“Welcome to Jordan!” （3）ジェラシュ遺跡

2011/12/23 - 2012/01/02

“Welcome to Jordan!”
ヨルダンを旅している間、何度この言葉をかけてもらったでしょう。その度に新鮮な感動があり、自分の国を誇りにし旅人を温かく迎える想いが伝わりました。

今回は弾丸旅で、チュニジア滞在を終え、チュニスからアンマンへ飛びました。チュニジアとヨルダン、どちらへ行こうか迷い、どちらも棄てがたく、それなら行きたい所だけ行ってしまおう！と。

ヨルダンの旅は、楽しくて驚くほど素晴らしかった☆☆☆
一方、怖い事、嫌な事、困った事もあり、それでも無事に旅を終えられたのは、やはりヨルダンの皆さんのおかげかと思います。

念願のペトラとジェラシュ、アンマンを訪れました。

エリア ジェラシュ(ヨルダン)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

ジェラシュへは、アンマンのムジャンマ・シャマーリー・バスターミナルから約45分。
入場料は、外国人が1000円で、ヨルダン人は60円ほど（^^;)。

素晴らしい遺跡を堪能したり、
優しさにホロッとしたり、
恐怖におびえたり、
色々な事があった1日でした。

凱旋門より入場。
　これは129年に、時の皇帝ハドリアヌスが訪れたのを記念して建てられた。

華麗で壮大な遺跡が、もう目の前にいくつも飛び込んできます☆

☆世界中のローマ帝国の属州にある都市の中でも、最も保存状態が良い町の一つ。
☆中東全体に広がっていた、壮大な都市生活様式の格好の事例。
（ヨルダン観光協会「周遊マップ・ヨルダン」より）とあるので、期待が高まる↑↑↑

マリアノス教会

日本製の重機（TADANO)で、修復をしていました。

競馬・戦車競技場は、現在こんな風に使われています。
245mの長さに52mの幅があるこの競技場では、戦闘用馬車の競技が行なわれていた。
当時の観客の収容人数は、1万5000人。

凱旋門から、ここ南門までは約300m。
門の前は、市場が開かれていたとのこと。

ハアザミの彫刻が施されている。

人々は古代都市ジェラシュで、今から6500年以上も前から、生活を営んできた。
やがてローマ帝国が支配する時代になると、この町は黄金期を迎える。

この遺跡は、長い間忘れられて、砂の下で廃墟になっていたが、19世紀にドイツ人旅行者に再発見され、1925年に修復作業が始まる。

イオニア式の列柱の美しいフォルム

石畳が印象的☆

フォルムを丘の上から眺めると

広場の形は卵形で、市場か宗教儀式に使われていた。

ジェラシュの特徴は、広大な丘に保存状態の良い遺跡が沢山残っているところ。
一つの遺跡を見ても、その向こうに別の遺跡が堂々と姿を現している。

列柱通り
　フォルムから北門へのおよそ600mは、石畳の両側に円柱が続いている。

アゴラ周辺
　アゴラは、古代ギリシアには必ずあったと言われる集会場で、市場にも使われていた。

列柱通りを歩きながら、後ろを振り返ると、また違った表情が見える。

柱の背比べ

完全防備で遺跡見学にお付き合い♪

トルコから来た赤ちゃん、メルハバ♪
パパが「あなたの家族は、津波は大丈夫だったの？」と話しかけてくれた。

はずれにある北門

西浴場
　2世紀に造られた。
　東浴場もあり、同じ造りになっている。

右にある四面門の写真を撮ろうとしたら、4面のうち2面は、お土産を並べた物売りがいた（^^;)。
止めて欲しいな〜！

大聖堂

外見上はギリシア・ローマ風に見えるジェラシュだが、その内実は東洋と西洋が巧みに融合したもの。
ジェラシュの建築・宗教・音楽には、地中海域のギリシア・ローマ世界と、アラブ・オリエント世界の古来からの伝統という、2つの大きな文化が、調和と共生に至る道のりを見出す事ができる。
（ヨルダン観光協会の「周遊マップ・ヨルダン」より）

