中での動物による先導はままあります。
路上の変わり果てた姿にも必ず手を合わせる習慣が功を奏しているのでしょうか。 -
市街地からそう遠くない河川です。
こうでなくっちゃいけません。 -
普通の歩道ですが、街路樹の様子がさすがに内地(日本本土)とは違いますね。
大和人(やまとんちゅ)代表として真ん中を胸張って歩きます。 -
ここです! 地図上でここかなぁと思ってましたが、完全にここです!
25年前の秋、米原海岸に張ってた我がテントに空き巣に入り、全財産(12万円也)を奪ってくれた当時小学生の兄妹が住んでたアパートです!
感慨深いです。 -
あまりの原野に目印も無く、通りすがりの車に聞いたところ、この先だと教えてくれました。
「乗ってくぅ?」と島の訛りで誘われますが、徒歩でゴールしたいので丁重にお断りし、ラストスパートをかけます。 -
惨劇の舞台となる予定だった現場事務所では、意外や意外労をねぎらって頂いての和やかムード。
早々に退散する予定が、現場を案内して頂いたりの客人扱いに呆気にとられます。
琉球を代表する男の中の男的な管理者達に脱帽です。 -
見慣れぬ商品がありますね。
事務所内にある冷蔵庫内の飲み物の80%はさんぴん茶でした。 -
会話の流れから25年前の話になりました。
するとどうでしょう!『米原に行ってくればいいさぁ』と車を貸して下さりました!
「1時間だけお借りします!」と一路米原に向かいます。
公民館から海の方へ曲がれば野宿erのメッカ、米原キャンプ場です!
今年はどんな奇天烈な輩が越冬してるのか楽しみです。 -
なにやら立派なゲートができてて通せんぼしています。
さてはバカなアウトローどもが官を刺激してしまったのか? -
立て札には『年末から年度末までは閉鎖です。みんな引っ越してね。』と書かれてます。
利用者の皆さんは、与那国の南風見田や製糖工場などに移動してる可能性がありますが、頑張ってそのうち社会復帰してもらいたいと思います。 -
キャンプ場内にはまだ『生活』の臭いが残っています。
ハンガーを使うとは、レベル4の世捨て人の一歩手前ですね。
ここの蟻は手強く、食べ物を梱包して木に吊るしていてもやられちゃいます。
また、ここの蚊達は夕暮れ時になると、とんでもないくらいの集団で嬉しそうに襲いかかって来ます。
夕飯の洗いものを放っておくと夜中に巨大ヤドカリがお掃除に来てくれます。
しかしカランカンカンとうるさいので安眠を妨げられます。 -
主に夜な夜な開かれる飲み会に使われていた炊事棟。
朽ち具合が寂しく感じます。
時は折りしもバブル全盛期!
日本中に季節ごとの住み込みバイトが溢れてて、資金集めには不自由しませんでしたね。
日本中から来た放浪癖の怪しい連中が灯油ランプの灯りに集まり、ほとんど工業用かと思われるような殺人的50度オーバーの泡盛を水割りで飲んでは盛り上がってました。
ほぼ100%北海道経験者なので、“すすきの”は最高の共通テーマでした。 -
我々の身体を衛生的に守ってくれた『風呂場』ですが、なにやら厳重に囲われております。
当時ドラム缶風呂を試しましたが、二人入った時点で劣悪で汚濁した入湯意欲喪失となる『とろみ湯』となるため、すぐにやめちゃいましたね。 -
海に出る小道からの風景は全く変わっていません!
感動で目頭が熱くなります。 -
この景色もデカい流木が無くなった以外全く変わってません。
ひねもす有孔虫の死骸(星の砂)を集めたり、黄昏時の赤から濃紺に変わりゆく空の色に感動してみたりと、ヒマなりに忙しい日々を過ごしてました。 -
水道水のような海水は健在です。
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あっという間に米原滞在のタイムアップとなりました。
カーラジオのミニFM『いしがきサンサンラジオ』から流れる「レ」と「ラ」のない琉球のメロディーに包まれながら、かつ後ろ髪を引かれながら現場事務所へとアクセルを踏みます。 -
「明日の検査の準備があるからぁ」ってことで市街地に向かう監督さんの厚意に甘え、港まで送ってもらいました。
曇ってパワー不足ですが、透明度はなかなかのものです。 -
昔フェリーが着いてたような気がするとこは、離島へのターミナルになってるようです。
なにもかもが立派になっています。
盗難でスッカラカンになったアウトライダーは、食パンと小ぶりなマヨネーズを大切そうに抱えながら冬のバイトのため信州の白馬村へと旅立ったとさ。 -
漁師を意味する『海人』の店。
いままでは「海人(うみんちゅ)の意味わかってんのかねぇ、ふんっ!」っと思ってましたが、歳をとって丸くなったので、思いっきり『海人』のバックプリントTシャツを購入して帰ります。
今年の夏は着まくりましょう。 -
琉球名物『A&W』ですね。
米国で絶大な人気を誇るルートビアが『おかわり自由』です。
大好きって人にはたまんないでしょうが…無理です! -
勝手な思い込みかもしれませんが、免罪符も頂いたので羽目を外して観光モードにチェンジしてます。
昼飯食ってないので八重山そばにオリオンといきましょう!
