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愈々、黒海を船で渡る

88 黒海奇行 オデッサの娘

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2010/09/23 - 2010/09/24

25位(同エリア58件中)

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costin

costinさん

愈々、黒海を船で渡る

  • オデッサに戻った俺は早速黒海横断チケットを探す。<br />ネットで調べ、販売している代理店の住所・電話番号を書きとめ早速電話する。<br />

    オデッサに戻った俺は早速黒海横断チケットを探す。
    ネットで調べ、販売している代理店の住所・電話番号を書きとめ早速電話する。

  • ネット情報と違い、黒海横断フェリーは週1便だけらしい。<br />しかも、グルジアでも今週と来週では到着地が異なる。<br />「ぇぇと・・次の便は来週の火曜日だね。」<br />「どれ位・・かかるんですか?」<br />「約 2昼夜かな。」<br />「じゃ、その日で予約したいんですが・・」<br />「それじゃ ここの事務所まで来ていただいて、入金を済ませてください。」<br />

    ネット情報と違い、黒海横断フェリーは週1便だけらしい。
    しかも、グルジアでも今週と来週では到着地が異なる。
    「ぇぇと・・次の便は来週の火曜日だね。」
    「どれ位・・かかるんですか?」
    「約 2昼夜かな。」
    「じゃ、その日で予約したいんですが・・」
    「それじゃ ここの事務所まで来ていただいて、入金を済ませてください。」

  • ウクライナフェリー<br />オデッサ---バツミ 1450<br />これは2段ベットが2個室内にある4人部屋の料金だ。<br />この上だと2人部屋で料金はもうちょっと高い。<br /><br />予約を済ませると・・あと出航までの2日・・やることがない。

    ウクライナフェリー
    オデッサ---バツミ 1450
    これは2段ベットが2個室内にある4人部屋の料金だ。
    この上だと2人部屋で料金はもうちょっと高い。

    予約を済ませると・・あと出航までの2日・・やることがない。

  • しばしのんびりとオデッサを観て廻った。

    しばしのんびりとオデッサを観て廻った。

  • 『戦艦ポチョムキン』当時の階段。

    『戦艦ポチョムキン』当時の階段。

  • 市内にある『上海』という名の中華レストラン。<br />地下に潜ると店がある。<br />

    市内にある『上海』という名の中華レストラン。
    地下に潜ると店がある。

  • 長旅の途中だと、米と汁物 これがとてつもなく美味しく感じる。<br />米って中毒性あるのかね?<br />梅崎春生の小説『桜島』中の描写に、配給のグラス一杯のビールが美味過ぎて口から離れない場面がある。<br />それと似たような『米』への渇望を米食圏以外の長旅では時折感じるんだ。<br />それは『鮨』とか『ラーメン』といった特定の日本食にではなく、より原点に近い『めし』に感じる。<br />

    長旅の途中だと、米と汁物 これがとてつもなく美味しく感じる。
    米って中毒性あるのかね?
    梅崎春生の小説『桜島』中の描写に、配給のグラス一杯のビールが美味過ぎて口から離れない場面がある。
    それと似たような『米』への渇望を米食圏以外の長旅では時折感じるんだ。
    それは『鮨』とか『ラーメン』といった特定の日本食にではなく、より原点に近い『めし』に感じる。

  • 『京都』と名のつく日本食レストラン。<br />後日ここを訪問することになる。

    『京都』と名のつく日本食レストラン。
    後日ここを訪問することになる。

  • オデッサのマックはお洒落。

    オデッサのマックはお洒落。

  • 【オデッサの光と影】<br /><br />オデッサの中心に近い中央市場からそう遠くない場所にこの建物はあった。<br />この建物からは通り過ぎる時にかなりの異臭を感じる。<br />その異臭の原因はすぐに突き止めることが出来た。<br />数人の泥酔者を含むホームレスがこの館に寝起きしている様だった。<br />

    【オデッサの光と影】

    オデッサの中心に近い中央市場からそう遠くない場所にこの建物はあった。
    この建物からは通り過ぎる時にかなりの異臭を感じる。
    その異臭の原因はすぐに突き止めることが出来た。
    数人の泥酔者を含むホームレスがこの館に寝起きしている様だった。

  • 方や華やかな目抜き通りに灯る暖かなオレンジの電飾。

    方や華やかな目抜き通りに灯る暖かなオレンジの電飾。

  • 中を覗くと子供の誕生日パーティが開かれていた。<br />邪気の無い笑顔でケーキの蝋燭の火を吹き消す子供。<br />そしてそれを囃し立てる父親、見守る母親。<br />主役になれないでちょっぴり不満気な姉。<br />それこそ絵に描いたような『家庭の幸福』が・・・。<br /><br />斯く云う俺は?<br />その狭間で『厳粛な綱渡り』のような旅を続けている。<br />

