2012/02/26 - 2012/02/26
1205位(同エリア4671件中)
ニッキーさん
東京で一人暮らしをする次男とは時々週末に会って一緒に過ごします。息子が家に帰って来ることもあり、私たち夫婦が東京へ出て行くこともあります。
この日は私と夫が東京へ出て、一緒にお昼ご飯を食べることになりました。1月に息子が家へ帰って来て以来なので、顔を見るのはひと月ぶりです。
だいたいの近況は電話で知っていますが、積もる話があります。ちゃんと食べてるか、痩せてないか、顔色は悪くないか、さっと確認もします。離れて暮らしていても私たちが家族であることを実感する楽しいひと時です。
この日のレストラン選びは私がすることになりました。最初は外資系ホテルのアフタヌーンティーにしようかとも思いましたが、もともと甘いものは少しでいい私たち。3800円にサービス料13パーセント払って食べきれないのもどうかなぁって、なんだかんだ理由をつけてまたアフタヌーンティーを断念してしまいました。
結局、同じ食べるならランチにしようって訳で、選んだのは丸の内マイプラザ、 明治生命館地下1階の「グランド・セントラル・オイスターバー&レストラン丸の内店」。
このお店、ニューヨークのグランド・セントラル駅にある1931年創業の由緒あるレストラン、「グランド・セントラル・オイスターバー&レストラン」の第3号店なんです。ちなみに第2号店はどこかと言うと、やはり東京。品川駅のアトレに入っています。すごいなぁ。東京はやっぱりグルメの街なんだなー。店内の内装や一部レシピは本店と同じなんだそうですよ。量は日本人サイズになっているのでしょうけど。
ランチの後は、せっかくなので明治生命館を見学。隣りの丸の内ブリックスクエアをのぞいた後、丸の内とは東京駅をはさんで反対側にある京橋まで足を伸ばし、一度行ってみたかったブリヂストン美術館へも行って来ました。
折しもこの日は東京マラソンの日。3万6000人が走ったのだとか。京橋では市民ランナーが走る(歩く?)姿を見ることができました。
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東京駅で息子と待ち合わせ。
地下街を通って丸の内へ出ます。
すっきりした地下街。
レストランオープンの12時までまだ時間があるので、丸の内をぶらぶらしながら行くことにしました。 -
東京駅丸の内駅舎は、まだ保存・復原工事中。
丸の内駅舎は戦争で一部を焼失。戦後、もともと3階建てだったのを2階建てにするなどして復興した駅舎を長く使用していましたが、今回、3階建てで南北にドームを持つ戦前の姿に復原し、ついでに補強工事、免震工事も施し、駅前広場も整備するのだそうです。
ここから見ると、ドームの部分はもうできてるみたい。
ネギ坊主みたいな頭が見えています。 -
南ウィングの一部も工事が済んでいるみたいでした。
銅板がピカピカしています。
東京の顔ですもの、早くきれいになって欲しいです。 -
JPタワー(仮称)。
元の東京中央郵便局の建物です。
取り壊す取り壊さないですったもんだありましたが、結局、元の建物の外壁を可能な限り保存、活用して、地上38階建ての建物を建設中です。
ガラスで覆われた北側のファサードはV字ラインが浮き上がって見えて美しい。東京中央郵便局 名所・史跡
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新丸ビル。
この辺りの建物には、オリジナルの建物をできるだけ残して上に高層部を建てる方法が多く見られます。新丸の内ビルディング ショッピングモール
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東京駅と皇居を結ぶ行幸通り。
ここ、整備されてとてもきれいになりました。
大通りの真ん中はタイルを敷いた広々した歩道になっています。
街路樹はイチョウ。
秋には黄葉が綺麗なことでしょう。
東京屈指の一等地にゆとりの歩道。
贅沢な空間です。
この先はお堀があって皇居外苑に続くので、正面には高い建物は何も見えません。皇居外苑 公園・植物園
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左折して丸の内仲通りへ入ります。
仲通りは東京でも有数のブランド・ストリート。
歩道にも洗練されたお洒落な雰囲気が漂います。
私にはあまり縁の無い通りですが、以前ここでやってたミレナリオを見に来たことがあります。丸の内仲通り 名所・史跡
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アフタヌーンティーにしようか迷ったという話をしたら、息子が「このあいだ、リッツ・カールトンのアフタヌーン・ティーに行って来た」と。
ええっ!?