一般流通の丸麺と、ワンランク上の自家製麺の選択を迫られますが、間髪置かず前者を選択します。 -
公設市場です。
小ぶりなパイナップル、相場の分からないバナナがいい感じです。 -
『ミミガー』でもいかがかというのに、『ちらがー』は土産に不向きでしょ。
特に『ちらがー』は冷蔵庫の肥しになる危険性大です。
食用となった豚君のためにも、レシピ集など付けて頂きたいものです。 -
回転ずし御用達の巨大イカの柵が、一般家庭向けに並べられてます。
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帰りの飛行機の時間が近づいて来たので空港へ向かいます。
疲れた時のためにバス通りを歩きます。
この石敢當はなかなかシブくて素敵ですね。 -
コスト的に一般家屋に使用されることが少なくなった琉球瓦が無造作に放置されています。
2,3個拝借したいとこですが、嫁にこっそり捨てられるのでやめときます。 -
寄り添うシーサー・・・仲良しです。
適当に歩き過ぎて、バス通りから離れてますが気にしません。
空港があるであろう方向に向かって歩きます。 -
ようやく空港のフェンス沿いまでたどり着きました。
ゴール間近にして、足の裏が焼けるような痛みに悲鳴を上げています。 -
悲鳴の原因はこれ!
リーズナブルなお値段と優れたコストパフォーマンスで、我らプロレタリアートから絶大な人気を誇る安全靴『J−WORK』です!
さすがにこの『J-WORK』での『J-walk』は命取りとなりそうです。 -
痛い足を引きづりながら、離陸40分前に到着です。
「結局のところ、ほとんどの事は『案ずるより産むが易し』なんだよなぁ。」
と、来た時と正反対な気分での搭乗手続きです。 -
ニライカナイからの戦士『琉神マブヤー』ですね。
なかなかの人気で、映画化されたという事のみ知っています。 -
相変わらずの重曇天ですが、雨にも降られず気分もすこぶる上々で、肩の荷が下りた分体重も30kgマイナスでの搭乗です。
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なにがどうなったのかわかりませんが、ガラガラなのに場違いないい席に座らされます。
一つ空けた隣には、これまた場違いな青年が座ります。
サトウキビの飛び出た袋を抱えボサボサの長髪に髭も伸びきって、正しい大人の方なら距離を置くであろうと思われる青年は、サトウキビの収穫のバイトを終えて東海地方へ帰還とのことでした。
スマホに溺れるバカよりよっぽど好きです。 -
那覇空港にてトランスファーです。
沖縄といえば『ソーキそば』なので、空港の立ち食いで頂きます。
若干真空パックの面影が残ってますが、間違いなくソーキそばです。
有難いことに先天性舌バカなので、十分美味しく頂けます。 -
いい味出してる安全のしおりを見ながら、一日を振りかえります。
あっという間の石垣島でしたが、自分的には『なかなかよかったんじゃないですかぁ』って感じの一日でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- ぽちこさん 2012/05/08 17:49:44
- 小説?
- こんにちは、良の字さん、はじめまして?(^.^)
おもしろかった〜(良の字さんにはもうしわけないですが)
実に!
心理描写がすばらしい(^o^)
なんていうんでしょうか…共感できる。
だって謝りに行くんじゃなくて行かされる感じとか、
意外にあっけなく終わっちゃったこととか
行くときのどんより気分がすっかり無くなったこととか
そして昔の想い出に…
すごく伝わりまして
自分のことみたいに(笑)
こういう旅はしないほうがいいんでしょうが
ある意味
貴重なそしていい旅だったんじゃないでしょうか。
石垣は叔母が嫁いでるんですが一回も行ったことがありません(>_<)
いつか…
これからもヨロシクお願いします(^_^.)
ぽちこ
- 良の字さん からの返信 2012/05/10 22:23:37
- RE: 小説?
- はじめまして、ぽちこさん。
こんな愚記に対してお褒めの言葉、大変恐縮です。
こちらこそよろしくお願い致します。
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