    中を覗くと子供の誕生日パーティが開かれていた。
    邪気の無い笑顔でケーキの蝋燭の火を吹き消す子供。
    そしてそれを囃し立てる父親、見守る母親。
    主役になれないでちょっぴり不満気な姉。
    それこそ絵に描いたような『家庭の幸福』が・・・。

    斯く云う俺は?
    その狭間で『厳粛な綱渡り』のような旅を続けている。

  • 宿のドミトリーのベッドから朝の一枚。<br /><br />ドミは落ち着かないが、たまたまシーズンを外れているのか?<br />宿泊者は俺だけだった。

    宿のドミトリーのベッドから朝の一枚。

    ドミは落ち着かないが、たまたまシーズンを外れているのか?
    宿泊者は俺だけだった。

  • 朝の散歩で再び、ポチョムキンの階段まで足を延ばしてみる。

    朝の散歩で再び、ポチョムキンの階段まで足を延ばしてみる。

  • 「この海の向こうに・・・あなたのパパが・・」

    「この海の向こうに・・・あなたのパパが・・」

  • お前・・・ひょっとして海に落ちたのか?

    お前・・・ひょっとして海に落ちたのか?

  • 【DOLCE VITA】<br /><br />『甘い生活』この辺の単語に反応するにはそれ相応の人生経験が必要となってくる。それと共に忍び寄る『老い』も骨身に染み入る為には必要な要素だと思われる。<br />『Morte a Venezia』もついでに想い出す。そして・・・苦笑い。

    【DOLCE VITA】

    『甘い生活』この辺の単語に反応するにはそれ相応の人生経験が必要となってくる。それと共に忍び寄る『老い』も骨身に染み入る為には必要な要素だと思われる。
    『Morte a Venezia』もついでに想い出す。そして・・・苦笑い。

  • 俺は被写体の色を探していた。<br />黄色と赤。<br />それは俺のウィンドブレーカーの色だった。<br /><br />黒海・・・何故かこの色取りが映える。

    俺は被写体の色を探していた。
    黄色と赤。
    それは俺のウィンドブレーカーの色だった。

    黒海・・・何故かこの色取りが映える。

  • 豪華客船が出港していく。<br />多分行き先はイスタンブール。

    豪華客船が出港していく。
    多分行き先はイスタンブール。

  • 散歩の帰りにポチョムキンの階段の途中でひとりの日本人と出くわす。<br />彼は京都大学の理系の院生だったと記憶している。<br />ポーランドの学会の帰りにここオデッサに立ち寄ったとの事だった。<br />「ところで・・今晩予定あります?」<br />「いえ、特に」<br />「それじゃ、丁度良かったw 実はここ地元の女子高生と会う約束をしているんですが、向うはふたりで来るらしいんです。良かったらご一緒しませんか?」<br />「じ・女子高生ですか・・しかもオデッサのw」<br />「そうなんですw」<br />「勿論、構いませんが・・しかしどうやってそんな娘達と知り合いになるんですか?」<br />「まぁ・・判り易く云うと、『出会い系』の海外版みたいなもんですw」<br />「そんなのあるんですか?w」<br />そんなのあるわけないw<br />

    散歩の帰りにポチョムキンの階段の途中でひとりの日本人と出くわす。
    彼は京都大学の理系の院生だったと記憶している。
    ポーランドの学会の帰りにここオデッサに立ち寄ったとの事だった。
    「ところで・・今晩予定あります?」
    「いえ、特に」
    「それじゃ、丁度良かったw 実はここ地元の女子高生と会う約束をしているんですが、向うはふたりで来るらしいんです。良かったらご一緒しませんか?」
    「じ・女子高生ですか・・しかもオデッサのw」
    「そうなんですw」
    「勿論、構いませんが・・しかしどうやってそんな娘達と知り合いになるんですか?」
    「まぁ・・判り易く云うと、『出会い系』の海外版みたいなもんですw」
    「そんなのあるんですか?w」
    そんなのあるわけないw