このぉ〜!独身貴族〜。
私もリッツ・カールトンは調べてみたけれど、踏み切れなかったんです。
すでに行ったなら、やめておいて良かった。
「卵サンドイッチがすごくおいしかった。あんなうまい卵サンド食べたことない。絶妙のタイミングで紅茶のお代わりを注いでくれるんだー。でも甘いものが多いので残しちゃった」と羨ましい話。
私もいつかは行くぞー。ザ・リッツ・カールトン東京 宿・ホテル
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この辺り、近年かなり変わりました。
これはブリックスクエアの丸の内パークビル。
ブリック(煉瓦)をイメージした建物なんですね。
1階に入っているエシレ・メゾン・デュプールには行列ができていました。フランスの発酵バターを使ったパン・菓子のお店です。
隣りはスペイン王室御用達のチョコレートのお店、カカオ・サンパカ。
街で世界の味が楽しめる。
改めて日本はグルメ大国なんだなと感じます。 -
歩道に江戸時代のこの周辺の地図がありました。
江戸城に近かったこの辺り、大きな大名屋敷が並んでいたようです。
南町奉行所と北町奉行所を発見しちゃいました。
お堀が今より複雑に入り組んでいたのが印象的。 -
こちらが私たちが食事に行く丸の内マイプラザ。
1階にはティファニーが入っています。 -
丸の内マイプラザは近年再開発されたブロック。昭和初期に建てられた明治生命館と30階建ての明治安田生命ビルで構成され、建物の間は光を通す大屋根で覆われた広いアトリウムになっています。
左手に見えているグレーの建物が明治生命館。明治生命館は8階建てですが、こちらは裏手なので低いようです。
アトリウムの大屋根に覆われていて、建物の中に建物が建っているような不思議な感じです。
これ、屋内なんですよ。入口にちゃんとドアもあるんですよ。
今から行くレストランはこの地下にあります。明治生命館 名所・史跡
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階段をトントンと降りて、向かうはグランド・セントラル・オイスターバー&レストラン丸の内店。
表紙の文にも書いたとおり、ニューヨーク、マンハッタンの同名のお店の姉妹店です。 -
入口でコートと荷物を預かってくれます。
お店の中。
タイルを貼ったドーム型の天井にピンク・ストライプのテーブルクロス。なんだか古き良きアメリカのインテリアを感じますね。なんでもニューヨークのグランド・セントラル駅にある本店と、内装も似せてあるんだそうです。
12時の開店と同時に入ったので、まだ空いています。 -
まず、せっかくオイスターバーに来たのだからと、ニューヨーク本店の一番人気料理、オイスター・ロックフェラー(牡蠣の殻付きグラタン)を一皿注文。
6ピース1700円。
濃厚な牡蠣の味がホウレンソウ入りのクリームソースとよく合います。 -
土日祝日のランチはコースになります。
私たちは一番品数の多いプチフルコースにしました。前菜+パスタ+メイン+デザート+コーヒーor紅茶で2600円。パンもお料理に付いて来ます。
前菜は5種類の中から選べます。
3人とも「生ガキ」にしました。
左が長崎産のカキ。コクがあってクリーミー。
右が広島の大黒神島産。さっぱりして爽やかです。
ソースは3種類。梅酢とケチャップとホースラディッシュです。
これは美味しい!ペロリです。
夫と息子は長崎産が美味しいと。
私は大黒神島産が特に気に入りました。
産地によって味や風味が違うんだってこと、よくわかりました。
年末に宮島へ行った時は、焼きガキ、カキフライ、カキ鍋、カキご飯、カキ味噌汁、カキのオイル漬け・・・牡蠣をたらふく食べて来たけれど、生ガキだけは食べませんでした。ここで久しぶりの生ガキが食べられてシ・ア・ワ・セ。 -
パスタは3種類の中から選べます。
私と息子は「桜エビとソラマメのスパゲッティー」。 -
夫は「牛バラと新ゴボウのラグーをリガトーニで」。
料理名だけでは何のことやらわからなかったけれど、こんな料理です。 -
パンは2種類ついて来ました。
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メインディッシュは3種類から選べます。
夫と私は「オーストラリア産牛サーロインのグリル・グリーンペッパーソース」
写真のせいでちょっと生々しく写ってしまいましたが、ちょうどいい焼き加減でした。 -
息子は前日、友達とサーロイン食べ放題へ行ったとか(どんな食生活してるんだ?)で、今日はおとなしく「本日のお魚のグリル」にしました。
この日の「本日のお魚」はスズキです。 -
最後に「本日のデザート」。
紅茶のムースとパウンドケーキが2切れも出て来ました。
お腹いっぱいです。
パスタ+メインディッシュを食べた後にはこのデザートはちょっと重い。
シャーベットぐらいでも良かったかな?