聖テオドルス教会
　5世紀末に建てられた。
　中央には、源泉がある。
　見る事は出来ないが、地下には石で出来たパイプが通っていて、北西の源泉へと続いている。

アルテミス神殿
　ひときわのっぽの12本の柱が立っている。
　女神アルテミスに捧げられたが、12世紀にアラブ軍と戦った十字軍により、一部破壊された。

アッサラーム♪
この神殿内には、ポットでチャイを売っている人がいたので、連れて来たのかな？

ニンファエウム
　191年に建てられた。
　半神半人の妖精ニンフに捧げられたもの。

前に置かれた大きい盃！

高架教会は、彫刻の施された石がごろごろ転がっていた。

遺跡の向こうの向こうには、ジェラシュの町が見える。
今の遺跡は西半分であり、東半分はジェラシュの町の下に埋もれている・・・。
どれだけ大きな町だったんだろう。

ゼウス神殿
　2世紀に建てられた。

ゼウス神殿から遠くにフォルムを眺める。

北劇場

聖コスマス・ダミアヌス教会
　553年に作られた見事なモザイクが残っている。
　これは高い所から見下ろさなければならず、望遠を使用。

ジェラシュは大変広大で、登ったり↑、下ったり↓、かなりの距離を歩かなければならない。
時間をかけて、一つ一つの遺跡を見てまわった。

私はずっとヨルダンとシリアを旅したいと思っていた。
いつかその二つの国へ行く時があれば、アンマンからジェラシュに寄って、シリアへの国境を越えるか、またはその逆をたどろうと考えていた。
ところが、現在のシリアの悲惨な状況には、心が重くなる・・・。
どうして無力な人々が、沢山の命を落とさなければならないのか・・・。
早くシリアの皆さんが、普通の穏やかな生活に戻れるよう、心から願っています。

ここをくぐると南劇場

途中、楽器の音が遠くから響くなぁと思っていたら、ここで演奏していたんだね。
かわいいぼくちゃんも、一緒にダンス♪

この劇場は、3000人収容。
舞台が北側を向いているのは、太陽の光の影響を少なくするため。

構造は、北劇場とほとんど同じ。
南北に劇場と浴場を持つジェラシュが、どれほどの規模だったのかわかる。

さらに優れているところが、座席ナンバーが彫られている事！

この劇場で毎年7〜8月にジェラシュ・フェスティバルが行なわれ、アラブ人歌手のコンサートが人気らしい。

丘の上からフォルムや列柱通りを見下ろし、ジェラシュを後にする。

遺跡の片隅に置かれていたお祈り用のカーペット。

ジェラシュは想像以上の広大さ！
そこに複数の通りや広場、寺院、神殿、劇場、浴場、門、聖堂などが、美しい形を残している事に感動♪

ヨルダンのスタバのマグカップは、ジェラシュ柄♪

世界遺産に登録申請中らしいが、観光客は意外と少なかった。
今後ジェラシュの良さが、広がっていくといいな。

ジェラシュの町の笑顔の少年

車で野菜や果物を売っている光景が目に入り、近づいてみました。

おじさん「トマト、持って行きなさい」と、4個も差し出してくれた。
私達「え〜〜っ、シュクラン！」
おじさん「レモンも、持って行きなさい」
私達「え〜〜っ、シュクラン！」　
おじさん「オレンジも、持って行きなさい」
私達「え〜〜っ、シュクラン！」
おじさん「二人なんだから、二つだよ！」と、オレンジをもう一つ差し出す。
通りすがりなのに、どうしてこんなに優しくしてくれるの？
バックパックに入れて日本まで持ち帰り（笑）、子供達に話を聞かせた後に、ありがたく頂きました。

ちょうど学校があり、「写真撮ってー」との注文殺到。

バス停ヘ歩いていたら、遠くにいるバスが私達に気づいて、停まって待っていてくれた。
バスへ急いで走る。

ところが、これはジェットコースター以上の恐怖のバスだった・・・（涙）。→ヨルダンでの怖い事

登り坂になる度に、フゥ〜〜とエンジンが停まってしまう。。。
その後、エンジンをかけるため、ス〜〜ッと逆走。。。
後ろから、どんどん車が来てるじゃない。。。
ありえない！！怖っ。。。
悪い事に、空席が最後尾しかなく、私達はそこに座っていた。。。
おまけにジェラシュ・アンマン間は、道路脇が崖の箇所が多い。。。
前の方の席が空き次第、そこへ移動し、無事到着後ようやく生きた心地がした（冷や汗）。。。

この旅行記へのコメント （6）

• MISAさん 2013/11/02 09:55:03

  こっちもステキ♪

  
  ヨルダンてペトラの他にも、こんな素敵な場所があるんですね！！
  
  スタバのマグもステキです。
  
  あぁ、また行きたい場所が増えてしまった(^O^)
  
  MISA

  川岸　町子さん からの返信 2013/11/03 20:22:30

  RE: こっちもステキ♪

  > ヨルダンてペトラの他にも、こんな素敵な場所があるんですね！！
  
  　はい！
  　ペトラだけで帰るには、もったいないほど、すばらしいです(^^♪
  
  > スタバのマグもステキです。
  
  　本当は、地元っぽいお店でお茶したかったです。
  
  > あぁ、また行きたい場所が増えてしまった(^O^)
  