  • オデッサの女子高生とは、大聖堂のある公園で待ち合わせし、しばらく市内探索に付き合ってもらった。<br />こういう場合、案外旅行者の方がその土地の名所旧跡や歴史には詳しかったりする。その土地のものは知らずに毎日その遺跡の前を通り過ぎている事だって多々ある。だが、直近の情報は土地の者に勝る物はない。<br />そこでオデッサについての一般的質問をするのだ。<br />その中にオデッサの名物料理と云う項目があった。<br />以前も一度この事に触れた記憶があるが、どの旅行記だったか忘れたのでもう一度書くと・・・彼女等が言うには。<br /><br />「オデッサの名物料理って何?」<br />「何かしらね?」<br />お互い顔を見合わせているw<br />「強いて言えば・・・」<br />眼鏡のユーリが人差し指で宙に弧を描くように滑らせながら云うには・・w<br />「云えば?」<br />「お寿司w」<br />「寿司って今食べてるこれか?」<br />「そそw」<br />「でもこれって日本のだろよ?w」<br />「そりゃそうw そのくらいみんな知ってるw というか家ではおかあさんが1週間に一度は作るのよw」<br /><br />確かにラーメンが日本古来の食べ物でない事くらいみんな知っている。<br />だが、日本という土壌で新たな息吹が吹き込まれ新しい+αを得たことも紛れも無い事実だろう。そしてそれを『名物』と言ったとしても誰がそれを非難できよう。<br />もし彼女がその辺の消息を言ったのだとすれば・・これは驚くに当たらない。俺は『さも有りなん。』とコクリコクリ首肯すれば善いのだw

    オデッサの女子高生とは、大聖堂のある公園で待ち合わせし、しばらく市内探索に付き合ってもらった。
    こういう場合、案外旅行者の方がその土地の名所旧跡や歴史には詳しかったりする。その土地のものは知らずに毎日その遺跡の前を通り過ぎている事だって多々ある。だが、直近の情報は土地の者に勝る物はない。
    そこでオデッサについての一般的質問をするのだ。
    その中にオデッサの名物料理と云う項目があった。
    以前も一度この事に触れた記憶があるが、どの旅行記だったか忘れたのでもう一度書くと・・・彼女等が言うには。

    「オデッサの名物料理って何?」
    「何かしらね?」
    お互い顔を見合わせているw
    「強いて言えば・・・」
    眼鏡のユーリが人差し指で宙に弧を描くように滑らせながら云うには・・w
    「云えば?」
    「お寿司w」
    「寿司って今食べてるこれか?」
    「そそw」
    「でもこれって日本のだろよ?w」
    「そりゃそうw そのくらいみんな知ってるw というか家ではおかあさんが1週間に一度は作るのよw」

    確かにラーメンが日本古来の食べ物でない事くらいみんな知っている。
    だが、日本という土壌で新たな息吹が吹き込まれ新しい+αを得たことも紛れも無い事実だろう。そしてそれを『名物』と言ったとしても誰がそれを非難できよう。
    もし彼女がその辺の消息を言ったのだとすれば・・これは驚くに当たらない。俺は『さも有りなん。』とコクリコクリ首肯すれば善いのだw

  • 京大の院生も加わり色々な話を彼女等から聞かせてもらった。<br />「オデッサはアルカディアが路面電車で行ける範囲にあるから海水浴にはとても便利だね。」<br />「そうね、でも私たちはアルカディアには余り行かないの。そこからちょっと離れた●○×▲にみんなで行ったりしてるわ。」<br />「ほうほう。」<br />「家族連れがギャーギャー騒いでたら雰囲気ぶち壊しでしょw?」<br />「確かにw」<br />

    京大の院生も加わり色々な話を彼女等から聞かせてもらった。
    「オデッサはアルカディアが路面電車で行ける範囲にあるから海水浴にはとても便利だね。」
    「そうね、でも私たちはアルカディアには余り行かないの。そこからちょっと離れた●○×▲にみんなで行ったりしてるわ。」
    「ほうほう。」
    「家族連れがギャーギャー騒いでたら雰囲気ぶち壊しでしょw?」
    「確かにw」

  • 時計を見るともう10時近い。<br />「おっ! もうこんな時間か。君等はもう帰んなさい。余り遅くなると親御さんが心配する。」<br />「へ?w」<br />ちょっとキョトンとした顔をしている。<br /><br />まぁスポーツ・フィッシングはキャッチ・アンド・リリースが基本だからねw

    時計を見るともう10時近い。
    「おっ! もうこんな時間か。君等はもう帰んなさい。余り遅くなると親御さんが心配する。」
    「へ?w」
    ちょっとキョトンとした顔をしている。