いやぁ、満足しました。
マイプラザのクーポンを出して10パーセント引きでお会計してもらいました。
美味しくてお値段も手ごろで、このお店を選んで良かったです。
もっとも夜はこんな値段では食べられませんけどね。 -
ここはメニューも豊富。ロブスターやキングクラブ、シュリンプなどのシーフードやお肉を食べることもできます。世界のいろいろな産地の生牡蠣を盛り合わせたプレートもあります。あと、お酒もいろいろあるようです。
ワインセラーの奥にサロンみたいな部屋もありました。
パーティーもできるようです。 -
レストランを出て階段を上がった所に明治生命館の裏口があり、そこが見学者入口になっていました。
明治生命館は土日だけ無料で一般公開されています。
実は、トラベラーの白い華さんの旅行記で見て中を見学できることは知っていました。
せっかくなので、私たちも見学してみたいと思います。明治生命館 名所・史跡
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壁には「重要文化財」のプレート。
明治生命館は岡田信一郎氏の設計案により1934年(昭和9年)に完成しました。
終戦後はJHQに接収され、一時アメリカ極東空軍司令部として使用されていました。1997年には、昭和の建造物としては初めて国の重要文化財に指定されました。
2001年から古い建物をできるだけ活用、保存する形でリニューアル工事が行われ、今は隣りの30階建ての明治安田生命ビルと一緒に丸の内マイプラザを形成しています。明治生命館 名所・史跡
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中へ入ると広いラウンジ。
黒い大理石の床が艶やかな広い空間です。
中央部は吹き抜けになっていて、天井の真ん中からは自然光が入るようになっています。 -
2階の回廊が見えます。
回廊手すりのフェンスが美しい〜。 -
建物の全景。
5階分を貫くコリント式の柱。
あー、こんなに立派な建物なんだー。
表側をよく見ないで入ったので、気づきませんでした。 -
裏側は低くなっているんですね。
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順路に沿ってまずはエレベーターで2階へ上がります。
クラシックなエレベーター。
2階へ上がった所に受付があり、ここからは見学者バッジをつけます。 -
窓から外が見えました。
バルコニーの向こうは皇居のお堀。
そう、明治生命館はすごく良い場所に建っているのです。
照明器具があるからきっと夜間はライトアップされるのでしょうね。明治生命館 名所・史跡
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わぁ、凝った天井装飾。
八角形の窪み一つ一つの中に、立体的な花の飾りが。 -
2階の回廊の手すりは、オリジナルのフェンスの内側に一段高い透明の保護手すりがつけられています。
本当は透明手すりがない方がすっきりするんですが、オリジナルのフェンスがあまりに低いので転落防止のためかと思われます。
実際私が立ってみても、オリジナルフェンスは腰下までしかなく、あまりに心もとない高さでした。 -
びっくり。
この建物の中にあるはずが無いと思っていたものが見えました。
コンピューターです。
吹き抜けの1階デスクにずらりと並んでいるのは、どう見てもコンピューター。
一瞬、見えてる光景が理解できませんでした。
よく見ると「お客さまご相談センター」って書いてあります。一般公開しているものだから、てっきり引退した記念館のような役割の建物かと思っていましたが、どうも平日は明治安田生命の店頭営業室としてばりばり現役で使われているようです。
2001年からのリニューアル工事により、最先端の空調、照明、IT環境を備えた現役のオフィスビルなのです。会社が休みの土日だけ無料で見学させてくれている訳だったんですね。
恐れ入りました〜。 -
2階回廊の柱と壁は大理石です。
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すばらしい。
細かい細工がされています。 -
資料・展示室ではタッチパネル式の説明版で立体映像を見ることもできます。
また、コンピューターによるデジタル閲覧サービスで、創建時の設計図や写真、関係書類を見ることもできます。 -
会議室。
戦後GHQにより接収された際、この部屋で米・英・中・ソの4か国代表による対日理事会(ACJ)が開かれました。マッカーサーも来たのかなぁ?
