2011/11/03 - 2011/11/06
468位(同エリア1206件中)
極楽人さん
夕陽が美しいサントリーニ島を、3泊4日で訪れました。
北端の町「イア」に1泊、島内最大の町「フィラ」に2泊しました。
新婚旅行のメッカでもあり、
ひとり旅の老人には不似合いなところだと敬遠していましたが、
エーゲ海の青い海と陽ざしを満喫することができました。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
アタチュルク空港(イスタンブール)で先に帰国する妻を見送り、その2時間後に同じ空港からアテネに飛びました。
エーゲ航空で約1時間、早割りで \5,000弱です。
アテネ到着は午後5時半。30分前に時限ストが終わったばかりですが、
もともとデモやストが多い国なので何の影響も残っていません。
この夜は市内のユースホステルに泊まり、
大きな荷物を預けたまま翌日の午前便でサントリーニ島へ向かいました。 -
アテネの空港には、入ってすぐの場所に喫煙室があります。
分かりやすくて便利ですが、すぐ横の扉を出た外で吸えるので意味がありません。
この空港では、一旦チェックインするともう何処にも喫煙場所はありません。
非喫煙者にはどうでもいい話でしょうが、場所を変えた方がいいと思います。 -
エーゲ航空は民営の新興航空会社だそうです。
国営から出発したオリンピック航空を乗客数で抜き、ルフトハンザと提携して国際路線をも強化中だと聞きました。
もちろん、スターアライアンス・メンバーです。
乗務員も、若くて活気のあるスタッフが多いという印象を受けました。 -
飛行時間は賞味30分というところ。
出発時には空を覆っていた雲が切れて、右窓の下に特徴のあるサントリーニ島が見えてきました。
もともとは、メテオラからコルフ(ケルキラ)島へ抜けて北ギリシャ一帯を周る計画でした。それが突然サントリーニに変わったのは、ほんの偶然と気まぐれの結果です。
イスタンブールから北ギリシャに入る場合、移動は夜行バスか夜汽車を使うことになります。ひとり旅の最初から寝不足は嫌なので、いっそテッサロニキまで飛行機で、と調べてみるとアテネ経由しかありません。
そのとき何気なくエーゲ航空の予約ページをいじっていると、
アテネ→サントリーニが14ユ−ロ、逆が16ユーロという驚愕価格が出てきました。諸費用を含めても往復80ユーロの運賃は、高速船よりも安い筈です。値段が、方向転換の決め手のひとつになりました。
11月の北ギリシャは天気が安定せず、旅行に適した季節とはいえません。
また海は風が強まり、波が高くなります。
港湾ストは頻発していますが、飛行機の方は少し慎重な対応のようです。
あれやこれや考えた末、ネットでチケットを押さえました。 -
サントリーニは、地元ではティラとも呼ばれています。
飛行機は島の南端をぐるりと一周して、小さな空港に着陸しました。 -
最初の目的地は、北端のイア(OIA)の町です。
空港のバス停にはまだ夏の運行表が張ってあり、バスはいつ来るのか分かりません。フィラに宿泊するというオーストラリア女性とタクシー(15ユーロ)をシェアし、フィラのバス停からイア行きの路線バス(1.6ユーロ)に乗り継ぎました。
バスの汚れた右窓を通して、青い海が広がります。 -
20分ほどで終点のイア・バスターミナルへ。
左隅がインフォーメーション。
すぐ裏にユースホステルもありますが、10月末で閉じていました。
宿を頼んで、ついでにインターネット(15分1ユーロと超高い)でスト情報や日本のニュースをチェックします。
アテネのスト予報は、在ギリシャ日本大使館のHPで常に確認していました。 -
宿の管理人さんがインフォメーションまで迎に来ました。
なかなか美人のご婦人です。
バス道路を少し戻るように連れ立って歩いて、そこがスーパー、そっちがベイカリーなどと説明してくれます。 -
5分ほど歩いて、ホテルというより“貸し別荘”といった感じの建物に着きました。
二階の一室が自分用になります。
他の部屋には、人の気配がありません。オフ・シーズンなんですね。 -
ドアを開けると、ここが居間。
洗面室は入口のすぐ左側です、 -
キッチンにはいちおう何でも揃っている様子。
-
ベランダからは、殺風景な風景だけれど海も見えました。
灰皿がひとつ置いてあって、「ここで吸え」ということですか。
まあ、ちょっとしたリゾート気分。 -
入口の脇に、ロフトに通じる階段があって、
-
登ったところが寝室です。
1泊39ユーロ。これでも、ホテルの高いイアでは破格の安値だそうです。
朝食は付いてないので、どこかで買ってきて食べることになります。
シャワーの使い方などひと通り説明したあと、「明日、出てゆくときは鍵をテーブルに置いていってね。」と言って、美人管理人はそれきり姿を見せませんでした。 -
イアの滞在は、到着日のお昼過ぎから翌日の夕方までです。