    まぁスポーツ・フィッシングはキャッチ・アンド・リリースが基本だからねw

  • オデッサの娘達を帰した後、<br />「それじゃあ、ちょっと一杯ひっかけに行きますか?」<br />「どこか?ありますか?」<br />「こじんまりした日本食屋を昼間見かけたんでそこ行って見ましょう。」<br /><br />京都に住む彼を『きょうと』と云う名の日本食屋に連れて行く。<br />中にはいると、何やら韃靼人のような井出達の娘が出迎えてくれる。<br />日本人だと判ったらしく、若いオーナーやらその仲間達がぞろぞろやってくるw<br />そして日本食の話をおっぱじめるのかと思いきや、<br />「見てくれよ!俺の車!」<br />彼等の日本車自慢を散々聞かされるはめになる。<br />仲間もすべて日本車乗りw<br />『これが伝説の日本人か!』<br />そんな尊敬の眼差しをひしひしと感じる我々ふたりだったw

    オデッサの娘達を帰した後、
    「それじゃあ、ちょっと一杯ひっかけに行きますか?」
    「どこか?ありますか?」
    「こじんまりした日本食屋を昼間見かけたんでそこ行って見ましょう。」

    京都に住む彼を『きょうと』と云う名の日本食屋に連れて行く。
    中にはいると、何やら韃靼人のような井出達の娘が出迎えてくれる。
    日本人だと判ったらしく、若いオーナーやらその仲間達がぞろぞろやってくるw
    そして日本食の話をおっぱじめるのかと思いきや、
    「見てくれよ!俺の車!」
    彼等の日本車自慢を散々聞かされるはめになる。
    仲間もすべて日本車乗りw
    『これが伝説の日本人か!』
    そんな尊敬の眼差しをひしひしと感じる我々ふたりだったw

  • 翌朝、11時迄にフェリーの乗船手続きをすると書いてあったので8時には宿を出る。トラムで中央市場脇のバスターミナルに向かう。

    翌朝、11時迄にフェリーの乗船手続きをすると書いてあったので8時には宿を出る。トラムで中央市場脇のバスターミナルに向かう。

  • 25番バスに乗る。<br />先に運転手に言っておいた。<br />「すまんがINTER FERRYで降ろしてくれ。」<br />

    25番バスに乗る。
    先に運転手に言っておいた。
    「すまんがINTER FERRYで降ろしてくれ。」

  • まぁよくある話で、忙しかったりするとついつい乗客の頼まれ事を忘れることがある。<br />だがウクライナのバス運転手は良心的というか・・<br />「すまん! たいぶ過ぎてしまった。そのバス停の反対側のバスから目的地に行ってくれ。金は要らないから。」<br />時間が押していたので、バスには乗らずタクシーで向かう。<br /><br />タクシーに降ろされた場所は税関みたいな場所だった。<br />ふたりの門衛に聞くと、その船会社は向側にあるという。<br />

    まぁよくある話で、忙しかったりするとついつい乗客の頼まれ事を忘れることがある。
    だがウクライナのバス運転手は良心的というか・・
    「すまん! たいぶ過ぎてしまった。そのバス停の反対側のバスから目的地に行ってくれ。金は要らないから。」
    時間が押していたので、バスには乗らずタクシーで向かう。

    タクシーに降ろされた場所は税関みたいな場所だった。
    ふたりの門衛に聞くと、その船会社は向側にあるという。

  • あぁ! 確かに看板がある。<br />キリル文字でINTER FERRYとw<br /><br />そしてプレハブの仮事務所みたいな建屋の窓口で、正式な乗船チケットに交換してもらう。<br />「表に白いバンが待っているからそれに乗って乗船口まで向かいなさい。」<br />みたいな事を言われる。

    あぁ! 確かに看板がある。
    キリル文字でINTER FERRYとw

    そしてプレハブの仮事務所みたいな建屋の窓口で、正式な乗船チケットに交換してもらう。
    「表に白いバンが待っているからそれに乗って乗船口まで向かいなさい。」
    みたいな事を言われる。

  • 確かにバンが待っていた。<br />運転手にチケットを見せると、<br />「あと10分ほどで出発するから荷物は後部座席に入れておいてくれ。」<br />

    確かにバンが待っていた。
    運転手にチケットを見せると、
    「あと10分ほどで出発するから荷物は後部座席に入れておいてくれ。」

  • 塔の辺りから右に折れ、来た道路の下を潜るように塔側の埠頭に隣接する事務棟前に到着。

    塔の辺りから右に折れ、来た道路の下を潜るように塔側の埠頭に隣接する事務棟前に到着。

  • さて! いよいよ出国だ。

    さて! いよいよ出国だ。

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