回廊や店頭営業室が大理石を主に用いているのに対し、2階の部屋は主に木を使った内装になっています。 -
床は寄木細工。
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ついたても立派です。
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控室。
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こちらは食堂。
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食堂の天井や梁には葡萄とツタがデザインされた石膏レリーフ。
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食堂脇の控室には配膳用のリフトがありました。
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「お客さまご相談センター」は柱が林立する壮大な吹き抜けの空間です。
天井の装飾も照明も重厚です。
この辺りの床は市松模様の大理石になっています。 -
床の大理石のアンモナイトの化石。
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これは何だと思ったら・・・
郵便差入口と書いてあります。
郵便物を下の階へ送るシューターみたいです。
今は使われていないようでした。 -
執務室。
何故この写真を撮ったかと言うと、隣りの部屋との間のドアの高さがとても低いんです。
身長170?の人は確実に頭をぶつけますよ。 -
南西隅の応接室。
デコラティブな家具は戦前の家具デザイナー梶田恵氏の作。 -
暖炉の隣の個性的な飾りのついた家具は何なんでしょう?
開き戸の持ち手みたいなものがついています。
ついたてかな?
絨緞も部屋の形状に合わせた特注ですね。 -
照明もお洒落です。
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カーテンレール一つ取ってもこの凝りようです。
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応接室は他にもいくつかありました。
それぞれ色も素材も違う応接セットが置かれていました。 -
絨緞もオリジナルデザイン。
この柄、いいですねぇ。 -
大理石の階段。
昭和の優れた建物。
階段一つ取ってもこのすばらしさ。
老舗百貨店にもこんな階段があることを思い出します。 -
階段の形状に合わせて取り付けられたクジラ型の窓グリルがユニーク。
花のモチーフの縁取りはレースのように透けています。 -
見学者出口はここ。
お堀に面する明治生命館の表玄関です。
立派なドアが目について、思わずパシャリ。
花の模様が内部の天井の彫刻と同じです。明治生命館 名所・史跡
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表玄関(見学者出口)。
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ブロンズ製の窓グリルもこんなに装飾的。
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古典主義様式のランタン型照明。
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イチオシ
外から見るとこんな感じです。
2階から6階までを支えるコリント式の柱は、視覚矯正のための微妙なふくらみ(エンタシス)が付けられ、上の方へ行くほど細くなっていて高さをより強調します。 -
柱頭を飾るアカンサス(ハアザミ)の葉の彫刻。
資料室でアカンサスの葉の彫刻を作っている様子を見ました。
アカンサス、ちょっと気になる私です。かのウィリアム・モリス(19世紀イギリスの詩人、デザイナー)もアカンサスのパターンを好んで使ったようです。
それにしても昭和初期に何ゆえこんなに立派な西洋建築を建てたのか?その頃の日本にはそんな勢いがあったのでしょうか?
そして現在。
古くなってもすぐに壊さない、歴史を刻んで来た優れた建物は手を入れて蘇らせる・・・結構なことです。
これをもって明治生命館を後にします。
次はどこへ行こうか?