でも写真は順序を代えて、朝から夕方までの順で並べてみます。
夜明け。朝7時すぎに島の西端から陽が昇ってきます。 -
斜面に張りつくイアの白い町が、だんだん輪郭を現わして・・・
-
教会の空が少しづつ赤みを帯びてきます。
-
サントリーニ自慢の青いドームがゆっくり目を醒まし・・・
-
街外れの丘の風車が、仕事を始めます。
-
朝の散歩には何処からともなく野良犬が現れて、行く道を先回りして先導してくれます。
絶景地では、自分も感動しているような仕草です。 -
ロバ君も出勤の準備ができたようです。
崖下の港から急な階段を登って、重い荷物や人を運ぶ働き者です。 -
メインストリートにも陽射しが届くようになりました。
朝6時から開けているパン屋さんで、焼きたてパンと卵とヨーグルトとバナナを買っていったん宿に戻ります。
この店は、近隣の宿に朝食用のパンを供給しているようです。 -
宿の窓からも、明るい海が見えます。
持参したスティックコーヒーを入れ、ゆで卵を作って簡単な朝食をとります。
いい朝です。 -
9時過ぎ、ふたたび宿を出ると島はもう太陽の真下にありました。
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海沿いの散歩道に出ると、湾曲した島の先にフィラの町が見えています。
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強い陽射しに白さを増した町並みが、青い空の下に広がります。
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白と青のコントラスト。
薄いピンクの家が、町並みの軽やかな雰囲気を表しています。 -
崖淵に置かれた、これは馬車の輪?
-
白い教会も、青い海によく映えます。
-
こちらも、そう。
-
サントリーニ自慢の風景は、何でもない細い路地を入った先にありました。
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崖沿いの散歩道を先端まで歩くと、風車が現れます。
ミコノス島にもたくさんあった、粉引き風車でしょう。 -
どこを見ても「光」にあふれた美しい島ですが、
その一方で「影」の部分が少し薄いようにも感じます。
それもその筈、この島は1950年代の大噴火で壊滅して、現在の建物はほとんどそれ以降に作られたものだからです。 -
昔の痕跡は、ほんの少しだけ残っています。
崖の先端にある、古い要塞。
現在の町とは、明らかに建築様式が違います。 -
これもそう。
新しい家の屋上に、遺跡と思われる飾りを乗せています。
好みを言えば、もう少し深みのある風景が好きです。 -
崖の下をのぞくと、船着き場から続く急な階段が見えます。
-
崖沿いの散歩道には、お土産店やさんが軒を連ねています。
一本道を、ぶらぶらとサマーズの気分。
犬が寝っころがっていて、鎌倉でいえば『平日の小町通り』のようなものでしょう。 -
売りはやっぱり、『青い海』、『青いドーム』と『白い家並み』です。
この町の人々は、全員が観光で食べているような・・・
その分、生活感は希薄です。 -
ここは郵便局です。
留守番の家族たちに絵葉書を送りました。
切手が大きすぎて、宛先の一部が隠れてしまいます。
絵葉書は 0.4ユーロ/枚、切手は3ユーロ/4枚 でした。 -
前日の午後に「シャッターを押して」と頼まれたマレーシアのカップル。
写真が気に入ったらしく、「次の日もお願いしたい」と懇願されて会ったら、なんとウエディング衣装で待っていました。
それで、約1時間の撮影タイム。暇だからいいけど・・・
町を練り歩いて、すれ違う人々の喝采を集めていました。
驚いたことに二人はまだ結婚前で、挙式は「たぶん来年」だそうです。 -
夕暮れが近づくと、穏やかな海が微妙に波立ちます。
-
影が長くなり、だんだん濃くなってきます。
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やがて空に仄かな赤みが射し・・・
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低い場所から闇が広がってきます。
-
陽射しの斜面は西日に染まり始めて・・・
-
海を入日が染めるようになります。
-
やがて、落日。
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白い家並みは次第に青ざめて・・・
-
やがて闇の支配に身を委ねます。
サントリーニ島自慢の、サンセット・タイムです。
夏場は見物の観光客で一杯になるそうですが、この時期は閑散としています。
これが「世界一美しい夕陽」だそうです。
夕陽そのものはどこも同じで、稲村ガ崎の夕陽だって負けていません。
アングルを選べば千葉だって・・・(失礼!)