  　私もです。
  　しよっちゅう、行きたい所を妄想しています（笑）。
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　町子

• エンリケさん 2012/04/14 22:56:15

  古代にタイムスリップしたような都市遺跡

  川岸　町子さん
  
  こんばんは。
  しばらく仕事が忙しくて４travelをチェックする時間もあまりなかったのですが、ヨルダン旅行記、完結されてたんですね！
  
  ペトラの次に訪れたジェラシュ遺跡、まずはペトラのようなピンクの石が印象的ですね。
  この色はヨルダンの石の特徴ということでしょうか。
  
  そしてその全景、ものすごく広大で保存状態も良く、ちょっと修復すれば今でも立派に都市としての役目を果たせそうですね！
  
  アンマンへのバスが怖そうですが（笑）、わたしも古代ローマの時代にタイムスリップしたような気分に浸りに、訪れてみたいと思いました。
  
  そうそう、わたしの旅行記、フォローいただいたんですね。
  わたしも川岸さんの旅行記をフォローさせていただきます！
  
  これからもどうぞよろしくお願いします！

  川岸　町子さん からの返信 2012/04/15 01:04:44

  RE: 古代にタイムスリップしたような都市遺跡

  エンリケさん
  　
  　ご覧頂き、ありがとうございます。
  
  > ペトラの次に訪れたジェラシュ遺跡、まずはペトラのようなピンクの石が印象的ですね。
  > この色はヨルダンの石の特徴ということでしょうか。
  
  　そうですねー、ヨルダンと言うと、私はこの色と、丘（ホントに丘が多い）のイメージがあるほどです。
  
  > そしてその全景、ものすごく広大で保存状態も良く、ちょっと修復すれば今でも立派に都市としての役目を果たせそうですね！
  
  　文化的な面と、生活面両方が充実していた遺跡でした。
  
  > そうそう、わたしの旅行記、フォローいただいたんですね。
  > わたしも川岸さんの旅行記をフォローさせていただきます！
  
  　ありがとうございます。
  　せっかくの台湾の旅行記に気づかずにいて、本当に残念だったので、これで安心です（笑）♪
  
  > これからもどうぞよろしくお願いします！
  
  　こちらこそ、よろしくお願いします。
  　昨年スペインへ行った子供ではない、別の子供がチェコに興味を持っているので、エンリケさんの旅行記をおススメしています。
  　また、私が是非行きたいエジプト、ペルー、ミャンマーを始め、参考にさせて頂きたい旅行記が沢山なので、まるで川岸家のガイドブックですね（笑）☆☆☆
  　　　　　　　　　　　　　　　　
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川岸　町子

• Yattokame!さん 2012/03/16 03:10:27

  あ、こんなにすごいなんて

  川岸町子さん
  
  こんばんは。
  
  私がヨルダンを旅行した時ジェラシュは訪れなかったんですが、壮麗な建物がいくつも残っているすごい遺跡ですね。「パルミラを見たのなら同じようなものだから、寄らなくてもいいよ」と現地で会った別の旅行者が言ってそんなものかと思い、時間がなかったこともあって結局パスしたんですが、写真を拝見しているとパルミラとは雰囲気が全く違っていて、これは両方訪れるべきだなと思いました。いつか隣国イスラエルにも行きたいので、アンマンからイスラエル入りしてその前にジェラシュ見学をする手もあるなと、将来の旅行に思いをはせております。
  
  Yattokame!
  

  川岸　町子さん からの返信 2012/03/16 21:48:47

  RE: あ、こんなにすごいなんて

  Yattokame!さん
  　ご覧頂き、ありがとうございます。
  
  > 私がヨルダンを旅行した時ジェラシュは訪れなかったんですが、壮麗な建物がいくつも残っているすごい遺跡ですね。
  　はい！以前ジェラシュ遺跡の写真を見て以来、ずっと行ってみたいと思っていましたが、期待以上でした。
  　広大で、様々な遺跡が保存状態良く残っているのがすばらしいです。
  　私が旅した範囲では、本家のイタリアや、地中海沿岸諸国の遺跡以上かもしれません。
  　でも、短い期間なので、死海などへは行けず、ペトラとジェラシュでほとんど終わってしまいました。
  
  >　写真を拝見しているとパルミラとは雰囲気が全く違っていて、これは両方訪れるべきだなと思いました。
  　そうなんですかぁ！？
  　そのお言葉を聴き、私は益々パルミラへ行きたいです♪
  　旅って、いいですねぇー☆
  　想像したり、考えるだけでも楽しいですね♪
  　　　　　　　　　　　　　　　　　川岸　町子