ブリヂストン美術館へ行ってみたいけれど、その前に隣の丸の内ブリックスクエアへ寄ってみます。 -
丸の内ブリックスクエア。
中庭広場の周りに、明治時代のレンガの建物を再現した三菱一号館美術館、高層の丸の内パークビルディングなどが建っています。 -
ゲートみたいな建物、アネックスの下をくぐって中庭へ入ります。
(この写真は午前中通りがかった時に撮った写真です) -
入ると中庭の2面を三菱一号館美術館が取り囲んでいました。
古そうな建物に見えますが、実は新しいんです。
もともとの建築は1894年(明治27年)ジョサイア・コンドル設計による建物です。全館に19世紀後半に英国で流行したクイーン・アン様式が用いられました。老朽化のために取り壊されましたが、2010年に元の建物を復元して再建、美術館として生まれ変わりました。
驚いたことに、桜の花がちらほら咲いていました。
まだ2月なのに・・・。 -
イチオシ
ここだけ見ると、まるでイギリスです。
クリスマスローズ、沈丁花が植えてあります。
両方ともこれから花の季節ですね。
沈丁花にはつぼみがいっぱい。
沈丁花を見ると受験を思い出します。ちょうど受験シーズンに咲く花だからでしょうかね。花が咲いたら、この辺りいい香りが漂うことでしょう。 -
イチオシ
中庭は「一号館広場」という名前です。さまざまな植物がたくさん植えられ、ひと休みするのに最適です。都会のオアシスといったところですね。
三菱一号館美術館では「ルドンとその周辺」展をやっています。
こちらを見るのとブリヂストン美術館を見るのと迷ったのですが、ルドンという画家を知らなかったので、結局ブリヂストン美術館へ行くことにしました。アーティゾン美術館 美術館・博物館
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丸の内パークビルディングは34階建て。上階はオフィスなどが入っています。
オープンカフェもあっていい雰囲気です。
柱に緑の植物が植え込まれ、グリーンの壁を作りだしています。 -
三菱一号館美術館の庭園側入口。
ここから入ってミュージアム・ショップだけのぞきました。
ショップだけなら入場券を買わなくても入れます。 -
丸の内パークビルディング1階にはキャス・キッドソンが入っていました。
可愛いので、お店に入ってしばらくうろうろ。
良さそうなものも見つけましたが、この後ブリヂストン美術館へ行くので、結局買わず。アーティゾン美術館 美術館・博物館
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三菱一号館美術館は明治時代の建物を再現していまずが、実は最新式。
免震装置を設置した上に230万個のレンガを使用して建てているそうです。 -
レンガ造りの三菱一号館美術館と高層の丸の内パークビルディングが融合した丸の内ブリック・スクエアの眺め。
最後にこの眺めを見てブリヂストン美術館へ向かいます。アーティゾン美術館 美術館・博物館
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ブリヂストン美術館は東京駅をはさんで丸の内とは反対側の京橋にあります。
私たちは地下道を通ったり、地上を通ったりしながら歩いて向かいました。
ここは東京駅八重洲口近くの素敵な植え込み。
水が流れていて気持ち良さそうなコーナーです。アーティゾン美術館 美術館・博物館
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この日は東京マラソンの開催日。朝9時10分に東京都庁を出発したレースは皇居のほとりを通り南下したり北上したりした後、再び南下してここ京橋を通ってゴールへ向かいます。
私たちも東京マラソンに遭遇することになりました。
確かこの辺りは33.5kmぐらいの地点だと言っていたように思います。
午後2時半。3万6千人が参加したそうですが、スタートして5時間以上過ぎているので、多くの人が駆け抜けた後みたいです。今この辺りを通るランナーにはもう走っている人はいません。競歩みたいな歩きの人もいればハイキングのように歩いている人も。
奇抜なコスチュームの人もいれば、有名人なのか周りに大勢引き連れた人もいます。
「完走〜!」「がんばれ〜!」の応援がかかります。
沿道にはクッキーが用意されていました。
へばって来た市民ランナーにふるまうのですね。
「コーラありますよー。クッキーありますよー」とボランティアの人が声をかけています。
マラソンのため、中央通りは横断禁止です。
向こうに渡る方法をお巡りさんに尋ね、地下道を通って道路を渡りました。東京都庁 名所・史跡