ただ、夕景に写りこむ小道具がなかなか"サントリーニ的”というか・・・
それは教会の十字架建った豪華なりクルーズ船だったり。
何はともあれ、美しいものに順位をつける必要はありません。 -
夜は、宿の美人オーナー推薦の店で地元料理を楽しみました。
宿のすぐそばの店で、10パーセント割引してくれます。
ひとりしみじみ飲んでいたら隣の席に中国の団体客が来て、雰囲気が壊れました。でも、すぐ仲良くなって一緒に「カンペー!」。
翌日は、フィラの町へ移動します。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- エムさん 2012/07/12 13:26:00
- 美しいサントリーニの写真
- 極楽人さん、初めまして!
サントリーニ島?イア/スナップ紀行にお邪魔しました。
以前、クルーズでサントリーニ島に行きましたが、十分な時間が取れず、
こんな素敵な写真を撮ることができませんでした。
極楽人さんの旅行記を拝見しながら、「もう一度行きたい」
との思いが強まりました。
いつかチャンスがあったら、のんびり散策をしたいものです。
どれも画像が素晴らしいですね。
一票投じて失礼します。
エム
- 極楽人さん からの返信 2012/07/12 14:20:51
- RE: 美しいサントリーニの写真
- エムさん、こんにちは!
私もエムさんの頁にお邪魔しました。
いろんなクルーズを体験なさっているんですね。
旅行記「サントリーニ篇」も拝見しました。
忙しいクルーズでも、しっかり写真に残されていて感心しました。
表紙のワンちゃん、昨夏に死んだ我家の犬に似ています。19歳でした。
長旅の間は、ちょっと気の毒ですね。
極楽人
> 極楽人さん、初めまして!
> サントリーニ島?イア/スナップ紀行にお邪魔しました。
>
> 以前、クルーズでサントリーニ島に行きましたが、十分な時間が取れず、
> こんな素敵な写真を撮ることができませんでした。
>
> 極楽人さんの旅行記を拝見しながら、「もう一度行きたい」
> との思いが強まりました。
> いつかチャンスがあったら、のんびり散策をしたいものです。
>
> どれも画像が素晴らしいですね。
> 一票投じて失礼します。
>
> エム
-
- さん太さん 2011/12/22 10:11:16
- 素晴らしい写真ですね
- 極楽人さんお写真は素晴らしい。
サントリーニの建物の白、屋根の青、空の真っ青・・・
それぞれがクッキリと出ている。
私もサントリーニを訪れ、その時の写真と比べてみましたが、
メガネが合わなくなってきて、視力0.7位で見た景色と、新しい眼鏡に変えて、視力2.0になった時くらいの違いがあります(笑)
思わずカメラは何を使っているのか、見てしまいました。
確かに一眼レフですが、特別なものでもなさそうですし・・・
やはり腕なのでしょうね。
>これが「世界一美しい夕陽」だそうです。
夕陽そのものはどこも同じで、稲村ガ崎の夕陽だって負けていません。
アングルを選べば千葉だって・・・(失礼!)
カメラと腕を磨いてから、千葉の海で挑戦してみます(笑)
- 極楽人さん からの返信 2011/12/22 13:57:22
- RE: 素晴らしい写真ですね
- さん太さん
サントリーニ島の写真は、お天気に恵まれました。
持参したカメラは比較的小ぶりな一眼レフですが、レンズ交換が面倒なので他メーカーの安価な18-200mmを着けっぱなしにしていました。コンパクトカメラでも同じだったと思います。
それにしても、ロマンチックな島でひとり旅の老人が夕陽ばかり撮っている姿は切ないものです。やはり、誰かと二人で行く場所だったようです。
千葉の海も夕陽の頃は綺麗でしょうね。
何よりも、老人が似合う風景のように感じられ、羨ましく思っております。
極楽人
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