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最終ラインを示すかのような一団がやって来ました。
パトカーや「収容」と書いたバスが次々通り過ぎます。
夫や息子の職場の人も走っていたはず。
みんなどうだったでしょうか? -
ブリヂストン美術館はマラソンコース沿いのブリヂストン本社ビル2階にありました。
ブリヂストン創業者の石橋正二郎氏が集めたコレクションを中心に一般に公開しています。
知ってる人も多いでしょうが、ブリヂストンという会社名は「石橋さん」の石(stone)と橋(bridge)の順序を変えた巧みなネーミングです。アーティゾン美術館 美術館・博物館
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今年、開館60年を迎え、「パリへ渡った『石橋コレクション』1962年、春」という展覧会をやっていました。
1962年にパリの国立近代美術館で石橋コレクションを紹介する展示会が開かれました。その時にフランスへ里帰りした作品を展示しています。
このポスターの絵はピカソの「女の顔」1923年 -
展示会の作品以外にも石橋財団の所蔵作品を見ることができます。
西洋の近代絵画を中心にセザンヌ、モネ、マネ、アンリ・ルソー、ルノアール、ゴッホ、コロー、ゴーギャン、ドガ、ボナール、マティス、ピカソなど有名画家の作品がずらりと並んでいるので、私たちみたいに美術にあまり詳しくなくても面白く見ることができます。
中は写真禁止だったので、パンフレットの写真でいくつか紹介します。
私が最も気に入った絵。
セザンヌの「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」1904−06年。セザンヌの最晩年の作品だそうです。サント・ヴィクトワール山はセザンヌが生涯繰り返し描いたモチーフです。微妙に違う色の塊が同じ方向に塗られているだけ。そんなに細かく描いているわけでもないのに、不思議にみずみずしさを感じます。 -
黒田正輝、青木繁、藤田嗣治など日本画家の西洋画もあります。
これは藤島武二の「黒扇」1908-9年
重要文化財。 -
安井曾太郎「薔薇」1932年
黒い背景に大胆に描かれたバラの花と伊万里の花瓶が引き立ちます。 -
ルノワール「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」1876年
色彩豊かな背景の中におしゃまに脚を組んで座る少女の愛らしい姿が浮かび上がります。 -
クロード」・モネ「睡蓮の池」1907年
近くで見ると、アバウトでよくわからない絵ですが、離れて見るとあら不思議。池への映り込みが浮かび上がって来て、周りの光景まで見えて来そうです。モネの目のつけどころに驚かされます。
他に彫刻作品もたくさんありました。
2階の1室〜10室までが展示室、通路もギャラリーになっていました。ちょうど良い分量なので、私たちは内部を2周しました(笑)。
500円でオーディオガイドも借りられます。荷物を預けるロッカー、ショップ、カフェもありました。 -
美術館を出て、向かいのサン・マルク・カフェでジュースを飲んで、これで今日の散策を終えます。
カフェの窓からブリヂストン本社ビルがよく見えます。
見た目は普通のオフィスビルですね。
2階が美術館になっているとは思えません。
ブリヂストン美術館はこぢんまりした美術館ですが、珠玉のような優れた作品を所蔵しています。建物の雰囲気はまったく違うのですが、ここの所蔵作品を見ていて数少ない経験の中からロンドンのコートールド美術館を思い出しました。
息子も同じことを言っていました。ロンドン赴任中、コートールド美術館が大のお気に入りだった息子。ここも気に入ったようです。大きな美術館よりこれぐらいの規模の美術館がちょうどいいのだそうです。私も一度見てみたいと思っていたので、今日来られて良かったです。アーティゾン美術館 美術館・博物館
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最後に明治生命館でもらったパンフレットのお話。
6枚折りの屏風形パンフレット。ずっしり重い。ずいぶん分厚い紙を使っているなと思っていました。
家に帰ってよく見たら、紙は二重になっていて、広げてみると裏は明治生命館の大きな写真でした。ちょっと嬉しい。というか、発見した時はちょっと感激しました。
大きさがわかるように左隅にボールペンを置いてみましたが、やっぱり分かりづらいですね。ずばり40?×60?の大きさです。
パンフレットの写真を撮ってサイズまで計ってしまった私。小さな発見をして得意になってるのがわかるでしょう?
丸の内から京橋へと歩いてランチと散歩と美術鑑賞。
なかなか楽しい一日でした。明治生命館 名所・史跡
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この旅行記へのコメント (2)
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- がりさん 2012/03/13 00:45:01
- 丸の内、上品さを感じますね
- ニッキーさん、こんばんは!
丸の内散歩ってこのことだったんですね〜。
東京の中心だけどあまり行く機会ない街…、あらためて歩いてみると新しい発見があって面白いですね♪
東京中央郵便局って、今こんなふうになってるんだぁ。
新旧の融合という感じですが、なんだか中途半端な保存で微妙な気も。。
ランチの牡蠣も美味しそうですね〜。
でもほんと、リッツ・カールトンでアフタヌーンティーは羨ましい(笑)。
東京マラソンはいろんな人が走っているので、自分も出てみたい気分になります。
でも倍率、すごく高いらしいですね。
そういえば、スカイツリーも開業後しばらくはチケットは抽選販売とのこと。
僕も応募してみようと思ってるけど、こっちも倍率高いんだろうなぁ。
僕のほうは、いよいよ来週からシンガポール、そしてマレーシアへ行ってきます!
いつかの韓国旅のときのように、バスを乗り継いで街から街へ。
東南アジアはまったくの初めての土地なので、どきどきです(笑)。
- ニッキーさん からの返信 2012/03/13 13:44:19
- RE: 丸の内の再開発
- がりさん、こんにちは。
日差しはすっかり春なのに、まだ風が冷たいですね。
> 丸の内散歩ってこのことだったんですね〜。
そうなんです。最初は梅祭りに行こうかといろんなサイトを調べてみたんですが、今年はまだ咲いてないということで、急遽丸の内散歩に切り替えたんです。再開発されて変わった様子を見てみたかったので。
> 東京中央郵便局って、今こんなふうになってるんだぁ。
> 新旧の融合という感じですが、なんだか中途半端な保存で微妙な気も。。
あの辺りには東京銀行協会ビル、丸ビルなど他にもそんな建物が幾つかありました。新旧のマッチが昨今の丸の内のトレンドみたいですね。元の建物を最新技術で補強して残すのは良いとして、まったく意匠の違う高層ビルを上に建ててしまうアイデアは独特というか奇抜。やはり見た目の違和感はありますよね。あるいは時が経てば、逆にああいうのが東京の個性になって来るのかも。
牡蠣の話。がりさんはお刺身苦手なんですよね。じゃ、生ガキも無理ですかね?私は牡蠣は生ガキが一番好きです。広島では旅行中何かあってはいけないと思って生ガキは我慢してたので、今回食べられて良かったです。このお店はカキの検査や管理をきちんとしているので安心です。それでも牡蠣は大量に食べると胃腸に負担をかけることもあるようですね。お店のメニューにも「体調の悪い時や食べ過ぎにはご注意ください」って書いてありました。
アフタヌーンティーには憧れます。高級ホテルは泊まるの無理だから、アフタヌーンティーででもないとホテルに入れない。アフタヌーンティーぐらいの贅沢ならば私にもできると思うけど、やっぱりあんなに大量に甘いものが食べられないと躊躇。つくづく自分は堅実派だなーと。でもいつか必ずアフタヌーンティー・デビューをするつもりです。
スカイツリーのチケット抽選、がりさん、ぜひ応募を。倍率は高いかもしれないけど、スカイツリーのオープン、盛り上げたいですよね。な〜んて人に言っておきながら、自分は応募しそうもありません。過去に東京タワーの特別展望台からの眺めが霞んでいた(高けりゃいいってものでもないことがわかった。眺めの良し悪しは天気や時間によることがわかった)のと、東京都庁の無料展望台の眺めが意外に良かったので、スカイツリーは様子見です。
シンガポール・マレーシアの旅、いよいよ来週ですかー。バスを乗り継いでの旅、どきどきですね。でも、がりさんらしい旅になりそうですね。そしてF1も見るんでしょう?いきなり暑い国へ行って体調崩されませんように。楽しんで来てくださいね。(^_^)
ニッキー
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